第10回公認会計士制度に関する懇談会議事録

1.日時:平成23年1月21日(金曜日)10時00分~11時30分

2.場所:中央合同庁舎第7号館13階 金融庁共用第一特別会議室

○池田参事官

それでは、第10回公認会計士制度に関する懇談会を開催させていただきます。

本日は、皆様ご多忙のところをご参集頂きましてありがとうございます。

さて、本懇談会では昨年の7月30日に中間報告書を取りまとめていただきました。この中間報告につきましては、8月4日から9月2日まで意見募集を行いまして、その後、中間報告書や意見募集の結果等を踏まえて、金融庁といたしまして公認会計士試験・資格制度の見直しの内容について検討を行ってまいりました。本日の懇談会では、金融庁としての今後の対応についての考え方をご説明させていただきたいと考えております。

また、前回の会合以降、9月21日に、この懇談会の座長でございます副大臣が大塚前副大臣から東副大臣に、また座長代理であります政務官が田村前政務官から和田政務官に交代されております。そこでまず、東副大臣、和田政務官より一言頂きたいと思います。

○東座長

どうもおはようございます。また、新年に当たりまして明けましておめでとうございます。第10回の懇談会を開催するに当たりまして、一言ごあいさつ申し上げたいと思います。

本懇談会は、今、司会のほうから話がありましたとおり、一昨年の12月に当時の大塚副大臣を座長として開始されて、公認会計士試験・資格制度について活発なご議論を頂いてきたところでございます。そして、昨年7月に中間報告書が取りまとめられたものと理解いたしております。その後、中間報告書についての意見募集で頂きましたご意見等も踏まえて、金融庁としての対応策を今日まで検討してまいりました。本日は試験・資格制度の見直しの内容について説明させていただきたいと思っております。

このようなせっかくの機会でありますので、公認会計士試験・資格制度のあり方について考えるに当たりまして、2つの視点について述べたいと思います。

1つは、本懇談会が開催されるきっかけとなりました待機合格者の問題をいかに解決するかという視点であります。難易度の高い試験に合格したのに多くの試験合格者が実務経験を積めない状況は、社会的な損失であるのみならず、公認会計士試験・資格制度の魅力の低下にもつながりかねない、この問題には早急な対応が必要と考えております。

もう一つの視点は、経済の基盤を強化するため、経済社会の幅広い分野での会計の専門家の活躍を促進するという視点であります。平成15年の公認会計士法改正の際、公認会計士が、監査業界のみならず、企業など経済社会の幅広い分野で活躍することを目指して、試験・資格制度について諸般の見直しが行われました。しかし、その成果が十分に上がっていない状況にありまして、その後の経済情勢の変化等も勘案しつつ、改善が必要と考えておる次第であります。

このような視点を踏まえて公認会計士試験・資格制度の見直しを行おうと考えておりまして、中間報告書を踏まえて、金融庁としては、本日ご説明する試験・資格の見直し案に基づく法案を次期通常国会に提出したいと考えているところでございます。本日ご出席の皆様には引き続きご支援をお願いしたい、よろしくお願いいたします。

○和田座長代理

おはようございます。田村政務官の後を引き継がせていただきました和田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

今、副大臣のお話にございましたとおり、皆様方には10回もの議論に参加していただきまして本当にありがとうございます。公認会計士制度というものは、企業会計の適正性を担保しつつ、その内容をしっかりと社会に開示していくことによりまして、ひいては金融が日本の成長戦略としてしっかりと企業の皆様方にご活用頂けるような機能を果たすために、必要な一つの役割だと考えております。

今のお話にありましたとおり、人材として公認会計士をしっかりと社会で活用していくために、もっともっと現状に適正に対処していく必要があるだろうということで、今回、資格制度、試験制度について見直し案を事務方と一緒につくらせていただきました。今日はそれをご説明させていただきますので、ぜひ皆様方に活発なご議論を頂ければと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

○池田参事官

どうもありがとうございます。

それでは、議事を進めさせていただきたいと思います。カメラのほうは退室を願います。

それでは、まず事務局から配付資料の確認をさせていただきます。

○齋藤室長

お手元の資料のご確認をお願いいたします。

まず、資料の1が、この中間報告書に関する意見募集を行った、その頂いた意見の概要でございます。資料の2が「公認会計士試験・資格制度の見直し案の概要」として、金融庁の検討した結果としての方針をご説明するものでございます。それから資料3が「平成23年以降の合格者数のあり方について」という紙でございます。それから、資料4が「公認会計士試験の合格発表の概要について」ということで、昨年の11月に公認会計士・監査審査会のほうから発表された平成22年試験のほうの結果でございます。それから資料の5が、これも昨年の11月に公表させていただきました「公認会計士試験合格者等の活動領域の拡大に関する当面のアクションプランの改訂について」という紙でございます。それから、その後ろに参考資料として昨年の7月30日に取りまとめていただいた中間報告書の概要、それから中間報告書の本体が参考資料の2で、最後、参考資料の3が、昨年の12月に発表させていただきました成長戦略の関係のアクションプランの公認会計士試験・資格制度に関する部分の抜粋でございます。

何か不備がございましたら事務局のほうにご連絡を頂ければと思います。

○池田参事官

それでは、引き続きまして、事務局より配付資料について説明いたしまして、その後、質疑応答、自由討議に入らせていただきたいと思います。

それでは、説明をお願いします。

○齋藤室長

では、配付資料に従いましてご説明をさせていただきます。

まず、資料の1をご覧ください。

先ほどご説明を申し上げましたが、7月30日に取りまとめられました中間報告書に対しまして8月4日から9月2日まで意見募集を行いました。「1.意見の件数等」にございますように、合計133件の意見が寄せられております。主な意見提出元別に分類したものはここの表にあるとおりでございます。

2ポツのほうで、その主な意見の概要を幾つかのテーマ別に分けて掲げさせていただいております。

まず、「(1)試験制度の見直し関係」でございますが、全部ご説明できませんので概略だけご説明をいたしますと、試験制度の見直しに関しては、肯定的な意見、否定的な意見の両論が見られたところでございます。否定的な意見に関しては、『頻繁な制度改正は混乱を生じかねない』、『待機合格者問題は合格者数の適正化で解決可能』、『制度の複雑化等は資格の魅力を減じかねない』といったようなものが見られたところでございます。また、1ページ目の下のほうにございますが、『実務経験を有する者の科目合格期間の延長に関して10年は長過ぎる、5年程度が適当』というような意見も寄せられたところでございます。

1枚おめくり頂きまして、「(2)「監査証明業務は行わない会計のプロフェッショナル」に係る資格制度関係」でございます。

そもそもこの新資格を創設することについて、肯定的な意見が見られる一方、疑問を呈する意見も多く見られたところでございます。疑問を呈する意見の中の内容としては、新資格の創設が待機合格者対策としてどの程度有効かといった視点のものが多く見られたところでございます。

他方、新たな資格の創設を前提とした上でのコメントといったものも見られたところでございます。

まず、その新資格の名称、財務会計士(仮称)という名称について、『会計士と略称される可能性がある』、『公認会計士と混同されかねない』といった、慎重に検討すべき、または再考すべきといったコメントが見られたところです。他方、『公認会計士と新資格で上下関係があると誤解されないことが必要』といったコメントも見られたところです。さらに、新資格は、『税務業務は行わないことを明確化すべき』、『企業に新資格を有する者の設置を義務づけるべき』、『財務情報の信頼性向上の観点から企業内の新資格の情報を開示すべき』、『企業における人材の採用は自主的な取り組みにゆだねるべき』といったようなコメントも見られたところです。

