監査法人のガバナンス・コードに関する有識者検討会(第3回)

1.日時:

平成28年9月30日(金)13時30分~15時30分

2.場所:

中央合同庁舎第7号館13階 共用第1特別会議室

【関座長】

ただいまから監査法人のガバナンス・コードに関する有識者検討会、今日第3回目になりますけれども、開催いたしたいと思います。大変お忙しいところお集まりいただきまして、本当にありがとうございます。

本日は、前回に続きまして、監査法人のガバナンス・コードの策定に当たってポイントとなる主要な論点としてあらかじめ議論をいただいておいたほうが適当と考えられる事項について整理した資料4というのがお手元にあると思いますが、この資料4の主要な論点案につきましてご意見を伺ってまいりたいと思っております。

前回のご議論では、この主要な論点のうち、目的ということについて相当程度突っ込んだご議論を伺えたものと考えております。したがいまして、今日は2の執行及びガバナンス機関以下を中心に議論させていただきまして、できますれば、今日は最後まで論点について一通りご意見を伺えればと考えております。

したがって、まず、事務局より簡単に資料4につきまして説明お願いいたします。

【原田開示業務室長】

ありがとうございます。前回の検討会で一通り資料のご説明はしたところではありますけれども、日にちもあいたことですし、簡単にもう一度主要な論点につきましてご説明させていただきます。また、全体像を見ながらというほうが簡明と考えられますので、ぜひ資料2のほうも並べてご覧いただければと思っております。

それでは、資料4をご覧いただければと。今回は、先ほど座長から、2の執行及びガバナンス機関からということでございますので、まず4ページをご覧ください。2の執行及びガバナンス機関でございます。これはマネジメント強化の中の、執行機関などマネジメントチームの強化とこれを支えるガバナンス機関の強化についての論点ということでございます。実効的な執行機関の確立とまずございまして、監査法人のマネジメントが組織の拡大についていけなくなったということは確かであり、その観点からマネジメントの強化を図ることが重要というご意見があり、我が国のコードにおきましても、まず実効的なマネジメント(執行機関)の確立を規定することについてどのように考えるかという論点がございます。

それから、執行機関に求められる役割でございますが、そもそもマネジメントとは具体的にどのようなことだと考えるのか。その場合、執行機関にはどういった役割・機能が求められるのか。

さらには、執行機関に求められる経験でございます。監査法人の執行機関にはマネジメントの経験が豊富な者が必ずしも多くないと、こういったご指摘があるところでございますが、これについてどのように考えるか。中長期的な人材育成について、こうした経営陣の人材育成についてどのように考えるかということでございます。

1ページおめくりいただいて、経営責任者を含む各執行機関、それから、これを実効化するためのガバナンス機関の権限、責任等の明確化ということでございます。監査法人の経営陣に求められる権限や役割、責任等についてどう考えるか、これを実効化するためのガバナンス機関についても役割や権限、責任等をどう考えるかということでございます。

それから、これに関連いたしますが、監査法人におけるマネジメントとプロフェッショナルの調整という観点からでございます。監査法人と個々のパートナーの意思決定の関係。個別の監査業務において業務を執行したパートナーが意思決定した監査結果については、最終的には監査法人として意思決定を行い、監査意見として表明されることになります。監査法人として行う意思決定と個々のパートナーが実質的に行った意思決定とのバランスをどのように考えるか。

幾つかバーがございますが、例えば監査契約の更新や解除など監査法人として行う意思決定。それから、個別監査業務における会計上の見積りの判断等につきまして、実質的に個々のパートナーが行っている意思決定と。これらにつきまして、まず監査法人として行う意思決定につきましては執行機関がどのようにかかわっていくか。他方、実質的に個々のパートナーが行っている意思決定のうち、会計監査の品質の観点から監査法人が関与すべきものは何かと、こういった点でございます。

前回の議論におきましても、この点につきましては、個々の個別の重要な監査判断、これにつきまして一体どこで最終的に決定して責任を負うのかということがポイントだというようなご意見をいただきました。何か事故が起きれば監査法人のレピュテーションに影響しますから、監査法人の全体の問題ということではあるわけですけれども、実際にはその個別判断がマネジメントまで行っていたのかと。今後に向けては、重要な判断についてどのレベルまで上げて、どこで誰が判断をしていくのかと、こういったことの議論が必要というようなご指摘をいただいていたところでございます。

次に、第三者でございます。第三者を活用するということにつきまして、そもそも関与を求める目的は何なのか、それから、外部の第三者からのインプットとして期待されるものはどのようなことが考えられるかということでございます。

1ページおめくりいただいて、イギリスやオランダのコードで、いずれも公益を確保するためのガバナンス機関に第三者を活用すべきという旨が規定されておりますけれども、我が国のコードにおいても、外部の第三者にどのような権限と責任、役割を求めていくかということでございます。また、関連いたしまして、外部の第三者の独立性についてどう考えるか。それから、外部の第三者に対する適切な情報提供、サポート体制の確立についてどのように考えるか。これまでが執行機関やガバナンス機関に関連する論点ということになります。

1ページおめくりいただいて、3.業務運営になります。これはオペレーションと呼ばれている項目でございますけれども、この項目は、監査法人におきましてどのようにマネジメントを機能させるか。このマネジメントはマネジメントシステムという意味でございますけれども、こうしたものに関連するものでございます。

まず適正な会計監査を実施するための人材育成、人事管理等の方針でございます。我が国の監査法人におきまして、適正な会計監査を実施するための人材育成・啓発・人事管理・評価の方針についてどのように考えるか。それから、これに関連いたしますけれども、近年現場の公認会計士の士気が低下しているという指摘がございます。タコつぼで先が見えない会計士さんが多いというようなご指摘を前回いただいたところでございますけれども、この士気をどう高めるか、そのために監査法人が採用すべき人材育成等の方針についてどのように考えるかということでございます。

さらに、人事評価に当たっては、職業的懐疑心をはじめとして、監査法人における適正な会計監査の確保に資する能力がより一層重視されるべきというような意見もございますけれども、コードにおいてどのように取り上げるか、取り扱っていくのかという問題がございます。

それから、「会計監査の在り方に関する懇談会」の提言におきまして、監査チーム内でのやりとりや上司による監査調書の査閲・指導を通じた監査の現場での訓練(OJT)を改めて強化していくことが重要である、それから、各監査法人等において、関連する資格の取得や企業への出向等の慫慂、それから、会計士の力量向上のための幅広い取り組みが検討されるべきとありますけれども、こうしたことについてどのように考えていくかということでございます。

それから、1ページおめくりいただいて、ステークホルダーとの対話でございます。これも被監査会社、被監査会社の株主、投資家等のステークホルダーとの対話に関する方針等を整備すべきというようなことについてどのように考えるかということでございます。それからまた別な点で、外部によるレビューにおける指摘の対応と。外部レビュー機関は、我が国においては日本公認会計士協会と公認会計士・監査審査会ということになりますが、その懸念事項に対して是正措置を講ずるべきということについてどのように考えるか。それから、その他、例えばコンプライアンス、それから、監査業務の実施や審査、利益相反管理、それから、内部統制、リスク管理等、これらの整備についてどのように考えるか。

また、1ページおめくりいただいて、通報制度でございますけれども、内部通報の制度についてどう考えるか。それから、IT等の活用、これも非常に重要でございますけれども、これをコードでどのように扱うかと、こうした点がオペレーションに関する項目としての論点でございます。

また1ページおめくりいただいて、最後に説明責任という項目がございます。これはステークホルダーに対する監査法人の説明をどう求めていくのかという項目でございます。まず監査法人の業務・マネジメントに関する情報の開示でございます。我が国では、公認会計士法の規定に基づいて開示が求められておりますけれども、監査法人の業務やマネジメントに関する情報開示の充実が必要と、こういった意見についてどのように考えるか。

それから、さらに、各コードの遵守状況の開示でございます。監査法人の業務やマネジメントの状況を開示するとともに、併せて、各コードの遵守状況を評価し、開示することについてどのように考えるか。

それから、監査法人の開示情報の質を担保するために、外部への報告の質の監視のための体制を整備すべきとか、監査法人の財務諸表等について、監査済みのものを開示すべきと、これらの点についてどういうふうに考えるか。

また1ページおめくりいただいて、経営方針、経営上のリスク等の把握・開示でございますけれども、こうした点について、経営方針や経営上のリスクの開示についてどのように考えるか。

これらの点につきましてご意見いただければと存じます。私からは以上でございます。よろしくお願いいたします。

【関座長】

どうもありがとうございました。

それでは、これ、やっぱり小分けして議論したほうがいいと思いますので、最初に執行及びガバナンス機関というものをどう考えるかという、ここでいうと4ページ、5ページ、6ページということについて皆さんからご意見を伺えればと思います。なお、前回も申し上げましたけれども、さらに追加すべき論点がございましたら、その点につきましても言及いただきますようお願いをいたしたいと思います。どなたからでも結構ですので。

じゃ、石原さん、どうぞ。

【石原メンバー】

本日は前半で退出させていただきますので、最初に意見を申し上げたいと思います。

まず2番の執行及びガバナンス機関の各論点に関して特に問題意識を持っている点を申し上げたいと思います。実効的な執行機関の確立の論点につきましては、やはり大規模化した組織において、現在のパートナーシップ制度に基づく連帯責任、これは現実的に機能することが非常に難しいのではないか、また効率的でもないのではないかと感じております。したがって、企業で言うところの意思決定に相当する個々の個別の監査判断、これに関する最終決定を行い責任を負う、もちろん重要性を踏まえてということでありますけれども、そういった執行機関を設置すべきではないかと思っております。

それから、執行機関に求められる役割の論点ですが、マネジメントという意味で一般的な項目が入ることはもちろんですが、特に監査という観点から3点申し上げておきたいと思います。1つは、前回も申し上げておりますが、高品質な監査というものをそれぞれの法人毎にどのように捉えているのかという点。それから、2点目は、その高品質の監査を実現するための方策を明確化していくことが必要という点。その中には人事評価の基準等も含まれると考えます。それから、3つ目、これは個々の重要な監査判断に関する最終決定、責任を負うこと、そういう役割が、少なくとも監査という観点から特に重要と考えております。

執行機関に求められる経験の論点ですが、マネジメント経験が不足しているとするならば、外部のマネジメント経験が豊富な方を登用していくということはありますけれども、監査法人自身のマネジメントが定着してくれば、将来的に監査法人の内部からマネジメント人材が出てくると思いますので、必ずしも外部人材と決めつける必要はないのではないかと考えます。

次に、監査法人と個々のパートナーの意思決定の関係という論点です。これについては、記載のとおり、監査契約の更新とか解除といった大きな判断ももちろんありますが、個別企業の監査における会計上の論点に関する監査の判断、これについても重要性に基づいて最終判断者を決定していく。そして、最も重要な個別監査の判断は監査法人の執行機関で決定をしていくと、そういう形で重要性に応じて判断者をしっかりと決めていくということが重要ではないかと考えております。

それから、監査法人の運営に対する外部の第三者の関与の論点ですが、これについては、監査は公益の使命を負っていますので、ガバナンス機関を通じた第三者による法人運営のチェックは当然に必要であろうと考えます。第三者の役割については、第1には、もちろん幅広い見識に基づいてマネジメントを確立させていくことがあると思いますが、もう1点は、やはり個別の監査判断における重要性の評価、すなわち、虚偽記載の質の評価をきちんとできることが重要と思います。従って、外部の事業会社で例えばCFOを経験された方とかそういった方を登用していくといったことが有効ではないかと考えます。

