平成15年3月28日
金融庁

証券取引法施行令の一部を改正する政令案及び企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令案に対するパブリックコメントの結果について

金融庁では、証券取引法施行令の一部を改正する政令案について平成15年2月28日(金)から平成15年3月10日(金)にかけて、企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令案について平成15年3月11日(火)から平成15年3月17日(金)にかけて、それぞれ公表し、広く意見の募集を行いました。ご意見をご提出いただいた皆様には、改正案の検討にご協力いただきありがとうございました。

本件に関してお寄せいただいた主なコメントの概要及びそれに対する金融庁の考え方は以下のとおりです。

なお、ご参考として掲載しました企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)の改正案につきましても多くのご意見をお寄せいただきましたので、それに対する金融庁の考え方をご参考までに掲載します。

また、本件とは直接関係しないご意見も多くお寄せいただきましたが、これらにつきましては、今後のディスクロージャー制度の整備に当たって参考とさせていただきます。

【内容についての照会先】

金融庁総務企画局市場課企業開示参事官室  谷口(内線3653)
芳賀(内線3671)
電話:03−3506−6000(代)


コメントの概要とコメントに対する金融庁の考え方

○ 少人数私募における50名カウントからの「適格機関投資家」の除外

コメントの概要 コメントに対する考え方
 適格機関投資家を除外するための要件として「適格機関投資家が250名以下であること」とされているが、人数制限は不要ではないか。  「有価証券の募集」に該当するか否かを判定する場合において、有価証券に対する投資に係る専門的知識及び経験を有すると認められる「適格機関投資家」を有価証券の取得の申込みの勧誘(以下「勧誘」といいます。)の相手方の人数の計算から除外することにより、勧誘の相手方の人数が「適格機関投資家」を含めて「50名未満」とされている「少人数私募」の範囲を拡大しようとするものです。
 勧誘の相手方の人数から除外する「適格機関投資家」については、勧誘全体の相手方の人数の規模の観点から、一般投資家の保護を図るため、「適格機関投資家」の数に上限を設けることとしたものです。
 なお、「適格機関投資家」の上限としては、適格機関投資家の数、プロ私募により発行されている債券等の発行実績等を踏まえ、適格機関投資家が取得した有価証券に係る転売制限(適格機関投資家以外の者への譲渡禁止)の実効性、制度としての使いやすさ等をも勘案し、「250名以下」とすることが適切であると考えています。
 改正案によると、適格機関投資家251名及び一般投資家1名を相手方とした勧誘は「募集」となり、適格機関投資家250名及び一般投資家49名を相手方とした勧誘は「私募」になるが、合理的ではないのではないか。  上記のとおり勧誘全体の相手方の人数の規模の観点から、一般投資家の保護を図るため、勧誘の相手方の人数の計算から除外する「適格機関投資家」の数に上限を設けることとしたものであり、この観点から、一定の数値としての基準を設けることに合理性はあるものと考えています。
 適格機関投資家を除外するための要件として「適格機関投資家以外の者への譲渡を行わないこと等を定めた「譲渡に係る契約」を締結することを条件として有価証券の取得の申込みの勧誘が行われること」とされているが、「プロ私募」と同様に告知書の交付だけでよいのではないか。  その勧誘に当たり、勧誘の相手方の人数から除外された適格機関投資家が取得する有価証券は、「プロ私募」により発行される有価証券に係る規制(適格機関投資家以外の者への転売制限、告知義務、罰則等)の対象ではないため、これに代わる要件として、

(1) 当該有価証券を適格機関投資家以外の者への譲渡を行わないこと

(2) 当該有価証券を他の適格機関投資家に譲渡する場合には転売制限等を記載した書面を交付すること

を定めた譲渡契約を締結することを条件として勧誘が行われることとしたものです。
 適格機関投資家以外の者への譲渡を禁止する転売制限を実効性あるものとするためには、「当該有価証券を他の適格機関投資家に譲渡する場合に上記(2)の書面を交付しなければならない」旨を記載した書面を交付するのみでは不十分であると考えられることから、当該譲渡契約の締結を通じて、適格機関投資家以外の者への譲渡を防止しようとするものです。
 適格機関投資家を除外するための要件として、当該有価証券に「当該有価証券を適格機関投資家に譲渡する場合以外の譲渡が禁止される旨の制限が付されていることその他これに準ずる場合として内閣府令で定める場合」とあるが、どのような制限を付すのか。
 特に、登録債、振替債には、どのような制限を付すのか。
 その勧誘の相手方の人数から適格機関投資家を除外するための要件の一つとして、当該適格機関投資家が取得する有価証券(株券、新株予約権証券は除きます。)の種類ごとに、次のとおり転売制限を付すこととしています(「証券取引法第二条に規定する定義に関する内閣府令(以下「定義府令」といいます。)」で規定します。)。

(1) 新株予約権等が付されている有価証券

→ 当該有価証券に転売制限が記載されていること

(2) (1)以外の有価証券(登録債及び振替債を含む。)