3ページ目でございますが、「(3)合格者数について」、再掲ではございますけれども、『待機合格者の問題は、合格者数の適正化で解決可能であり、制度見直しは不要』というような意見がございました。このほか、『監査業界等の需要を把握した上で合格者数を決めるべき』といったコメントも見られたところです。他方、『受験生の立場に立って、安易に合格者数を減少すべきではない』というコメントもございました。

「(4)その他」でございますけれども、待機合格者への対応として、『実務経験の確保を国や監査業界が実施すべき』、あるいは『監査業界の採用活動を合格発表後にすべき』等のコメントが見られました。また、これら以外のものとして、『監査法人の業務範囲を見直すべきである』とか、『監査法人に税務申告代理業務を認めるべき』、むしろ『公認会計士への税理士資格の自動付与を廃止すべき』といったコメントも見られたところでございます。

以上が、資料の1で、意見募集に寄せられた意見の概要でございます。

続きまして、資料の2でございますけれども、この意見募集に寄せられた意見も踏まえつつ、金融庁で関係者のご意見もお聞きしつつ検討を進めた結果として、金融庁としてこのような見直しの方針でどうかというものの概要が資料の2でございます。

資料の2に入る前に、今日ご出席のメンバーの皆様は十分ご承知かと思いますが、改めて今回の見直しの趣旨について簡単にご説明をしたいと思います。

先ほど副大臣からのごあいさつにもございましたとおり、今回の見直しの問題意識としては大きく2つ、1つは足元の待機合格者の問題をいかに解決するかという問題意識、いま一つは、企業の会計レベルをどのように向上させていくのか、それをひいては日本の市場の公正性・透明性の向上にどういうふうにつなげていくのかという問題意識でございます。今回の見直しは、主として今述べた2つの問題意識に対応すべく、策定をさせていただいていると考えております。

まず、1番目の待機合格者への対策でございますが、後ほどご説明いたしますけれども、主として短答式試験の合格及び論文式試験の科目合格の有効期間の見直しというもので対応したいと考えております。これによって、受験を始めてから短期間での合格、あるいは短期間で合格できなかった方の早期の就職を促進する効果が期待できると考えております。他方、この対策のもう少し進んだ効果として、監査法人ではない一般企業のほうで勤められている社会人の試験合格を促し、これらの方が企業等の開示書類の作成等で活躍することを通じて、開示内容の質の向上が期待できるのではないかといったことも期待されるところでございます。

次に、2番目の問題意識である企業の開示内容の質の向上といったものへの主たる対応が、新たな会計専門資格である企業財務会計士の創設でございます。名前も含めて後で詳しくご説明をいたします。今回の見直しにおいて、企業内実務等の担い手として監査証明業務は行わない会計の専門家資格を設けるとともに、これも後でご説明しますけれども、金融商品取引法に会計専門家の活用の促進及びこれに関する開示規定を設けることで、企業等においてこのような会計専門家の活用の促進を図ることとしてございます。これを進めることによって、副次的な効果として試験合格者の一般企業等への就職が進むことも期待され、待機合格者問題にも一定の効果が期待できるのではないかと考えているところでございます。

このような基本的なコンセプトを踏まえて、今回の見直しの概要について資料に沿ってご説明をさせていただこうと思います。

まず、「1.試験制度の見直し」でございますが、最初の丸、「短答式試験の合格・論文式試験の科目合格の有効期間の見直し」でございます。

短答式試験の合格及び論文式試験の科目合格の有効期間につきましては、現行制度はそれぞれの合格から2年間となっているものを、短答式試験の合格から1年間、翌年までに短縮をさせていただこうと思います。

また、一定の実務に従事している方につきましては、その有効期間を5年間延長する。最初に1年ございますので、プラス5年で有効期間は計6年ということになります。ここに関しましては、中間報告書では「例えば10年間」というふうになってございましたが、先ほどのパブリックコメントにも10年は少し長いのではないかというようなご意見もございました。また、我々としても、働いている方と働いていない方の公平性といったものを考えたときに、10年はやや長いのではないかというようなことも考えました。このようなことから、論文式試験の受験科目が必須4科目プラス選択1科目の5科目であるということを考えますと、毎年1科目ずつ合格をして5年間ということで十分なのではないかというふうに考えた次第でございます。

続きまして、その他の試験制度の見直しでございますが、中間報告書にもございましたが、3段階目の試験に当たる実務補習の修了考査につきまして、現在は法律上の位置づけがなく、内閣府令で書いてございますけれども、ここをきちんと法律上位置づけるということをさせていただこうと思います。

また、短答式・論文式試験に関する試験科目に関しては変更をしませんが、幅広い知識や教養を問えるように出題内容を工夫すると。先ほど受験生の方からのコメントとして、あまり制度を頻繁に変えてほしくないというような意見もございました。そのようなことも踏まえて、試験科目は変えませんが、出題内容の工夫で対応をさせていただきたいと思います。

また、こちらは中間報告書には特段書いてございませんでしたが、平成22年から年2回実施している短答式試験につきまして、年1回とすることについて検討するということをさせていただこうと思います。こちらは必ずしも法律事項ではございませんので、今後、実際に試験の実施の運用という観点から、金融庁及び公認会計士・監査審査会のほうで検討をするということとさせていただきたいと思います。もともと、短答式を年2回にするということに関しては、公認会計士に対する量的拡大の要請といったものをかんがみて、多様な人々がその試験を受けていく、門戸を広げるという目的の一環として実施されたものと承知をしてございますが、足元の経済情勢、雇用情勢を踏まえますと、待機合格者が多数発生している状況にありまして、前提条件がやや変化しているということがあろうかと思います。したがいまして、今回このような見直しを行うとともに、今後の検討課題として、短答式試験の年1回化といったものを掲げさせていただいているところでございます。

それから、「試験免除制度の見直し」でございますが、これも中間報告書にございましたけれども、大学等教授・准教授・博士に関する試験免除制度は廃止をすると。また、会計専門職大学院修了者に対する短答式試験の一部科目免除方法を若干見直させていただこうと思います。ちょっと技術的な話になって恐縮でございますが、注書きにございますとおり、現在、会計専門職大学院修了者は、短答式試験のうちの3科目、財務会計、管理会計、監査論の3科目が修了とともに免除になって、企業法だけ合格すれば短答式試験は合格となって論文式試験に進めるわけですが、今は修了しないと企業法の試験が受けられない形になってございます。しかし、そうなると大学院の修了まで、あるいは修了後も企業法の勉強をし続けるということで、むしろもっと専門的な勉強を大学院においてはその学生さんにはしてほしいと。企業法というのは、在学中に合格していれば、修了をもって残りの3科目が合格となると、在学中の企業法の合格といったものも認めるというふうに変えさせていただこうというふうに考えてございます。

1枚おめくりを頂きまして「2.資格制度の見直し」でございます。

監査証明業務は行わない会計専門家資格、新資格の創設ということで、企業財務会計士というものを創設したいと思ってございます。まず、名称に関しまして中間報告書におきましては「財務会計士(仮称)」というふうになってございました。これに関しましては、実際にこれを法律化することを検討している中で、「財務」という言葉は「会計」という言葉に非常に近い意味だという整理が中間報告書でもなされておりますが、そうなると、法律上、財務会計士というのが、やや「会計・会計士」的な、同義反復的な意味合いが出てしまう。あるいは、財務会計論ということで、財務会計という言葉にはそれなりに別の意味がもう既に存在するというようなこともございました。このようなことも踏まえて我々としては、先ほども申し上げたとおり、新たな資格の創設というものは基として企業内で会計実務に携わる専門家というものを養成したいというものもございましたので、「企業」という名前をつけさせていただいたところでございます。