6ページまでのところでは以上でございます。

【関座長】

ありがとうございます。

どうぞ。

【引頭メンバー】

ありがとうございます。意見を述べる前に2点ございます。まず1点ですが、一つ申し上げたいことがございます。先日、ここにいらっしゃる初川メンバーと御一緒に、監査法人のローテーションの状況を調査するため欧州に行ってまいりました。その際に、ガバナンス・コードの話も少し聞いてまいりました。詳しくお話すると時間がかかるので、1点だけお伝えしようと思います。こちらの資料では、イギリス、オランダのガバナンス・コードが説明で参照されていますが、実はオランダの現状として、今、前に策定したガバナンス・コードはアウト・オブ・タイムといいますか、今は誰も使っていない、ということが判明いたしました。

なぜそうなったかといいますと、コードの中身が組織の枠組みの話などが中心となっており、監査品質を高めるということについて、実効性が担保できなかったということでした。簡単に申し上げますと、ガバナンス・コードができた後も、不正会計事案の発生に終止符が打たれなかったらしいのです。現在は、新しいアプローチでガバナンスの強化をはかっているとうことでした。イギリスのガバナンス・コードは現在も機能していると聞いておりますが、オランダの状況はそれとは異なっているということをまず申し上げたいと思います。

2点目は質問ですが、2の執行機関をどのようにしてつくっていくかということを今議論しているわけですが、監査法人の執行機関が実際に何をやっているか実態を把握していないことに、遅まきながら気付きました。一般的な事業会社あるいは企業と同じように考えては多分いけないのだろうと思っております。今さらではありますが、もしできれば、監査法人の執行機関では、一体どういうことを決めているのか、あるいはその決め方――膝を詰めて本当に議論しているのか、下が上程したものを追認型で決めているのか、こういった実態を把握できていないと、今後の改善の方向性を見誤るのではないかと思った次第です。そうなりますと、メンバーを見渡すと、やはり頼りになるのは初川メンバーということで、もし何かご知見があれば教えていただければと思った次第です。以上です。

【関座長】

わかりました。今ここで問題にしているような執行の意思決定のようなものをどんなふうに監査法人ではやられているのかという実態について少し簡単にご説明いただきたいと思います。

【初川メンバー】

わかりました。前にも申し上げましたけれども、私もリタイアして5年経っております。しかも、1つの監査法人にしかおりませんでしたので、必ずしも全体的に現状がどうなっているかということを申し上げる立場にはないと思いますが、今後の議論の参考になればということで、私の知る限りにおいて、一般的にどんなことを業界としてやっているはずだというようなことをお話しさせていただこうと思います。

特に、資料4の5ページにある監査法人と個々のパートナーの意思決定の関係というところはなかなかわかりにくいと思いますので、このあたりを中心にちょっとお話をしたいと思います。まず監査契約の締結。法人が意思決定すること、それから、個々のパートナーが意思決定することという観点でお聞きいただきたいと思います。契約の締結がどんな流れになるかといいますと、もちろん、監査法人のパートナーやマネジャーがいろいろと営業活動をしているわけですけれども、新しく監査人に指名された、またはされそうだということになりますと、まずは独立性のチェックを法人として行います。これは、個々のパートナーが行うということではなく、それぞれの法人で名称は異なると思いますけれども、いわゆる品質管理またはリスク管理の部門が、日本の法人としてだけではなくて、ネットワークレベルで実施する。グローバルに全てのファームに連絡をして、「今度こういう会社の監査人になる。ついては、独立性に問題がないか全部チェックをしてくれ。」という手続をかけます。それをクリアしていく。これは、法人組織としてのリスク管理部あたりがやっていく。

それから次に、企業の経営者及び経理の責任者の方にお会いして、どういう考え方をしておられるのか、今どういう問題があるのか、そういうようなことをヒアリングいたします。

そうした上で、私の理解では、少なくともビッグ4にはシステムに入った評価ツールがあると思いますけれども、そのツールを使ってリスク評価をする。この企業を受け入れていいかどうかの法人としてのリスク評価をする。これはチェックリスト形式で、チェックリストよりもう少し詳しい形式になっているという理解でいますけれども、企業の評判とか、反社会的勢力との関係とか、経営者の姿勢、ガバナンス、内部統制、会計上の問題、こういったものを全てそこにインプットします。それを品質管理本部に当たるところがレビューして、まず受け入れについて問題ないかどうか、現場サイドの、法人組織としての現場サイドですけれども、そこのチェックをかける。

次にやらなければならないことは、前任監査人との引き継ぎです。前任監査人にもお会いしていろいろな情報をいただく。

そうした上で、法人としての承認は、受け入れる企業の規模とか状況によって承認者レベルは異なるかもしれませんけれども、通常は執行役とか代表執行役、理事長のレベルで行う。または、もっと大きな契約のケースであれば、名称は異なるかもしれませんけれども、経営委員会にかける。こんなような流れになるのかと思います。最終的には、契約書そのものは、法人の代表執行役とか理事長、または理事長に匹敵するレベルの方が署名、捺印する。こういうところで最後の歯止めが利いていて、勝手に個々のパートナーが仕事を引き受けたり、監査を始めたりということができない形になっていると思います。

契約の解除については、企業から解除されるのか、監査法人側から解除するのかということはありますけれども、法人内で申請を上げて、品質管理本部がまず了解し、その案件の大きさによって、代表執行役とか経営委員会といったところの承認なり報告という形になると思います。申し上げたいことは、契約の締結とか解除は、基本的に法人として意思決定する。こういうことだと思います。

次に、監査の局面における、この資料の中にもありますけれども、重要な見積もりの判断等についてです。一般的にどうなっているかということですが、監査を担当する担当パートナーを誰にするかということは法人が決めます。個々のパートナーが、「私がやります。」というわけにいかないので、法人が、その能力とか経験を見て決めることになります。

そして、もう1つ大事なことは、審査の担当パートナーを決めるということです。名称はそれぞれの法人で異なると思いますけれども、審査を担当するパートナーを決める。これは審査会とは別に1人のパートナーを決めるケースが多いと思います。この審査担当パートナーは、チームといつも一緒に行動している。物理的に一緒に動くわけではないのですけれども、監査におけるリスク分析と計画、実施過程、それから、最終的な判断、全てこれらをレビューするわけです。全部の調書を見るわけではありませんけれども、重要なところを見ていく。そして、何か意見の相違があれば常に議論をする。最終的には、審査担当パートナーが同意しなければ監査報告書は出せないという建て付けになっていると思います。

もう1つ、どの法人にもあるのが審査会というものですが、この審査会の捉え方は、私の理解では、若干法人間で違うのかなというような理解をしております。私がいたところでは、まずは担当責任パートナーが監査意見に関する意思決定をする。それについて、審査担当パートナーが同意する。同意できない、意見の相違があった場合は、審査会を招集して審査会で協議をする。ただし、審査会の協議結果は聞きますけれども、最終的な審査責任は審査担当パートナーにあるということです。しかし、審査担当パートナーの同意を得られなければ監査意見は出せないわけですから、最終的に監査担当パートナーが単独で何か意見を出すということは実質的にはあり得ないということです。

したがって、先ほどご意見がありました、監査の最終意思決定を執行機関がやるということは、今、実務的にはやられていないのではないかと思います。それと、現場にいた人間として思いますのは、監査の最終判断は総合的判断になりますので、やはり、監査リスクの分析から監査計画、それから、監査証拠の評価、こういった一連のものをずっと見てきた人間でないと最終的な監査意見は出せないのではないかなということです。実務を経験した者としてのフィーリングです。審査会というのは複数の人で議論しますし、執行機関に属する人はかなり権限も高いところの人ですから、この人たちが意思決定することが正しいかのように思いますけれども、監査の実務の中ではそれはなかなか難しいことかなと。今は、法的にも最終的な責任はやはり監査担当責任パートナーにありますし、審査を担当するパートナーにも審査責任がある。こういうことになっていると思います。

それからもう1つは、後のほうで議論になるかとも思いますけれども、外部のレビューをいろいろ受けているわけですが、その対応がどうなっているかということです。実務的には、かなり厳しい対応をすることになっていると思います。実際の運用がどうかという点については、法人間で温度差があるとは思いますけれども、まずやらなければならないことは、追加作業を実施するということです。ちょっと意外に思われるかもしれませんけれども、監査報告書は既に出しているわけですが、後でレビューを受けて、監査の不備があった、または不十分であったと言われたときには追加手続をやらなければいけない。やり残しの作業を、監査報告書を出した後でも、企業のほうに行って頭を下げて、今さら何だと言われながらもやらなければならない。その結果、問題がなかったということを確認するということをまず第一番にやる。これは監査チームと品質管理本部のリードでやっていくことになります。

次に、組織として、経営委員会とか監視委員会、こういったところに報告をするということです。どういう指摘を受けたということを必ず報告する。それから、今のビッグ4は、ビッグ4以外もそうだと思いますけれども、グローバルのネットワークに入っていますので、グローバルにも必ず報告を要求されます。品質管理レビューを受けた、その結果どうであったということは必ず報告される。私の経験では、成績が悪かった年は、他の同様なメンバーファームと一緒に、グローバル・マネジメントも交えて改善策を議論するというようなことも経験しました。この辺のことになりますと、これは代表執行役とか品質管理本部長がやるということで、法人としてリードしてやっていくことになります。

それから、必ずやっていると思いますけれども、これは法人によってどの程度シビアにやっているかということはわかりませんが、何か指摘を受けた場合は、その重要度に応じて、監査チームメンバーと責任者の人事評価に必ずこれを反映する。USのPCAOBのレビューでは必ずこれを見られますし、そういったことについては、私の理解では、監査法人は対応していると考えています。

それから、スタッフに対する実務的な対応としては、まず根本原因の分析を必ずやって、改善案を法人として作成する。品質管理本部が中心になってやる。それを研修で横展開していく。研修というのは効果もあることはあるのですけれども、より徹底する必要がある。今、大手の監査法人は、ほとんど電子調書を使っているんですね。その電子調書の中にはどういうことを監査の作業でやるべきだということが入っていますので、その中に組み込む。改善策を織り込んだ手続に変えていくということをやっていると思います。

それから、ガイダンスの発行。もう1つ、これはどの法人でもやっているかどうかわかりませんけれども、まだ進行中の監査の中にレビューチームを入れる。それで、指摘事項への対応がどうなっているかというのを見ていく。ホットレビューなどと呼んでいましたけれども、そういうこともやっています。

そんなところが今の実務だと思います。ただ、私の知っている範囲というのは限られていますし、もちろんそうやるべきだということは各法人で決めているとは思いますが、それがどこまで実効性のある形で運用されているかということは、これは多分温度差があるんだろうと思います。そういうことを頭に置いてお聞きいただければありがたいなと思います。以上です。

【石原メンバー】

すみません、今の初川先生のお話の中でまさに最大の論点というのは、個別の監査判断について執行機関は今のところかかわっていないという点と思います。もちろん話は聞いていると思いますけれども、いわゆる判断、決定という意味ではかかわっていないというのが実態だと思っております。それで本当にいいのかと。もちろん重要性の判断はありますけれども、それで本当にいいのだろうか、それが有効なのだろうかと。なぜ執行機関で判断してはいけないのかというところをよく議論する必要があると考えております。

【初川メンバー】

すみません、ちょっと。多分誤解はないと思いますけれども、執行機関と今おっしゃっているところは、多分理事会のようなところだと思います。そういうところが直接まず関与することは通常ないと思いますが、法人としての大きな問題になったときには議論になると思います。ただ、逆に、個々の監査チームなり監査責任者だけで判断しているわけではなくて、品質管理本部という非常に大きな、経営そのものを議論する機関ではありませんけれども、法人の品質管理なり方針を一手に決めている、その部署の責任者がしっかりと関与する、ここはよくご理解をいただかなければいけないなと思います。

【國廣メンバー】

資料の執行及びガバナンス機関というところで一番上のページに書いてありますが、監査法人のマネジメントが組織の拡大についていけなくなったことが確かだから、そこでマネジメントをやりましょうと。大きくなり過ぎて、みんなタコつぼだよね、だから、というところがたしかこの問題の出発点だったんだろうと思います。

