平成13年9月27日
金融庁

日興證券株式会社の産業活力再生特別措置法に基づく事業再構築計画について

1.認定計画の概要

日興證券株式会社から、平成13年8月24日付で提出された「事業再構築計画」について、産業活力再生特別措置法第3条第1項の規定に基づき審査した結果、同法第2条第2項第1号に規定する事業構造変更及び同項第2号に規定する事業革新を行う者として同法に定める認定要件を満たすと認められるため、本日、事業再構築計画の認定を行った。

今回認定した当社の事業再構築計画では、金融サービス産業を取り巻く経営環境の変化に迅速に適応するため、グループ会社を管理する持株会社機能と証券業を営む証券会社機能を分離し、それぞれの役割に応じた職務専念による多様化したサービスの提供、収益力の向上を図り、また、資本の再配分により企業価値の拡大を図ることとしている。

本件の認定により、証券会社の設立にかかる登録免許税の軽減の特例を受けることが可能となる。

2.事業再構築の実施期間

・開始時期:平成13年10月

・終了時期:平成16年3月

3.申請者の概要

日興證券株式会社

 資本金 :2,089億円

 代表者 :金子昌資

 本社所在地 :千代田区丸の内三丁目3番1号

問い合わせ先

金融庁 Tel:03-3506-6000(代表)
監督局証券課 課長補佐 吉野(内線3352)、証券業第1係長 横尾(内線3355)


(様式第三)

認定事業再構築計画の内容の公表

1.認定年月日

平成13年9月27日

2.認定事業者名

日興證券株式会社

3.認定事業再構築計画の目標

(1) 事業再構築に係る事業の目標

○ 環境認識

金融・資本市場の急速なグルーバル化、日本版ビックバンの進展による金融規制の改革、情報通信技術(IT)革命による電子商取引の進展等を背景として、金融業態間の相互参入のみならず、異業種企業や外国資本による業種間の垣根や国境を越えた金融サービス産業への参入が活発化し、また金融規制改革に伴い金融商品・サービスの開発や提供の方式の面における自由度が高まるなど、我が国における金融サービス産業を取り巻く経営環境は急速かつ大きく変化し、内外の金融サービス産業における競争はますます激化してきている。

○ 目標

このような環境認識のもと、日興證券株式会社は、経営環境の変化に対し迅速に適応し、また異業種企業や外資系金融機関等との競争力を確保するべく、現在の日興證券内部に存するグループ会社を管理する持株会社機能と証券業を営む証券会社機能を分離し、証券会社機能を分社化することで、持株会社に移行することを予定している。これに伴い、それぞれの役割に応じた職務専念による多様化したサービスの提供、収益力の向上を図り、また、資本の再配分により企業価値の拡大を図ることとしている。

(2) 生産性の向上を示す数値目標

平成15年度末と平成12年度末との比較において、持株会社の連結ベースの自己資本当期利益率を4.6%ポイント改善させる。

4.事業再構築の内容

(1) 事業再構築に係る事業の内容

○ 中核的事業

証券業、投資教育事業、投資銀行業務、アセット・マネジメント、投資事業

○ 中核的事業の選定理由

日興證券は、革新的かつ総合的なソリューションを提供する金融サービス企業グループを目指し、証券関連業務を営むグループ各社を中核に添えつつ、それぞれが専門性を持つとともに、持株会社の下で法律の許容する範囲内においてそれぞれ協働することにより、高い専門性がありかつ総合的な金融サービスを提供することを図ろうとするものである。

(2) 事業再構築を行う場所

日興證券株式会社(平成13年10月1日に株式会社日興コーディアルグループに商号変更)

:東京都千代田区丸の内三丁目3番1号

日興證券分割準備株式会社(平成13年10月1日に日興コーディアル証券株式会社に商号変更)

:東京都千代田区丸の内三丁目3番1号

(3) 事業再構築を実施するための措置の内容

別表のとおり。

(4) 事業再構築の実施時期

・開始時期:平成13年10月

・終了時期:平成16年3月

5.事業再構築に伴う労務に関する事項

(1) 事業再構築の開始時期の従業員数

 <平成13年10月(予定)> 約7,200名

(2) 事業再構築の終了時期の従業員数

 <平成16年3月末(計画)> 約7,200名

(3) 事業再構築に充てる予定の従業員数 約8,000名

(4) (3)中、新規採用される従業員数 約800名

(5) 事業再構築に伴い出向予定又は解雇される従業員数 なし


(別表)

事業再構築の措置の内容

措置事項

実施する措置の内容及びその実施する時期

期待する措置支援

事業構造変更

産業活力再生特別措置法第2条第2項第1号イ

 平成13年10月1日をもって吸収分割の方法により完全子会社である日興證券分割準備株式会社が日興證券株式会社よりその証券業その他の営業の全部を承継し、中核的事業の最重要な部分である証券業を開始する。

(1)

 吸収分割を行う会社の概要
名 称 日興證券株式会社
住 所 東京都千代田区丸の内三丁目3番1号
取締役社長 金子 昌資
資本金 2,089億円

名 称


日興證券分割準備株式会社
住 所 東京都千代田区丸の内三丁目3番1号
代表取締役 金子 昌資
資本金 40億円

(2)

 吸収分割後の会社の概要
名 称 株式会社日興コーディアルグループ(日興證券株式会社が平成13年10月1日に商号変更予定)
住 所 東京都中央区日本橋兜町6番5号
取締役社長 金子 昌資
資本金 2,089億円

名 称


日興コーディアル証券株式会社(日興證券分割準備株式会社が平成13年10月1日に商号変更予定)
住 所 東京都千代田区丸の内三丁目3番1号
取締役社長 有村 純一(平成13年10月1日に取締役社長に就任予定)
資本金 1,000億円(予定)
租税特別措置法
 第80条
勧告等によってする登記の税率の軽減
(吸収分割時の資本増加の登記に係る登録免許税の軽減)

事業革新

産業活力再生特別措置法第2条第2項第2号ハ

平成13年10月1日の持株会社移行後、顧客セグメント別のグループ運営を導入することで、「役務(金融サービス)の新たな提供方式」を実現する。
さらに、各事業分野において様々な事業革新を行うことにより、「役務(金融サービス)の提供の著しい効率化」を実現する。
具体的には、平成15年度(16/3月期)と平成12年度(13/3月期)との比較において、持株会社連結ベースの「営業収益1単位当たり」の経費を14.2%低減させる。

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