貸金業制度等に関する懇談会(第3回)議事要旨

1.日時

平成17年5月27日(金)16時00分~18時12分

2.場所

中央合同庁舎第4号館9階 金融庁特別会議室

3.議題

○ オブザーバーからのヒアリング

  • アコム株式会社 木下社長
  • 全国貸金業協会連合会 小倉会長
  • 株式会社オリエントコーポレーション 飯島会長

○ 質疑応答

4.議事要旨

本日から、内閣府国民生活局がオブザーバーとして参加することについて説明が行われた。

アコム株式会社木下社長から報告

  • 消費者金融会社は、昭和30年代半ばに、それまで庶民金融の主流であった動産を担保とする質屋に代わり、無担保、無保証で即時に融資を実行するというビジネスモデルを立ち上げた。

  • 消費者向けに商品販売や貸金などを目的に与信枠を設定し、ローンやクレジットのサービスを提供するビジネスを消費者信用産業と呼び、消費者信用は、クレジットカードや個品割賦など商品購入に伴う「販売信用」と、直接金銭の貸付けを行う「消費者金融」に大別。「消費者金融」の内、銀行、郵便局や質屋による預貯金担保貸付け、動産担保貸付けを除いたものを「消費者ローン」と呼び、様々な業態が参入。

  • 消費者金融会社の信用供与額は、ここ20年にわたり安定的かつ着実に拡大。消費者ニーズに応えてきたことにより、時代とともに少しずつ消費者から認められてきた結果。社会的にも、消費者金融会社は今や国民経済に欠かすことのできない、身近な庶民の金融機関としての役割。

  • 事業戦略上、常に心がけていることは、即時性、利便性、秘匿性、安全性。契約は完了までのスピードと、契約内容のわかりやすさが大切。使い勝手と利便性も求められる。大手消費者金融会社では、申込みから契約締結、カード発行まで、約30~40分で完了。

  • 一般に契約形態は包括契約。契約極度額の範囲であれば、繰り返しATMで利用可能。返済については最少返済額を定め、この金額以上であれば返済自由。期日内に何度も入金することも可能。利息は借入日または前回返済日の翌日からの経過日数分を支払う。手数料は顧客からはいただいていない。一般に、契約締結や口座維持のためのものや、カード再発行手数料、提携ATMなどの利用費用、また外国では延滞に伴う連絡費用や保険料を付加するケースもあると聞くが、当社は提携先に支払う費用などもすべて会社側で負担。

  • 消費者金融会社は、IT技術の進展、消費者のライフスタイルの多様化などを背景に、自動契約機とATMで構成される無人店舗やインターネットを活用したバーチャル店舗など、多面的なチャネル・ネットワークを拡充。また、金融機関を中心としてATMの提携やコンビニでの集金代行など、消費者の生活パターンの変化にも対応。大手5社では借入れの場合98.2%、返済で85.8%がATMの利用(銀行やコンビニとの提携ATMの利用が借入れで32.7%返済で12.8%)。

  • 短時間内に顧客の申告情報をベースとした、与信審査を確実なものとするためには、各種のデータベースとコンピュータ与信システムの構築と精度向上が重要。消費者金融会社は、全国信用情報センター連合会加盟の信用情報センターと、銀行、クレジット業界間で延滞や不払い等の異動情報を交流するCRINを主に利用し、債務額や異動の有無などを確認。

  • 当社の社内データベースを説明すると、企業・職種別の年収データベースにより、申告収入の妥当性を確認し、家計収支情報によって平均的な家計支出がわかるので、これらから可処分所得や返済能力が確認できる。最終的には、お客様申告情報や各種データベース等に基づいたシミュレーションを基に、決裁者の総合的な判断により与信額を決定。自動契約機においても、通信回線を通じた映像や音声のやり取りにより、有人店舗の店頭と同様に、説明、確認、与信審査が可能。

  • 当社では、一定期間経過後以降、新規時の債権分類をベースに顧客の属性内容の変化、延滞や取引の経過、債権額の増減等を加味して債権を100に区分。コンピュータによる債権区分の見直しに基づいて、与信決裁者により与信見直しを定期的に実施し、適正な与信額の設定を心がけている。この結果、当社の3ヶ月未満の延滞債権、不良債権と貸倒れの状況は、額としては少ないとはいえないが、大多数の方は健全に利用していると思う。