でも、私わからないのは、何百社も監査しているのに、それを理事会が最終判断を一個一個やっていくのか、あるいは問題になったものだけなのかというところがちょっとわかりません。いずれにしても、個別の監査意見の形成に執行がかかわるかどうかというところはちょっと議論として置いておいて、やはりこのマネジメントというのは、いかに監査法人がきちんと、要するに、高品質な監査を確保するための「組織全体としてのマネジメント」それが何なのかという議論なのだろうと思います。

そうだとすると、私は次のように思います。すなわち、ここの2番目の矢羽ですけれども、そもそも、マネジメントとは具体的にどのようなことだと考えるのか。その場合、執行機関には――執行機関というのは組織の一番上のところだと思うんですけれども、どういった役割・機能が求められるのかということですけれども、これはやはり一人一人の公認会計士が独立したプロとして働く環境をつくること、そこじゃないかと思うんですね。一個一個のことに口を出すとか何とかではなくて大事なことは、監査チームが本当にプロとしての水準の高い監査をできるようにするための環境をどうつくるのかがマネジメントの役割なのではないのかなと私は思います。

しかし、現実にはどうなのかというと、チェックリストを埋めさせるとかそっちのほうに、つまり、怒られないためにマネジメントを強めるという形、ただただ締めつける方向に行くおそれが私はとても強いのではないのかなと思います。しかし、本来、優れた監査、高品質な監査というのは、単なる形式的なチェックリストのチェックではなくて、ビジネスの実態を知る、そして、ビジネスを育てるという意味の、まさに成長戦略の一環としても監査が位置づけられなければいけないし、しかもチェックリストでは覆い切れないような新しいビジネスが育ってくる、そういうときに、ただただノーノーと言うだけではなくて、新しいニュービジネスの実態を十分に理解して、そして、適切な監査をする。

もちろんノーと言うべきところはノーと言うべきですが、このガバナンス、マネジメントというところだけを、何のための、つまり、何を目的とするガバナンスなのか、マネジメントなのかというところを明確にしないと、一歩間違えればというか、もう私はその兆候はかなり出てきていると思うんだけれども、締めつけ一方、とにかく怒られないこと、とにかく不正を見逃したということで怒られているから、ちょっとでも怪しいというか曖昧なものがあったら、監査を降ります、うちは4大で仕事はあるから別にお前の会社(比較的小規模な上場会社)をやらなくてもいいもんねみたいな、そういうことになっているように私は実感しています。

やっぱりチェックリストみたいな形でやるのだったら何も監査人が誇りを持ってやらなくても、全部電子調書であれば、AIにやらせればいいじゃないか、人工知能がいくらでも出てくるぞということにだってなりかねないわけです。そうではないはずです。やはりここはプロとして、単なる網羅的なチェックではなくて、広く薄くすることではなくて、そうなると結果的に不正も見落とすと思うんですけれども、じゃ、本当に一人一人の監査人の意識と能力を高める、そういうためのマネジメントは何なのかということでないと私はいけないと思います。

最近、三菱自動車の報告書が出ていますけれども、そこは一生懸命コンプライアンス、コンプライアンスということでやって、結局「やらされるコンプライアンス」、そして、「こなすコンプライアンス」ということになって、現場が元気でなくなってあんなことになったと。これと同じようなことが監査法人に起こってしまわないかというところを常に考えなければいけない。三菱自動車の事例ですと、車をつくる誇りとか楽しさ、こういうものが全くなくなってしまっていたねというところが不正の原因であると書かれています。私もそうだと思います。監査法人でそうならないように、本当に監査に誇りを持って楽しくかつ本当に最先端の新しいことに対応していく、そういう方向になるマネジメント、ガバナンスじゃなければいけないと思います。

だとするならば、マネジメントシステムという形とか権限の話ではなくて、そのマネジメントシステムを動かす経営陣たちの意識、ここをどうするのかという問題抜きではだめで、個々の経営陣たちが、やはり怒られないこと、非難されないこと、見落としをしないこと、という否定的なことを目的とするような意識になってしまっては元も子もない。そんなことならガバナンス・コードはなかったほうがいいよねということになりかねないと思います。したがいまして、マネジメントの意識をどのように高めるのか、そもそもマネジメントは何のためにガバナンスなりマネジメントをしようとするのかと、ここの問題を避けて通ってはいけないと私は思っています。

【石原メンバー】

誤解なきように1点申し上げておきます。最終的な個別の監査判断の重要なものについては執行機関において確認されるべきだと申し上げた趣旨については、細かい点についてもということを言っているわけでは全くございません。ただ、例えば意図的な不正会計のリスクを感じ取ったとした場合であれば、監査担当役員や個別のパートナーでは当然おさまらないリスクを監査法人は負うわけですから、そのことについてやはり監査法人のマネジメントとして認識せずに、ふたをあけたらそうなりましたということが本当に許されるのでしょうか、そんな組織が本当に機能するのでしょうかと、そこの問題意識から申し上げているので、個々の細かい点をどうこうと言っているわけではございません。そこだけ補足させていただきます。

【関座長】

関根メンバー、どうですか。現在行われている監査法人としての個々のパートナーの意思決定と監査法人としての意思決定というものはどういうふうに実態として行われているかというお話について先ほどは初川メンバーからご紹介があったわけですが、さらにつけ加えたり、こういうことを押さえておいたほうがいいんじゃないかという点について少しお話しできればしていただきたいと思います。

【関根メンバー】

ありがとうございます。監査法人がどのように行っているかという点について、私と初川メンバーは同じ監査法人の出身のため、自身の経験としては同じになりますので、今回の有識者検討会での議論のために、各監査法人から、こういったところはどう行っているのか、特に個々の判断とマネジメントの関係というのは、外部からはわかりづらいと言われるけれども、実際にどのように行っているのかという点について意見交換をしてみました。

その中で出たのはまず、個々の監査業務については、監査責任者、業務執行社員が、法的にも全責任を負うという建て付けがあるということです。ただし、だからといって、先ほどご懸念として指摘がありました、重要な不正のリスクがあるような場合に、法人の執行機関が、それを全く知らないままで行くということはないような設計をしているということを皆さんおっしゃっていました。

そもそも監査の品質ということでいえば、監査事務所における品質管理の指針で監査法人の品質管理のシステムに関する最終的は責任を負う者は監査法人のトップ、理事長のような最高経営責任者の方がなる形になっています。ただ、トップの方は経営判断や効率性などいろいろなことも考えていきますので、そういう意味では、先ほど國廣メンバーからご指摘がありましたけれども、まず組織をどうつくっていくかということになります。また、初川メンバーから話がありましたように、基本的には、各業務のことは、やはり総合判断となりますので、会社の方と実際に接しており、責任を持っている個々のパートナーが一つ一つ実態を踏まえて判断していく、もちろん、いろいろと知っているだけに、対峙できないのではないかという実務の問題もあるのかもしれませんが、本当に非常に重要なときには法人として執行の方たちも含めて、かかわっていくのだと思います。

ですから、執行が直接という形ではないですが、どこの法人も、品質管理の最終の責任者はトップであり、その下で特に品質管理に責任をもつメンバーが執行のメンバーの中にいます。具体的な形は法人によって様々であり、それがこの問題の難しさをあらわしているのかと思っています。一律にこうだったらうまくいくということではなく、個々のケースを考えていかなければいけないと思います。

業務執行責任者はまずは責任を負い、何かあった場合には法的にも個人として責任を負い、財産上の責任も全て負う、その一方で、問題や会社が大きくなる中で、個々人だけでは負い切れないものも当然ある、監査法人が巨大化した理由としては、そういったことに備えるためということもあったと思います。そのようなことを踏まえて、大きな組織を生かした形で、いろいろな人の意見を入れていきながら、最終的にトップを交えて監査法人としての責任をとるということになっていると考えております。ですので、一般の企業と違う形になっているというのは、やはり監査に対する責任があるので、ここも踏まえて考えていかなければいけないと思っております。

【引頭メンバー】

御説明ありがとうございました。監査法人の経営そのものはよくわからないですが、今お伺いしている限りにおいては、監査契約だとか、あるいは審査については、経営としての仕組み自体はすでにあるということは今確認できたと思われます。ただ、その仕組みが実効性をもって機能しているかどうかをはかる手段がどうもなさそうだ、ということが問題であることもわかりました。これが1点目です。

先ほど國廣メンバーもおっしゃっていましたが、また、オランダのコーポレートガバナンス・コードの例でもそうでしたが、形だけつくっても機能しないといことも2つ目にわかったことだと思われます。

3つ目に気づいたことですが、いろいろな意思判断をするときにどれだけ情報が上の執行部に集まってくるかということも非常に大事なことだと思っております。つまり、有益な判断材料が上まで上がってきているのかということです。下だけでとまっていたり、下が気付いていなかったり、ということであれば、結局情報は上まで上がってこないということになり、投資家から見ると何やっているのだということになりかねません。

そう考えますと、急がば回れということで、執行部が取り組むべき最も大きな課題とは、人を育てていくということに尽きるのではと思った次第です。ですが、執行部の方々が一人一人を育てるという意味ではなく、法人としての人材育成や教育のあり方、そして、人事の人事異動とか人事配置といったものを決めていくということだと思います。どういう経験をさせていくのかといったことについての法人としての大きな考え方をきちんと打ち出すとともに、それが執行されているのかどうかを確認していく、こういった作業ができる機関はやはり最上位機関である執行部のところしかないのではないかと思っております。これまで監査法人にそういった人材育成等についての方針といったことについてのご意見はなかったので、実際のところはよくわからないものの、今回のガバナンス・コードにおいて、目玉の一つになるのではと思っております。

従来から存在している、監査に関する仕組みあるいは契約の解除といったことにつきましては、繰り返しになりますが、それがきちんとできているかどうかを確認、評価する手段を何かコードで考えていくことが妥当ではないでしょうか。その際に、これはあくまでも私案ではございますが、議事録をきちんと残していただくことだと思っております。つまり、意見をきちんと戦わせたのか、深い議論もなく、ぱっと決めてしまったのか、会議の中でしかるべき証拠が示されながら話し合われたのか、といったようなことが、議事録があれば、後で、例えば公認会計士・監査審査会のほうで、あるいは協会のほうでレビューする際に確認することができるのではないでしょうか。法律でそうしたことを規定するのは少し難しいと思いますが、コードであればそうしたことにも少し踏み込むとことが可能ではないかと思いました。以上でございます。

【関座長】

今までご議論いただいたことを私なりに整理してみますと、1つは、今、引頭メンバーがおっしゃられた、執行というものをどう監督するんだという、例えば議事録をきちんと確認するとか、執行がきっちりやっているかどうかということを監督するという機関というのは、監査法人の中に要るのか要らないのか、こういう話が私は1つやっぱりあると思うんです。執行を監督する機関をどう考えますかと、これが1つあると思うんですね。

今度は、執行ということはマネジメントを担うということだけど、これは一体何だと國廣メンバーがおっしゃられた。それは皆さんの議論の中で、どうもやっぱり人事評価とか教育とか、監査法人が監査法人としてどんどん前向きにいろいろな仕事ができる、監査人だとか公認会計士の方々の力を上げていくということでやるべきことがあるんでないかというのは、大体皆さん、それは今はできているとはとても思えないと認識されていて人事を評価したり、人材を育てたりするというのは、単なる研修ということだけではなくて、執行の1つの目標というか目的として大きなものがあるんではないかと、こういうことだったと思うんです。これが2つ目だと思うんですね。今の点は共通した議論ではないかと思います。

3つ目は、石原さんが指摘されていることで、私なんかも関根メンバーや初川メンバーの話を聞いていて思うのは、監査法人には本当に個々のパートナーだとか審査のパートナーでしょい切れない責任というのはやっぱりあるんじゃないか。厳然として監査法人の品質に関する責任があるんだという認識に立ったときに、執行が本当に重要なものについて意思決定して責任を負う。いろいろな品質管理本部だとか審査本部だとかというのがかかわるというのは当然のこととして、法人としてやっぱり重要なことについて品質について責任を持つというのは本当にあるのかないのか、それができるのかできないのかと、この辺が私はもうひとつすっきりしないんですが、おそらく今まで議論された点は、この3つぐらいに分けてやっぱり議論できるんではないかなという、これは整理になっているかなっていないかわからないんですけれども、そういうお話だと思うんですね。