→ 次のいずれかに該当すること

a 当該有価証券に転売制限が記載されている。

b 当該有価証券に転売制限が付されており、かつ、当該転売制限が付されていることが明白となる名称が付されている。

 勧誘の相手方の人数から除外された適格機関投資家の場合は、「プロ私募」の要件を満たすことで足りるのではないか。  勧誘の相手方が適格機関投資家のみではないために「プロ私募」に該当しない場合において、「有価証券の募集」に該当するか否かを判定する際、有価証券に対する投資に係る専門的知識及び経験を有すると認められる「適格機関投資家」を勧誘の相手方の人数の計算から除外することにより、「少人数私募」の範囲を拡大しようとするものです。
 したがって、その勧誘の相手方の人数から除外された適格機関投資家が取得する有価証券は、「プロ私募」により発行される有価証券に係る規制の対象とはならないため、これに代わる要件として、

(1) 当該有価証券を適格機関投資家以外の者への譲渡を行わないこと

(2) 当該有価証券を他の適格機関投資家に譲渡する場合には転売制限等を記載した書面を交付すること

を定めた譲渡契約を締結することを条件として勧誘が行われることとするとともに、当該適格機関投資家が取得する有価証券(株券、新株予約権証券は除きます。)の種類ごとに、転売制限を付すこととしたものです。
 勧誘の相手方に適格機関投資家が含まれている場合において、どのような場合に勧誘の相手方から適格機関投資家を除くことができるのか。  勧誘の相手方の人数の計算から適格機関投資家を除外することで「少人数私募」に該当するためには、(1)その勧誘の相手方が適格機関投資家である有価証券については、改正後の証券取引法施行令第1条の4第2項に規定する要件をすべて満たし、かつ、
(2)その勧誘の相手方が適格機関投資家以外の者である有価証券については、「少人数私募」の要件を満たすことが必要です。
 したがって、例えば、「証券取引法第24条第1項各号に該当する株券についての勧誘」、「適格機関投資家以外の者は30名であるが適格機関投資家が252名である場合の有価証券の勧誘」、「その勧誘の相手方が適格機関投資家以外の者である有価証券が「少人数私募」の要件を満たしていない場合」等については、「少人数私募」には該当しないこととなります。
 適格機関投資家に譲渡する場合以外の譲渡禁止は当初適格機関投資家が取得する有価証券に付されるものであり、適格機関投資家以外の一般投資家が取得する有価証券は従来の「少人数私募」の範囲で譲渡することは可能と考えてよいか。  貴見のとおりです。
 現行の「少人数私募」の要件としての「無記名債券の券面の枚数が49枚以下」という制限は、適格機関投資家が所有するものにも適用されるのか。  勧誘の相手方の人数の計算から適格機関投資家を除外することで「少人数私募」に該当するためには、(1)その勧誘の相手方が適格機関投資家である有価証券については、改正案による証券取引法施行令第1条の4第2項に規定する要件をすべて満たし、かつ、(2)その勧誘の相手方が適格機関投資家以外の者である有価証券については、「少人数私募」の要件を満たすことが必要です。
 したがって、人数の計算から除外される適格機関投資家については、「少人数私募」の要件は適用されません。
 なお、人数の計算から適格機関投資家を除外せずに「少人数私募」に該当する場合における適格機関投資家には、「少人数私募」の要件が適用されます。
 「売出し」の場合についても、勧誘の相手方の人数の計算から適格機関投資家を除くべきではないか。  金融審議会第一部会報告でも指摘されておりますが、「有価証券の売出し」は既に発行された有価証券の売付けの申込み又はその買付けの申込みの勧誘であり、例えば、既に発行された有価証券に適格機関投資家以外の者への譲渡を禁止する転売制限等を付すことは困難であると考えられるため、売付けの申込み又はその買付けの申込みの勧誘の相手方から適格機関投資家を除外することは適切ではないと考えています。
 「譲渡に係る契約」は、勧誘を行う者と当該勧誘を受ける適格機関投資家との間で締結されるべきものか。  貴見のとおりです。
 有価証券の発行者が勧誘を行う場合は当該発行者と勧誘を受ける適格機関投資家との間で契約を締結する必要があり、販売証券会社が勧誘を行う場合は当該販売証券会社と勧誘を受ける適格機関投資家との間で契約を締結する必要があります。
 勧誘の相手方の人数の計算から除外された適格機関投資家に対しては、適格機関投資家への譲渡時に適格機関投資家以外の者への譲渡を禁止する転売制限等を記載した書面の交付が要求されるが、「プロ私募」の場合にはこのような要件はなく、バランスを欠くのではないか。  「プロ私募」の場合、「プロ私募」として発行される、又は発行された有価証券について、適格機関投資家に対し取得の申込みの勧誘又は売付けの申込み若しくは買付けの申込みの勧誘を行う場合は、当該有価証券に係る開示が行われていないこと、転売制限の内容等を告知することとされており、また、当該有価証券を取得させ、又は売り付ける場合は、当該告知の内容を記載した書面を交付することとされていますので、バランスを欠くとは考えていません。
 無記名式の社債券に係る「少人数私募」の要件のうち枚数制限(50枚未満であること)について、当該有価証券に含めることとされる同種の有価証券には、50名カウントから除外された適格機関投資家の所有するものは除くべき。  勧誘の相手方の人数の計算から除外された適格機関投資家については、「少人数私募」の要件は適用されませんので、「少人数私募」の要件である枚数制限の枚数には、人数から除外された適格機関投資家が所有する同種の有価証券は含まれません。
これを明確にするため、定義府令において規定します。
 勧誘の相手方の人数の計算から適格機関投資家を除外したことにより「少人数私募」となった場合において、当該有価証券の適格機関投資家以外の取得者から適格機関投資家に譲渡されたとき、当該適格機関投資家に対して書面告知等が行われないため、何ら転売制限は付されないか。  適格機関投資家以外の者から譲渡された「少人数私募」として発行された有価証券には、一括譲渡以外の譲渡禁止等の転売制限等が付されていますので、当該有価証券を取得した適格機関投資家はこの転売制限に従うことになります。したがって、当該適格機関投資家が他の者に当該有価証券を譲渡する場合には、「少人数向け勧誘」に係る告知義務及びその内容を記載した書面交付義務が課されることとなります。
 勧誘の相手方の人数の計算から適格機関投資家を除外したことにより「少人数私募」となった場合において、当該除外された適格機関投資家が取得する有価証券を他の適格機関投資家に譲渡するときは、適格機関投資家向け勧誘に係る告知及びその内容を記載した書面の交付に加え、少人数向け勧誘に係る告知及びその内容を記載した書面交付が必要となるか。  勧誘の相手方の人数の計算から除外された適格機関投資家が取得する有価証券は、「少人数私募」の要件は付されませんので、当該有価証券を他の適格機関投資家に譲渡する場合には、「少人数向け勧誘」に係る告知及びその内容を記載した書面交付は不要です。
 「少人数私募」に係る企業内容等の開示に関する内閣府令(以下「開示府令」といいます。)第6条の規定による有価証券通知書において、人数計算から除外された適格機関投資家で当該有価証券通知書に係る株券を取得しようとする者の名称を記載する必要があるか。  記載する必要はありません。
 「少人数私募」の対象である適格機関投資家以外の一般投資家のうち当該株券を取得しようとする者が記載の対象となります。

