第1回 開示制度ワーキング・グループ 議事要旨

1.日時:

平成22年11月2日(火曜日)15時00分~17時00分

2.場所:

中央合同庁舎第7号館13階 金融庁共用第一特別会議室

3.議題:

英文開示の範囲拡大等について

4.議事内容:

ワーキング・グループの進め方、「英文開示制度の概要」及び「英文開示の範囲拡大に関する論点」等について事務局より説明。

「外国企業が上場しやすい市場とするための提言」について、松崎委員よりプレゼンテーション。

その後、議題について各委員から意見聴取を行った。

主な意見は以下のとおり。

○ 株券等、有価証券の英文開示については、平成17年改正において市場における利便性を向上させるために導入された経緯があるが、実際に英文開示された事例は、今年4月の1件にとどまっており、ほとんど利用されていない状況となっている。こうした状況において、利便性の向上と併せて投資者保護を図ることは重要であるが、ただ投資者保護という枠組みを維持するだけで実際に利用されないのでは、制度として意味がない。したがって、英文開示の範囲の拡大については、いかにして、またどこまで海外企業に投資したい投資者及び海外企業にとっての利便性を重視した改正を行っていけるかが論点となる。

○ 本国では未だ開示されていない開示書類を我が国においてはじめて開示する際(プライマリー)の英文開示を認める場合は、開示書類を提出する国が採用している会計基準等を含む企業法制によって差別化を図るようなことは可能か。

○ 例えば、現行の有価証券報告書等の提出要件において、「財務諸表については、本国又は本国以外の本邦外地域において開示しているもので、金融庁長官が公益又は投資者保護に欠けるものがないものとして認める場合の当該本国又は本国以外の本邦外地域における会計基準」によるものとしているように、制度上、一定程度の差別化は可能であると考える。ただし、会計基準のように比較対象がある程度明確な事項ではなく、制度一般に広げて差別化を図るようなことが可能かどうかについては検討を要する。

○ そうであるならば、国による差別も含めて上場審査に任せるということではどうか。基本的には取引所の審査を信用して、取引所が認めるのであればプライマリーの英文開示も認めるということでよいのではないか。

○ 国際的なビジネスや金融市場等、マネーに国境がなくなった今日において、日本語の通用性が低いということは厳然たる事実である。そのような状況において、海外から日本、若しくは日本から海外へ進出する際に、「日本語」が障壁、弱点となるものと認識している。

○ 最近では海外企業に限らず、日本企業においても国内の市場をパスして海外の市場に単独上場するという動きもあり、一層厳しい状況となっている。

○ こうした状況において、英文開示の範囲拡大について全体としては賛成であるが、英文開示の利用実態として、今年4月に1件というのでは、「多少使いやすくしました」という程度の改正ではなく、抜本的な改正でなければ意味がないのではないか。また、利便性の向上と併せて投資者保護を図る必要もある。

○ 現状、日本において英文開示が制度として普及していない理由としては、

  • 現在の継続開示に伴う日本語訳の作業フローとして、先ず日本の開示府令様式に準じた英文の開示様式のフォーマット(ドラフト)を作成したうえでそれを日本語に翻訳したものを正式書類として提出しているが、発行段階での英文開示が認められていないため、日本で募集・売出しをする発行体は、既に有価証券届出書等の発行開示書類の和英両文でのドラフトを一旦作成していることになり、それらをベースに継続開示書類を英文ドラフトプラス和訳ベースで作成する負担はそれ程大きくないため、あえて継続開示書類のみ英文開示を行うメリットがないこと。
  • 英文開示を行うと、その後、発行開示において組込方式や参照方式、発行登録制度を利用できないこと。
  • 現行制度では英文開示に伴い日本語の要約が求められているが、要約の内容と量について具体的なガイダンスがないため、発行者や代理の弁護士等が要約の十分性等について問題を指摘されるリスクがあること。
  • 平成17年改正以前から、有価証券報告書等を提出している海外の発行者については、既に実務上のロジスティクスを確立しており、新たなロジスティクスを再構築してまで英文開示するメリットがないこと。
  • 重要部分については依然として日本語訳が必要であることに加えて、要約等の提出期限が4ヶ月以内と短く、典型的には本国での年次報告から実質1ヶ月以内で要約作業を行わなければならないため、期限内に提出できないリスクがあること。