そういうふうにお伺いした訳ですが、さらに議論を詰めていただけたらと思います。

八田メンバー、どうぞ。

【八田メンバー】

そもそも監査法人という組織が誕生したときの原点にもう1度立ち返ると、それは、まさに組織的な監査対応をしなさいということだったはずです。つまり複雑化、高度化する経済社会の中において、やはり対象が大企業であり、それを担当する監査人の側もそれに見合った組織体制を保てということです。そして同時に、社会的にも非常に大きな責任を負わなければならないということもあり、パートナーと称される出資者である社員は無限連帯の責任を負うということから、社員同士が運命共同体で、同僚の行った業務に対する責任についても自身の責任として、あるいは社会に対して説明できなければならないという点が原点にあると思います。

現行の監査体制の中での監査法人というのは、他の組織とか事業体における執行とかガバナンスの議論とは相入れないというのは、監査業務の特質性があるからではないかと思っています。そしてもう1つ、同じプロという業界、例えば弁護士であれ、医者であれ、ただ一部、お医者さんの場合は監査体制と似ているものがあるものがあるかもしれませんが、そうした業界と大きく異なるところはいわゆるチームプレーで行わなければいけないということです。特定の会社に対して監査担当者が決まると、その他のスタッフまで入れると多いところでは100人を超える場合があるんですね。中には、スタッフの方たちはある特定の企業にほとんど1年中張りつくような形でずっと業務を行っている。

したがって、そういう中でどういうことが起きているかということも考えると、まさにここで言っているマネジメントとか、あるいはガバナンスというのは、まずチームとしてのマネジメントが適切に行われているかどうか。そして、さらに、日本の親会社を担当している場合には、海外の拠点にも監査対象、子会社がありますから、監査責任者はグループ企業全部にかかわっているそのチームに関するマネジメントが適切にできているかどうか、それを適切に統括するという意味で執行部門の役割があるのではないかと思っています。

そのためにはやはり、まずチームの構成員、それもほとんど有資格者であり単なるアマチュアではないわけですから、常に、彼らの個々人の意識あるいは能力について適切な評価がなされなければならないということ。そして、当然ながら経験も十分に積んでもらわなければ困るでしょうが、ただ、ある担当者が特定の会社に1年も2年も3年も張りつくというのは、会社側からみれば便利で心地いいかもしれませんが、やはりそこにはどう考えても親しみとか馴れ合いが生ずるため、チーム内でのローテーションを適切に行い、メンバーの入れ替えなども必要だということです。こういう現場からの対応をしないとこの議論は進まないのではないかなと思います。

例えば、過去の小さな不正事件でも、関連する情報などを見ると、実は現場の1年目、2年目のようなスタッフの方がちょっとおかしいなと気づくときがあるんですね。しかし、指導監督をする上の人が、いやいや、それは今までもそうだったからなんていうことで見逃してしまう。つまり、このフレッシュな視点を、圧力とかプレッシャーを与えるわけではないのでしょうが、漫然と見逃してしまうという例があります。そうすると、下の者から見ると、せっかく不正の端緒を見つけたのにそれが評価されないとなると、だんだん士気がそがれる。

そういうこともあるでしょうから、チームのメンバーの評価というのは、透明性のある形での360度評価、あるいは上下の関係を超えて、下からも上司の評価をするということが不可欠だと思います。こういうことを踏まえて、その結果を、統括している理事長、あるいは理事会なのか、あるいは代表社員会なのかわかりませんけれども、そこにちゃんと吸い上げられるようにすること、逆に言うならば、チームのリーダーがまた集まって自分たちの法人のあり方をどういうふうに議論するかという積み重ねをしていくべきであり、普通の一般の企業社会のマネジメントとか執行の議論とはちょっと違うのではないかと思っています。

今アメリカなどでも、監査上最も議論になっているのは、会計上の見積りについての最終的な判断で悩むことが多いということです。これは企業側も当然悩みます。そして、それに対して適切な監査結果にたどり着くかどうかということで監査人も悩む。まさに引当金の計上の問題とか減損処理の問題とかですよね。こうした難しい判断の問題については、最後はやはり審査部門や品質管理の部門にも行くであろうし、場合によっては、先ほど来お話しているように、法人のトップ、つまり代表社員といいますか理事長まで巻き込んでの議論ないしは重要性の判断が求められるのかなと思います。

石原メンバーが重要性、重要性とおっしゃっていますが、この重要性の判断というのは、実は会計・監査の世界では最重要なキーワードなんですね。口で言うのは簡単ですが、人によっても判断レベルが違うし、現場感覚を持っている方たちの場合、どこまでの判断であれば現場で答えが出せるのか、あるいは出せないのかといった点についても、意思統一をしておく必要があるのではないでしょうか。そうしておかないと、円滑なチームプレーも危うくなる恐れがあります。例えば、企業側からのプレッシャーで、場合によっては監査契約の破棄という問題が出たときには非常に悩むはずです。そういった重大案件の場合にはやはり現場とかチームだけで悩まないで、適切に本部のほうに吸い上げられるような形にしておくことも大切だということです。

ガバナンスとか執行の議論がありますが、つまるところ、まず監査の現場の姿を見たときに、グループマネジメントとか、あるいはチームマネジメントといったところの議論から始められるような、その辺のところをコードに書くことが必要なのではないかと思います。上のところは組織全体の議論ですから、別に監査法人だけに限った問題ではないと思いますので、その辺をちょっと識別して書いていただきたいなというのが私の希望です。

【関座長】

わかりました。

【初川メンバー】

4ページの執行機関に求められる役割というところでほかのメンバーからもご意見がありましたけれども、私はここのところは次のように考えています。先ほど来話が出ていますように、個々のパートナーの判断で監査報告書を出していいのか、執行機関が関与すべきではないかという論点、これについては、私も非常によくわかります。私が説明した中で、個々の担当パートナーが監査責任を持ち、レビューパートナーが審査責任を持つと申し上げました。執行機関としては、極端にいえば、法人全体の力を全て活用して、担当パートナーが間違いのない正しい監査報告書を出せるよう体制整備をする。一言で言えばそこに尽きると。

そのために執行機関自身が全部レビューするわけにはいきませんので、執行部の考え方を織り込んだ上でまず組織を整備する、そして、人を育てて、そこに適切な人を充てる。そして、それが、執行部の考えているような動き方に本当になっているのかということをモニターする。こういうふうなことを組織としてやっていく。それを推進するのが執行機関の役割だろうと私は思っております。

そういうことは、各法人でそれぞれ温度差があり、達成できているレベルは違うと思います。ただし、今回のガバナンス・コードを考えたときに、ほとんどの法人でもうそういう執行機関はできているし、監視機関も大手の4法人あたりはもっていると思います。監視委員会とか、それから、評議委員会とか、そういう形でもっていると思いますが、じゃあ、そういうことであればガバナンス・コードで触れる必要もないという議論ではないと思います。やはり、マーケットから見たときにどういうレベルの執行機関を期待しているのか。想定している、こうなってほしいというものをやはりガバナンス・コードの中に入れていくべきかと思います。

そういうものを受けて、各法人はそれぞれ独自のやり方、自分たちが信じるベストな方法でそれを推進し、その内容を開示する。それをステークホルダーの方が見て評価をしていく。そういう中で品質のレベルが向上していく。そういう姿が、多分今回目指していることじゃないかなと私は思っています。執行機関の議論をしていくと、どこの法人はできていますか、全部できているんですか、できていないところもありますね、という議論になりがちですけれども、やはりマーケットが要求しているのはこういうレベルなのだということをしっかりとこの会議の中で議論して、そこをまず示していくということが大事なんじゃないかなと思います。

確かに外部の検査を入れるといいますか、実際にガバナンス・コードでうたわれていることができているかどうかというのを外部の検査で確認するというのも1つ大切かと思いますけれども、もう一つは、やはりマーケットが評価する。その中で監査法人が生き残るためには、やはり実質のあることをやっていかなければいけないという方向に動かしていく、こういうことが大事なんじゃないかなと思います。

【関座長】

執行機関のあり方ということは、業務運営と密接にこれ、結びついていて、これと切り離して議論することはできないと思いますので、7ページ、8ページ、9ページ、業務運営のやり方含めて、もう一度執行のあり方をご議論いただきたいと思います。

どうぞ。

【石原メンバー】

すみません、途中退出しますので、また最初に意見を申し上げさせていただきます。3番の業務運営のところの最初の人材育成の問題ですけれども、誤解を恐れずに言えば、一般的に言って、人のやったことをチェックしているだけではその仕事に対する使命感とか充実感を高めるということは難しい。これはやはりそういうことだろうと思います。一般化し過ぎているかもしれませんが、自分で何か価値を生み出す、何か貢献しているのだと、そういうものがなければ、やはり人というのは仕事に打ち込むことはできないし、成長することもできないだろうと、それが基本なのだろうと思います。

そういう中では、公認会計士としての使命ということで公認会計士法第1条にも記載されているわけですが、もちろんミスを発見しなくていいとは言いませんけれども、いわゆる事務ミスを発見するということよりも、監査先の企業を正しい方向に導く、だめなものはだめと言うということも含めて企業を正しい方向に導くことで企業価値を高めていくこと、これが監査における重要な使命なのだということをきちんと現場の人たちに対しても伝えていくということが基本的に有効だと考えます。もちろんマネジメントとして人材育成をこうします、育成プログラムをこうしますということは別に否定しませんけれども、基本はそのミッションを明確に伝えていくことが重要ではないかと思っております。

そういう観点から、やはり監査現場におけるOJT、とりわけ監査対象会社の監査現場において対話、議論をきちんとする、自分で責任を持って議論する。それで何か決定するわけではないのですから、きちんと議論をする。ただ単に聞いたことを持ち帰って、また監査法人内で議論されたことを伝達するのではなくて、その場で自分の見識と経験を踏まえて議論する、そういう経験こそが人材を育てていくのだと、本当の意味で監査能力の高い人材を育てていくのだということを申し上げておきたいと思います。

それから、ステークホルダーとの対話についてですが、監査先の会社との対話、もうずっと同じことを申し上げておりますけれども、それぞれの会社のリスクの評価、それに対する対処、これに関する議論をきちんと監査先の企業と対話する。企業といっても、執行だけではなくて、監査役や社外取締役も含めて。これが極めて有効であるということは、同じことの繰り返しではありますが、改めて申し上げたいと思います。

その中で1点、株主との対話ですが、これは総論を否定するわけではありませんが、やはりよく研究をする必要があるのではないかなと思います。具体的に日本の中でどういう形でそれが行われているケースがあるのか、あるいは海外においてどういうふうに行われているのか、私自身は今イメージを持つことができません。もしそういうケースがあるのであれば教えていただきたいと思いますが、例えば株主といっても、投資家といっても幅が広い。個人株主から大手の機関投資家、パッシブな投資家まで幅広くいるわけです。そういう中で株主と対話するとは、どういう形で、例えば株主総会をイメージしているのでしょうか。あるいはIRミーティングに監査人が同席するということなのでしょうか。実際にそういうことを要求されることもありませんが、この辺の具体的なイメージを持った議論をしないと、総論で議論してもそれが本当に機能するのかどうかということについて今はわからないというところでございます。

すみません、先に意見を申し上げさせていただきました。

【関座長】

いかがですか。

はい、どうぞ。

【関根メンバー】

1点は、執行に関連して監査に対して考えていることと、2点目は、今、石原メンバーからご質問があったことについて説明させて頂きます。石原メンバーは時間がないということですので、ご質問から先にご説明させていただきます。

