平成16年10月1日
金融庁

「金融分野における個人情報保護に関するガイドライン(案)」に対する意見募集の実施について

1.経緯

金融分野における個人情報保護のあり方については、「個人情報の保護に関する法律」(以下「個人情報保護法」という)の制定後、同法の全面施行(平成17年4月)に向け、政府全体としての「個人情報の保護に関する基本方針」に基づき、平成16年1月以降、金融審議会金融分科会特別部会において審議が行われてきたところです。

(注) 経済産業省 産業構造審議会 割賦販売分科会 個人信用情報小委員会との合同審議を含む。

同部会における審議を踏まえ、金融分野における個人情報保護取扱事業者が個人情報の適正な取扱いの確保に関して行う活動を支援するため、別紙の通り「金融分野における個人情報保護に関するガイドライン(案)」を策定したところであり、これに関する意見の募集を行います。

2.金融分野における個人情報保護に関するガイドライン(案)について

(1)  ガイドラインの目的

「金融分野における個人情報保護に関するガイドライン」は金融分野における個人情報取扱事業者が、個人情報の適正な取扱いの確保に関して行う活動を支援するため、以下のことを目的としています。

  • 事業者が講ずべき措置の有効かつ適切な実施を図るための個人情報保護法の解釈指針を定める(個人情報保護法第8条に基づく措置)とともに、

  • 金融分野における個人情報の特性及び利用方法にかんがみ、事業者において個人情報の取扱いに関して特に厳格な実施が求められる事項を定める(個人情報保護法第6条に基づく措置)。

(2)  金融分野の個人情報の特性及び利用方法に対応した措置

金融分野の個人情報の取扱いにあたっては、以下の情報の特性及び利用方法に留意した対応が求められます。

  • 個人生活に係る情報が半ば強制的に事業者に取得され、利用されるという「情報の特性」

  • 経済的価値が高く、漏えい等による不正利得のおそれが大きいという「情報の特性」

  • グループ及び個人信用情報機関等における広範な情報共有が行われるという「情報の利用方法」

  • 顧客の継続的資産・負債の管理及び運用に利用されるという「情報の利用方法」

こうした金融分野の個人情報の特性及び利用方法に対応し、本ガイドラインにおいては、

  • 門地、病歴等の機微(センシティブ)情報の取得等の原則禁止
  • 生体認証情報の取得等は本人同意に基づく本人確認目的の場合に限定
  • 個人情報保護宣言の策定・公表
  • 与信事業における個人情報利用目的の同意取得
  • 漏えい等事故発生時における監督当局及び被害者への通報等
  • 個人信用情報機関への情報提供にあたっての本人同意の取得
  • 保有個人データの保存期間の設定、期間経過後の消去
  • 本人からの訂正等の申し出に応じない場合の根拠の明示

等の特に厳格な個人情報取扱いのための措置(努力義務)を定めています。

(3)  金融分野における個人情報保護に向けて金融庁が講ずる措置

金融庁においては、金融分野の個人情報の特性及び利用方法にかんがみ、金融分野の個人情報取扱事業者が個人情報の適正な取扱いの確保に関して行う活動を支援するため、本ガイドライン案を策定するとともに、以下の対応を進めます。

  • 個人情報の取扱いに関して講じられる安全管理措置(事業者及び委託先の監督を含む)については、本ガイドライン第10条から第12条において、その基本的な措置事項を示したところですが、本ガイドラインとは別個に、情報処理技術の現状等を踏まえて、事業者の安全管理の取組みとして求められる措置内容を示すこととし、引き続き検討を行うこととします。

    • (注)事業者に求められる措置内容を適切に実施するための具体的な手法については、各種団体における手引きの作成等の自主的な取組みの支援を行う。

  • 個人情報保護法に定める認定個人情報保護団体制度について、当該団体認定の認定基準の在り方を検討するとともに、当該団体に期待される「対象事業者の個人情報の適正な取扱いの確保に関し必要な業務」についても検討することとします。

  • 金融分野における個人情報の保護の実効性を確保するための事項に関し、法制上の措置が必要であるかどうかを検討しつつ、各事業者の業法に基づく検査・監督上の対応等の検討を行うこととします。

  • 個人情報保護に向けた各分野に共通する事項や他分野の取組みに関連し、金融分野の個人情報の実効性を確保するため、検討し措置すべき事項がないかを引き続き検討することとします。

3.意見の送付先等

(1)  募集期間及び提出方法

本件について御意見がありましたら、平成16年10月29日(金)17時00分までに、できる限り電子メールにて、下記送付先までお寄せください。

FAX及び郵送による場合は平成16年10月29日(金)17時00分必着にてご送付願います。

いずれの方法においても、件名に「個人情報保護に関するガイドラインに対する意見」と御記入の上、日本語によるご提出をお願いします。

なお、趣旨が不明確なものや、意見募集対象外の御意見又は電話での御意見は受けかねますので、予め御了承願います。

(2)  意見記入要領

下記の要領に従って御意見を提出してください。

件名:「個人情報保護に関するガイドラインに対する意見」

  1. 氏名又は名称
  2. 連絡先(電子メールアドレス、電話番号、FAX番号等)
  3. 法人又は所属団体名等
  4. 意見の該当箇所
  5. 意見の概要(100字以内を目途に記載)
  6. 意見
  7. 理由

* 頂戴した御意見につきましては、連絡先を除き、氏名又は名称も含めて公表させて頂くことがありますので、あらかじめ御了承願います。

* なお、頂いた御意見に対する個々の回答は致しかねますので、あらかじめご了承ください。

ご意見の募集は終了しました。ご協力ありがとうございました。

【御意見の送付先】

金融庁総務企画局企画課調査室
郵便:〒100-8967  東京都千代田区霞が関3-1-1 中央合同庁舎第4号館
FAX:03-3506-6299
ホームページ:http://www.fsa.go.jp/
電子メール :tokubetsubukai@fsa.go.jp

【本件についての照会先】

金融庁 電話 03-3506-6000(代表)
総務企画局企画課調査室(内線3514)
*電話での御意見は受けかねますので、予め御了承願います。


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