などが考えられる。

○ 英文開示を制度として普及させるためには、

  • 英文開示の範囲を有価証券届出書等の発行開示書類及び臨時報告書に拡大し、重要事項の日本語訳を求めない又は最小限とするとともに、日本国内のみでの英文開示による発行を認めること。
  • 日本の開示様式については、海外の発行体からの批判もあまりないため、日本の開示様式に従った内容での英文開示を認める(重要事項の日本語要約や対照表は不要とする)こと。

などが考えられる。

後者の方法だと、実務上確立している外国会社の開示書類の作成プロセスの内、最後に行っている和訳プロセスがなくなるだけなので、外国会社にとって受容れやすく、翻訳にかかる時間とコストの節約という目に見えるメリットがある。また様式として統一的なので、発行者間の比較も容易になる。

○ 投資者保護については、日本語訳を利用する選択肢を残さず「適合性の原則」に係る問題であるとの前提によれば、

  • 投資者の属性による制限として、例えば、投資者から「自分は英文読解能力が十分にある」旨の確認書を取得するなどして、リスクフリーにすること。
  • 金融商品の金額による制限を付すこと。
  • 金融商品の性質による制限として、例えば、現行制度において既に外国証券売出しについては有価証券届出書の提出が免除され、外国証券情報として、発行者等が公表しているウェブサイトを参照する方法が認められているなど、実質的に英文開示を認めていることから、外国証券売出しの対象となり得る有価証券のみを英文開示の対象とすること。

などが考えられる。

○ 英文開示の範囲拡大については、市場の活性化を図るためにも賛成であり、併せて投資者保護に係る制度整備も必要である。

○ 日本のマーケットが世界的に地位を低下させ、海外のマーケットが拡大している状況において、なぜそのような差異が生じるのかについてより具体的に分析してほしい。

○ 海外企業を日本のマーケットに誘致することにより市場の活性化を図るのはよいが、平等性の観点からも、海外企業の負担は軽減されているにもかかわらず国内企業の負担が重いということのないよう、海外の企業だけではなく、国内企業にとっても恩恵の及ぶような大きな意味での制度改正について検討してほしい。

○ 海外の企業を日本の市場に誘致するのと同時に、日本の企業も海外で上場しやすくなるなど、企業にとっての選択肢を増やすような視点、方向性も含めて検討してほしい。

○ 海外企業の誘致による日本市場の活性化のためには一定の英文開示はやむを得ないところであるが、同時に、内容のよく分からない英文開示書類であるにもかかわらず、信頼性のある取引所に上場されていることのみをもって、一般の投資者が当該有価証券等を購入するような状況にならないよう、投資者保護の観点から十分に留意すべきである。利便性の向上と投資者保護のバランスをいかにしてとるかが課題である。

○ 英語がよく分かる人々により構成されている本国の市場及び法律や規制当局の監視下において晒され、一定程度の評価及び投資者保護が図られている企業の開示書類については、我が国においても「重複上場」という形で英文開示を認めてもよいのではないか。

○ 英文開示の範囲については、セカンダリーのみなのか、プライマリーまで広げるのかという論点があるが、本国の市場において上場しておらず何ら開示制度に晒されていないものについてまで、日本の市場に上場させることのリスクを考慮すれば、プライマリーの英文開示については懸念がある。また、同様の考え方によれば、英文開示の範囲は、「重複上場」、「セカンダリー」を中心に考えるべきであり、「単独上場」、「プライマリー」まで英文開示の範囲を拡大させるのは尚早な感がある。

○ 一般の投資者による購入時の問題として、当該投資者の英文読解力等を担保するために取得する「確認書」のみをもって投資者保護が図られるとは考え難いため、ある程度客観的な指標(例えば、TOEFL点数等)をもって、当該投資者については適格性があるとすべきではないか。いずれにせよ、慎重な対応が求められる。

○ 仮に英文開示の範囲拡大に伴い、英文開示しかしていないような金融商品を一般の投資者が購入する場合、不招請勧誘の禁止の対象とすべきである。したがって、投資者自らが当該商品の購入を望んだ場合についてのみ、当該投資者が購入することを可能にするといった、選択肢を提供するような制度改正としてほしい。

○ 海外の発行体を日本に誘致する立場からすれば、日本市場の相対的な地位の低下を痛感する今日において、英文開示の範囲拡大は市場の活性化を図るうえで、非常に意義がある。