業務内容につきましては、中間報告書のとおり、監査証明業務以外の公認会計士ができる業務ということで、財務書類の調整、財務に関する調査・立案・相談と監査業務の補助としてございます。

それから、資格要件でございますけれども、論文式試験の合格及び一定の実務・教育経験2年以上ということでございます。中間報告書では一定の実務が例えば3年となってございましたけれども、独占業務がない資格にしては、資格要件が若干重いのではないかというようなことであるとか、後に出てきます公認会計士のほうの実務要件は3年にするということとの関係もあって、ここでは2年以上と変えさせていただいております。

それから、企業財務会計士の一定の実務・教育経験につきましては、公認会計士の資格要件として認められる実務経験のほか、以下を含むこととするということで、例えば資本金1億円以上、公認会計士のほうは資本金5億円以上でございますけれども、資本金1億円以上の企業等における会計実務、それから一定の会計専門職大学院の修了、会計専門職大学院においても実務に即したカリキュラムを実施しているような大学院に関しては、その修了をもって実務・教育経験の中に含めるということが考えられようかと思います。

ちょっと先ほど説明を飛ばしてしまったのですが、1枚戻っていただいて、一定の実務に従事している方の有効期間を5年間延長するというこの「一定の実務」のところでございますが、企業財務会計士の実務要件と合わせる形で、資本金1億円以上の企業等ということでさせていただいてございます。また、企業財務会計士の資格要件は資本金1億円以上の企業における会計実務でございますけれども、試験の有効期間を延ばすに当たっての要件として会計実務というふうに限定してしまうと、就職しても経理部に所属しないとなかなかその試験を受けられないということになってしまう。そうすると、やや制度の趣旨に即さないものになってしまいますので、そこは、公認会計士等として必要な知識・技能の習得に資する実務ということで、もう少し幅広い、仮に経理でなくても、人事であっても労務であっても法務であっても、そういうのは広い意味で公認会計士の必要な知識・技能の習得に資する実務というふうになるだろうと、実際には公認会計士試験を受けるような方が採用されて人事ローテーションで配属されるようなところは、基本的にここの中に入るというような制度にしたいと考えてございます。

それから、戻っていただきまして、企業財務会計士の登録、義務、責任のところでございますが、この辺りは中間報告書のとおりでございまして、日本公認会計士協会に登録を実施していただくとともに、CPE等の義務を課す、あるいは問題があった場合には登録抹消等の責任規定を置こうと思ってございます。

それから、公認会計士そのものに関する見直しも幾つかございます。

まず、資格要件の追加・変更ということで、大学等高等教育機関での一定の科目履修を資格要件に追加するということをさせていただこうと思います。この大学等高等教育機関の中には、例えば短期大学であるとか高等専門学校であるとか、あるいは専門課程のある専修学校といったものが含まれると考えてございます。

それから、実務経験の要経験年数を2年以上から3年以上に変更する。実務経験となる業務でございますけれども、こちらも若干広げるということで、今は資本金5億円以上の企業となってございますが、資本金5億円未満であったとしても、監査を受けなければならない上場企業等、金融商品取引法で監査が必要となる企業における会計実務は追加をさせていただこうと思ってございます。

それから、国際教育基準にもできるだけ整合的になるような形ということで、一定の会計専門職大学院の修了者は、その就業年限の2分の1、ただし1年を上限として実務経験年数に算入できることとしたいと思ってございます。

それから、実務補習に関しても、監査・税実務の重点化、eラーニングの拡大等、中間報告書に書かれた検討課題については実施していく方向で検討したいと思います。

それから、継続的専門研修(CPE)の履修義務科目の明確化と、あるいは協会における登録抹消事由に、公認会計士等が一定期間所在不明である場合を追加したいと思ってございます。

それから最後に、「会計の専門家の活用」ということで、上場企業等に対して、公認会計士・企業財務会計士その他の会計の専門家の活用等の促進及びその状況の開示に関する規定を創設ということで、先ほど冒頭にご説明をいたしましたけれども、企業の開示の質の向上といったことを図るというようなことも念頭に置いて、このような規定を金融商品取引法に設けたいというふうに思ってございます。

このような制度の見直しを行うこととしたいと考えてございますが、足元の課題である待機合格者の問題は昨年以上に厳しい状況になっていると認識をしてございます。昨年の11月に平成22年の公認会計士試験の合格者が発表になりまして、その前年と同様の約2,000人の合格者でございましたが、今年は昨年以上に待機合格者が発生するのではないかというような予測がされるような状況になってございます。これらの対応として、できるだけ公認会計士試験の合格者の活動領域を拡大するべく、金融庁、日本公認会計士協会、日本経済団体連合会、金融4団体といった関係者がさまざまな施策を講じてございますけれども、抜本的に問題が解決するような十分な成果が上がっているとは、なかなか言えない状況にあることは否めないところでございます。

このようなことから、資料3のように、金融庁としては、今回の制度見直しとともに、平成23年試験以降の当面の試験合格者について、現在では2,000人程度を目安というふうにさせていただいているところ、23年以降に関しては1,500人から2,000人程度を目安として、一層、抑制的に運用されることが望ましいと考えてございます。公認会計士・監査審査会が実際には試験の運用をされておられますので、これを我々として要請させていただくとともに、対外的に明らかにさせていただこうと思ってございます。

なお、待機合格者は合格者数の調整で解決可能というような意見もございますが、国家試験としてある程度安定的に制度を運用する必要があること、また単に合格者を減らすだけでは、合格者に占める受験浪人の割合が増加をして、場合によっては合格者の高齢化といった可能性が懸念されないわけではないことから、制度見直しと合格者数の調整はあわせて実施していくことが適当と考えているところでございます。

私からの説明は以上でございます。

○池田参事官

それでは、ただいまの事務局からの説明に対しますご意見、ご質問等、自由にお出し頂きたいと思います。発言のある方は挙手をお願いしたいと思います。

山崎会長、お願いいたします。

○山崎委員

日本公認会計士協会の山崎でございます。

最初の発言で僣越でございますが、ただいまのご報告について私どものご意見を申し上げさせていただきたいと思います。

若干長くなるかもしれませんけれども、新たな新成長戦略のもとで、市場の公正性・透明性を高めるためには、我が国会計監査のさらなる充実を図るとともに、会計専門家の活用等の促進を通じて、企業における会計実務家等のさらなる充実を図る必要があるという認識は一致しております。私どもからのパブリックコメントでも述べましたとおり、企業等に一定の会計の専門的知識、識見を有する者を配することを目指した制度設計の方向は適当であると認めております。

今般の制度改革のうち、新たな資格制度の創設は、企業においても試験合格者を含む会計分野の有為な人材を求めるという懇談会における企業側の意見が反映されたものであると思われます。日本公認会計士協会としても協力を惜しむものではございませんけれども、新たに創設される資格者の受け入れについて、例えば試験合格者は、大学卒業後二、三年の間は新卒扱いとするなどの企業側の実効性ある対応を求めたいと思います。同時に、ここで専門家の開示の要求というのが入ったことも非常に評価すべきことであると思います。

ただ、企業のみならず財政健全化を求める国民の声を踏まえて、地方公共団体などの公的分野でも、試験合格者を含む有為な人材が確保される必要があると思われます。ただ、そもそも私どもは、中間報告に対するパブリックコメントでも、会計士という共通語が含まれる業務分野の異なる2つの資格名称を設けることによることについては、混乱の発生を懸念して名称の慎重な検討を求めておりました。財務会計士ではなくて、新たな名称として企業財務会計士というふうな名前でございますが、これに関して懸念の声を上げている会員がいることも事実であります。