○ エクイティ関連商品に係る「プロ私募」の適用

コメントの概要 コメントに対する考え方
 「プロ私募」により発行される株券等は適格機関投資家以外の者への譲渡が禁止されるが、適格機関投資家に該当しない発行会社による買戻しを可能とすべきではないか。  貴見のとおり、現行制度では「プロ私募」により発行された有価証券を当該有価証券の発行会社(適格機関投資家に該当しない者)が買い戻すことは、「適格機関投資家向け証券の一般投資者向け勧誘」に該当すると考えられ、届出(有価証券届出書の提出等)が必要となります。
 そのため、今般の改正によって「プロ私募」の対象となる株券、新株予約権証券等(令第1条の5第1号に掲げる有価証券)が「プロ私募」により発行された場合について、当該有価証券をその発行会社(適格機関投資家に該当しない者)が買い戻す場合でも届出を不要とすることとし、内閣府令を改正することとします。
 具体的には、法第4条第2項に規定する「内閣府令で定める要件を満たす場合」に該当するものとして規定します。
 なお、勧誘の相手方の人数の計算から適格機関投資家を除外したことにより「少人数私募」となった場合において、当該勧誘により当該適格機関投資家が取得した株券、新株予約権証券等(令第1条の5第1号に掲げる有価証券)をこれらの有価証券の発行会社(適格機関投資家に該当しない者)のみに譲渡する場合については、「適格機関投資家以外の者への譲渡」には該当しないものとして取り扱うこととし、その旨を企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)(以下「開示ガイドライン」といいます。)に規定することとします。
 エクイティ関連証券に係る「プロ私募」の適用について、証券取引法第24条第1項各号に該当する株券を発行したことがある者を除外するのは適用範囲が狭すぎるではないか。  エクイティ関連証券が「プロ私募」に該当するためには、例えば株券の場合、その株券と同種の株券(利益の配当、残余財産の分配等について同じ内容のもの)が有価証券報告書の提出要件(証券取引法第24条第1項各号)に該当せず、かつ、適格機関投資家以外の者への譲渡を行わない旨を定めた譲渡契約を締結することを取得の条件として勧誘が行われることが要件とされます。
 したがって、当該株券が有価証券報告書の提出要件に該当しない場合には、他の種類の異なる有価証券が有価証券報告書の提出要件に該当する場合であっても、上記の譲渡契約に関する要件を満たすことにより、当該株券をプロ私募による発行することは可能です。
 「譲渡に係る契約」は、勧誘を行う者と当該勧誘を受ける適格機関投資家との間で締結されるべきものか。  貴見のとおりです。
 有価証券の発行者が勧誘を行う場合は当該発行者と勧誘を受ける適格機関投資家との間で契約を締結する必要があり、販売証券会社が勧誘を行う場合は当該販売証券会社と勧誘を受ける適格機関投資家との間で契約を締結する必要があります。
 株券に係る「プロ私募」の要件として、適格機関投資家に譲渡する場合以外の譲渡を行わない旨の告知で十分ではないか。  株券については、商法第204条の規定による転売制限しか付すことができず、適格機関投資家以外の者への譲渡を禁止する旨の転売制限を告知するのみでは不十分であると考えられることから、当該転売制限を実効性あるものとするため、金融審議会第一部会報告を踏まえ、適格機関投資家以外の者への譲渡を行わないことを定めた譲渡契約を締結することを要件としたものです。
 「プロ私募」により発行された新株予約権付社債券について、新株予約権の行使後の株券についても転売制限を課すべきではないか。  新株予約権付社債券に係るプロ私募の要件は、