英・蘭コードで、オランダはあまり使っていないという話も冒頭にありましたけれども、内部で確認してみたところ、ここで被監査会社の株主と言っているのは、英国ではどちらかというと個々の会社の株主というよりも、投資家全体に対して、例えば監査事務所が監査の品質にかかわることなどを説明して理解を求めるという、そういった意味合いだと聞いております。それは、監査法人のガバナンス・コードにおいて、私どもの透明性ということが課題になっているということからだと思います。投資家の方にそういった説明をしていくというのは、それがうまく伝わるのか、投資家の方からすると物足りなかったりするようなこともあるのかもしれませんけれども、基本的には個別の事象や個別の会社のことを言っているということではないと聞いています。

ただ、オランダは、法令上、そもそも監査法人という建て付けとは異なり、会社の建て付けということもあり、株主総会に監査人が出席して、制度的に総会で質疑が行われるという制度があるということで、実態がどうなっているかまでは確認していないのですが、制度的なことも含めてそのように理解していただければ良いと思います。

対話について個別のことを言う前にまずは自分たちのことを知ってもらうというのが先かとは思っております。

それから、少し戻りますが、執行との関係で先ほど関座長からご質問のあったことに答える点もあるのですが、私は監査というのは、やはり現場が強くならなければいけなくて、現場がしっかりしていかないといけないと思っております。もちろん、執行は非常に重要なのですが、全てを見ていくわけにはいかないですし、先ほども他のメンバーの方からも話がありましたが、現場で何かを見つけたとしても、そこでの問題意識がそれほど強くなければ、上がっていかないわけですよね。結果論を見ると、これは実は相当な問題の種だったということは後では簡単にわかるのですが、そのときはあまりはっきりわからないというのが現実だと思います。それにどう対応するか、現場の最初のところを行うのは比較的経験の浅いメンバーなので、それをOJTなり、一緒に考えたりしながら、経験のある者がカバーしながら、少しずつ感度を高めながらやっていくというのが非常に重要だと思っています。

そういう意味で、執行も、現場を育てていくこと、しっかり監査を実施していくためには、現場を強くするためには、どのようにするかというのが基本であると思っています。そのような意味で、先ほど申し上げたのは、トップは品質管理の最終的な責任者であるということを申し上げましたが、それは制度をつくるとともに、先ほど心配されていた点、重要なことが必ず上に上がってくるようにしていく、例えばチームの中で1人で抱えたり、チームだけで抱えたりしないようにする、前回の開放的な文化というところも関係しますけれども、そういう仕組みをつくっていくというのが非常に重要と思っています。

また、先ほど、品質管理本部がかかわるのは当然で、でも執行がかかわらなくてよいのかということをご懸念されていましたが、実はそれはそれほど分かれているものではないと思っています。組織的には分かれていますが、品質管理本部のトップというのは通常、執行の中に入っています。これは監査法人の大きさとかつくり方によって違うのですが、品質管理について本当に重要なことを議論するときにはトップがそこにも入っているところも当然あります。ですが、執行というと、執行で何と見るのかという疑問もあるのかもしれないですが、経営等いろいろなことをする会議とは別にする等の工夫をしつつ、一体化しているところがあるのではないかなということは思っております。

それから、執行の監視ということについて、先ほど八田メンバーから監査法人の組織の話がありましたが、監査法人は、もともとは社員一人一人が無限責任を負って、全財産をなげうってでも責任を持つということになっていますから、お互いに監視する形になっています。これは、他のメンバーが失敗して何かあったら大変だというところからもともとできていますが、大きな組織になると必ずしもそうはいかない。自分たちも社員としてそれぞれ役割を果たしているのですが、大きなグループの中で執行する人を決めて、そこに付託して、また監視も同じようにさせていて、監視委員会といったものをつくっていると思います。

今回の議論ででているように、そこに、さらに外部のアドバイザーといった形で何かアドバイスをもらったほうが良いのではないかということや、外部のレビューや検査のときに見るということもあると思うのですが、それは組織が大きくなった結果、必要となったという話ではないかと思います。監査法人というのは、もともとは一人一人が責任を持っていたところを、これが一人一人では負い切れないぐらいに大きなものになったので、その中で役割を分担していくというのが今の大規模な組織なのかと思っています。

疑問に答えられたかどうかわからないのですが、そのように考えております。

【関座長】

斎藤先生、今までのご議論をお聞きになっていていかがでしょうか。

【斎藤メンバー】

私は監査現場についての知識が全くないものですから、少しとんちんかんなことを申すかもしれませんが、幾つか断片的に申し上げます。

1つは、先ほど来のご議論での、個別の監査判断について法人がどこまで責任を持つかという話です。こういう話をするときに、私、自分が大学の人間なものですから、どうしても大学の教授会と比較してしまうのですね。大学というのはご承知のように専門の違った専門家が集まっていて、お互いの専門に対してはなかなか口を出せない仕組みになっています。例えば研究内容とか、教育の内容について、上からそれを統制するということは非常に難しいし、限られている。

だから、大学はいつまでたっても世の中のニーズに応えられないのだという批判がありますけれども、しかし、それでもアカデミックフリーダムが研究、教育にとって根幹をなす要件である以上、なかなか個々の判断についてはたから介入するのは難しい。したがって、あくまでもピア、仲間のレビューということが中心になる。仲間というのは、もちろん学内だけじゃなくて、学外の、学界の人を含めてですけれども、そこでのレビューは非常に厳しいし、業績を上げていなければその人は当然その組織の中で重きをなさないということになってまいります。

そういう仕組みに比べますと、監査法人には少なくともアカデミックフリーダムという問題はないわけですから、その意味ではもう少し、本部といいますか、中央に権限が行ってもいい面はあると思うのです。しかし、それぞれ非常に専門性の高い人たちの集まりという点ではやはり大学とも共通する面がございまして、そういう個々の判断に対して周りからいろいろ介入するということは難しいばかりでなくて、場合によっては非常な非効率を招くこともあります。

どうすればいいということはすぐに申し上げられませんけれども、一概に現場を尊重しろとか、あるいは一概に法人として全責任を負えという極端な議論ではなくて、どこかで最適点を探すしかないだろうし、場合によっては何が正しいかという正解は多分事前にはわからないから、個々のプラクティスを通じておのずから収束するのを待つしかないかもしれません。したがって、そういう問題の所在を明確にして、その検討を促すということが大事なのだろうと思っています。それが第1点です。

それから、先ほどご議論が出ました株主、特に被監査会社の株主との対話については、慎重に考えなければいけない問題で、具体的なケース、イメージを出せというお話でした。具体的なイメージはこれから考えなければと思いますが、先ほど関根メンバーからもオランダのケースについてお話があったように、場合によっては、被監査会社の株主総会へ出ていって、そこで所見を述べる。単に監査報告書を出すというだけじゃなくて、もう少しその企業のリスクについて所見を述べるという可能性はもちろんあり得るのだろうと思っています。

具体的なケースについて直ちに意見を述べることはできないのですが、少なくとも、繰り返し申し上げていますように、監査人を選任ないし解任する権限というのは、会社法制上、株主に与えられていますから、肝心の株主がきちんとした情報を持って権限を行使することにならない限り、その権限は実質化されない、要するに有名無実なわけですので、やはりそこに力点を置いて考えるということは大事だと思っています。これが第2点です。

第3点は、マネジメントというものをどう考えるかということであります。前回池田局長から、プロフェショナリズムの問題とマネジメントとの関係をどう考えるかという問いかけがありましたが、それについて十分な回答は出ていないと思うのですね。マネジメントといった場合におそらくいろいろな側面があって、今日お話を伺っていると、業務の執行面での管理という観点が非常に強いわけで、それはもちろん大事なことでありますけれども、その観点の議論と、例えば人事とか教育とかいう側面の議論と、それからもう1つは、もっと広い意味での経営という観点の議論とでは少しウェイトの置きどころは違ってくると思います。

これは特に会計士の方が本当はおっしゃりたくても言えないのだろうと思いますが、監査というのは確かに公益に資するものですけれども、公益だけで生きているのではないわけで、おそらく監査法人の方から言わせれば、お金が入って、問題が起きなければ一番うれしいということですね。場合によっては、公益の観点あるいはプロフェッショナリズムの観点と、経営の観点とがトレードオフの関係になって、どこかでバランスを取らければいけないという問題があると思うのです。

そこの判断というのは、やはりすぐれてトップの問題でありまして、できる限りトップに集中するしかないと思いますし、他方で、管理という面ではもうちょっと違った、例えば個別の監査上の判断をめぐる議論ですと、むしろトップに全部集中してしまうよりは、さっき初川メンバーからご紹介がありましたような、審査パートナーとの役割分担をどうするかとか、あるいは審査パートナーということになると、同意しなければ監査報告書を出せないという非常に厳しいものでありますから、そこまで行く前の段階でもう少しピアのディスカッションを積み重ねる仕組みをつくるとか、そういう観点を工夫するしかないのだろうと思っています。

【関座長】

ありがとうございました。

そのほかにございますか。はい、どうぞ。

【引頭メンバー】

ありがとうございました。全部で3点ございます。まず1点目は、今、斎藤メンバーがおっしゃった2番目の話、株主との対話についてです。これは斎藤メンバーも、慎重に考えなければいけないとおっしゃっていましたが、例えば株主総会への出席もあるかもしれないというお話でした。確かに、そうしたアプローチもあるとは思いますが、株主と直接対話をする前にまだまだやれることがいっぱいあるのではと思っております。関根メンバーからも御指摘があったと思います。

例えば監査報告書の長文化というものがあると思います。重要な虚偽記載リスクですとか、先ほどから問題になっている重要性の判断などについて、監査人がどう考えたかというのを監査報告書に記載するというイメージです。国際的な議論も進んでおり、実際イギリスではすでに採用されていると聞いております。日本ではまだ議論が始まっていないとは理解していますが、こうしたアプローチもまだ残っているのではないでしょうか。

2つ目ですが、先ほどから人材育成、教育といった文脈で、例えば方法としてOJTが機能するのではないか、というご意見が出ていたと思いますが、私はどういった方法を採用していくのかについては、各法人が自分たちでお考えになってやるべきことだと思っております。例えばもしOJTをやるべしとコードに記載されていて、監査法人の方でOJTを行ったとしても、形だけのOJTでは全く意味がないわけです。やはり法人として何のために自分たちがそれをやるのかという目的について深く考えていただかなければならないのではないでしょうか。要するに、やり方だけ決めても仕方がないのではと思っております。

ですが一方で、どういった人材を育ててほしいかということをコードに書き込むという選択肢はあると思っております。例えば、経営者と突っ込んだディスカッションができるとか、ビジネスモデルが理解できているだとか、あと、何か不正の端緒、つまり、おかしいと思ったことがあった際に、周りの人と相談できるようなオープンネスですか、そういうマインドを持っているといったことなど、いろいろ挙げられると思っております。

目指してほしい会計士像、それはもちろん経験年数などによって違うとは思いますが、最終的にはこうした特徴を兼ね備えていただけたらいいよね、といったものをコードとして挙げて、それに対して各監査法人がそれぞれのカルチャーをベースに、教育方針、人事評価、あるいは人事ローテーション、といったものをどのように考え、どのように行っていくのかということを書いていただいた方がよいのではないでしょうか。それによって競争原理がまた働いてくると思われます。監査法人各社でそれぞれ観点が違うとともに、できているところ、できていないところも法人によって異なると思いますので、その違いが外部から確認できるのではないかと思った次第です。これが2点目です。

3点目ですが、これは先ほどの2番の執行機関の話に続く内容ですが、先ほど私は人材育成とか教育あるいは人事評価といった人に関することが非常に重要であり、これをコードに盛り込むべきと申し上げました。さらにもう1つ盛り込むべきこととして、斎藤メンバーが最後におっしゃったマネジメント、攻めのマネジメントといいますか、これがあると思います。どうやって監査の品質を上げていくのか、高品質な監査を実現させていくのかというのがマネジメントの目標であり、肝だと思っています。