ところで、受験者のほとんどは監査を担う公認会計士を目的に受験をしているものと考えられます。したがいまして、新たな資格制度の創設で、現状の深刻な未就職者、待機合格者問題をすべて解決できるかどうかは今後の運営にゆだねられるものと思われます。そのために、試験実施者には、実務経験が得られる規模と試験合格者数の相関関係に十分に配慮した運営を望みたいと思います。資料3にあります「平成23年以降の合格者のあり方について」が現実的なものとして運用されることを強く求めるものであります。

試験制度でございますけれども、公認会計士の国際的競争力の確保の観点から国際教育基準準拠に一定の配慮をしていただき、その点では評価できます。ただし、そもそも国際教育基準は最低限の要求でありまして、今後のIFRSの我が国での導入などを考えた場合には、会計専門家の教育・育成はより強化されなければならないと考えております。その意味で、いまだ改善の余地が残されているものと思われます。

それと、受験継続に一定規模以上の企業への就職が前提となっており、ここにも、繰り返しますけれども、企業等の受け入れの促進の問題がございます。

全体を通じまして、新たな資格制度の創設、試験制度の見直しにつきましては理解できる方向と認識しております。

最後になりますけれども、平成15年の試験・資格制度の改革の効果が、実は検証がなされないまま現状に至っているというのが私どもの認識でございます。このたび、もしこの方向で改正されるということを前提といたしまして、数年後にはぜひ再度検証をしていただき、必要な場合は所要の措置を講じていただきたいと考えております。

以上でございます。

○池田参事官

大崎さん、お願いいたします。

○大崎委員

ありがとうございます。

私は、今回のこの制度改革の概要というのは非常にいい内容に最終的に落ちついたのではないかと思っておるんですが、ちょっと一、二点確認をさせていただきたいというか質問させていただきたい点がございます。まず第1は、待機合格者の問題をどう解決するかというのが課題であったというのは、私もそのとおりだと認識しているんですが、待機合格者というのが出てきたのは、試験には合格しているんだけれども、修了考査を受ける、あるいはそのための前提としての実務経験を積むということができないために、言わば宙ぶらりんの形になってしまう人がいたと、こういうことですよね。この人たちは、新制度に移行しても直ちにその状態が解消されるわけでは全くないわけでして、これら現制度における合格者の方に、何も試験を受けずに企業財務会計士の資格を付与するということはあり得るのかどうかを、ひとつお伺いしたいと思います。

私は個人的にはそういう対応が望ましいのではないかと思っております。そうなれば、新制度に完全に移行した後は、現在の待機合格者に相当する人は、いわばみんな企業財務会計士の資格が取得できる、実務経験が若干ひっかかりますけれども、だろうと期待されますので、そういう意味では、合格者数を過度に絞り込まなくても、現在問題となっているような何らの資格もなく、就職もできないという人が宙ぶらりんになるという状況は、新制度のもとではそんなに深刻に起きないのではないかと思うのです。これは、ただ先ほど山崎会長がおっしゃったように、受験する方はそもそも監査をやりたいんだという前提に立つと、ちょっと話は変わってくるのですが、受験者の全員が全員そうではないかもしれないと思うと、私はかなりの程度、新制度においては問題が解消されるのではないかと期待をしているわけでございます。

もう一点確認したいのは、現段階でのお考えで結構なんですが、この制度は何年の試験から実施されると考えておられるでしょうか。

○齋藤室長

まず、1点目のご質問でございますけれども、経過措置のつくり方になるわけでございますが、今のところ我々としては試験制度自体を大きく変えないということを考えてございます。有効期間などは変えますけれども、短答式試験、論文式試験という今の構造を変えることは考えてございませんので、そういう意味において、現制度において論文式試験に合格をした方であって、かつこの要件を満たしておられる方であれば、企業財務会計士の資格は何らの試験を受けなくても取れる制度にするつもりで考えてございます。

それから、先ほど本来ご説明するべきところだったのですけれども、この試験制度の見直しを初めとする法改正の実施時期でございますけれども、我々としては平成25年の試験から実施をする方向で考えておるところでございます。

○池田参事官

ほかにございますか。冨田さん、お願いいたします。

○冨田委員

税理士会の立場で一言意見を述べさせていただきます。

先般の中間報告に対する意見ということで税理士会も意見を出させていただいて、基本的には企業財務会計士という資格を設けることには、申しわけないですが、反対の立場で意見を出させていただきました。

先ほど公認会計士協会の方のお話も聞きましたところ、やはり現場の感覚から言うと、特に財務会計士、これに企業という名前がつけられた工夫は認めるところなんですが、決して企業内というわけではないということも1つありますよね。

それで、一番、法律の建て付けのことでお伺いしたいんですけれども、公認会計士法という業務独占資格の法律がございまして、その中で企業財務会計士という文言をお使いになって条文化するんだと思うんですね。しかし、公認会計士法の改正は先般ありまして、そもそもの第1条の使命が追加されました。そこではどうしても独立した立場ということが明記されておりますし、そのことと、企業の中で一定の監査以外の公認会計士の業務を行うということを記載することの合理性というか妥当性というか、これはちょっと議論がきっともっと前にされていたような気もするんですが、非常に不明確というか、企業財務会計士の目的と公認会計士法の目的が違うんじゃないかなという気がするんです。

それから、中で働くというところで独立性を担保するといったときに、やはり雇用されているのかどうなのか、そういった点も独立性に影響してくると思うんですね。ですから、財務会計士は、将来、公認会計士へのステップというふうに考えるのであるならば、さらに公認会計士法の中に書くのであれば、やはり独立性が担保されていないと、大もとの業務独占資格の公認会計士法との矛盾ですか、ずっと発生してきてしまうような気がするんですね。

○齋藤室長

今回、もちろん企業財務会計士を公認会計士法の中に位置づけるわけでございますが、当然のことながらその法制化の過程で、公認会計士法の中に企業財務会計士というものを位置づけるその考え方の整理というのは当然させていただこうと考えてございます。

○池田参事官

藤沢さん、お願いいたします。

○藤沢委員

ありがとうございます。

3つ質問をさせていただきたいと思います。ただ、きちんと私、公認会計士法などを勉強しているわけではないので、もしかしたらずれた質問かもしれません。

3つ伺いたい1つ目は、以前、何度か会合の中でも参加させていただいたときに、実際に待機合格者になっていらっしゃる方というのがこの場にいらっしゃらないので、そういった方々の声はどのくらい聞いていらっしゃるのかということと、私がTwitter等でそういった方々の声を伺った分を少しご紹介させていただいたんですけれども、このパブコメ以外で実際にそういった待機合格者の方々の声というのは、どのくらいお聞きになる機会をお持ちになられたのかなというのを素朴に伺ってみたいというのが1つ。

そして、2つ目というのは、この中で、実務経験の中で企業等というふうに「等」がついているわけですけれども、今、政府のほうではNPOの促進というものを随分されていると思うんですけれども、実際に日本の中にもグローバルで活動するNPOが日本ブランチという形で設立をしたりしています。そういったところで実務を積んだ方というのは入るのかどうかということが2つ目。

そして3つ目が、その実務経験というものが、きちんと常勤で雇用されている者なのか、非常勤である者というのが入っているのかどうかということなんですね。そして、そこに加えて、今、冨田委員からのご意見があって、税理士の方々って恐らくこの企業財務会計士に関しては非常に競合するとお考えになっていらっしゃるんではないかと。その中で前向きな、もちろん税務は入っていないので競合しないというのが公式には言えることだとは思うんですけれども、ただ意欲的な税理士の方が、では私はこの企業財務会計士の資格も取ろうと考えたときに、税理士としての活動というもの、これは実務経験に入るというふうに考えられるのかどうか、このあたりはいかがなんでしょうか。

