第8回証券会社の市場仲介機能等に関する懇談会議事要旨

1.日時:

平成18年6月30日(金曜日)14時00分~15時20分

2.場所:

中央合同庁舎第4号館11階 共用第一特別会議室

3.議題:

証券会社の市場仲介機能等に関する懇談会 論点整理(案)について

4.議事内容:

  • 「証券会社の市場仲介機能等に関する懇談会 論点整理(案)」を事務局より報告。

「証券会社の市場仲介機能等に関する懇談会 論点整理(案)」を配付し、本案を当懇談会の論点整理として公表することについて諮ったところ、異議なく了承された。 その後、これまでの懇談会の議論を踏まえての感想や今後の証券業協会等での検討へのアドバイス等を求めたところ、各委員の発言の主なものは以下のとおり。

【論点整理を踏まえた今後の検討について】

  • 今後、当懇談会で取上げられた課題を証券業協会、証券取引所等関係者においていかに具体的な形にして実行していくかが重要。また、当局においてもそうした取組みのフォローを行っていって欲しい。

  • 今後ルール作りを行っていくにあたっては、あくまで競争を前提にした仕組みを維持することが重要であり、規制緩和前の状態に戻ることのないよう留意すべき。

  • 自主規制機関としての証券業協会の役割がますます重要となるが、金融商品取引法の施行を控え、証券業協会に加入しない業者に対し、どのようにルールを及ぼし、自主規制の実効性を確保していくかについても十分検討しなければならない。

  • 証券業協会は、業界内のベストプラクティスを確立すべき業界団体と、それを守らせる自主規制団体と2つの性質を併せ持っている団体だが、いずれの立場からにせよ、当懇談会で取上げられたような課題については、自発的に議論が行われるべきであった。今後の検討作業等における証券業協会の自発的な行動に期待する。

  • 内部者登録について各証券会社が利用できる制度の構築については、事業会社も入った場での検討が適当だが、対象を例えば役員ないしはそれに準ずる者、および財務経理に絞って、小さく始めるべきではないか。

  • 最近の証券市場がらみの不祥事をみると、一般企業(発行体)からみて、証券会社の自らの使命、機能についての意識が欠如していると感じざるを得ない。証券業界全てとまでは言わないが、その倫理観や常識が世の中一般のものと異なるものとなっているのではないか。ルールで禁じていなければ何をしてもいい、というものではないので、業界として公正性を業界内にしっかり認識させる必要がある。

  • バブル崩壊以降の低迷期を脱し、マーケットのボリュームが大きく回復してきている今、問われているのは、マーケットのクオリティ。クオリティ向上のためには法規制を守るだけではだめで、当懇談会でもその必要性が言われた倫理規定がやはり重要。IOSCO(証券監督者国際機構)において、倫理規定モデルが最近取りまとめられたところであり、プロの倫理を強調するのは国際的な流れでもある。

  • 倫理という領域は公権力の関与ではなく、やはり自主規制などの民間による対応がふさわしい。この意味でも自主規制機関の役割というのはますます重要なものとなっていくし、その機能、あり方についても今後十分議論していく必要。

  • 倫理規定だけでは抽象的になってしまうので、重要な分野では当局や自主規制機関のイニシアティブのもと、ベストプラクティス等をまとめる必要。

  • 倫理規定を作るだけ作ってそれで終わり、ということにしないため、IOSCOの倫理規定モデルに掲げられているような倫理に関する教育プログラムの導入も一案。

  • 当懇談会にサブタイトルをつけるとしたら、「DEレギュレーションからREレギュレーションへ」と言えるのではないか。即ち、金融ビッグバン以降の規制緩和から、従前とは違った意味での規制をこれから新たに行っていく、ということ。こうした新たな規制に向けた議論は本来、業界自らが主体性をもって取組むべきことであったと考えており、今後の検討は業界がしっかりと主体性をもって行っていくべき。

  • 論点整理に掲げられた課題に対し、証券業協会に求められる役割が多く含まれていることから、これらの課題の検討のプロセスで自主規制機関としての証券業協会は、これまでの業者の集合体、あるいは行政権限の外注先という性質に留まらず、かつて行政が撤退した事前予防的規制の領域をも担っていく等より重みを増した存在になっていくものと考えられる。

【当懇談会、論点整理の意義等】

  • 証券会社として自らを守るため、また、より高品質なサービスの提供のため、自らを律する様々な社内ルールを設けてきたが、果たしてそれが拠ってたつルールとして正しいものなのか一抹の不安があったが、今回こうして証券会社の振舞い等についての様々な意見を基に新たなルール作りが行われる方向となり期待している。

