平成29年11月1日
金融庁

公認会計士の資格取得に関するQ&A

公認会計士として業務を営むためには、以下の要件をすべて満たした上で、日本公認会計士協会に備えられている名簿に登録を受けることが必要です(公認会計士法第3条、第17条、第18条)。

 

  • (1)公認会計士試験に合格した者(免除された者を含む)であること

  • (2)実務経験(業務補助等)の期間が2年以上ある者であること

  • (3)実務補習を修了し、内閣総理大臣の確認を受けた者であること

本Q&Aは、上記の要件のうち、「実務経験(業務補助等)」に関してよく寄せられる質問について、問答形式で回答を取りまとめたものです。公認会計士試験、実務補習及び具体的な登録手続きについては、それぞれ以下の先にお問い合わせ下さい。

(電話連絡先)

なお、本Q&Aは、公認会計士の資格取得に必要な実務経験の内容や報告手続きについて、法令の主旨を理解しやすいよう、できるだけ簡潔に記述しておりますので、正確な理解のために、関係法令とあわせてご活用いただくことをお勧めします。

【よく寄せられる質問】

1.実務経験(業務補助等)の内容

Q1 実務経験の概要について教えてください。

A1実務経験(業務補助等)には、以下の「業務補助」と「実務従事」があり、公認会計士の登録をするためには、2年以上の実務経験(業務補助等)が必要です(業務補助と実務従事の両方を経験している場合は、両方の期間を通算することが可能。)。

なお、実務経験の時期は、試験合格の前後を問いません。また、雇用形態については、常勤、非常勤を問いません。

  • ○業務補助(監査証明業務に関して公認会計士又は監査法人を補助すること)

    業務補助は、1年につき2以上の法人(※)の監査証明業務を対象として行わなければなりません。

    • (※)当該法人が金融商品取引法の規定により、公認会計士又は監査法人の監査を受けることとなっている場合又は会社法に規定する会計監査人設置会社(資本金額が1億円を超える株式会社に限る。)である場合には、1年につき1以上の法人。

  • ○実務従事(財務に関する監査、分析その他の実務に従事すること)

    実務従事は、公認会計士法施行令第2条に規定される以下の業務が対象となります。

    • (1)国又は地方公共団体の機関における、国若しくは地方公共団体の機関又は国及び地方公共団体以外の法人(※)の会計に関する検査若しくは監査又は国税に関する調査若しくは検査の事務

      • (※)国及び地方公共団体以外の法人は、(ア)特別の法律により設立された法人、(イ)資本金額が5億円以上の法人及びその連結子会社、(ウ)金融商品取引法第193条の2第1項の規定により監査証明を受けなければならない法人及びその連結子会社、のいずれかに該当するものに限ります((3)において同じ。以下「開示会社等」という。)。

    • (2)預金保険法第2条第1項に規定する金融機関、保険会社、無尽会社又は特別の法律により設立された法人であってこれらに準ずるものにおける、貸付け、債務の保証その他これらに準ずる資金の運用に関する事務

    • (3)上記のほか、国、地方公共団体又は国及び地方公共団体以外の法人における、原価計算その他の財務分析に関する事務

Q2 実務経験(業務補助等)は2年以上の期間が必要ですが、週何日(何時間)程度行えばよいですか。また、雇用形態が非常勤の場合はどのように取扱われますか。

A2週何日(何時間)が必要であるといった基準はありません。

業務補助(監査の補助)においては、2年以上の期間に業務補助者が、当該業務補助において、監査業務の一連の流れや手続き、実務等を習得したものとして、監査法人等の代表者から業務補助等証明書を発行してもらえることが必要です。なお、雇用形態が非常勤の場合においても同様です。

他方、実務従事においては、一般に、事業会社等に常勤として勤務している者が想定されるため、雇用形態がパートタイマー等、同一の法人に雇用される通常の労働者の所定労働時間と比べて短い労働時間で実務従事を行った場合は、その労働時間数を勘案して適当と認められる期間を用いて計算します(2.A2(3)参照)

Q3 業務補助は、法定監査以外の監査証明業務でも実務経験として認められますか。

A3公認会計士又は監査法人が行う財務書類の監査証明業務(公認会計士法第2条第1項業務)に係る業務補助であれば、法定監査に限らず、任意監査であっても認められます。

Q4 実務従事の場合、実務経験として認められるには、資本金額が5億円以上の法人等に勤務(在籍)する必要がありますか。

A4必ずしも、資本金額が5億円以上の法人等に勤務(在籍)する必要はありませんが、従事する業務は、資本金額5億円以上の法人等を対象とするものである必要があります。

例えば、資本金額が5億円未満のコンサルティング会社やシンクタンク(総研等)等に勤務していても、資本金額が5億円以上の法人等の原価計算・財務分析に関する事務を行う場合には、原則、実務従事として認められます。

ただし、実務従事として認められるか否かについては、一律・形式的に判断されるものではなく、当該業務において、継続的に法令で定められた事務(公認会計士法施行令第2条に規定される事務)を行っていたかどうかにより、個別に判断されることになります。

Q5 国又は地方公共団体の機関における実務従事の具体例を教えて下さい。

A5これまで、国又は地方公共団体の機関における実務従事として業務補助等報告書の提出があった業務の実例としては、(1)国税局における税務調査の業務、(2)県庁における市町村の財務監査や地方交付税に関する検査の業務、(3)市役所における地方公営企業に係る決算書類作成業務や財務諸表の分析に関する業務等があります。

Q6 銀行や保険会社における実務従事の具体例を教えて下さい。

A6これまで、銀行や保険会社における実務従事として業務補助等報告書の提出があった業務の実例としては、(1)銀行における法人融資の業務、(2)保険会社における資産運用のための各企業の財務内容調査の業務、(3)保険会社における投融資審査、社内格付付与、業界レポート作成の業務等があります。