○齋藤室長

待機合格者の声をということでございますが、いろんな方の声を聞くということの手段というのが、どういうふうにやるのかということで、それの一つの大きなやり方がパブリックコメントだというふうに理解をしてございますので、我々としては、そのパブリックコメントを通じて、待機合格者も含めたさまざまな方の意見を聞いたというふうに考えてございます。先ほどもご説明申し上げたとおり、待機合格者であるかどうかはともかく、例えば試験を受ける受験生の方の意見も踏まえて、試験制度に関して大きく変えないというようなことをさせていただいたところでございます。

それから、NPOの実務経験のところでございますけれども、例えば今も公認会計士の実務経験として資本金5億円以上の上場企業等の会計実務ということになってございますけれども、実際の運用においては、自分の属する企業が資本金5億円未満であったとしても、例えば財務分析やコンサルティングをしている対象の企業が資本金5億円以上の企業であれば、その実務経験は要件に合致するものというふうに運用させていただいているところでございます。そういう意味では、NPOでいかなる実務をしているかということにもよりますが、相手先企業が一定の要件を満たすような企業の財務分析あるいはコンサルティング等であれば、認める余地はあろうかというふうに思っております。

それから、実務経験として非常勤は認められるのかというのは、そこは常勤ということにさせていただいているところでございます。

それから、税理士に関してでございますけれども、税理士事務所であったとしても、例えば資本金5億円以上の企業で派遣されて決算に関する業務を担当するというようなことであれば、それは実務要件にカウントしているところでございます。

以上でございます。

○池田参事官

島崎委員、お願いします。

○島崎委員

ありがとうございます。

先ほど齋藤室長のほうから、試験合格者、待機合格者の解消の問題と企業の会計のレベルをいかに上げるかという2つの観点から今回のこの改正を検討されているというお話がありました。今回の案はその趣旨に沿った内容になっていると私は思っております。

それで、特に企業の会計のレベルをどう上げていくかという観点では、特にこの五、六年の企業の活動からすると、財務会計の専門家のニーズが非常に高まってきております。では、なぜ待機合格者がこれだけ増えているのかというミスマッチの問題はありますが、この5年、10年の企業における公認会計士や米国会計士合格者の数は明らかに増えております。また、そういう人たちの活動の場も広がっております。しかし、考えていたほどには増えてきていない原因は、この10年、15年の日本の経済の停滞にあります。成長なくして雇用がないということが、この会計士の活動についても制約されているということで、それをどうするかということが、大きな課題になります。企業においてそういう人たちが働ける場を考えていくという上で、この企業財務会計士という資格は非常に適切だろうと思います。またそれを開示するということもそれを促進することになると思います。

企業サイドも、そういう方が入ってきやすいような採用のやり方を工夫するというようなことも当然必要だろうと思います。日本貿易会からも、先ほどお話がありましたが、卒業してから二、三年は新卒者と同じように扱うというようなことを公表しています。したがい、会計士に合格した方も新卒として試験を受けられるというようなことも可能になって来ます。さらに、経団連でも検討していただいていると聞いています。このように産業界も努力をしていかなければいけないと思っています。

この会計士と企業が一緒になって、企業の成長を支えていく動きは必要になってくると私はずっと思っていました。この1月4日からインドで、インドの勅許会計士協会と政府が主催する大きな国際フォーラムがあり、金融庁、ASBJ、JICPAの方々と一緒に出掛けました。2,000人ぐらいの参加者があり会計士のための3日間のコンファレンスをやっていまして、今年のタイトルが、会計専門家がいかにインド企業の成長のキャタリストになるか、触媒になるかという観点からいろんな発言がありました。インドでは会計士の数は17万人おります。インドの会計士の資格が日本に比べていかがなものかと言う方もおられますが、17万人全員英語を話すことができ、監査業務だけではなくて国際的に企業活動をサポートできる人材であるということで、諸外国企業の業務、例えば記帳分を含めてアウトソーシングを引き受けるといった業務も担っているようです。日本もこれからそういうところも考えなくてはなりません。あまり内向きの議論ばかりになってもいけないと思います。

それで、質問ですが、資料の3で合格者1,500人から2,000人と。確かに足元の待機合格者問題を考えるとこういう案が出てくることもわかります。しかし、一方ではアジアを中心に日本がもっと出ていって成長を図っていこうという中で、5年、10年先まで考えたときにどのぐらいの会計士の数を考えておられるのか。前回の改正のときに、ある程度、人数感というのはありましたが、会計士の合格者、それから合格した人は、実際には働いている方、そういう人たちが、どのぐらい例えば5年先、10年先ぐらいを頭に置いて、数字を出されているのか、お伺いしたいと思います。

○齋藤室長

前回、平成15年の公認会計士の改正を行った際の金融審議会においては、公認会計士といった会計の専門家が監査法人だけではなく、さまざまな企業、あるいは取引所や役所といったさまざまな分野で活躍するような経済社会をつくりたいという基本思想があって、その中で、一つの定量的な目安といったもので5万人であるとか、毎年2,000人から3,000人の合格者ということがあったんだろうと承知をしてございます。その基本的な思想は現在においても基本的には変わっていないと。したがって、今回も、それを実現するというか、できるだけそれに近づくためにも、新たな企業財務会計士という資格を設けて、会計専門家がいろんなところで活躍できるようなことをサポートしたいと考えているところでございます。

ただ、他方で、我々としても足元の試験合格者の就職状況といったものを考えたときに、2,000人の合格者でいいのかということはどうしても疑問に思わざるを得ないので、今のままの情勢が続くのであれば2,000人ではなくて1,500人ぐらいではないかと、ただその後の雇用情勢等が変わってくれば、また2,000人というようなこともあり得るのではないか。今後、その会計専門家といったものが、活躍のフィールドがどんどん広がって需要が出てくれば、またその時点で合格者数のあり方を考えていくことになるだろうと思ってございますが、現時点でいつごろに何万人というのはなかなか申し上げられないところでございます。しかしながら、基本的な思想は15年改正のときから変わっておりませんし、そうしていきたいというふうに考えているところでございます。

○池田参事官

ほかにございますか。平松先生、お願いいたします。

○平松委員

先ほど日本公認会計士協会の山崎会長からも少し言及がありましたが、国際教育基準について少し確認をさせていただければと思います。

この見直し案、資料2を見ておりますと、見直し案の中には国際教育基準という言葉が出ていませんが、幾つか、国際教育基準に準拠する方向、あるいは、国際教育基準の要件を満たす方向で変更がなされているように見受けられます。この背景に金融庁として国際教育基準を尊重するといった考え方があるのかどうかを確認させていただきたいのですが、いかがでしょうか。

○齋藤室長

今回も、国際教育基準といったもの、最終的に会計の専門家が国際的に活躍していく、あるいは会計専門家自体は国内企業かもしれないけれども、その監査を受けた企業が国際的に活躍をしていくというようなことを考えると、やはり教育基準というものが無視できないものだというふうには考えてございますので、今回の制度見直しにおいても、今回の見直しの中でできることは対応させていただくところでございます。