(1) 当該新株予約権の行使により取得される株券が有価証券報告書の提出義務要件に該当しないこと(非開示であること)

(2) 当該新株予約権付社債券に適格機関投資家に譲渡する場合以外の譲渡が禁止される旨の制限が付されており、その旨が当該新株予約権付社債券に記載されていること

とされており、新株予約権の行使により取得される株券には転売制限は付されないものの、株券に係る「プロ私募」の要件と同様、当該株券は非公開であることとしています。
 非公開である株券の流通性は低く、多数の者に転売されていくおそれは少ないものと考えられますので、新株予約権の行使により取得される株券について転売制限を付す必要はないものと考えています。
 株券の「プロ私募」について、開示府令第6条の規定による有価証券通知書の提出は必要か。  株券の「プロ私募」に係る開示府令第6条の規定による有価証券通知書の提出は不要です(開示ガイドライン4−19)。

○ 有価証券報告書の提出免除要件の拡大

コメントの概要 コメントに対する考え方
 更生手続開始の決定を受けた会社は承認を受けることにより有価証券報告書の提出義務が免除されることとなるが、同様に、民事再生手続開始の決定を受けた会社についても有価証券報告書の提出義務を免除すべきではないか。  更生手続開始が決定された場合には、更生手続開始決定から更生手続終了までの間、事業経営権が管財人に専属することになるなど、通常の手続により有価証券報告書を提出することが困難であると考えられることから、金融審議会第一部会報告を踏まえ、更生手続開始の決定があった日後3月以内に承認を受けた場合に限り、更生手続開始の決定があった日に終了することとされる事業年度に係る有価証券報告書の提出を免除するものです。
 一方、民事再生手続開始が決定された場合は、事業経営は、原則、従前の経営者が行い、また、事業年度も手続開始が決定されたことにより終了することはないため、通常の手続により有価証券報告書を提出することが可能であると考えられることから、民事再生手続開始の決定を有価証券報告書の提出義務の免除要件とすることは適切ではないと考えています。
 有価証券報告書の提出免除要件の拡大について、更生手続開始決定があった日の属する事業年度以降の事業年度についても免除すべきではないか。
 また、更生手続中に100%減資を行った場合、有価証券報告書の提出要件に該当した有価証券は消滅するため、有価証券報告書の提出義務は消滅するか。
 更生手続開始が決定された場合には、更生手続開始決定から更生手続終了までの間、事業経営権が管財人に専属することになるなど、通常の手続により有価証券報告書を提出することが困難であると考えられることから、金融審議会第一部会報告を踏まえ、更生手続開始の決定があった日後3月以内に承認を受けた場合に限り、更生手続開始の決定があった日に終了することとされる事業年度に係る有価証券報告書の提出を免除するものです。
 しかし、これに続く事業年度については、通常の手続により有価証券報告書を提出することが可能であると考えられるため、提出を免除することは適切ではないと考えています。
 なお、更生手続中に100%減資が行われ、他の有価証券が有価証券報告書の提出義務に該当しないなど、他の提出要件に該当しない場合は、貴見のとおり、有価証券報告書の提出義務は消滅すると考えています。
 半期報告書の提出についても免除すべきではないか。  半期報告書の提出義務は「有価証券報告書を提出しなければならない会社」に課されており、有価証券報告書の提出義務が免除された会社は半期報告書の提出義務も免除されます。
 更生手続開始の決定を受けた会社が期限内に承認申請をした場合で、金融庁長官が承認しない場合はあるか。  承認申請に係る要件を満たしている場合には、金融庁長官は承認します。