Q7 資本金額5億円以上の法人、開示会社等又はこれらの連結子会社における実務従事の具体例を教えて下さい。

A7これまで、資本金額5億円以上の法人、開示会社等又はこれらの連結子会社における実務従事として業務補助等報告書の提出があった業務の実例としては、(1)決算に関する業務、(2)予算に関する業務、(3)工場の経理に関する業務、(4)財務分析に関する業務、(5)株式公開準備に関する業務等があります。

なお、上記のほか、実務従事に該当する業務の一覧(具体例)及び実務従事の主な確認事例は、以下をご覧ください。

Q8 一般企業(資本金額5億円以上)で内部監査・内部統制業務を担当しました。この業務経験は実務従事として認められますか。

A8財務報告に係る内部監査・内部統制業務において、構築された内部統制の有効性を評価する過程で、業務の結果が財務諸表に適正に反映されていることを確認するために、財務書類の分析を行った場合等は、原則、実務従事として認められます。

ただし、実務従事として認められるか否かについては、一律・形式的に判断されるものではなく、当該業務において、継続的に法令で定められた事務(公認会計士法施行令第2条に規定される事務)を行っていたかどうかにより、個別に判断されることになります。

Q9 税理士法人での業務は実務従事として認められますか。

A9法人の税務申告等の税務業務は実務従事に該当しませんが、税理士法人等において、資本金額が5億円以上の法人等を対象にした会計業務に主として従事していた場合は、原則、実務従事として認められます。

ただし、実務従事として認められるか否かについては、一律・形式的に判断されるものではなく、当該業務において、継続的に法令で定められた事務(公認会計士法施行令第2条に規定される事務)を行っていたかどうかにより、個別に判断されることになります。

2.実務経験(業務補助等)の報告手続き

Q1 実務経験の要件を満たしていることを証する書面である「業務補助等の報告書受理番号通知書」の交付を受けるには、どのような手続きが必要ですか。

A1「業務補助等の報告書受理番号通知書」の交付を受けるためには、提出者の住所地を管轄する財務局等を経由して、金融庁長官宛に、業務補助等報告書及び添付書類(2.Q2参照)を提出する必要があります。

業務補助等報告書及び添付書類の提出に当たっては、

  • (1)正本(1部)及びその写し(1部)

  • (2)切手(※)を貼付し、住所、氏名を記載した返信用封筒(長形3号)

  • (3)提出者本人と平日の昼間に連絡が取れる電話番号(自宅・携帯電話・勤務先など)を明記した紙

を同封して下さい。

提出された業務補助等報告書が、内容の確認を経て金融庁で受理されると、提出先の財務局長等を経由して、提出者宛に「業務補助等の報告書受理番号通知書」が交付されます。当該書面は、公認会計士の開業登録の際に必要となりますので、大切に保管して下さい。

なお、実務経験の時期は、公認会計士試験合格の前後を問いませんが、業務補助等報告書は、公認会計士試験に合格し、実務経験の期間が通算で2年以上経過した後に提出して下さい。

  • (※)返信用封筒(長形3号)には、返信用の80円切手(平成26年4月以降は82円)を貼付して下さい。

Q2 業務補助等報告書及び業務補助等証明書の報告様式や添付書類について教えて下さい。

A2業務補助等報告書及びその添付書類である業務補助等証明書は、以下の報告様式により、記載例を参照の上、作成して下さい。

なお、業務補助等証明書は、業務補助等を行った公認会計士・監査法人又は、実務従事を行った法人の代表者が発行するものに限ります(担当部長等、法人の代表ではない者による証明は不可。)。

また、実務従事の場合は、上記証明書のほか、以下の書類を添付してください。

  • (実務従事の場合の添付書類)

    • (1)従事した法人等の概要が分かる資料

      • ○会社案内、企業概要等、従事した法人の資本金や株式上場の状況、関係会社の状況等が分かるもの。

      • ○組織図等

        実務従事者の所属や、所属部署がどのような業務を行っているのかが確認できるもの。

    • (2)直接担当していたことが確認できる資料

      • ○原価計算書、財務分析レポート等、実務従事者が作成した資料

        実務従事として認められる業務を直接担当したこと及びその業務内容が確認できるもの。

        • ※当該資料は、業務補助等報告書の記載内容が客観的かつ容易に確認できる程度の分量を添付して下さい。実務従事期間中に作成した資料のすべてを添付する必要はありません。

    • (3)労働時間数が確認できる書類(※該当者のみ)

      一週間の所定労働時間が同一の法人に雇用される通常の労働者の所定労働時間よりも短い場合のみ添付して下さい。この場合、業務補助等の期間は、以下の例のように勘案して計算されます。

  • (勘案例)

      常勤の実務従事者 非常勤の実務従事者
    勤務期間 平成23年4月1日~平成25年3月31日
    一週間の所定労働時間 1日8時間×週5日
    =週40時間
    1日4時間×週5日
    =週20時間
    実務経験として認められる期間 2年 1年

Q3 具体的な実務従事の内容はどのように記載すればよいですか。

Q4 会社の守秘義務のため、又は既に会社を退職している等の理由により、実務従事として認められる業務を直接担当していたことが確認できる資料が提出できない場合、どうすればよいですか。

A4業務補助等報告書、業務補助等証明書において、具体的な実務従事の内容を詳細に記載(A4・1~2枚程度)してください。また、末尾に資料を提出することができない理由についても記載してください 。

お問い合わせ先

金融庁 Tel 03-3506-6000(代表)
総務企画局企業開示課(内線2768、2763)

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