○池田参事官

国際教育基準については、今、齋藤室長が申し上げましたように、できるだけその趣旨を忖度して、今回の制度見直しにおいて、制度を修正するべきものは修正することとしたということですが、他方、この懇談会の議論でもあったように、例えば我が国における高等教育制度とか、そういったものとの整合性がすべて国際教育基準で勘案されているかというと、必ずしもそう言えない部分もあるので、当然、国際教育基準の考え方は忖度しつつ、我が国のそういう高等教育機関との整合性等ももちろん我が国の制度として考えていかなければいけないということで、その調和の中でできる限り取り込めるものは取り込んだということだと考えております。

それでは太田さん、お願いいたします。

○太田委員

太田でございます。

およそ中間報告の線でまとめていただいていると思います。事務局の皆様にはお礼を申し上げたいと思います。

企業の今の置かれている状況は、グローバルな対応あるいは競争のプラットホームが、IFRSも含めてグローバル基準のようなものになってきていますから、やはり企業の中で会計のプロフェッショナルのニーズというのは、確実に高まっている、高まっていくだろうと、これは間違いないところだと思います。ところが、現実にはなかなかそこが進んでいないということなんですが、今回の改正でそれを一段進める制度改正ができたんじゃないかと思います。問題は実行だと思います。先ほど何人かの方がおっしゃいましたけれども、これをどう実現していくかというところに今後は重点を置いて、取り組んでいく必要があると思います。

ご説明はなかったですけれども、そういう意味では資料の5、アクションプランというようなことも取り組んでおられますけれども、これを拝見するとまだ具体的な突っ込みが足りないと思いますので、ここで議論された内容をより来年のというか、もう既に就職シーズンが始まっているのかもしれませんけれども、就職に向けて実態的な実効性のあるプランをつくっていただいて、もちろん我々もやらなければいけませんけれども、会計士協会も含めて、その実行を担保する、行動ということをやっていただきたい、やりたいというふうに思います。

ちょっと例を申し上げますと、私どもは採用を秋採用ということにやっておりました。秋採用というのは、この公認会計士試験の合格者を対象にして10月ごろやるわけでございますけれども、去年もやりました。それに先立って、いろんな機会に、説明会に参加させていただいたりしているわけですけれども、今年もそういうことをやった上で、CPAキャリアナビというんですか、ここには、聞くところによりますと、合格者が900人程度、それからCPAの資格を持っていらっしゃる方が250人ぐらい登録されているという、こういう人のプールがあるところに採用情報を流しまして、採用希望者を募っているわけでございますけれども、実態は、合格発表前というのが今の採用の秋採用のぎりぎりなんですね。11月とかになるともう本当に時間がないわけでありまして、発表前ということだとそう多くの方がアプライされてこないんですよね。それは、もちろんそもそもその企業を望んでいないんだとか、私どもの会社の魅力がないんだとか、いろんなことがあるかもしれませんけれども、そういう実態があるということなので、残念ながらそうだということであります。ただ、こういう改正を周知する、それをまたそういう機会を積極的につくっていくということで、そもそも知らない、そもそも頭が企業に向いていないということじゃない、それだけではないと思いますので、そういうことをやっていただきたいと。

事実としてもう一つの事例を申し上げますと、私どもの採用の後に同じ業界の別の会社さんがやられた、年末に近いところだと思います、発表後でありますけれども、そのときには私どもにアプライされた人数の3倍ぐらいがそこにアプライされてきたというふうに伺っていますから、時期の問題、周知の問題、そういうことによって、両方のミスマッチを解消する余地は十分にあるんじゃないかと思いますので、ぜひ実行をお願いしたいなと思います。

それから、企業に働きながら、籍を置きながら、この会計のプロフェッショナルの資格を取れるという道も開いていただいて、より合格しやすくやっていただいたということで、今年は企業に籍を置いた人の合格者も増えた、私どもにもそういう例が出ておりますので、そういう面でも、引き続き社内でも督励し、やっていきたいと思います。

それから、開示を工夫されるということは、私もこの会の何回目かで申し上げましたけれども、それも取り組んでいただくということは意味があると思いますので、ぜひよろしくお願いいたいと思います。

以上です。

○池田参事官

それでは、上柳さん、久保田さんの順番でお願いします。

○上柳委員

ありがとうございます。

資本市場の充実といいますか、あるいは開示制度の充実、さらに言えば一般投資家なり消費者の利益ということから言えば、今回の見直しは、賛成できるといいますか、いい案になっていると思います。

1つ思いますのは、やはり試験制度というのはあまりころころ変わると受験者の人たちがかわいそうなので、例えば科目合格の期間を短くするとか、あるいは年間実施回数の減少については、少し気の毒かなとか思い、経過期間も含めて対処をよろしくお願いしたいと思います。

他方で、今日のペーパーですと一番最後、公認会計士なり、あるいは新しくできます企業財務会計士の活用を企業に促し、その状況を世の中に示すようにするという工夫は、大変大事と思います。ぜひともこの趣旨を生かして企業が対処していただければなと思います。そういう意味で、冒頭申し上げましたように、この場で公認会計士制度を議論するのは、何といっても資本市場なり、あるいは日本の金融がうまく動いていくため、あるいは産業が発達していくための制度ということで、これが基本です。けれども、先ほど藤沢さん、あるいはほかの方がご指摘されましたように、この数字の問題であるとか、あるいは数字をきちんと世の中に示しているかというのは、企業だけには限らず、地方公共団体あるいは特殊法人、さらには一般の社団なり財団なり、NPOも含めて、今ではたくさんの人がかかわっておりますし、それから税金の補助も、あるいは公益認定がされますと、NPOについてでも国がいろんな援助をしているということですので、そういうところの会計がきちんとするということも視野に置く必要はあると思います。

逆に言うと、先ほど来の議論から言いますと、資格要件の実務経験の中に、企業だけではなくて、非営利法人であっても、監査や会計を扱う場合もありますから、そういう実務経験も意味があるのではないか、あるいはそういうところで活躍された方が会計士になっていくことも歓迎すべきと思います。先ほど藤沢さんのほうから質問がありましたけれども、ぜひ前向きに検討をお願いしたいと思います。

財務会計士の名前に、企業と若干限定がついたかのように見えるのは、少し抵抗があるところではありますけれども、繰り返しですけれども、やはり基本は企業の財務をきちんとしていくということですので、その方向でよろしくお願いしたいと思います。

以上です。

○池田参事官

久保田さん、お願いいたします。

○久保田委員

はい、ありがとうございます。

先ほど齋藤室長のほうから今回の経緯というか整理がありましたけれども、私どもは、前回の改正のときは、まさに日本とか特に企業の会計の知識あるいは日本全体としての会計レベルを高めていくという観点で改正が行われたというように認識していますけれども、その後、待機合格者問題という、非常に深刻な問題だと私は思っていますけれども、こういった問題が出てきたということで、今回冒頭、副大臣からありましたように、待機合格者対策と日本の経済基盤強化という、それをいかに両立させていくかという観点から、今回こういった形で考えが整理されたということで、私どもとしてはこれを評価しております。

これは、一昨年の12月から議論して、それぞれの立場から大分いろんな意見とか利害があって、これをなかなか調整というか一本化するのは難しいという中で、そういう意味ではいろんなご苦労があってぎりぎりこういう形でまとめられたということですので、我々としてはできるだけ早く法案化して実施に移していただきたいというふうに思っております。

以上です。

○池田参事官

八田先生、お願いいたします。

○八田委員

2つほど確認させていただきたいと思います。1つは、この今回の懇談会が始まったときにも何回か議論に出て、あるいは途中でも恐らく山崎会長なども確認されていたと思いますが、そもそもこの公認会計士の試験制度は、1系統2段階がベースにあるということで、議論が進められてきており、その点は特に変更がないと思うんですね。その1段階目あるいは2段階目と言ってもいいのですが、いわゆる財務会計士というものと、それを踏まえた上で公認会計士になっていくというならば、今の試験合格者に実務経験を足した制度を想定しているものだということですよね。