○ 公開買付制度(3分の1ルール)の適用除外要件の拡大等

コメントの概要 コメントに対する考え方
 担保権の実行による株券等の買付け等を適用除外する場合には、公開買付規制の潜脱防止策を講じるべき。  今般の改正により公開買付規制の適用除外とする株券等の買付け等は、いずれも、著しく少数の者から行う株券等の買付け等のうち、当該株券等の発行会社の総株主の議決権の3分の1を超えるもので客観的な要件を満たすものであり、このような株券等の買付け等が行われた場合には、例えば、主要株主の異動による臨時報告書の提出、株券等の大量保有報告書又は変更報告書の提出により、公開買付制度とは異なる方法による情報開示が行われるものと考えていますので、担保権の実行による株券等の買付け等についても、特段、公開買付規制の潜脱防止策を講じる必要はないものと考えられます。
 今般の改正により適用除外とされる株券等の買付け等については、別段の情報開示が必要ではないか。  今般の改正により公開買付規制の適用除外となる株券等の買付け等は、いずれも、著しく少数の者から行う株券等の買付け等のうち、当該株券等の発行会社の総株主の議決権の3分の1を超えるもので客観的な要件を満たすものであり、このような株券等の買付け等が行われた場合には、例えば、主要株主の異動による臨時報告書の提出、株券等の大量保有報告書又は変更報告書の提出により、公開買付制度とは異なる方法による情報開示が行われるものと考えています。
 発行会社が行う自己株式の処分により当該株券を引き受けた者の議決権が3分の1を超えることとなる場合を適用除外とすべき。  発行会社による自己株式の処分であっても、当該株券等の引受け後、総株主の議決権の3分の1を超える場合は、原則どおり、公開買付制度の対象とすべきであると考えられます。
 いずれにしても、今般の改正は、金融審議会第一部会報告を踏まえ、事業再編の迅速化、手続の簡素化の観点から、総株主の議決権の3分の1を超える場合における著しく少数の者からの株券等の買付け等のうち一定の要件を満たすものについて、公開買付規制の適用除外とするものですので、ご要望については、今後の制度整備の参考とさせていただきます。
 現行では、会社の総株主の議決権の100分の50を超えて議決権を所有する場合における著しく少数の者からの株券等の買付け等は適用除外とされているが、「著しく少数の者から」という要件を削除すべき。  そもそも、相対取引と認められる少数の者からの株券等の買付け等のうち、対象会社の支配権の移動を生ずるような株券等の買付け等以外の株券等の買付け等を公開買付規制の適用除外とするものであり、「著しく少数の者から」という要件を削除することは困難であると考えています。
 いずれにしても、今般の改正は、金融審議会第一部会報告を踏まえ、事業再編の迅速化、手続の簡素化の観点から、総株主の議決権の3分の1を超える場合における著しく少数の者からの株券等の買付け等のうち一定の要件を満たすものについて、公開買付規制の適用除外とするものですので、ご要望については、今後の制度整備の参考とさせていただきます。
 著しく少数の者からの株券等の買付け等に係る公開買付規制の適用除外要件の拡大について、適用除外となる特別関係者からの買付け等は1年間継続して特別関係者であったものからの買付け等に限られているが、今般の改正による兄弟会社又は祖父母会社からの買付け等と均衡がとれていないのではないか。  貴見のとおり、現行の特別関係者からの買付け等と兄弟会社及び祖父母会社からの買付け等との均衡がとれていませんでしたので、公開買付規制の潜脱を防止する観点から、兄弟会社及び祖父母会社についても、1年間継続して兄弟会社又は祖父母会社であった場合に限り適用除外とすることとし、証券取引法施行令において明確にします。なお、関係法人等についても同様とします。
 「関係法人等」からの特定買付け等が適用除外とされる要件として、1年間継続して「関係法人等」であることとされているが、「関係法人等」のいずれかに該当していた期間を含めて継続期間とすべき。  貴見のとおり、関係法人等であるいずれかの者に該当していた期間を通算して1年間継続しているか否かを判定することとします。
 売出しに応じて行う株券等の買付け等の適用除外について、当該売出しが証券取引所等における適時開示等により公表された場合に拡大すべきである。  今般の改正は、金融審議会第一部会報告を踏まえ、事業再編の迅速化、手続の簡素化の観点から、総株主の議決権の3分の1を超える場合における著しく少数の者からの株券等の買付け等のうち一定の要件を満たすものについて、公開買付規制の適用除外とするものですので、ご要望については、今後の制度整備の参考とさせていただきます。
 社債を公募したことにより有価証券報告書の提出義務が生じた会社の株券については、公開買付制度の適用除外とすべき。  ご指摘については、金融審議会第一部会報告において「「公開買付制度のあり方」として、今後、検討すべき課題である」とされており、今後の検討課題であると認識しています。
 なお、今般の改正により、「株主数が少数である会社の株券等の買付け等を公開買付けによらないで行うことについて、総株主が合意している場合における当該会社の株券等の著しく少数の者からの買付け等(総株主の議決権に3分の1を超える議決権を所有することとなるもの)」が適用除外とされるため、これを利用することも考えられます。

○ 有価証券報告書等における「コーポレート・ガバナンスに関する情報」、「リスクに関する情報」及び「経営者による財務・経営成績の分析」についての開示の充実

▲ コーポレート・ガバナンスに関する情報

コメントの概要 コメントに対する考え方
 役員報酬の内容について、商法ベースの開示に合わせ「取締役と監査役に区分した内容」とすることはできないか。
 また、役員報酬の開示は、委員会等設置会社や商法第266条第12項の規定により取締役の責任軽減に関する定款の定めをした会社に限定すべき。
 「コーポレート・ガバナンスの状況」については、提出会社の自主的な判断に基づき、できる限り幅広く、かつ、具体的に記載されることが望まれます(金融審議会第一部会報告)。
 具体的な記載内容としては有価証券報告書等の様式の「記載上の注意」において例示として挙げた「役員報酬」等が考えられ、「役員報酬」を記載する場合には、社内取締役と社外取締役に区分して記載することが考えられるということを示したものです。
 「コーポレート・ガバナンスに関する情報」の開示は、半期報告書では不要か。  貴見のとおりです。
 金融審議会第一部会報告を踏まえ、「コーポレート・ガバナンスに関する情報の開示」は有価証券報告書及び有価証券届出書とします。

