平成13年6月14日
金融庁検査局
証券取引等監視委員会事務局

「証券会社に係る検査マニュアル」通達の発出について

金融庁及び証券取引等監視委員会では、検査官が証券会社を検査する際の手引書(マニュアル)を整備するため、昨年8月、検査局及び事務局内に「証券検査マニュアルワーキング・グループ」を設置し、検討を重ねてきました。

本年4月、その成果を「証券会社に係る検査マニュアル(案)」として公表した後、パブリックコメントとして頂戴したご意見等をも踏まえて再度検討を行った上で、本日、「証券会社に係る検査マニュアル」通達として検査官宛に発出することとなりました。

なお、本通達は、本年10月1日以降に実施する検査について適用します。 ただし、決算処理に係る事項については、通達発出以降最初の決算期である平成 14年3月期から適用します。

本件についての照会先

金融庁検査局(TEL 03-3506-6196) 樋口(内線6214)
証券監視委員会事務局 (TEL 03-3506-6000)  外崎 (トノサキ)(内線3044)


「証券会社に係る検査マニュアル」通達の概要

金融庁検査局及び証券取引等監視委員会事務局では、検査官が証券会社を検査する際の手引書(マニュアル)を整備するため、先般、証券検査マニュアルワーキンググループにおけるとりまとめ案をパブリックコメントに付したところであるが、今般、寄せられたご意見を基に再度検討を行い、最終的な「証券会社に係る検査マニュアル」を策定したことから、通達として各検査官及び各財務(支)局に発出するとともに公表することとした。

I  概要

  • 1.  目的

    証券会社に係る検査マニュアルを整備・公表することにより、金融庁の検査・監督機能の一層の向上を図るとともに、証券会社の自己責任に基づく経営を促し、もって透明な金融行政の確立に資する。

  • 2.  基本的な考え方

    • (1)証券会社は登録制であるなど、既に検査マニュアルが策定されている預金等受入金融機関や保険会社とは規制の枠組みが異なるものの、公益及び投資家保護の観点から、

      • 取引の公正及び財務の健全性確保の状況を把握するとともに、

      • これにとどまらず、法令遵守態勢及びリスク管理態勢の確認検査にも重点を置くこととしている。

    • (2)インターネットによる取引の増加が特にめざましい分野であることから、電子証券取引に関する確認検査用チェックリストを設けることとしている。

  • 3.  対象範囲

    本検査マニュアル案は、証券会社(海外支店を含む)、外国証券会社の本邦支店及び登録金融機関に対する検査において用いることを予定している。

  • 4.  適用時期

    本マニュアルについては、本年10月1日以降実施する検査より適用する。なお、決算に係る項目については、通達発出以降最初の決算期である平成14年3月期から適用する。

II  各マニュアル案のポイント

  • 1.  法令等遵守

    • (1)法令等遵守態勢の確認検査用チェックリスト共通編

      •  証券会社の法令遵守の態勢が、内部管理統括責任者及び内部管理責任者を中心に構築されているかなどを確認するためのチェック項目を設けた。
      •  法令遵守態勢強化のため、コンプライアンス・マニュアルの策定状況、その実施状況及び問題が生じた場合の処理状況を確認するなどのチェック項目を設けた。
    • (2)取引の公正確保に係る法令諸規則の遵守検査用マニュアル

      法令諸規則の遵守状況を把握するため、証券会社の営業姿勢、投資勧誘姿勢が適正かなどを確認するための着眼点を示した。

    • (3)顧客資産の分別保管に関する検査に係るチェックリスト及びマニュアル

      • 顧客資産の分別保管態勢確認検査用チェックリスト

        証券会社は、顧客資産の分別保管が求められていることから、社内規定の整備状況、実際の管理体制、残高不一致の場合の処理状況など、分別保管の態勢整備状況を確認するためのチェック項目を設けた。

      • 顧客資産の分別保管検査用マニュアル

        実際に顧客資産が法令に則って分別保管されているかを確認するに際し、分別対象となる有価証券などの留意点を示した。

  • 2.  財務規制(リスク管理)

    • (1)自己資本規制比率の管理態勢確認検査用チェックリスト及び自己資本規制比率に関する検査用マニュアル

      •  証券会社は、自己資本規制比率が120%を下まわることのないよう求められていることから、自己資本規制比率管理の態勢整備状況を確認するためのチェック項目を設けた。
      •  自己資本規制比率が、法令及び事務ガイドラインに則って計算されているかを確認する際の留意点を示した。
    • (2)純財産額の検査用マニュアル

      証券会社は、一定金額以上の純財産額の確保が求められていることから、純財産額が、証券会社に関する内閣府令等に基づき計算されているか、資産について、会計基準、公認会計士協会の「金融商品会計に関する実務指針」等に基づき評価されているかを確認する際の留意点を示した。

    • (3)リスク管理態勢の確認検査用チェックリスト

      • 共通編

        証券会社が、自社の抱えるリスクを理解した上で適切なリスク管理体制を整備しているかを確認するためのチェック項目を設けた。

      • 市場関連リスク

        全ての証券会社ではなく、ディーリング業務を活発に行っている証券会社を対象に、リスク管理態勢の整備状況を確認するためのチェック項目を設けた。

      • 信用リスク

        証券会社は基本的に貸出業務は行っていないことから、金融検査マニュアルとは異なり、資産査定に関する具体的な記述をせず、「信用取引」と「投資等」に区分し、それぞれの区分におけるリスク管理態勢を確認するためのチェック項目を設けた。

      • 流動性リスク

        証券会社は有価証券の売買の取次ぎ、媒介を主な業務としているところも多いことから、その証券会社の実情に応じた適切な資金繰りリスクの管理体制を整備しているかなどを確認するためのチェック項目を設けた。

      • 事務リスク

        証券会社は、証券事故等の事務リスクを多く抱えていることから、リスク軽減のための体制を整備しているか、あるいは証券事故等に適切に対処しているかなどを確認するためのチェック項目を設けた。

      • システムリスク

        自社システムの開発・運用体制の整備状況や、外部委託先に関する管理態勢が整備されているかなどを確認するためのチェック項目を設けた。

  • 3.  電子証券取引

    • (1)電子証券取引の法令等遵守態勢の確認検査用チェックリスト

      電子証券取引において、インサイダー取引を未然に防止するための対策を講じているかなど、不正取引を防止するための体制が整備されているかなどを確認するためのチェック項目を設けた。

    • (2)電子証券取引のリスク管理態勢確認検査用チェックリスト

      本人確認、顧客情報の管理、システム障害への対応体制など、電子証券取引のリスク管理態勢の整備状況を確認するためのチェック項目を設けた。


証券検査マニュアル

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