第1回証券会社の市場仲介機能等に関する懇談会議事要旨

1.日時:平成18年3月16日(木)18時00分~20時00分

2.場所:中央合同庁舎4号館4階共用第2特別会議室

3.議題:市場仲介者としてのオペレーションの信頼性向上について

4.議事内容

  • 事務局からの報告
    • 株式等の売買発注管理に係る一斉点検等の結果について
    • 証券会社のシステム管理態勢の強化について
  • 日本証券業協会からの報告
    • 誤発注の再発防止に関するWGの検討結果及び自主規制について
    • 信用取引の担保掛目変更に関する日本証券業協会規則案について
    • BCPに関する日本証券業協会における議論について
  • 意見交換
    • 主な意見は以下のとおり

1.誤発注について

(誤発注の防止について)

  • 売買単位が9種類にも分かれていることが誤発注の原因の一つになっているのではないか。売買単位の統一を検討すべき。統一により単元未満株が発生するとしても、議決権より小さな売買単位についてそれほど違和感はないのでは。

  • 誤発注については、特にホールセールにおいてきめ細かいルール化が必要。協会中心でやることは評価される。協会は体制作りばかりでなくその履行状況のチェックなどをすることにより、投資家の信頼感を醸成する必要がある。

(誤発注が発生した時の対応について)

  • 誤発注に乗じた取引を防ぐ観点が重要。

    • 明らかに異常な発注であり誤発注であろうと認識されるようなものを利用しないよう倫理規定を設ける必要。
    • 流通量や発行株式数を上回る注文は、外形的に明らかにおかしい。こうした注文が行われないよう手当てする必要。
    • ジェイコムの件に関し、上場初日に発行量の少ない当銘柄であれだけの大きな利益を上げられたのは疑問。各社におけるポジションリミット、リスクリミットについての妥当性の検証が必要。
    • ジェイコムの件で大きな利益を受けた会社はリミットを越えたポジションであったと考えられ、それをオーバーライドする決定が社内で行われているはずなので、組織的に行われたものと推測できる。
    • 海外のブッキング会社を利用するケースも考えられるが、そうしたケースにどのように網を被せていくかの議論も必要。
  • 誤発注発生時の対応について、ポリシーやマニュアルに頼るのではなく、社員が自分の頭で考えられるように十分な教育をしておくべき。

  • 誤発注はフェイルにつながることが多いので、フェイルに対する抑止力となるペナルティを厳しくする方向で見直すべき。

2.信用取引の担保掛目変更について

(投資家保護の観点について)

  • 担保掛目の引下げにより証券会社が自らを守るということは、証券会社に資産を預けている投資家を守ることでもあることに留意すべき。

  • 代用有価証券の価値が下がるのは仕方ないが、既存の担保掛目の契約を途中で変更するのは、顧客に不利益な変更となる可能性があるので留意すべき。

  • 委託保証金率の変更は投資家保護といえるが、プレノーティス無しに掛目を引下げるのは投資家としては対応の仕様がなく、投資家保護の精神に欠ける。このようなことは自主規制で防ぐ必要。

  • 代用有価証券受入れに際して、銘柄の分散を投資家に勧める必要があるのでは。自主ルールの議論の中でも検討をすべき。

(全銘柄の一律の掛目について)

  • 担保価値は本来銘柄ごとに掛目が違うのが当然では。全銘柄一律の掛目という現状は、証券会社の利益、市場の安定性という利点はあるかもしれないが、投資家保護という点では疑問。各証券会社が、各々の判断により、銘柄ごとに掛目に差を設けるということがあってよい。

(その他)

  • ライブドアのように、どこまで株価が低下するか予想できないケースは稀であり、一般化するべきではない。

3.システム管理のあり方、BCP策定について

(BCPにおける優先順位について)

  • 問題はBCPを策定するにあたっての前提、どのような状況で、どのような機能が維持されるのか、指標が全くないこと。また、インフラを含め何が優先的されるべきなのか政府の考えも曖昧。従って、各社においてバックアッププランを策定するに当たっても非現実的な想定に基づいて行わざるを得ない。

  • 非常時に、銀行等も含め金融界全体でどのような機能を優先的に維持するのか、政府も含めて早急に検討する必要。

  • 9・11テロの際には優先順位が日毎に変わった。発生当日は国債(トレジャリーボンド)の当日決済のものの決済、その次は翌週月曜日の取引所再開が最優先課題であった。

  • 銀行は優先順位がはっきりしている。関東大震災があって、手形・小切手法において災害時の決済の猶予期間が規定されている。さらに阪神淡路大震災を経て見直しが行われている。証券界においては利用者の観点から、何を優先すべきかということから議論を行っていくべき。

  • 優先すべき重要な事項という観点がある一方で、重要でないことが明らかな取引(混乱に乗じて利益を狙う投資家等)もある。そうした取引を排除することにより、非常時の限られたキャパシティを本当に優先すべき取引に集中することができるのでは。

(具体的な問題等について)

  • 証券業務におけるBCPで最も重要でかつ皆が不安に思っているのは、東証が止まった時の対応。

  • 本日報告されたシステム障害をみても、イロハのイすら出来てない印象だが、証券会社の本社が罹災しデータが毀損した時に別にバックアップあるのかなど、それぞれの会社のBCPに対する最低限の対応について現状把握ができているのか。

  • 災害時の法令上の制約がある。大規模災害により出勤不可能となったときの対処方法として従業員の自宅にあるパソコンからのアクセスをある程度認めることも考えられるが、一般的には情報保護上問題となる。こうした場合の特例があってもよい。

  • 災害時の非常回線として公衆回線を利用した場合の情報漏えいを考慮すべき。

  • 株券の電子化により保管振替機構は投資家財産の一種の登記所となり、その重要性が増す。

  • BCPのC(コンティニュイティー)の意味を良く考えるべき。証券界においては、お客様やカウンターパーティーに根本的な迷惑はかけずに、いわばゆっくりと死んでいくといった意味合いかと思うが、株主からすれば、企業がなんとしても永続することが大事。米国では後者の観点からの規制が多い。

(以上)

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