○ 日本市場から撤退する企業があることについては、英文開示における日本語訳等の問題もあるが、それ以外にも、会計基準等、会計上の問題のほか開示期間等の問題も含めた複合的な要因があるのではないか。また、制度的な要因のほか、投資者等がどういう商品に対してどの程度のリスクを許容できるのか、ということについて多少ミスマッチがあることも要因のひとつではないか。

○ 海外の発行体にとって、日本語による開示が日本市場に上場する際の障害になっているのは間違いない。したがって、英文開示の範囲拡大は、海外の発行体にとって相当程度効果があるのではないか。

○ 発行体と投資者との仲介者としての立場からすれば、国内の投資者の中に海外企業情報の日本語による開示を求める声が数多くある中にあって、いかにして、使い勝手のよい制度とするとともに投資者保護を図っていくかというような、発行体と投資者の両者のニーズを満たしていくことが求められる。

○ 英文開示の範囲拡大については、セカンダリーとプライマリーといった考え方に加えて、株式や債券といった金融商品の商品性によっても求められる範囲、許容される範囲が異なってくるのではないか。

○ 継続開示については、日本語の要約に係るガイドラインがあるが、当該ガイドラインの明確化若しくは様式化することも含めて、要約の明確化が投資者の立場からも求められるのではないか。

○ 発行開示については、いかにして投資者に購入してもらうかというマーケティングの観点と併せて検討すべきことであり、その際には、適格機関投資家等のプロを対象にしているのか、あるいは広く一般の投資者を含めて対象としているのかといった投資者の属性によって、プライマリーの英文開示を許容するか否かが異なってくるのではないか。

○ 訴訟等の問題を考慮すれば、準拠法が日本の法律であることから、日本語による開示が求められる部分もあるのではないか。したがって、プライマリーの英文開示を許容する場合には、市場活性化と投資者保護を両立させるための工夫が必要と考えられる。

○ 証券市場におけるコスト負担をどう配分していくかという問題であると考える。マーケットのコストは、例えば発行体の負担は資本コストの負担として投資家に跳ね返ってくることから、究極的には投資家が負担する仕組みになっている。その上で、マーケット全体のコストを減らす仕組みを作るためには、相思相愛の仕組みが必要である。英文開示の拡大により、外国企業の進出が容易になるとともに、投資機会が拡大するというような投資家の利益に繋がっていく仕組みが望ましい。その一つの方法として、英文資料による勧誘を不招請勧誘としてとらえることは一つのアイデアとなる。

○ 実際に英文開示がなされた実例を見てみると、「公益又は投資者保護のため必要かつ適当なものの要約」の欄に誤植等があったり、翻訳の質にも疑問があったりと、果たしてこれで要約と言えるのか、またこれでよいとしても制度的に意味があるのか疑問である。

○ 財務諸表については、基準そのものがIFRS等に収束している状況であるが、テクニカルにはXBRLの導入が進んでおり、そのプラットフォームに乗せれば、英文のものでも日本語で読める。この点での対応はすでに進んでいる。

○ 有価証券報告書記載事項につき、日本と外国でずれがある。これについては国際的統一化ということが、財務諸表の外側で必要になってきている。その際に、日本の企業にとって負担感があるものについてはそれなりの対応の仕方がある。

○ 海外の企業が上場するための環境づくりは大切である。ただ、取引所としては、どのような会社でも上場させてよいわけではなく、海外の一定の証券取引所における開示の実績があるかないかによって上場管理をする際の認識が異なる。何かあったときには、本国の取引所の対応に準じた形で対応することになると思う。

○ しかしながら、金融市場の活性化のためには、単独上場も必要かもしれない。そのときには適時開示についてどのように検討していくべきかが重要となる。

○ 単独で海外の上場会社を迎えるとなると、投資家が適時開示を理解した上での投資判断を確保するよう努める必要がある。それについては、例えば、不招請勧誘等、何らかの仕組みが必要であろう。ネット証券が現在行っているようなワンクリックでの確認で済む話にすべきか今後議論が必要である。取引所としては、検査等の対応で投資家に対して適合した投資勧誘を行っているのかをチェックし、開示だけでなく幅広く行為規制を含めて議論すべきである。

○ 投資家としても、せっかく投資したものがすぐに上場廃止になるのは不本意である。一度上場した以上は、しっかり維持されるように努めてもらいたいし、そのような制度づくりが望まれる。