マネジメントの観点としてもちろん人材という視点も重要ですが、もう1つ、誤解を恐れずに言うと、効率化だと思っております。つまり、本当にリスクがあって、人でしか解決できない業務には人を投じる。人でなくとも大丈夫という業務についてはITを活用することで、適切な業務運営を行っていくというイメージです。この資料の業務運営の項目の最後のほうに、ITの活用という記載もあります。ただITを使えばそれでいいというものではなくて、ITを使うことによって節約できた監査時間を、より人の手が必要となる監査業務に振り向けることも重要だと思います。例えば、経営陣とのさらなるディスカッションの実施であるとか実地見分であるとか、そういった経験を積んでいくことが、監査の品質を高めることに繋がるのではないかと思っております。執行機関としては、そういうような時間を編み出すということについて、十分に配慮しなければならない、といったことをコードに記載するということもあるのではと思いました。

私の理解が違っていたら、また監査人の方々に怒られてしまうかもしれないですが、現在の監査の現場というのは結構コンピューター、つまりパソコンとにらみ合って、あまり動かずに、数字を吟味することに終始してしまっているようなケースもあると伺っております。人間でなければできないことを極めていくことが、監査の高い品質に繋がる1つの要素でもあると思いますので、そうした仕組みをつくることが執行機関の役割になるのではないかと思いました。以上でございます。

【関座長】

それでは、時間もあまりありませんので、今、引頭メンバーからIT等の活用のお話も出てきましたので、第4項目の説明責任というようなことも含めまして、もう一度今まで全部振り返ってご議論していただければありがたいと思います。

八田メンバー、どうぞ。

【八田メンバー】

前回も申し上げましたけれども、多分これからの10年ぐらいが、監査業界といいますか監査制度の過渡期ではないかと思っています。やはり一番のインパクトはIT関連の領域ということでAIの導入だと思っています。先ほど申し上げましたように、ある特定の被監査企業に数十人のスタッフが常駐して行っているようなルーチン化されたような検証作業は基本的にAIにかわっていくのではないかということです。ただ、その場合でも、今、引頭メンバーが言われたように、やはり最後に残るところは人間の判断の領域にかかわるところであるということから、そのために必要な感性というか能力を常に研ぎ澄まさなければならないということです。

では、どうやってそれを実践するのかということですが、当然これには継続的な教育と研修が不可欠であり、その習得に関しての評価もなされなければならない。ただ、悩ましいのは、個々人が皆さんすでにプロだという意識をそれなりに持っているわけですよね。そういう人たちに、例えば倫理観であれ、懐疑心であれ、あるいは会計上の見積りに対する感性といったものをどのように養成するかとなると、やはりグループの中でしっかりもまれなければだめだということです。ただ、少々厳しい言い方をしますと、残念ながら、年齢を経て経験が豊かな上司がその全てを満たしているかというと必ずしもそうではないということです。したがって、そのあたりにもメスを入れないと、求められるような適格性を有するプロフェッションが生まれてこないのではないかと思っています。

その意味では、先ほど申し上げた360度評価とか、多方面的な評価、これを円滑にできるような体制を整えることが必要ではないかということです。よくOJTとか現場教育と言いますが、口で言うのは簡単ですが、おそらく監査現場はそんなトレーニングとか研修とか、指導、監督を十分に行えるような時間的余裕はないと思います。日々の自分の担当業務をいかにこなしていくかということが先決問題であって、この忙しすぎる状況ということもまた問題だと思いますので、その辺のところも加味して考えなければいけないと思っています。

ただ、先ほどプロフェッションでお医者さんの場合は一部あると言ったときに申し上げなかったんですが、お医者さんは今チーム医療という形を採用する場合が多いです。1つの手術するのであっても、例えば麻酔の問題とか、あるいは臨床の部分でもそれぞれの専門家がチームで大手術をするというのが一般的なようであり、個々人の技量だけに頼っているわけではないんですね。したがって、そこでの情報共有は十分になされなければいけないし、リスク感覚も同レベルのものを持たなければいけない。その意味では、監査現場と非常によく似ているということです。

ただ、残念ながら、お医者さんの場合は、まだチームで行っても、患者さんを苦しみから救うと、患者さんから非常にありがたがられる。そして、リスペクトを受ける。一方、監査はどうなのかとなると、他の専門職と比べても、あるいは個別の業務は当然ですけれども、特定のクライアントからのリスペクトを受けることがほとんどないと思われます。つまり、企業は金を払って監査を依頼しているため、監査人は当然その企業に対して監査報告書を出すわけですが、何度も言われているように、監査結果の最終的な受益者はいわゆる社会の人々、すなわち株主を中心としたステークホルダーであり、彼らの利用に供されるわけですから、これが報酬の負担者との関係でねじれ現象を起こしているのですが、この関係はもういかんともしがたい部分があるわけです。

したがって、会計プロフェッションが行う監査業務については、その原点として、まさにパブリックインタレスト、つまり公共の利益を守ることに最大の使命があるという点を強調するのです。したがって、公共の利益が守れないようなことは許されない、それこそが最優先するんだという感覚を、ちょっと青臭い話ですけれども、教育現場でも教えており、身をもってそれに納得する人が監査現場で業務についてもらう必要があると思っています。

つい先般、日立製作所の元社長の川村さんとお話しする機会がありました。あそこの会社での生命線は、「善悪は損得に優先する」という考えを貫徹することだというのです。会計の現場であれ、財務の現場であれ、これが社会的におかしい、正しくないという場合には、いくらこれがもうかる仕事であってもやはりそれは避けるということで、1本筋の通った考え方が現場に浸透していないとだめだということです。こういった視点が浸透していれば監査現場も、自信と誇りをもって業務に邁進できるのではないかと思います。しかし、現在の監査現場はどうなのかというと、夢もない、希望もない。最近では監査法人をブラック企業なんていうふうに言う人がいるそうです。これは非常に寂しい話であります。監査人は、公共の利益を守るといった崇高な社会的大きな役割を担っていると思いますので、その辺のところの意識を根付かせることができるように、教育の現場も研修の現場もまずそこのところを明確にしなければいけないと思います。

何度も議論になっている対話の議論ですが、おそらくこれは、マーケットの環境が国によって大分違うので、株主との対話といっても日本にはなかなかなじみが薄いのかなと思います。日本の場合は個人投資家の比率がそんなに高くないということもあるのと同時に、日本では、やっと最近になって会社法などの絡みもあり株主総会での民主的な運営において説明責任が強く求められる時代になってきたわけであり、なかなか監査についてまで正しく説明するという環境がないと思います。

ただ、重要なのは、これが株主に対する説明かどうかわかりませんが、何か事があったときに、つまり、監査不祥事とか会計不祥事があったときに必ず問われてくるのが監査人の責任についてです。その際、例えば監査の限界だとか、あるいは監査の本質だとか、そのときになって話しても、一般の人には監査とか会計の実態についてよくわかっていないため、正しい理解も得られない。そのためよく言われるように、いろいろな意味で監査領域はブラックボックスだということです。それは業務の性格からして守秘義務もあるだろうし、あるいは高度な専門職の領域なのでなかなかわからないというのは致し方ないですが、それでも正しく易しく説明して理解しておいてもらわないと、ファンも得られないし、支持も得られないんですね。

したがって、そういう意味で、対話というのは、要するに、監査領域、あるいは監査関係者、もっと言うと、本当は公認会計士協会が主導する自主的なレベルで、監査とは何なのか、そして、監査業務は何なのか、さらに、監査法人はそれに対してどのように取り組んでいるかということをちゃんと説明することが必要ではないかと思っています。それを踏まえて、当監査法人はそれにのっとった形での対応をとりますということをガバナンス・コードの中で説明ができればいいかなと思いますので、個々の株主に一人一人説明するとかそういう話はないのかなという気はしています。以上です。

【関座長】

どなたか。どうぞ。

【関根メンバー】

幾つかあるのですが、八田メンバーがおっしゃった、監査現場が楽しくなければいけないということはまさにおっしゃるとおりと思っています。今、現場では、行うべきことが多くて、時間もかかっていて、作業に追われてしまうというのがあるのではないかと気にしております。この点については、監査基準や世の中が複雑になって、企業も非常に大きくなって、やることが多くなっているので難しい面もあるのですが、そういう意味では、ITを活用する。AIが出てくると監査人の仕事がなくなるという話も出たりしていますが、なくなるべきところはそちらに任せながら、人間が本当にやるべき判断のところをしっかりやれるのが本来の姿だと思っています。

ただ、今は過渡期ですので、それぞれの法人で工夫をしているところと思いますが、その効果がすぐには出てきてないのでうまくいっていないところもあると思います。先ほどから話がありますように、コードの中でやり方を書くのではなくて、何を目指すのかという目的、例えば人事のことでも、OJTを行うとかそういう話ではなくて、どういう人を育てていくかということを書くということが重要だと思っております。それは人事に限らず、全てでそうではないかと思っています。

また、今までの議論にあまり出ていなかった点として、これまでの話は、かなり大きな監査法人をイメージしているかと思いますが、ある程度中規模の監査法人もこのコードの対象になり得ると思います。もしそうであれば、そうした監査法人は、例えば何千人規模の監査法人とは違ってくるところもあると思いますので、何千人規模の監査法人を対象としたという形で書くのであれば何千人規模の監査法人にしか使えなくなるのではないかと思います。この適用対象に関する議論はこれからになるのかもしれませんけれども、その対象に合わせた形で、目的に対してどのようにできるかという形にしていかなければいけないと思っております。

さらに、開示、説明責任も含めて議論をという話がありましたが、私はこのガバナンス・コードにおいて説明責任を果たしていくことが一番大切であると思っております。監査というのがブラックボックスという話もありましたが、監査は、外部からは、見えづらくて、わかりづらいということから、こちらが説明しようとしてもなかなか興味を持ってもらえないということもあります。とは言え、反面、守秘義務などの問題もあることを理由にあまり説明をしてこなかったという反省があります。

そういう意味では、今はいい機会と捉えていいのではないかと思っております。そのような意味では、ガバナンス・コードでは、あまりやり方を詳細に書くよりも、目的をはっきりさせた形で書いて、その目的を各法人がしっかり考えて自分たちの言葉でしっかり説明していくというのが非常に重要であると思っております。その中で、高い監査の品質を維持していく必要があると思っています。

なお、先ほど360度評価という話がありましたが、実は結構そのあたりを気にしているところもあり、法人によってはそのような取り組みを始めているところもあります。ただ、全部の法人が行っているというわけではないので、これも1つの方法論だと思います。何のために人を育てていくのか、どういう人を育てていきたいのかというと、上から目線で言うだけで育てるわけでもないですし、管理するだけが育てるわけではないので、そのような点に留意した形で行っていくのが良いと思っております。

また、少し細かい話になりますが、監査法人のマネジメントの情報の開示ということについて、4の最初のところで、英・蘭コードでは、コードで求められる情報として情報が開示されているというのがありましたが、同時に、この注にありますように、業務及び財産の状況に関する説明書類は作成されています。この説明書類というのは、透明化を図るために、既に監査法人が作成を求められている書類になりますが、これとの関係をどのようにするのか。説明書類はこのままつくっておいて、また別に書類を開示するということで本当にいいのかどうか、そのあたりは整理が必要と思っております。

最後にもう1つ、開示の中で財務情報の開示の話があったかと思います。こちらは、英・蘭コードでは、監査法人の財務諸表等について監査済みのものを開示すべきとされているのですが、我が国においてどう考えるかという点があります。ご案内のとおり、有限責任監査法人では開示がされていますが、無限責任の監査法人については、現在、法令で開示が求められていません。これを求めるかどうかという点ですが、もし求めるとしたら何のために求めるのか。監査法人のガバナンス・コードにおいて、監査品質の維持向上という観点から、何故必要なのかということを議論していく必要があるのではないかと思っています。計算書類に監査報告書を添付するという点については、10年前ですか、相当議論があったと聞いていますし、英国とオランダというのは我が国と建て付けも違いますので、その点は十分に検討する必要があると思っております。以上です。

