平成13年3月26日
金融庁

株式会社北洋銀行及び株式会社札幌銀行の産業活力再生特別措置法に基づく事業再構築計画の認定について

1 .認定計画の概要

株式会社北洋銀行及び株式会社札幌銀行から提出された「事業再構築計画」について、産業活力再生特別措置法第3条第1項の規定に基づき審査した結果、同法第2条第2項第1号に規定する事業構造変更及び同項第2号に規定する事業革新を行う者として同法に定める認定要件を満たすと認められるため、3月26日付けで事業再構築計画の認定を行った。

今回認定した申請者2社の事業再構築計画では、重複部門の統廃合や共同運用等、事業再構築による合理化効果を追求するため共同で持株会社を設立、経営統合を図ることにより、両行の経営上の意思決定機関を統一し、同一の経営方針の下で効率化に向け種々の施策を実施していくこととしている。

本件の認定により、持株会社設立にかかる登録免許税の軽減の特例を受けることが可能となる。

2.事業再構築の実施時期

開始時期 平成13年4月~終了時期 平成16年3月

3.申請者の概要

株式会社北洋銀行

 資本金   492億23百万円

 取締役頭取   高向 巖

 本店所在地   札幌市中央区大通西三丁目11番地

株式会社札幌銀行

 資本金   65億67百万円

 取締役頭取   吉野次郎

 本店所在地   札幌市中央区大通西四丁目1番地

問い合わせ先

金融庁 TEL 03-3506-6000(代表)
監督局銀行第二課
 鈴木(内線320)、松島(内線3367)


様式第三

認定事業再構築計画の内容の公表

1 .認定年月日

平成13年3月26日

2.認定事業者名

株式会社北洋銀行、株式会社札幌銀行

3.認定事業再構築計画の目標

(1) 事業再構築に係る事業の目標

我が国の金融機関経営は、金融ビッグバンの本格的進展や情報通信技術の発達などを背景に新たな時代を迎えている。こうした中、市場や顧客が銀行を選別する基準としても、従来のようなボリュームやシェアの多寡のみではなく、収益力や資産内容、自己資本比率などの財務内容の健全性が重要なファクターとなっていることから、収益基盤の抜本的強化は、銀行にとって喫緊の経営課題である。

このような環境下、株式会社北洋銀行(以下、「北洋銀行」という。)および株式会社札幌銀行(以下、「札幌銀行」といい、北洋銀行および札幌銀行を総称して「両行」という。)は、重複部門の統廃合や共同運用等、事業再構築による合理化効果を追求するため、平成13年4月2日を期して、商法第364条に規定する株式移転の方法により共同で持株会社「株式会社札幌北洋ホールディングス」を設立し、経営の統合を行うこととした。

この持株会社の共同設立による経営統合の実施により、両行の経営上の意思決定機関が統一され、同一の経営方針の下で効率化に向け種々の施策を実施することが可能となるものである。

(2) 生産性の向上を示す数値目標

平成15年度(16/3期)に平成11年度(12/3期)との比較において、両行ベースの自己資本当期利益率が4.4ポイント改善すると見込んでいる。

4.認定事業再構築の内容

(1) 事業再構築に係る事業の内容

○ 中核的事業

個人取引、小規模事業法人取引、中堅・大規模事業法人取引

○ 選定理由

持株会社の下で両行が主体となり形成する札幌北洋グループは、「顧客サービスの向上に努め、北海道経済の発展と金融システムの安定に資する」ことを目的とし、以下の理念を掲げる。

* お客様に良質で高度なサービスを提供し、お客様とともに発展する。

* 企業価値の増大を図り、株主と市場から高い信認を得る。

* 職員がその能力を十分に発揮できる働きがいのある職場をつくる。

この目的達成のため、グループは上記の事業分野を中核的事業と位置付け、グループ経営会議の下に設置する営業推進・商品開発・事務システム等の専門部会において営業戦略の構築および調整を図ることにより、金融サービスの拡充を図っていく。また、重複部門や事務集中部門の統廃合や共同運行によるコスト低減および、そこから生じる経営資源の余力を新規事業や両行各々の得意分野へ重点配分することにより、事業の効率化および収益基盤の強化を実現していく。

(2) 事業再構築を行う場所 株式会社北洋銀行 : 札幌市中央区大通西三丁目11番地

株式会社札幌銀行 : 札幌市中央区大通西四丁目1番地

株式会社札幌北洋ホールディングス(平成13年4月2日設立予定)

  : 札幌市中央区大通西三丁目11番地

(3) 事業再構築を実施するための措置の内容

別表のとおり

(4) 事業再構築の開始時期及び終了時期

開始時期 平成13年4月 ~ 終了時期 平成16年3月

5.事業再構築に伴う労務に関する事項

(1) 事業再構築の開始時期の従業員数

平成12年9月末実績 4,388人

北洋銀行 3,495人

札幌銀行 893人

(2) 事業再構築の終了時期の従業員数

平成16年3月末計画 4,013人

北洋銀行 3,191人

札幌銀行 822人

(3) 事業再構築に充てる予定の従業員数

平成16年3月末計画 4,013人

北洋銀行 3,191人

札幌銀行 822人

(4) (3)中、新規採用される従業員数

515人

北洋銀行 415人

札幌銀行 100人

(5) 事業再構築に伴い出向又は解雇される従業員数

平成13年4月予定(持株会社設立時) 出向 20人 程度

北洋銀行 15人

札幌銀行 5人


別表

事業再構築の措置の内容
措置事項 実施する措置の内容及びその実施する時期  期待する支援措置
事業構造変更    
  会社の設立による中核的事業の開始、拡大又は能率の向上
株式移転による北洋銀行、札幌銀行両行共同での持株会社の設立

 名称:

株式会社札幌北洋ホールディングス
 住所: 札幌市中央区大通西三丁目11番地
 代表取締役社長: 高向 巖
 設立日: 平成13年4月2日
 資本金: 558億円
租税特別措置法第80条
勧告等によってする登記の税率の軽減
事業革新    
  第2条第2項第2号ハ
平成13年4月2日の持株会社設立以降、持株会社が各事業分野を調整することで、「役務(金融サービス)の新たな提供方式」を実現する。


さらに、上記をベースとし、各事業分野において様々な「事業革新」を実施することで、「役務(金融サービス)の提供の著しい効率化」を実現する予定。


具体的数値基準
平成15年度(平成16/3期)に平成11年度(平成12/3期)との比較において両行ベースの「業務粗利益1円当たりの経費」を10.3%低減させる。
  

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