○ 個人投資家が国内で提供される投資機会に満足せず、外国の市場に向かう傾向が強まっている。一般の個人投資家の間でも、法定開示の対象となっていない海外市場の外国株等を、国内証券会社を通じて購入する動きが活発化しており、証券会社が作成した営業用資料のみを参照して投資判断を行っている実態は、投資家保護の観点から心配される。投資家の多様な投資ニーズに応え、かつ、法定開示の資料を用いて投資判断ができる環境を整備することが必要であり、その観点から、英文開示の範囲拡大には賛成する。

○ とはいえ、英語の堪能ではない一般投資家にとって、英文のみの開示は情報開示の限定を意味するため、英文資料による勧誘は投資家による招請を前提(不招請勧誘を禁止)とすべきであろう。販売勧誘する側も購入する側も英語が十分に理解できないという場面も想定されるため、通常の商品とは異なる扱いをする必要があるのではないか。

○ 東京証券取引所へ上場しているという事実は一定の信用力であり、それを投資判断の根拠とする投資家もいるであろう。海外企業の上場を認めるにしても、その母国において、多くの投資家の目にさらされ市場等による監視を受けていることを前提とすることが望ましく、したがって、重複上場を原則とする東証案には賛成である。

○ 英文開示の際に必要な「公益又は投資者保護のため必要かつ適当なものの要約」については、現状において果たして役に立っているのか疑問である。ただ、なくてよいかについては悩ましい。ホームページ等による開示等でいろいろと問題が生じてくるため「要約」の項目および方法について議論すべきである。

○ 英文開示の範囲拡大により、市場においてどのような問題が生じるのか、市場のグローバル化の効果はどのようなものかを具体的に議論すべき。

○ 英文開示の範囲拡大については賛成である。しかし、セカンダリーとプライマリーのあり方は別である。投資家の属性によって英文開示がなじむかどうかについても整理が必要と考える。東証上場企業の株式をメインに議論しているようだが、それ以外にもサムライ債の国内における募集等を考えると、上場する商品と上場しない商品の募集時の開示について、同じレベルで取り扱ってよいのかは整理が必要である。

○ セカンダリーの継続開示書類については、制度ができているが使われていない実態がある。原因は要約の部分であるため、負担になる部分は思い切って軽減するなど抜本的な見直しが必要である。有価証券の売出しにおいては、海外の商品を国内で売り出す場合は、外国証券情報として、海外の開示を参照できるようになっている。それを踏まえた軽減、規制緩和はできるのではないか。

○ プライマリーについては、初めて商品が持ち込まれる場合がほとんどであろう。また、取引所に上場するということになると様々な形で取引所の基準を満たすための募集という行為でもあるので、広く販売勧誘が必要であり、これについては不招請勧誘の禁止というのはあり得ないと考えている。したがって、ある程度の英文の日本語による要約は必須だと思う。これがないと、販売資料を証券会社の方で作らなければならず、対応は不可能である。要約が無い場合は取引所の方で、基本的な情報をホームページで掲載するなど何か対応してほしい。ただ、届出書や臨時報告書など、全ての開示書類について要約は必要ではなく投資家が目にする目論見書のみでよい。あるいは目論見書を投信の目論見書並みに簡素化して日本語化するということも考えても良いのではないか。なお、全く日本語をなくしてしまって良いのかについては投資家保護の観点から配慮が必要である。

○ 外国会社の発行体の利便性を考えると、英文開示の拡大には賛成である。日本での売出し・公募、上場が少ない理由は複合的であるが、日本語による開示が必要となっている部分は一つの障害であると思う。

○ 英文開示については、日本企業が海外で重複上場している際に、海外と日本の会計基準で書類を作成しなければならないのは負担になっていると思う。会計基準については統一化の議論も進んでいるが、日本の企業についても英文開示を認めるということがあるとよいのではないか。

○ 日本の投資家保護の観点からすると、証券会社は、開示を審査する引受審査の体制の強化について取り組むべきである。適合性原則の審査、説明義務の充足についても積極的に検討する必要がある。ただ、証券会社の事務負担が非常に大きくなったり、行為規制が不明確であったりすると萎縮効果が及ぶため、議論を尽くして検討してほしい。

○ 発行開示と継続開示は同じに考えて統一しておかないと困る。どちらかに日本語が必要となると利便性が削がれてしまう。英文開示の範囲を拡大するならば、どちらも英文で統一すべきである。

○ 証券会社の投資家対応については、機関投資家かどうか、プロかアマかといった投資家の属性によって対処を変えることについて合理性がある。

○ 日本への単独上場又は未上場のまま社債を出すような企業の開示は、日本の投資家に慣れ親しんだ様式による開示がよい。様式自体については外国発行体からの反発は少ないため、言語は英語でも様式は日本の様式にすべきである。