【関座長】

どうぞ。

【國廣メンバー】

今日かなりいろいろな方向の、いろいろな多方面の議論が出ているんですけれども、やっぱり1つトーンとしては、私として理解するところは、このガバナンス・コード全体のトーンとしてやっぱり前向き感を出したいなというところだと思うんです。こうせにゃならぬということではなくて、こうするとよりよいぞというような余地というか、まさにそっちのほうに持っていくようなコードにならないのかなと思います。

例えば自分自身の経験でいうと、小さなミス、誤謬とか、「小さな不正には動かぬ証拠がある」のですが、「大きな不正には兆候しかない」し、兆候の尻尾みたいな、ここは非常にヒューマンなというか、人間である監査人でしか見つからないというところだろうと思うんです。そうしますと、先ほど関根さんがおっしゃったんだけども、コンピューターに任せられるところはどんどん任せて、むしろ人間でなければできないようなところにやっていこうよ、そういう非常におもしろい仕事なんだよという、その前向き感をどう出していくのか。

人事評価も、これ一歩間違えると、怒られないためにマイナス評価をする人事評価に、ガバナンスになってしまってはだめで、そこをどう評価するのか。むしろ前向き、あるいは積極性のある部分を評価するためにはどうすればいいのかと。これ、なかなかコードの文書化するのは難しいと思うんですけれども、ただやはりその雰囲気というか、その基本は何か入れ込みたいなという感じがするんですね。

そして、対象となる監査法人の範囲をどこまでにするかという問題はともかくとして、結局、多分ガバナンス・コードを出したら出しっ放しじゃなくて、それに対してどう対応しているんですかという説明、エクスプレインがおそらく求められる。そうすると、また取ってつけたように書式、ひな形でみんな同じになるようではだめで、まさに監査法人の個性が出るようなというか、自分の言葉でというんでしょうかね、そういったものを可能にするような建て付け、あるいはそこがおかしな書式集であれば、まさに市場が評価できるような、それじゃだめだよねと評価できるようなというか、何かそういう、なかなか言うのは簡単で、やるのは難しいと思うんですけれども、コードの中にそこの方向性が散りばめられるといいのかなという感じがします。

【関座長】

どうもありがとうございます。随分いろいろ多方面にわたって有益な議論ができているんじゃないかと思いますが、ちょっと気になりますのは外部の人たちの活用ですね。パートナーでない外部の有識者のような人たちをどういう場面でどういうふうに活用するのがいいのかということについて、もうちょっと皆さんのご意見聞かせていただきたいなという気がするんですが、いかがですか。そのこと以外でもいいですよ。

【引頭メンバー】

ありがとうございます。今の関座長からのご質問については、前回申し上げたと思いますので、恐縮ですが少し違う意見を述べさせていただきます。4の説明責任のところです。がどういう形で開示していくかということですが、私は監査法人に任せるべきではないかと思っております。こういう書式で書きなさいというアプローチでなくても良いのではということです。ただし、どこに書いてあるのかという点ついては、外部の利用者あるいは当局がきちんとわかるように表示していただきたいとは思います。表示の方法としては、電子開示でも、冊子でも、どうちらでもいいと思います。それがまず1点目です。

2点目ですが資料のなかにあらた監査法人の「業務及び財産の状況に関する説明書類」がありますが、その6ページ目のマル4専門要員の採用、教育・訓練、評価及び選任という項目の2つ目のパラグラフに、「教育・訓練については、継続専門研修プランに基づき、階層別・担当する業務の種類別等の区分により、各区分において適時・適切な研修を実施しております」、と記載されているのですが、こういう書き方では少し不十分なのではないかと思っております。適時・適切というのは一体どういうことなのか。結局実態がわからない。やはり、どういう考えでやっているかということをまず示していただきたいと思っております。

ただし、考え方だけを示されても、実際に行動していない可能性もあるので、その考え方に基づいてどういう施策をとったのかについてもお示しいただき、さらに、その施策の結果、効果についての評価も示していただきたいと思っております。仮にあまり効果がなかったという記述になったとしてもそれはそれでいいと思っております。考え方、それに基いた施策、そしてその施策の評価という、3点セットを書いていただきたいと思います。これが2点目です。

3点目は2点目に申し上げたものと繋がりますが、こうしたコードといったものを作りますと、何か完成形を書かなければいけない、早くそこに達しなければいけないという気持ちが、勝ってしまうのが一般的に見られる傾向です。ですが、正直申し上げますと、今回のコードではそういう完成形の記述はあまり求められていないのではと思っております。というのは、世界や社会情勢、そして経済環境の変化が非常に激しいなかで、その変化に柔軟に対応できるかという対応力、あるいは適応力が監査法人に求められていると思うからです。

そう考えますと、やりました、できましたといった表現よりも、ここまでやったけれどもまだ課題としてこれこれが残っている、あるいは今までこう考えていたけれども世の中が変わったからこういうことをやっていきますといったことが求められているのであり、従来のいわゆる開示要請とは大きく異なるのではないでしょうか。何を考え、何をやったかという実績に加えて評価が入ったものにしていただけると、十二分に外部の人との意思疎通のツールにもなり得ます。また、前申し上げた、企業の監査役会、監査委員会や監査等委員会での評価の材料としても十分使えるようになると見られます。さらに冒頭関座長から質問受けました、第三者の役割、何するのかを考えますと、監査法人がとった考え方などが世間の公益に照らし合わせておかしくないのか、あるいは十分か、といったことを第三者の方々に御判断していただくということではないかと思います。以上でございます。

【初川メンバー】

ガバナンス機関の中に外部の方を入れるかどうかということにつきましては、私はやはり前向きに外部の方を入れるという方向で、このガバナンス・コードの中にそういうものを入れたほうが良いのではないかと思っています。既に、ほとんどの監査法人はそういうことを実際に導入していたり、検討中ということだと理解しています。一般企業でもそうですけれども、自分たちのビジネスは自分たちがわかっているとしても、やはり、いろいろな角度からいろいろな意見をいただくということは有用です。特に今は、監査法人は世間とちょっと違っているんじゃないかという不信の目で見られていますので、そこはしっかりと対応をすべきじゃないかと私は思います。

そういう意味では、監視委員会、つまり、執行機関を監視する機関、そこに外部の方が入るというのは私にとって全く違和感はないですし、ほとんどの方は違和感がないのではないかと思うんです。あとは、もう少し話を進めて、もっと監査に近いところにもそういう目を入れるのか、外部の目を入れるのかという議論もあろうかと思います。そこはやはり法人がどう考えるか。法人が今置かれている状況ということを十分に考えなければなりませんし、もう1つは、人材がいるかどうかということにもよると思います。もし人材がいて、法人もその必要があると考えるのであれば、監査に近いところにそういう方に入っていただくのもよろしいと思います。

私は以前から独立性のことが、気になっています。なぜそれが気になるかといいますと、いわゆるカバードパーソンといいますか、その方が直接A社、B社といった個別企業の監査にかかわっていなくても、それらを管理する立場にあって、監査チームに影響を及ぼすことができる、こういう立場にある方はやはり独立性を守らなければいけない立場になってくる、独立性のルールの対象になるだろうということです。しかし、考え方として、あくまでも監視機能だけをやっていくということをきっちりと守れば、かなり監査に近いところまで入ることは可能だと思うんです。個々の監査の判断が良い悪いとか、賛成・反対と手を挙げるようなことになると話は違ってきますけれども、かなり近いところまで入ることは可能だと思います。そこらあたりを整理した上で、どのレベルまでそういう外部の方の目を入れるかというのは、これは法人の考え方次第ということでよろしいと私は思います。ただ、一番上の監視機能を果たす部分、監視委員会のようなファンクションには、外部の方を入れることをやっぱり推奨するというのがよろしいのかなと思います。

それからもう1点、先ほど引頭メンバーから話がありました、開示についてです。このガバナンス・コードが導入された後に、各法人がどのように対応しているのかということを開示するという点ですけれども、ここにあらた監査法人の実例があります。前回配っていただいたものですけれども、名称はともかく、我が法人としてはこういったふうにやっているんだということをぜひ開示していただきたいと思います。ルールで決められて、これを書いてくださいという形で作成されている「業務及び財産の状況に関する説明書類」とはちょっと違って、先ほど来話が出ていますように、うんと独自性が出るような、それを見た外部の人がちゃんと評価できるような、こういった結構自由なものになるようにしたら良いと思います。できたら、國廣先生がよくやっていらっしゃる第三者委員会のレポートの格付のように、強制的な格付けではなく、任意の格付か何かがあれば、なかなかいいんじゃないかなと個人的には思っております。

【八田メンバー】

2つあります。1つは、監査人の評価の問題で、先ほど私はチームの評価について発言しましたが、昔から言われているのは、担当会計士の方たちの実力とか能力、あるいは適格性を最も身近で見て評価しているのはクライアントの関係者なんですよね。経理の人、財務の人。もしもそこまでドラスティックに議論をしていくならば、私はある特定の監査法人のチームの評価については、例えば、年度単位で、担当先の被監査企業の関係者から評価をしてもらうということも考えられるのではないかと思います。

すでに20年ほど前からですが、我々の教育現場においても、個々の授業に対して学生のほうからの授業評価がなされるようになりました。こうした評価方法を導入したときには非常に抵抗があった教員もいました。でも、2つの利点があるんですね。1つはやはり授業に対して緊張感が走る。そして、2つ目としてやはり教師としての本来のミッションを常に自分が果たさなければいけないというインセンティブが働きます。こうした経験から見て、監査現場の場合、クライアント側から監査人に対して何でもかんでもかなわぬ要求まで認めるのではなくて、自分たちはどういう行動をとり、それに対して監査人はどういう対応を講じてくれたのか、その辺のやりとりを明確にしておくことも大切です。例えば質問してもいつも適時に答えてくれないとか、チームの中に、担当者はA、B、C、Dいて、Aさんはすごく優秀だけれども、Eさんは見劣りがするとか、こういう第三者による客観的評価があってもいいのではないかと思います。これを法律で決めることは無理でしょうから、やはりちゃんと法人として責任ある形で、事務所内の同僚によるピアレビューでの評価以外にも、そういうものも加味して考えてみるということは、時代的にも受け容れられるような流れに来ているのかなと思います。

ただ、授業評価については問題もなくはないです。つまり、利点は抑止力が働いたということですが、実際に学生たちも評価する責任を自覚してもらわなければ困ります。勝手に人気取りのような評価をしてはまずいわけですから。ただ、アメリカなどのアングロサクソンの世界は評価を行うことが非常に好きなようですが、往々にして評価される側は皆良い評価を得たいと思うわけですから、そこに何がしか負のインセンティブが働く場合も考えられる。つまり、非常に親しい関係にあることから評価が高くなるとか、その辺も適切に見きわめた上で、クライアント側の評価を取り容れることも考えるべきだと思います。

それから、2つ目は、外の目を入れるということ。これは上場会社のいわゆる取締役会とか監査役会に外部の目を入れる視点と非常に類似していると思っています。やはり同じ世界で同じ水を飲んできたメンバーだけではなかなか気がつかないこと、こういうものはやはりあると思うし、当然に組織としてのサステナブルな運営を監査法人もしていかなければならない。それを成長というのか利益追求というのか言葉はわかりませんけれども、少なくとも安定的に組織運営をしていくためには、明確なビジョンがあって、具体的な戦略が示されなければならない。さらに言えば、具体的に中期経営計画ぐらいを持たなければならない。それに対してどう運営していくかということがあるわけですが、なかなかそれを明確に意識している監査法人は少ないのではないかと思います。我が国の監査制度そのもののインフラが非常に脆弱だということもあって、ある時は大量採用してみたり、またある時は大量解雇してみたりと、よくわからないのがありますから。