  • 免許制から登録制へ移行した故に、業界の規範と縛りが薄れ、何らかの濫用が出てくる素地があったが、当懇談会はこの濫用防止のための動きとして大きな意義があった。

  • 昨今、MSCBや新興市場におけるIPOの問題等投資家から見て発行市場において憂慮すべき問題が続出していたが、今回の議論でそれらの改善に向けた指針ができたことは有意義。

  • 金融商品取引法の施行が控える中、当懇談会の論点整理は証券会社のみならず、他の金融業界においても積極的に参考とされるべきものとして位置付けられるべき。

  • 金融ビッグバン以降の規制緩和の流れの中で業者、発行体、行政が効率的に公正に証券市場を運営していくにあたっての問題意識の共有が今まで十分になされていなかったのではないか。当懇談会がそういう問題点を整理する場となったことは有意義なことである。今後も市場のガバナンス強化という観点から、関係者が問題意識を共有し、問題点やその解決方法等について逐次整理し、検討していく必要。

  • 懇談会の議論全般を通して、証券業界の方々が証券市場全体を良くするためという視点から、自ら自己規律の必要性について積極的な意見を述べられたことを高く評価。

  • 今、行政と証券会社、自主規制機関の新しい関係をどう築いていくかが問い直されている。今回の論点整理は大部分がこれからの方向性を示したものであり、これを基に自己規律、よりよい行政、証券会社等の関係といった成果を出すことが重要。当懇談会はそのための出発点に過ぎない。

【その他】

  • 証券会社の重要な役割として「健全な株価形成」というものもあると考えるが、それには大手から中小までそれぞれの証券会社が重要な役割を担っているところであり、当局が政策を実施する際にはそうした点にも留意していただきたい。

  • いわゆる金融ビッグバン以降、自由化の中でわが国証券市場は競争的、効率的になり、投資家や発行体にとっては使い勝手がよくなったが、一方で激化する競争の中で業者のオーダリーマーケットの意識が薄れてきていると思料。

  • 昨今の証券市場を巡る問題について、報道では興味本位な側面が集中的に取上げられがちで、結果として、根本的な議論がなされないまま、世論形成がなされることは危険。こうした問題についての正しい情報が理解されるよう啓蒙活動に取組むことも証券業界としての重要な役割と考える。

  • 80年代の日米金融協議、90年代の金融ビッグバンを踏まえ、日本の市場振興の機運は高まりを見せたが、不良債権問題で途切れた感がある。今後、再び市場振興を重要なテーマとして考えるべき。市場振興の一つとして、例えば、国内の機関投資家層の振興が重要と考えられ、機関投資家相手のホールセールビジネスが日本おいて欧米ほど発展しない原因は何かよく考えるべき。

  • 問題を起す業者には何らかの予兆があるだろうから、レッドカード(行政処分)前に、その時点でイエローカード(警告)を出すという方法もあっていいのではないか。イエローカードを出すにはある程度行政の裁量も必要となってこようが、警告の内容・その経緯等について広く公表することにより説明責任を果たせば、理解は得られるはずだし、自ずと裁量の幅も最小限のものになるのではないか。

  • 法令遵守意識、倫理観に欠けた投資家が多くなる中、市場参加者、予備軍としての学生等への投資教育が必要。利益を追求する企業の取組みのみでは難しいので、当局が時間とコストをかけてしっかり取組んで欲しい。

  • 証券会社の登録制、証券外務員制度、株式貸借市場などについても潜在的な問題があると考えられ、今後の検討が望まれる。

  • 現在のマーケットは、プロと素人とが利益を競い合って展開されている状況にあるので、引き続き状況に応じた法令の手当てを適宜行い、その監視をしっかり行っていくとともに、市場がフェアかアンフェアかまで見ていく必要があるが、フェアかアンフェアかは行政からは見難いものなので、こうした面では自主規制機能が発揮されるべき。この点、取引所のあり方が大きな問題となってくるので今後十分な検討が望まれる。

  • 規制緩和という流れの中で市場の信頼性を確保しつつ市場行政を運営していくにはより精通した人材の確保が必要。

以上

お問い合わせ先

金融庁 Tel 03-3506-6000(代表)
監督局証券課市場機能支援室
(内線3379,3312,3314)
本議事要旨は暫定版であるため、今後変更があり得ます。

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