○ 海外の企業が日本の資金を欲しているのは事実であるが、そのために、日本に上場する必要があるかとなるとそこまで考えていないのが実情であろう。日本に上場しなくても、日本の投資家が海外のマーケットに投資してくれればいいからである。

○ 英文開示のターゲットとする投資家を絞って考えるべきである。英語がわかる投資家という制約を設けても、本人がわかっているつもりになっているだけということもあるので、一般投資家を対象に考えるのは難しいのではないか。ターゲットとしてはプロ中心になると思われる。

○ 発行開示書類への英文開示の拡大については基本的に賛成である。ただ、その場合に投資家が理解できるよう証券会社が説明する責任という問題がある。英文で開示されているからといって証券会社の説明責任が免除されるわけではない。営業員の英語能力が問われるであろうし、適合性の原則から、顧客の英語力の確認が必要ということになるとかなりの事務負担が生じる。

○ したがって、少なくとも目論見書のような直接開示書類については、重要な部分については日本語で説明し、日本語で記載すべき項目と英語で記載すべき項目を分けないと、投資家保護は図れない。

○ 流通市場については、現在のところ、英文開示の利用例は1件しかないということだが、おそらく発行体にとっては利用しにくく投資家にとっては分かりにくいという中途半端な制度になっているのではないかと思われる。したがって、流通市場の英文開示については、日本語の要約部分を見直すことが必要と思う。定型的なところは対訳表等があればわかるが、特に「記述」による部分は日本語によらないと理解は困難であろう。

○ 外国会社が日本の市場に上場する際の英文開示については、本国市場ですでに投資者保護が図られている企業の「重複上場」の場合に認めるというかたちにするのが望ましい。 英文開示を行う際には、どのような会計基準を使用しているか、開示内容がどの程度の水準かといったことが分かることが望ましく、それらが一定の水準を維持していることが望ましい。さらに、これらの会計基準・開示内容の実効性を担保するためにも内部統制がしっかり機能していることが重要であり、財務諸表等を作成する過程における信頼性を確保する意味でも、一定の水準のチェック体制が構築されていることが望ましい。

○ 適時開示については日本語に訳してから開示させるとすればタイムラグが生じてしまう。この点については、英文で先に提出させてから、後で和訳を提出させるという形で対応してはどうか。

○ 新成長戦略に掲げられている開示制度の見直しとしては、「四半期開示の大幅な簡素化」、「内部統制報告制度の見直し」、「業績予想開示の見直しの慫慂」の3点があるが、とりわけ業績予想開示については、日本で上場している企業にとってより使い勝手のよいものにするという観点からの見直しが必要である。また、本来、業績予想開示は任意で行うべきものであることから、徹底した見直しをしてほしい。そもそも、この議論は、日本の市場をアジアの他の国の市場との競争に負けないようにするための議論であり、香港や上海、シンガポールといった国の新興市場の制度状況を仔細に調査したうえで、日本の市場としてできることを思い切って大胆にやるべきである。

○ 上場銘柄のすべてについてアナリストがカバレッジしている訳ではなく、カバレッジしていない銘柄については、企業の提出する業績予想開示は非常に重要である。アナリストも取材の際に、企業の予想の前提をヒアリングし、自己の予想に反映するなどの方法で活用している。安易に廃止しないでほしい。

○ 業績予想開示については、自主的な開示を考えるべきものである。

○ 証券会社においては、比較的日本語の要約が重要と考えている感があるが、一方でマーケットを隆々としていくためにはリスクをとることも重要であり、どちらを重視すべきかが問題である。また、英文開示だけが現在の日本市場の問題ではなく複合的な問題があるはずであり、そうした場合に軸をどちらに置くのかということについて今後議論していきたい。

○ 多様な軸足、立場があることを認識しつつ、多数決という訳ではなく、よりよい答えを出していくために議論してほしい。

○ 英文開示の他にも届出の待機期間の短縮等、開示の関係で検討すべき論点はいろいろあるが、とりわけ、昨今のキャピタルマーケットにおける資金調達に対する様々な批判へのひとつの回答として、コミットメント型のライツ・イッシューの問題が重要であると認識しており、ぜひ議論したい。

(以上)

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金融庁 Tel 03-3506-6000(代表)
総務企画局企業開示課(内線3665、3669)

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