「金融庁の1年(平成12事務年度版)」の公表について

平成13年7月2日
金融庁

I .公表の趣旨

金融庁は、昨年7月1日に金融監督庁と大蔵省金融企画局が統合して発足し、さらに13年1月の中央省庁再編に当たり、金融再生委員会が担ってきた破綻処理や資本増強等による金融安定化に向けた役割を引き継ぐこととなった。金融庁は、近年コングロマリット化が進展している銀行、保険、証券等の金融分野全般に関し、制度の企画立案機能から検査・監督・監視の実施機能まで一貫して担っている。

金融庁は、発足1年目に当たる平成12事務年度(平成12年7月~13年6月)において、昨年7月に発表した6つの基本的考え方に基づき、金融機関の不良債権の最終処理に向けた施策の実施、異業種による銀行業参入等新たな形態の銀行業への対応、生命保険をめぐる諸問題の総合的な検討、CPのペーパーレス化等を図るための法整備の実施、証券会社向け検査マニュアルの策定、信用組合に対する集中検査の実施等について、喫緊の課題として取り組んできたところである。

「金融庁の1年(平成12事務年度版)」は、昨年までの「金融監督庁の1年」を受け継ぎ、金融庁発足1年目の活動について広く紹介するため取りまとめたものである。これにより、制度の企画立案・検査・監督の各般にわたる金融行政に対する国民の一層の理解が得られ、金融行政に対する信頼の増進につながることを期待している。

II .全体の構成

「金融庁の1年(平成12事務年度版)」は、本編及び資料編から成り立っている。本編は、

  • 第1部 金融庁の組織及び運営
  • 第2部 金融に関する制度の企画及び立案
  • 第3部 金融監督等
  • 第4部 金融検査
  • 第5部 国際関係の動き
  • 第6部 13事務年度の課題

から構成されており、本編に関連する資料(報道発表資料等)を資料編としてまとめている。

III .概要

第1部 金融庁の組織及び行政運営

第1部は、金融庁の組織と13年度の体制整備、この1年間の行政運営について記載している。主なポイントとしては、

  • (1) 金融庁の組織等については、中央省庁等改革に伴い、12年7月に金融監督庁と大蔵省金融企画局が統合して金融庁が発足し、13年1月に金融再生委員会が廃止され、改めて内閣府の外局として設置された経緯と、金融庁の所掌事務等を記載している。
     また、金融庁の13年度の体制整備について記載している。
  • (2) 金融庁の行政運営については、この1年間の主な出来事を年表形式で記載しているほか、当庁顧問や金融業界との意見交換、財務局との連携、職員の任用、研修、広報等を記載している。

第2部 金融に関する制度の企画及び立案

 第2部は、預金取扱金融機関、保険、証券市場等に関する制度の企画や法令の整備等の概要や、金融庁に置かれた審議会等の活動状況、経済対策や税制改正要望等で金融庁に関する部分等について記載している。主なポイントとしては、

  • (1) 金融に関する制度の企画や法令の整備等では、以下の事項等について記載している。
    • ○ 銀行法等の一部を改正する法案の策定
    • ○ 近年の社会経済環境の変化に対応した、生命保険をめぐる諸問題についての総合的な検討
    • ○ より安全で効率性の高い証券決済システムの構築に向け、CPのペーパーレス化等を図るための法整備の実施
  • (2) 審議会等の活動状況では、金融審議会、自動車損害賠償責任保険審議会、公認会計士審査会、企業会計審議会等の開催状況や審議内容等について記載している。
  • (3) 経済対策等については、経済対策や税制改正要望等に関し金融庁に関連する部分について記載したほか、金融知識の普及等に関する取り組み等を記載している。

第3部 金融監督等

第3部は、預金取扱金融機関、保険会社、証券会社等に関する監督をめぐる動きのほか、オフサイト・モニタリングの状況、マネー・ローンダリング問題への対応について記載している。 主なポイントとしては、

  • (1) 預金取扱金融機関については、12年度決算の概要や金融機関の再編の状況と、不良債権処理の促進、資本増強制度への対応、破綻処理、異業種の銀行業参入や貸し渋り問題への対応等を記載している。
  • (2) 保険会社については、12年度決算の概要や保険会社の再編の状況と、金融庁が行ったソルベンシー・マージン基準の見直し等の保険会社に対する監督上の措置の見直しや保険会社に対する行政処分、破綻した保険会社への対応等を記載している。
  • (3) 証券会社等については、証券業関係のシステム改革の進捗状況、証券会社による私設取引システムの開設やクロスボーダー取引への対応、いわゆる不動産投信の解禁、証券会社や投資信託委託業者等に対する行政処分等を記載している。
  • (4) オフサイト・モニタリングについては、リスク関連情報を徴求する対象金融機関の拡大状況やモニタリングで把握する各種リスクの内容を記載している。
  • (5) マネー・ローンダリング問題への対応については、組織的犯罪処罰法に基づく疑わしい取引の届出状況や金融機関への説明会の開催状況、マネー・ローンダリング問題をめぐる国際的な動き等を記載している。

第4部 金融検査

第4部は、12事務年度の金融検査体制の整備や金融検査の実施状況、金融検査の充実・強化のための方策について記載している。主なポイントとしては、

  • (1) 金融検査体制の整備については、各業態別に専門性の高い検査を実施する目的で設置した部門を14部門から16部門に拡充したほか、検査に従事する職員の大幅な増員、バックオフィスでの検査指導官の新設等を記載している。
  • (2) 預金等受入金融機関に対する検査については、12年4月に都道府県から事務移管を受けた信用組合に対する資産内容の早期把握のための集中検査の実施状況のほか、主要行に対する検査(金融監督庁発足以降2巡目)実施状況と検査結果等を記載している。
  • (3) 保険会社に対する検査については、12年6月に策定された保険検査マニュアルを適用して実施しており、その検査の実施状況と検査結果を記載している。
  • (4) 証券会社等に対する検査については、資産内容の厳正な把握及び顧客資産の分別管理の状況の把握やリスク管理態勢等の検証を行っており、その検査の実施状況と検査結果を記載している。
  • (5) 金融検査の充実・強化のための方策については、証券会社に係る検査マニュアルの策定等検査マニュアルの整備状況のほか、今事務年度から本格実施された意見申出制度の概要や検査指導官の活用状況等を記載している。

第5部 国際関係の動き

第5部は、金融監督に関する国際機構の現状や、金融庁と各国の金融検査監督当局との連携強化に向けた取り組みについて記載している。主なポイントとしては、

  • (1) 金融監督に関する国際機関の現状については、金融取引の国際化に対応するため各国の金融監督当局等により構成された、バーゼル銀行監督委員会等の国際機構の活動の現状と、それに対する金融庁の対応状況を記載している。
  • (2) 海外の金融検査監督当局との連携強化については、途上国に対する技術支援として証券市場セミナーの実施状況、欧米の金融監督当局との協議状況や人材交流等を記載している。

第6部 13事務年度の課題

第6部は、金融システムの現状を踏まえ、13事務年度に金融庁が取り組んでいく5つの具体的な課題について記載している。

連絡・問い合わせ先

  • 金融庁総務企画局政策課政策評価企画係
  • TEL 03-3506-6000(内線3193、3160)

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