となると、この財務会計士というのはその中間段階の資格だということになります。最終の公認会計士試験という大きい枠組みで考えると、そこに上り詰めていくための中間段階の資格だということです。しかし、財務会計士と公認会計士とに優劣をつけちゃいけないというような議論もありますけれども、これについては、私も第9回の懇談会で質問したのですが、財務会計士ということで企業内で、あるいは関係部署で仕事をされた方が、最終的に公認会計士の試験に合格して、資格を取得したときは、その名称は、呼称は、使えなくなるのでしょうか、使っちゃいけないのでしょうか、あるいは両方使えるようになるというのでしょうか、この点どのように考えているのかということです。前回までの座長であった大塚副大臣は、最後に、何か財務会計士も社会的に認知されれば利用価値が出るんじゃないかななどと個人的におっしゃっておられたので、その辺がはっきりしないということです。

それから、今日出てきているこの資料の1のところの2番目で、監査証明業務を行わない会計プロフェッショナルだという位置づけで財務会計士を位置づけるとなると、今度、逆に言うならば監査証明業務を行うプロフェッショナルが公認会計士だということになります。となると、その両方の資格があって、使い分けができるのかなとも思われます。現在は監査をしていないといった公認会計士のことも踏まえて、その辺を確認させていただきたいというのが第1点です。

それから、やはり、財務会計士についても、この会計士という名称が使われることによってやはり一番混乱を来すであろうのは、平松先生もおっしゃったように、対外的な、国際的にどういうふうにこの資格が位置づけられて評価されていくのかということです。そのときに、日本的な部分はいいと思うのですが、昨今、法律関係もすべて、重要案件は国際的にもちゃんと正しい理解をしていただくということで英訳されていますよね。したがって、この企業財務会計士についての英語の表記、これをちゃんと正しいものとしてお決め頂く、金融庁が、仮訳かどうか知りませんが、していただきたいということを含めての確認です。

それから2つ目が、これは大したことではないのですけれども、そもそも待機合格者の問題があって、この懇談会が始まったんですが、どうしても根本的な解決策は、見出していない、あるいは、見出されていないということです。私はこれまでにも申し上げたと思うんですけれども、この合格されている方たちというのは、少なくとも人一倍努力されて能力的にも一定水準が満たされているということで、こういった人たちが現実に十分に役割を担えきれていないということは国家的損失であるということを代議士の先生方もおっしゃっておられる。ならば、英断をもって、国家的な対策を講ずるべきであると思います。どういうことかというと、有期雇用でもいいから、例えば証券等取引監視委員会の検査事務を2年間ぐらい手伝わせるとか、国税の調査関連業務を手伝わせるとかして、実務経験を満たしてあげるということです。ちなみに、司法試験の場合には給付制度がまた復活して、お金も与えているわけですよね。一方、会計士の場合は、実務補習所も自前でいかなきゃいけない、そして仕事も得られない。これは、やはりこういった道を選んだ方たちに対しては、やはり詐欺的な話じゃないのかと思うわけです。少なくとも会計士になってからであれば、仕事があるかないかは本人の問題だけれども、そこにたどり着ける状況が社会的に許されていないということは、やはり非常に悲観的な状況ですから、ぜひ政治主導でこの辺は、緊急避難的にでもいいですから、今いる1,000名ぐらいの待機合格者を何か解決できる道を至急講じて頂きたいと思います。それを踏まえてから、新しい制度に持っていっていただくということはできないのかなということであります。

まず、最初の1段階2系統について確認させてください。

○齋藤室長

ご質問の点でございますけれども、まずやはり企業財務会計士と公認会計士といったものが重複で登録できることになってしまうというのは、実際に登録事務を管理する公認会計士協会とも相談させていただきましたけれども、両方使える形だと非常に難しいということで、例えば最初に企業財務会計士の登録をした方は、公認会計士の資格を持って公認会計士になる場合には、企業財務会計士の登録は抹消した上で公認会計士登録をすると。ですので、重複登録はできない形にするつもりでございます。

他方で、例えば一たん公認会計士になった方が公認会計士の登録を抹消して、企業財務会計士の登録をするという、そういうことも可能な制度になろうというふうに思います。要するに、有資格者であれば、どちらかちゃんと登録ができるというような制度にしたいと考えているところでございます。

○池田参事官

ほかにございますでしょうか。石川先生、お願いいたします。

○石川委員

今回の資料を拝見しまして、簡単に、若干の感想も含めてお話をさせていただければと思います。

資料1にパブリックコメントの結果が出ていますが、特に試験制度の見直し関係の箇所を中心に感想を言いますと、制度設計の方向性は妥当であるが、しかしそれにもかかわらず、試験制度そのものの見直しについては、安定性をなくすような見直しは問題ではないかというご意見が基本的に多かったのではないかと思います。このことを踏まえて資料2の見直し案の概要を考えますと、私は、個人的な見解ですけれども、ほぼ妥当な中身になっているのではないかという感想を持っております。

具体的に述べますと、まず短答式試験合格・論文式試験科目合格の有効期間が現行の2年間から1年間に短縮されるという点ですが、これは多少厳しいという感じもしますが、恐らく学生と社会人で区別されていて、仕事を持っている場合には5年間追加延長するという形であると思いますので、これはこれでよいのではないかと思います。特に、私が普段接しているような学生で受験をする若い人たちは、それぞれの有効期間が2年間あるため、まずは短答式試験のみ合格をめざす受験勉強を行い、それを終えたならば次に初めて論文式試験合格をめざす受験勉強を本格的にスタートさせるという場合が多く、また、そういう指導も行われていたりします。そのため、たとえ受験勉強であったとしても、それに関連させながら落ち着いて本来の学問的な、将来、会計の専門家となるための基本の勉強を本当は体系的に行う必要があるのですけれども、現状では目先だけの視野の狭い受験勉強に陥ってしまっている傾向が見られます。

それから、関連しますけれども、年2回実施している短答式試験を年1回とすることについて検討するという点も、方向としてはよいと思います。現行の年2回実施にはメリットもあると思いますが、これも、学生を中心とする若い受験生に限定して考えますと、年中何か試験ばかりをやっている感じがしていて、試験試験で落ち着いて勉強に取り組めていない面が見られます。大学生としては、本来この試験にかかわる専門分野だけではなくて、広く基本の勉強を4年間きちんとすること、それが公認会計士あるいは企業財務会計士として活躍する素地になるのだろうと思うのですが、短答式試験年2回実施はこの点にあまりよくない影響を及ぼしていると思います。試験制度の安定性は非常に重要であり、あまりころころと試験の実施回数が変わるのは問題ですが、試験制度の安定性を害さない範囲内で社会人に十分配慮しながらのこのような見直しは私はよいのではないかと思います。

なお、最初の短答式試験合格・論文式試験科目合格の有効期間に話は戻りますが、一定の実務に従事している場合は5年間延長ということですが、これについては、実態は受験浪人でありながら、形だけ仕事に就いていると装うというような問題が生じないように、実務従事の要件の定義やその確認方法などを十分に検討しておく必要があると思います。