  • 当社は従来よりコンプライアンス・ビジネス倫理の徹底、定着化を経営の重点課題と捉え、様々な対応施策を講じてきた。

  • 新規契約は、20~30歳代の男性で、年収200~400万円が中心。

  • 日本消費者金融協会では、1997年に金銭管理カウンセリング事業団を設立。債務整理後に再び多重債務とならないために、相談者の自力更生と生活経済面でのバランス回復、精神的な自信と誇りを取り戻すことを狙いに金銭管理カウンセリングサービスを行っている。業界横断的にかつ全国レベルで精神的・経済的なケアを実施できる体制構築が望まれる。

  • 日常の業務を通じて無計画な借入れや、悪質・違法金融の利用、詐欺被害などの実例を目にすることがあり、消費者啓発や金銭教育の重要さを痛感。国家的な枠組みの中で、取り組む必要あり。

  • 消費者信用市場のあるべき姿として、銀行、貸金業者を問わず全ての与信業者が公平・公正な市場で自由に競争し、資金需要者は、幅広い選択肢の中から自らの信用度に応じて、最も適切な与信業者、商品、サービスなどの自由な選択ができることが重要。与信業者は、消費者信用や契約などについて資金需要者に対して説明責任を果たすとともに、適正与信に注力し、双方の自己責任原則が成り立つような環境が必要。

  • 今後の課題としては大きく4点。1つ目は金利。上限金利の引下げは業者の与信の幅を狭め、借入れができない層を拡大し、ヤミ金融跋扈の原因。健全な市場育成を図るには、より多くの資金需要者が、安心して利用できる環境整備を検討すべき。上限金利の見直しは必要であり、結果的に資金需要者の利益につながる。

  • 2つ目は業務規制。まず貸金業規制法第17条、第18条で求められている貸付時や返済時に交付する書面記載内容の改善が必要。ATM取引が中心の時代に、取引明細書に法令で定める項目全て記載することは、消費者のニーズに合致しておらず個人情報保護法上の問題も内包。これ以上に借用書や店頭交付の領収書の記載事項を増やすことは、物理的に困難。消費者にとっても読みにくい。銀行ATMでは、ATM明細書の限られた表示スペースにこれだけの情報を記載することは困難。

  • これらにより金利の有効性に問題が生じている。利息制限法を超える金利であっても、顧客が任意に支払い、貸付時や返済時の書面交付など一定の条件が充たされていれば出資法の範囲内において有効だが、現状、債務整理の際には、取引を遡って利息制限法に基づく金利で残債務額を計算し直す方法がとられることが多く、過払いが生じ、マイナス相当額を顧客に支払う事態が発生。ビジネスの安定性を低下させ、顧客の金利設定に影響を及ぼすなど、自由な競争を阻害。

  • 3つ目はIT社会への対応。書面交付等のIT化に関する法律の施行により、書面交付を義務づけている50の法律が改正され、商取引の様々な場面でIT化が浸透し取引実績も飛躍的に伸びたが、貸金業規制法はこのIT一括法の対象外。電子的手段による書面交付は、詳細な内容を消費者に通知できかつ秘匿性、利便性等も担保できる有効な手段。

  • 4つ目は消費者教育、カウンセリング、救済更生活動の一層の強化。多重債務問題について、消費者信用産業に携わる全ての業界が連携して対策を構築する必要。業界横断的かつ適切な消費者保護ルールの確立、徹底した消費者啓発ならびに産学協同による金銭管理教育の推進、加えてカウンセリングを核とした消費者信用産業全体のセーフティーネットの構築が必要。

全国貸金業協会連合会小倉会長から報告

  • 登録業者数、貸金業協会の会員数は、ピーク時に対しそれぞれ62%、56%の減少。協会への加入率は足もと43%で増加。法改正により廃業者数が増加したことが原因。

  • 貸金業の中には業態が12あり、また大小の格差も存在しており、多様性がある。

  • 消費者向無担保貸金業者による貸付けの伸び率は平成に入ってから高かったが、昨年をピークに減少し、現在11.7兆円。

  • 与信の都度、信用情報機関に照会をしているが、全国信用情報センター連合会の登録者数は1,931万人。照会件数は1億3,694万件と膨大であるが、13年度をピークに減少傾向。