その辺も踏まえて、やはり外の目から見て、経営にたけた人、あるいはそれを執行の監督というのではなくても、先ほど初川メンバーが言われたように、やはりトップの意向のところで、つまり、監視監督のところがちゃんと明確に働いていれば、おのずから現場のほうも締めつけといいますか、緊張感がちゃんと走りますから、そのためにはやはり経営のプロとか、あるいは既に一定の経験値を持った会計士で他の事務所のOBとか、あるいは教育訓練にたけたメンバーであるとか、こういった人たちが入るということは必ずいい方向に行くと思うし、その人たちの目をクリアできている組織体であるならば、何もはばかることなく社会に対して、このような公表すべきガバナンスレポートを出しても堂々と説明できるのではないか、好循環が働くのではないかと思います。そういう意味で外の目を入れるという観点に関してはあっていいのかなという気がします。

【池田総務企画局長】

先ほど関座長のほうからあった問題提起で、我々もそこをどう考えるのかということについて、もしご意見を頂戴できればと思うんです。第三者の方を入れて、外の目を入れる、あるいは公益の観点からの目を入れる、それはわかるんですけれども、それをさらにかみ砕いていくと何なのか。例えば今、八田先生からあった中で、私も監査法人の関係の方から問われることがあるんだけれども、独立の第三者みたいな方を入れようという議論が仮にこういうところで起きるとしたときに、例えば独立の第三者というのはなかなか探すのが難しいというふうなことをおっしゃられる。

そういう中で、おっしゃった、他の法人とかを卒業された会計士の方を雇うみたいな話というのはどうかというようなことを質問されることもあるんだけれど、外からの目というのが、会計士の方々だけでやっていると1つの見方になってしまうから外の目を入れようというのが目的だとすると、ほかのところの出身の会計士の方を入れてもあんまり効果はないかもしれない。あるいは、八田先生も言われた、マネジメントの経験がやや足りないところを補うという部分が目的の中にはあるのか。あるいは、公益の視点といったときに具体的にどういう人がイメージされるのか。

上場会社に対して独立社外取締役を置くべきではないかというのがコーポレートガバナンス・コードなんかにも書いてあるわけですけれども、そこでは外からの目というようなこともありますが、同時に少数株主の保護みたいな、そういう法的な位置づけもあると思うので、その点は多分監査法人の場合はちょっと違うんじゃないか。そう考えると、その目的は何かということをどうイメージするか。最終的にどういう人を選ぶかはそれは各法人が決めることなんだろうと思うのですけれども、コードはどういう考え方に立ってつくっているのかを問われたときに、どういうようなイメージを持って今後作業していけばいいのか、もしご意見あればお聞かせいただきたいなと考えます。

【八田メンバー】

いいですか。今の池田局長の質問に対して回答しろといったら、私自身の答えははっきりしていて、監査の品質の向上と社会的な信頼性の確保に尽きるということです、それに資するものでなければ、第三者を入れてもあまり意味がないのではないかと思います。今、同じ監査の目だったら新鮮味がないのではないかとおっしゃっておられますが、例えば一般事業会社でも、同じメーカーであっても会社が違うとDNAがかなり違うし、歴史も社風も全く違う場合が多いです。会社に入っていってびっくりすることがいっぱいあると思います。そういうふうに考えると、同じところで育った人は問題でしょうが、違うところの出身者であれば、どのぐらい近いか遠いかわかりませんけれども、それは1つ候補として私はあるなと思います。例えば初川メンバーがドメスティックな体制の法人の実態をご覧になったら、いろいろな意味で驚くことがいっぱいあると思うんです。そういう意味で、どっちがいいか悪いかではなくて、そういった目を披歴されることは経験値としてあっていいのかなというレベルで私申し上げているのです。以上です。

【関座長】

ほかございますか。

【引頭メンバー】

ありがとうございます。先ほど池田局長がおっしゃったように、確かに監査人の視点からだけの経営チェックでは不十分ではないかという御指摘はそのとおりだと思いつつも、今、八田メンバーがおっしゃったように、出身の監査法人が異なればカルチャーが違い、そうであればまた視点が違うというご意見もそのとおりだと思った次第です。ただし、そうはいっても、外部から見た限りにおいて、第三者の目が会計士だけの視点だったということになりますと、やはりそれで良いのかという疑問は客観的には残ると思われます。会計士を入れたらいけないということではなく、会計士のみというのは少し問題なのかもしれないという感じがしております。ですから、やはり会計士以外の分野の方も必ず入れるということが1つの考え方としてあるのかと思います。

ただ、そのときにどういう人がいいのかということが問題になってきます。先ほど石原メンバーが、CFOが適任ではないかというご発言がありましたが、CFOといってもいろいろな方がいらっしゃいます。監査役とか監査委員会のご経験を持っていらっしゃる方も適任だと思われますし、取締役のご経験をされた方でもいいですし、そうしたご経験がなくても、経営に大変造詣が深い方でもいいですし、またアカデミック関係の方も候補だと思っております。このように見ますと、誰を入れるべきかを決めるのではなくて、当該監査法人が何をしたいかによって、その目的を達成するために適切なアドバイスあるいは価値判断をしていただくのに必要な人を選んでほしいということが求められているのではないでしょうか。

そうなりますと、第三者を入れる際に、この方は知見があるから入れましたというだけでは不十分で、自分たちの法人としてこういうことをやろうと思っているのでこの方に御願いした、という形で、はっきりとした選定理由を開示していただくことが必要ではないかと思いました。以上です。

【國廣メンバー】

第三者に何を求めるかだと思うんですね。専門会計知識を求めるのか、それとも、例えばステークホルダーの代表ということで、普通のステークホルダーにわかるように説明せいと。つまり、今言うところの第三者は、個別の会計判断の適否を一個一個見る話ではなくて、多分監査法人としてきちんと機能しているかとか、仕組みが動いているか、しかもそれが村の中にとじこもっていないかというところを見ることが私は第三者に求められているのではないかと思うんですね。

そうすると、もちろん会計士が1人も入ってはいけないという話ではないんだけれども、やはりガバナンス・コードも含めて何を求めているかというと、専門性のタコツボに入り込むことではなくて、この法人はちゃんと動いているのか、それはちゃんと説明可能で、納得を一般の、全くの素人では困るけれども、ある程度のガバナンスというものの素養のある人、別にCFOじゃないほうがいいぐらいの意識を僕は持っていて、やっぱりそういうものではないのかなと思うんですね。

ですから、むしろ求められるのは、知識というよりは見識というか、やや抽象的ではありますけれども、あまり専門性に走り過ぎないことが逆に僕は大事なのではないのかなという感じ。専門性というのは、会計規則とかそういうことに対する専門性と、こういう意味です。

【関座長】

私の意見を今の件でちょっと言わせていただきたいんですけれども、今度のコードというのは、國廣先生ご指摘のように、やっぱり公認会計士という人たちが今度のガバナンスが出たことで本当に勇気づけられ、力を発揮していく、そして、俺たちはこういう重要な使命を持って仕事をこういうふうにやっていくんだと、その基本的な考え方がやっぱり出ているなということが非常に大事だと思うんです。

そうなると、やっぱり1つは人間ですから、一番大事なのは、私は人事評価制度とか、あるいは教育システムだと思うんです。公認会計士の皆さんが考えている公認会計士像と、我々が考える公認会計士像はかなりずれがあると思うんです。先ほどから随分議論が出ていますけれども、あるべき公認会計士像というのは一体何なんだと、そういう像に照らして本当にそういう人間が育っているのか育ってないのかということが大事だと思うんです。

そうなると、外部の人の目というのは、ガバナンスをチェックするということではなくて、新しいそういう人事制度なり教育制度なりというものをつくっていくという観点から、あるいは、更に進んで全体的な監査法人の業務運営をどうするかという観点から、そこで本当に知恵が出せるということが大事なのではないかと私は思うんです。

それで、私、今みずほにいるんですけれども、みずほの社外取締役のやっていることを参考のため若干紹介したいと思います。みずほには、人事検討会議というのがあって、これは社外だけで構成されているんですが、みずほの経営者像というのは一体何なんだという議論を徹底的にやっているわけです。若干具体的に申しますと、3つの軸がありまして、1つは、企画創造力、2つは、実現力、それと、人間力。この3つを軸にして、みずほの経営者像を明らかにし、そういう基準に基づいて、それこそ360度評価をやって、相当な時間をかけて役員の集団、候補者集団を毎年つくるんです。これはアングロサクソンの仕組みを参考にした1つなんですけれども、それぐらいのことをやって執行を選んでいるわけです。そうすると、そういう基準に照らして本当に有能な人がやっぱり出てくる。

そういう観点から見たときに、私は監査法人というのは、いろいろな箱をつくっていろいろやっているけれども、本当に勇気のある、優れた、何も会計技術だけじゃなくて、本当にみんなから尊敬されるような会計士の皆さんを輩出するという仕組みになっているんだろうかと思うんです。今のは1つの例ですけれども、そういう人事評価のシステム作りに、外部の人たちが相当活躍できる余地があるのではないか。やっぱり公認会計士の皆さんが本当に次の時代を背負う監査人として能力の高い人がどんどん出てくる、そういう人が出てくれば、監査の仕事だけじゃなくて、多分もういろいろなところから引っ張りだこですよ。本当に力と勇気が湧くようにするというのは、そこがキーなのではないのかなと思っていまして、皆さんのご議論の1つの参考にしていただければと思ってあえて申し上げているわけです。

どうぞ。

【関根メンバー】

先ほどのご質問にお答えすると、私どもは、監査報告書を出すことによって利用者のために、ステークホルダーのために監査をしていますが、どうしても自分たちの中に入り込んでしまって、利用者目線ということが必ずしもできていないところがあるのではないかと考えています。そういった点をカバーするため、上場会社であれば市場の代弁者ということを前回引頭メンバーがおっしゃっていましたが、そのような視点に立ってアドバイスをもらえるというのが重要なのではないかなと思っております。

そういう意味で、例えば同じ監査人であっても、違う文化のアドバイスというのも、それはそれで別の観点から必要なところもあるかとは思いますが、今回のガバナンス・コードということからすると、我々から少し遠いが実は我々に非常に重要な人、私自身も監査報告書というのは利用者のためにつくるのだというように頭に思い聞かせながら一生懸命やろうとしていますが、先程、直接の対話という話もありましたが、そういった観点から監査法人というのをどのように見ていくのかというのが必要かと思っています。

それから、監査法人それぞれが取り組んでいる取り組み方は監査法人自身の執行体制や規模によってもそれぞれ違うと思います。一律にこうでなければいけないというのではなく、その規模によって必要な形で行うべきであり、外部のこういう人たちが何人もいたほうが良いということがあるかもしれない一方で、いやいや、そうではなくて、中で監視をしているというところもあるかもしれない。もともとの監査法人制というのはそういうものなので、規模が非常に小さくなれば当然にそういうところもあるかもしれない。そのような市場の視点に立ったというのが重要ではないかと、少し抽象的にはなってしまいましたが、そのように考えています。

【関座長】

そろそろ時間も若干過ぎましたし、ご意見はよろしいですか。

随分多岐にわたって貴重なご意見伺うことができたと思っております。つきましては、次回以降は、今までにいただいたご意見を踏まえて事務局とも相談をして、具体的なコードの策定に向けたご議論をお願いしたいと思っております。なお、まだ議論すべき点があるということもあろうかと思いますが、追加のご意見等がございましたら、事務局宛てにご提出いただければ幸いだと思います。

最後に、事務局から連絡等ございましたらお願いいたします。

【原田開示業務室長】

ありがとうございます。次回の検討会の日程でございますけれども、皆さんのご都合を踏まえた上で、後日事務局よりご案内させていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。私からは以上でございます。

【関座長】

どうもありがとうございました。

―― 了 ――

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