平成29年3月7日
金融庁
 
日本アジア・アセット・マネジメント株式会社に対する行政処分について
 
 
 日本アジア・アセット・マネジメント株式会社(東京都中央区、法人番号9010001065933、投資運用業、投資助言・代理業、第二種金融商品取引業)(以下「当社」という。)に対する証券取引等監視委員会による検査の結果、以下の問題が認められたとして、平成29年2月28日、行政処分を求める勧告が行われました。
 
 当該勧告を受けたことから、本日(3月7日)、当社に対し、金融商品取引法第51条の規定に基づき、以下の行政処分を行いました。
 
1.勧告の事実関係
 
○投資一任業務に係る投資者保護上問題のある業務運営
 
(1)年金基金との投資一任契約に基づく投資運用の状況
 当社は、平成21年9月、甲年金基金との投資一任契約に基づき、当社が設定した投資信託を通じて、海外に所在するX社が運用する外国投資法人Aの発行する投資証券(以下「外国投資証券A」という。)に投資している。なお、外国投資法人Aは、米国の生命保険証券を主要投資対象としている。
 また、当社は、平成22年11月、乙年金基金との投資一任契約に基づき、外国投資証券Aに直接投資している。
 その後、平成23年11月に英国金融サービス機構(当時の金融監督当局)が生命保険証券に投資を行うファンドに関し、英国内で個人投資家向けに販売すべきではない旨の声明を公表したこともあって、甲年金基金及び乙年金基金(以下「両基金」という。)は、外国投資証券Aの解約手続を行っていたが、外国投資証券Aの解約が相次いだことから、同25年4月、X社は解約受付停止の措置を講じた。一方、X社は、外国投資証券Aの保有者に対し、外国投資法人Aの主要投資対象である米国の生命保険証券をX社が運用する外国投資法人Bに移管した上で、外国投資法人Bが発行する投資法人債券(以下「外国投資法人債券」という。)又は投資証券へ乗り換えることを提案した。当社は、両基金に対し、外国投資証券Aを解約し、弁済順位の高い外国投資法人債券に乗り換えることを助言し、平成26年11月、両基金の同意を得た上で外国投資法人債券への投資を執行している。
 
(2)業務改善命令に対する再発防止策の実施等が不十分な状況
 当社は、前回検査において、投資一任契約に係る善管注意義務違反が認められ、平成24年10月16日付けで金融庁長官から金融商品取引法(以下「金商法」という。)第51条の規定に基づく業務改善命令が発出されたことを受け、投資一任契約において運用する金融商品等のモニタリング体制を構築すること等を内容とした再発防止策を金融庁長官に提出している。
 しかし、当社は、外国投資証券Aへの投資に関し、当該再発防止策において年次で継続的に実施するとしていた、投資一任契約において運用している金融商品の運用状況及び運用委託先の運用体制に関するモニタリングを行っていない状況を継続していた。
 特に、外国投資法人Aの決算書における純資産価額(以下「NAV」という。)とX社が算出したNAVが相違しているにもかかわらず、当社は、当該NAVの妥当性に対する検証を行っていなかった。
 また、当社は、外国投資法人債券への乗換時における外国投資法人Bの信用リスクや生命保険証券の移管リスト等の調査・確認を行わないまま両基金に乗換えの助言を行い、外国投資法人Bの決算書におけるNAVについても、外国投資法人Aと同様の状況にあったにもかかわらず、NAVの妥当性を検証していなかった。
 さらに、X社と連絡が取れない状況が長期間継続していたにもかかわらず、何ら対応を行っていなかった。
 なお、外国投資法人Bは、2015年11月期の決算書において監査法人から不適正意見が付されるなど、不透明な運用実態となっている。
  
 当社における上記(2)のような投資一任業務の運営状況は、金商法第51条に規定する「業務の運営に関し、公益又は投資者保護のため必要かつ適当であると認めるとき」に該当するものと認められる。
 
2.行政処分の内容
 
○ 業務改善命令
(1)投資運用業者として、公正かつ適切な業務運営を実現するため、法令等遵守に係る経営姿勢の明確化、経営陣による責任ある法令等遵守体制及び内部管理体制の構築、並びに、これらを着実に実現するための業務運営方法の見直しを図ること。
(2)特に、デューディリジェンスを始めとする投資一任契約の締結に際してのチェック体制や、モニタリング等投資一任契約の運用に際してのチェック体制について、実効性あるものを早急に構築するなど、具体的な再発防止策を策定すること。
(3)今般の検査結果を踏まえ、経営陣を含めた責任の所在の明確化を図ること。
(4)本件についての適切な顧客説明、顧客への適切な対応など投資者保護のために万全の措置を講じること。
(5)上記(1)から(4)について、平成29年4月6日(木)までに書面で報告すること。
 
日本アジア・アセット・マネジメント株式会社に対する行政処分について

監督局証券課

03-3506-6000(内線3359、3724)

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