▲ リスクに関する情報

コメントの概要 コメントに対する考え方
 組込方式の有価証券届出書の「追完情報」及び参照方式の有価証券届出書の「参照書類の補完情報」には、「事業等のリスク」に変更があった場合のみではなく、「事業等のリスク」の追加がある場合にも、その内容等について記載すべきである。  組込方式及び参照方式の有価証券届出書の様式の「記載上の注意」における「「事業等のリスク」について変更が生じた場合」には、「「事業等のリスク」に追加すべき事項が生じた場合」を含むものと考えていますが、ご指摘を踏まえ、追加すべき事項が生じた場合その他の場合においてもその内容等を記載しなければならない旨を明確にします。
 具体的には、各有価証券届出書の「記載上の注意」に「「事業等のリスク」に変更その他の事由が生じた場合には」その内容等を記載しなければならない旨を明記します。
 組込方式の有価証券届出書の「追完情報」及び参照方式の有価証券届出書の「参照書類の補完情報」には、有価証券報告書に記載された「事業等のリスク」の変更、追加等の部分のみではなく、アップデートした「事業等のリスク」全体を記載することを可能とすべきではないか。  基本的には、組込方式の有価証券届出書の「追完情報」は組み込まれた有価証券報告書の提出後の状況について記載し、また、参照方式の有価証券届出書に新設する「参照書類の補完情報」は参照書類である有価証券報告書の提出後の「事業等のリスク」についての状況を記載するものと考えています。
 ただし、投資家保護の観点から、発行者がアップデートした「事業等のリスク」全体を一括して記載すべきであると判断した場合には、その記載を妨げるものではないと考えていますが、その場合には、その旨を明記することが必要であると考えています。
 「リスクに関する情報」の開示は、半期報告書では不要か。  貴見のとおりです。
 金融審議会第一部会報告を踏まえ、「リスクに関する情報の開示」は有価証券報告書及び有価証券届出書とします。
 投資家は目論見書によって投資判断を行っており、参照方式の有価証券届出書の場合には、従来の「事業の概況等に関する特別記載事項」が目論見書に記載される方法を残すべきではないか。  「事業等のリスク」は参照書類である有価証券報告書に記載されることになり、また、当該有価証券報告書の提出後の状況は「参照書類の補完情報」に記載されるため、従来の「事業の概況等に関する特別記載事項」を目論見書に記載する必要はないものと考えています。特に、「事業等のリスク」の有価証券報告書への記載が原則適用される平成16年3月期に係る有価証券報告書はEDINET(電子開示システム)により提出されることとなっており、投資家はインターネットを通じて参照情報を取得することが可能となります。
 なお、参照方式の有価証券届出書の「参照書類の補完情報」に、参照書類に記載された「事業等のリスク」を含めたリスク情報全体を記載することも可能です(その場合には、その旨を明記する必要があります。)。
 組込方式の有価証券届出書における「追完情報」及び参照方式の有価証券届出書における「参照書類の補完情報」には、「事業等のリスク」以外の情報を記載することはできないか。  投資家が投資判断を行う上で、リスクに関する情報は特に重要であると考えられることから、組込情報又は参照情報としての有価証券報告書に記載された「事業等のリスク」について変更等がある場合について、その内容等の記載を求めようとするものです。
 なお、有価証券届出書の「記載上の注意」では「各記載項目に関連した事項を追加して記載することができる」とされており、「事業等のリスク」以外の情報についても、投資家保護上、重要であると考えられる情報について記載することは可能です。
 「事業等のリスク」について個別ガイドラインは示されるのか。  「事業等のリスク」については、提出会社の自主的な判断に基づき、投資家が当該提出会社の事業の状況、経理の状況等について適正な判断ができるよう、できる限り幅広く、かつ、簡潔に記載されることが望まれますので(金融審議会第一部会報告)、現在のところ個別ガイドラインを示すことは考えていません。
 なお、有価証券届出書等の様式の「記載上の注意」では、具体的な記載内容を例示しています。

▲ 経営者による財務・経営成績の分析

コメントの概要 コメントに対する考え方
 「経営者による財務・経営成績の分析」の開示は、半期報告書では不要か。  貴見のとおりです。
 金融審議会第一部会報告を踏まえ、「経営者による財務・経営成績の分析に関する情報の開示」は有価証券報告書及び有価証券届出書とします。
 「財政状態及び経営成績の分析」について個別ガイドラインは示されるのか。  「財政状態及び経営成績の分析」については、提出会社の自主的な判断に基づき、投資家が当該提出会社の事業の状況、経理の状況等について適正な判断ができるよう、できる限り幅広く、かつ、具体的に記載されることが望まれますので(金融審議会第一部会報告)、現在のところ個別ガイドラインを示すことは考えていません。
 なお、有価証券届出書等の様式の「記載上の注意」では、具体的な記載内容を例示しています。