次に、試験科目は変更しないという点ですが、この点についてもこれまでいろいろなご意見が出ていました。英語であるとかITであるとか、あるいは教養や倫理、コミュニケーション能力というお話も中間報告までの段階で出ていました。しかし、これらについては、特に会計専門家をめざす学生に限って求められるものではなく、学生一般にとって必要な能力として求められるようになっているものです。また、英語であるとかITなど、国際化や情報化に対応する教育は初等中等教育の段階からの問題ともなっており、また倫理などについては、基本的な部分は学校教育だけの問題ではなくて家庭教育や社会での教育を含めた問題でもありますので、あえてそれらを独立した試験科目として試験制度に反映させなくてもよいと思います。

最後に、試験免除制度の見直しですが、大学等の教授・准教授・博士に係る試験免除制度の廃止についても賛成です。審査に多少かかわったりすることもありますので、その感想も含めて申しますと、大学での教育科目あるいは学位上の専門分野の区分は、公認会計士試験における試験科目の区分と必ずしも対応しているわけではありませんので、そういう意味ではこのような試験免除制度の廃止によって、公認会計士試験制度はこれまで以上にシンプルでより公正なものになるのではないかという感想を持っています。

以上でございます。ありがとうございます。

○池田参事官

ほかにございますでしょうか。

車谷さん、お願いいたします。

○車谷委員

全銀協の車谷でございます。金融界の立場から、さまざまな意見をこの場で述べさせていただきましたが、ご出席の委員の皆様からもいろいろな立場からのご意見が出たというふうに記憶しております。今回このような内容でご提示があったということで、私どもはおおむね良好じゃないかというふうに認識をしております。

やはり私ども、特に金融の世界では、企業の競争力とこの企業会計といいますか会計の専門力とのリンクが非常に強くなってきていると強く感じておりまして、専門家のニーズというのは今後とも確実に高まってくるというふうに思っております。例えば、私どもの中では、今、公認会計士は試験合格者も含めて約40名、税理士や米国の資格等の会計資格を持っている者が100名程度おりまして、かなりの大集団となっています。今後、内部でも合格者が出るでしょうし、外からも必要に応じて採用するということになり、ますます増えていくことになるのではないかと考えています。

そういう中で、さきほど太田委員もおっしゃっていましたけれども、こういう制度をつくるだけでなく確実に実行していくという部分が大事かと思います。現状を見れば、企業側のニーズはあるんですけれども、ミスマッチがやはりまだあるなというふうに思います。ミスマッチの解消には、ひとつには、受験者側の意識を変える必要があると思います。学生の段階から監査の専門家以外にもこういった仕事もあるんだよということで、オリエンテーションから意識を持っていただくというのは効果的だと思います。一方で、企業側の受け入れの問題という点では、採用の方法とか時期の問題もあると思いますので、この辺については、私どもも、努力を今後ともしていきたい、積極的にやっていきたいというふうに思っております。

ありがとうございました。

○池田参事官

ほかにございますでしょうか。

よろしいでしょうか。

それでは、ご意見がないようでありましたら、ここでご議論は終わらせていただきたいと思います。

本日頂きましたご意見につきましては、今後の制度整備、運用に当たりまして参考とさせていただきたいと思います。

では、最後に副大臣のほうからお願いいたします。

○東座長

貴重なご意見を頂きまして本当ありがとうございます。

昨年の9月21日から金融庁の副大臣を拝命いたしまして、この問題についての中間報告を聞きまして、僕は率直にある意味で驚いてしまったんです。というのは、私は、物すごく自己自立型の人間でありますから、一番初めに持った印象を皆さんに述べさせていただきたいと思うんですけれども、高度な試験を目指す人がその試験に合格して実務経験がない、その結果として待機資格者があふれてしまっていると、東さん、何とかしてくださいと、こういう話なんです。

僕は、素朴に、これは何か違うんじゃないのかというふうに率直に感じました。それは、まさに先ほど島崎さんからもお話がありました、太田さんからもお話がありました、また藤沢さんからもその角度でのお話があったんだろうと思いますが、結果としていろいろな方々からお話を聞いていて、僕は日本のある意味ではすごい優しさなのかなと、僕の理解の仕方としては、資格試験を求める人間というのは、その資格を取って、そして自動的にその資格が生かされるということは、多分基本的にどの世界を見たとしても僕はないんだろうと思っていたんです。この極めて高度な公認会計士試験、論文、それはまさに第一段階はそれでいいかわかりませんが、あとは実戦で役に立つのかどうか、実務を経験しなくちゃいけないと。しかし、それは監査法人でしかるべき時間を踏まえて、そして実績を踏まえて初めて公認会計士という称号が与えられると。でも、その機会がないから何とかしなくちゃいけないと、こういう基本的にぶっちゃけた話、こういう話なんだろうと。だから、そこに物すごくクエスチョンを持った人間の一人であります。

しかし、現実問題としてこれだけあふれてきてしまっているから何とかしなくちゃいけないと。八田先生からもお話がありましたとおり、金融庁では、種々の金融、証券に対しての規制監督をやっているわけだから、そういう人材がいるならば当然そこで実務を担わせてやっていければと。しかし、これも限られている話でありまして、そういうところでも努力させていただいているんですが、僕は、政治家になる前、20年前になっているんですが、その前、世界じゅうで仕事をしていますから、だからそういう角度から見ても日本って本当に優しいなと。どこまで国としていろいろなことをやってあげなくちゃいけないのかなと。もっともっと自前で、リスクを持って公認会計士試験を目指してやられるんだろうと僕は推察するんでありますが、その試験さえ合格すれば何とかしてくれるというここに、ある意味で、何とかしなくちゃいけないんですが、日本の特徴的な部分があるんだろうと。

他方、グローバル化が進んでいると。本当にそこで戦えるんですかという問題の一つでもあるんだろうと思います。国際会計基準が、種々の金融問題等を通じてのいろいろな形で、今かまびすしく、またかんかんがくがくの議論されながら、まさにグローバル化ということで一方において進んでいる、他方においては国内的に種々の矛盾を抱えている。これをどうするかというのが国における最大の課題だと思っているんですが、そこに起こってきている一つの問題でもあります。

そういうことも踏まえた上で、皆さん方の貴重なご意見を聞かせていただいて、とても今日参考になりました。でも、基本はやっぱり自立自己責任で進んでいく国をつくっていかないと、これは、どこまでいろいろな、公認会計士の問題のみならず、ありとあらゆる問題に波及していく大きな例なんだろうなと私自身は個人的には思っています。ただ、問題として存在し、それに対して政治的な要請があり、それに対してまた解決策を見出していかなくちゃいけないというのも厳然たる必要性でありますので、それに対してひとつこたえさせていただいているということでぜひご理解をしていただいて、大学の諸先生もいらっしゃいますから、公認会計士を目指す方々に、ぜひ先生の立場からも、これは厳しいよと、なかなか試験に合格したからといってうまくいかないよと、ちゃんと入れるところに入れないよという形で、ちゃんとオリエンテーションしていただきたいと思いますし、企業側の皆さん方も、一方において国際社会の競争がますます高まってきているわけでありますから、そういう面においては会計の専門家は絶対必要になってくると思いますし、それに見合った人材を積極的に使っていただきたいと思いますし、八田さんからお話がありましたとおり、国としてもそういう方向に向かっている以上、おっしゃられるとおり、国策としてそういう人材をやっぱり注入していけるよう、頑張っていきたいと思います。

最後のまとめの言葉になっているかどうかわかりませんけれども、長い期間にわたりまして本当に忌憚のないご意見を聞かせていただいて誠にありがとうございます。

○池田参事官

それでは、本日の会議を終了させていただきたいと思います。

本日の議事の概要等につきましては、後刻、事務的に記者レクをさせていただきまして、対外的公表をさせていただきたいと思います。

本日は改めましてありがとうございました。

以上

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総務企画局企業開示課開示業務室(内線3679)

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