○ 有価証券報告書等の記載内容の適正性に関する代表取締役の確認

コメントの概要 コメントに対する考え方
 半期報告書の記載内容の適正性に関する代表者による確認書が添付書類とされることから、参照方式の有価証券届出書(第二号の三様式)における参照書類として「半期報告書及びその添付書類」とすべきではないか。  参照方式の有価証券届出書についても代表者による適正性に関する確認書を添付することができるため、参照書類を含めてその適正性が確認されることとなり、特に「半期報告書及びその添付書類」とする必要はないものと考えます。
 有価証券届出書に添付する代表者による適正性に関する確認書は第二号様式にのみ求められるものであり、組込方式、参照方式の有価証券届出書又は発行登録追補書類には不要であるか。  代表者による適正性に関する確認書を添付することができる開示書類は、金融審議会第一部会報告を踏まえ、有価証券届出書、有価証券報告書及び半期報告書です。したがって、組込方式、参照方式の有価証券届出書についても、添付することができます。
 有価証券報告書等の記載内容の適正性に関する代表者の確認書をEDINETにより提出する場合はどのように提出するのか。  有価証券報告書等の記載内容の適正性に関する代表者の確認書は当該有価証券報告書等の添付書類ですから、提出方法は他の添付書類と同様です。
 なお、当該確認書には、適正性について確認を行った代表者がその役職を表示して自署し、かつ、自己の印を押印するものとされておりますので(開示ガイドライン)、PDFファイル化して添付することが望ましいものと考えております。

○ 「適格機関投資家」の範囲の拡大

コメントの概要 コメントに対する考え方
 次の者を適格機関投資家の範囲に含めるべきである。

(1) 有価証券報告書の提出の有無にかかわらず、「有価証券」及び「投資有価証券」の合計額が5億円以上の一般事業会社

(2) 1億円以上の金銭及び有価証券を有する個人(金融庁長官に届出を行った者)

(1) 適格機関投資家の範囲に含める一般事業会社については、「有価証券に対する投資に係る専門的知識及び経験を有している」か否かを判断する客観的な基準として、発行者、投資家等が容易にその情報を取得することができる有価証券報告書に記載された貸借対照表の「有価証券」及び「投資有価証券」の合計額とされているところであり、有価証券報告書提出会社に限定することが適切であると考えられます。また、その金額については、金融審議会第一部会報告を踏まえ、従来の500億円を100億円に引き下げるものです。

(2) 個人投資家については、金融審議会第一部会報告のとおり、私募債の取得の勧誘を行う場合に金融機関等と個人投資家とでは対応が大きく異なること等を考慮すれば、適格機関投資家の範囲に含めることは適切でないと考えられます。

次の者を適格機関投資家の範囲に含めるべきである。

(1) 有価証券の保有額500億円でなく、投資勘定に100億円以上保有する会社

(2) 不動産特定共同事業許可業者

(3) 有価証券報告書を提出していないが、監査済みの財務諸表の投資勘定が100億円以上である者及び外国政府等に同様の届出を行っている者で財務諸表の投資勘定が100億円以上である者(監査又は公認会計士の意見により保証されているもの)

  • (1)(2)適格機関投資家の範囲に含める一般事業会社については、「有価証券に対する投資に係る専門的知識及び経験を有している」か否かを判断する客観的な基準として、発行者、投資家等が容易に把握することができる有価証券報告書に記載された貸借対照表の「有価証券」及び「投資有価証券」の合計額とされているところであり、有価証券報告書提出会社に限定することが適切であると考えられます。

  • (3)今後の改正において参考とさせていただきます。
     いすれにせよ、金融審議会第一部会報告を踏まえて、適格機関投資家の範囲を拡大するものです。

 適格機関投資家になることについての金融庁長官への届出について、様式は規定しないのか。  現行においても届出を行う書面の様式は規定していません。記載すべき事項を記載した書面を提出していただければ結構です。

○ 発行登録制度の利用適格要件の緩和

コメントの概要 コメントに対する考え方
 株式移転により新設された持株会社に係る発行登録制度の利用適格要件のうち、周知性の要件についても完全子会社の実績を考慮し、要件を緩和すべきではないか。  今般の改正は、株式移転による新設直後の持株会社は、発行登録制度の利用適格要件のうち継続開示要件を満たすことができず、機動的な社債等の発行ができないことから、これを可能とするため、金融審議会第一部報告を踏まえ、完全子会社の継続開示期間を加味した継続開示基準の特例を設けることとしたものです。
 したがって、周知性の要件としての「その発行者が既に発行した有価証券の有価証券市場における取引状況等に関する基準」を緩和することは適切ではないと考えています。
 株式移転により新設された持株会社の完全子会社がすべて継続開示会社又は利用適格要件を満たしていた会社である場合は、当該持株会社が有価証券報告書を提出していなくても利用適格要件を満たしているとみなすべきではないか。  本来、利用適格要件はその発行会社に係る企業情報が既に周知されていることを判断するものであり、原則、当該発行会社が少なくとも2期継続して有価証券報告書を提出していることを前提としています。
 しかしながら、株式移転により新設された持株会社が原則としての継続開示要件を満たすためには、2期分の有価証券報告書が提出されなければならず、機動的な社債等の発行ができないことから、完全子会社の企業情報が周知されていた場合に限り、当該発行会社の継続開示期間に当該完全子会社の継続開示期間を加味しようとするのであることから、少なくとも一回は当該発行会社は有価証券報告書を提出している必要があります。
 株式移転に当たり上場が廃止された完全子会社について、その募集について有価証券届出書が提出されたすべての有価証券の残高がない場合には、有価証券報告書の提出は不要となるか。  当該完全子会社が外形基準(過去5事業年度末のいずれかにおいて株主数が500名以上である場合)に該当しなければ、有価証券報告書の提出義務はないものと考えられます。
 利用適格要件の特例を利用する場合の要件として、「適格完全子会社の数が完全子会社の3分の2以上であること」とされているが、この判定の時期はいつか。  判定の時期は株式移転の日の前日とすることとしており、開示府令においてその旨を明記します。
 完全子会社が継続開示要件を満たしていれば、完全親会社である持株会社についても組込方式を認めるべきではないか。  今般の改正は、完全子会社の企業情報が周知されていた場合に限り当該発行会社の継続開示期間に当該完全子会社の継続開示期間を加味しようとするものであることから、当該完全子会社の企業情報が周知されていることが前提です。したがって、当該完全子会社については、継続開示要件だけでなく、周知性の要件を満たしている必要があると考えています。

○ その他

コメントの概要 コメントに対する考え方
 有価証券届出書及び発行登録追補書類の証券情報において「事業の概況等に関する特別記載事項」を記載することとされていた箇所に「募集又は売出しに関する特別記載事項」を設け、複雑な募集又は売出しの方法等を記載してはどうか。  現行の有価証券届出書においても、「記載上の注意」で「各記載項目に関連した事項を追加して記載することができる」とされており、「募集又は売出しに関する特別記載事項」を記載することは可能である。
 しかしながら、ご指摘のような「募集又は売出しに関する特別記載事項」は投資家にとって重要な情報であると考えられることから、開示ガイドラインにおいて、「募集又は売出しに関して特に記載すべき事項がある場合には、募集要項又は売出要項の次に記載することに留意する」旨を規定することとしたい。
 外国会社の社債券に係る「プロ私募」の要件について、「記名式に限る」という要件は不要である。また、実務慣行として海外発行証券は券面不発行であり、我が国の振替決済制度においても券面は発行されないことから、転売制限の「券面への記載」は「要項への記載」とすべき。  現行においても、社債券に係る「プロ私募」の要件として、「記名式に限る」ことを要件とする場合のほかに、次のすべての要件を満たす場合が規定されています。

(1) 無記名式に限る旨の定めがされていること(外国証券を除く。)

(2) 社債等登録法施行令の規定により当該有価証券の登録を請求することを取得の条件として勧誘が行われること

(3) 適格機関投資家以外の者への譲渡を行わないことを約することを取得の条件として勧誘が行われること

(4) (3)の条件が付されていることが明白となる名称が付されていること

 また、社債等の振替に関する法律第66条に規定する振替社債に係る「プロ私募」の要件は、次のすべての要件を満たすこととされています(「証券決済制度等の改革による証券市場の整備のための関係法律の整備等に関する法律の施行に伴う関係内閣府令の整備等に関する内閣府令(平成14年内閣府令第77号)」による定義府令の改正による)。

(1) 適格機関投資家以外の者への譲渡を行わないことを約することを取得の条件として勧誘が行われること

(2) (1)の条件が付されていることが明白となる名称が付されていること

(参考) ガイドライン

コメントの概要 コメントに対する考え方
 有価証券届出書と同様に、「有価証券報告書及び半期報告書の記載内容の適正性に関する代表取締役の確認」についての取扱いを定めるべき。  ガイドラインにおいて、有価証券報告書及び半期報告書に係る適正性に関する代表者の確認書の取扱いについて、有価証券届出書に係る適正性に関する代表者の確認書の取扱いを準ずることとしており、それぞれについて定める必要はないものと考えております。
 訂正発行登録書の提出による発行登録効力停止期間の短縮は、当該訂正発行登録書がEDINETにより提出された場合のみか。  貴見のとおりです。
 EDINETにより提出された開示書類はインターネットにより翌日には情報提供されるため、投資家にとっての熟慮期間の性格を有する効力停止期間を短縮しようとするものです。
 EDINETにより提出された訂正発行登録書に係る発行登録効力停止金期間が提出日を含めておおむね1日では、効力停止期間の意義を実質的に失うのではないか。  発行登録効力停止期間中は、発行登録追補書類を提出して有価証券を取得させ、又は売り付けることができないため、投資家が訂正発行登録書の情報を知らないまま有価証券を取得し、又は買い付けることはありません。これに対し、効力停止期間終了後に発行登録追補書類が提出されたときには、訂正発行登録書の情報はインターネットを通じて入手することは可能であり、効力停止期間の意義を失うことになるとは考えていません。
 なお、各財務(支)局の閲覧室では、提出された訂正発行登録書を即座に閲覧することが可能です。
 令第1条の4第2項に掲げる要件のいずれかに該当しなくても、全体の勧誘人数が50名未満であれば募集に該当しないのではないか。  貴見のとおりです。
 誤解を生じないよう、開示ガイドラインの規定を分かりやすくします。