  • コンプライアンス及び資金需要者等の利益保護のための取り組みについて、貸金業規制法第29条に基づく法定研修を実施するとともに、ヤミ金融対策法を受けて、貸金業務取扱主任者の研修も行っている。各貸金業協会における苦情処理活動のほか、関係業界とともに日本クレジットカウンセリング協会を設立し、多重債務者の更生・救済、発生防止を図る活動をしている。

  • 平成14年11月から1ヶ月間、全国一斉にヤミ金融苦情受付ダイヤルを実施(苦情受付件数1万727件、苦情対象業者数3万419件)。ヤミ金融の実態が明らかになり、正常な業者との違いが理解された。ヤミ金融対策法施行後、ヤミ金融は減少。

  • 貸金業規制法制定から20年余りが経過し、現代の取引形態と法律とのギャップが非常に大きくなっている。だが、法律制定当時はATMやリボルビングによる取引を予期しておらず、提携ATMの平均設置台数が約2万2千台あるが、銀行提携ATMでは、貸金業規制法第17条・第18条による書面の交付の要件を充たし得ない。

  • 貸金業規制法第18条第2項では、預貯金口座への払込等について、受取証書の交付は弁済者の請求があった場合に限り必要だが、司法は厳格な解釈。法定事項が多く、資金需要者の利便性を図る必要。

  • 出資法の上限金利の引下げ後にヤミ金融が社会問題になったことをみると、金利を引き下げれば物事が解決するわけではない。金利についても資金需要者の利便性が重要で、利用者の要望に沿った金利がベスト。また、金利引下げ後に廃業者が増えたというデータもある。リスクに見合った金利の引上げが必要。

  • 自己破産申立件数の推移をみると、毎年3万件ずつ増えていたのが、前年の24万2,357件をピークに減少。

  • 一番お願いしたいのは、金利の問題と過払金返還請求の問題。請求が増加しており、東京都貸金業協会の会員の調査によると、平成14年度に過払金返還請求を受けそれに応じた業者は106社(全体の3割)、うち、無回答の16社を除く90社の返還金額は、合計85億6千万円。過払金返還請求に伴う債権放棄額は94社の合計で、113億5百万円。納税も済ませた後に過払金返還請求が出てくるため、業界の一番不安定な状況。古い業者の廃業が最近多くなっている。

  • 1件あたりの貸付けが3~5万円であり、例えば5万円を29.2%で融資すると利息が1,200円。これに対し、信用情報機関への照会、申込書や借用書の記入、書面の説明を行うが、書面の法定事項が多すぎて利用者側からは不満の声も聞かれ、コストや利便性からみても実務にあっていない。

  • 上限金利の引下げにより、資金の需給バランスが崩れ、ヤミ金融の問題が発生。貸金業規制法第43条にはみなし弁済規定があるが、利息制限法と出資法とのギャップがあり、司法の段階で厳格化されているためになかなか確立されず、古い業者に廃業者が出てきている。

株式会社オリエントコーポレーション飯島会長から報告

  • 信販会社の主な業務は、ショッピングクレジット、オートローンなどの個品割賦(個品あっせん。分割払いのクレジットで「月賦」といわれるもの)。それに、クレジットカード、個人融資の取扱いなどが主な事業。

  • 経験上からの分類だが、消費者を大きく3つぐらいのグループに分類すると、1番目は、銀行等に預金があり、収入も十分で一括払いで商品やサービスを購入できる富裕層。2番目は、継続的な収入があり、日常の消費生活はなんとか回っているが、入学金等の費用、大型耐久消費財等の購入など大きな支出には、資金が不足する中間層。3番目は、日常の生活資金に不足をきたし、借入等が必要な層。信販会社は、耐久消費財や高額商品の消費に収入が追いつかないが、月々の分割払いなら毎月の収入の中から払っていける中間層を対象としてきた。

  • 信販業界の年間の総取扱高は約18兆円、そのうち融資の取扱いは約3.8兆円。上場信販会社の融資の取扱いは、総取扱高の概ね20%程度。

  • 商品やサービスの購入の都度契約を交すという個品割賦の手続を簡素化するため、カード化が急速に進展。カードにはショッピングの機能に加え、キャッシングの機能を付与。カードキャッシングの限度額は30~50万円が一般的。当社の場合、一回の平均利用額は約4~7万円。

  • 昭和50年代半ばからはローン専用カードも発行。最高限度額は50万円までが大多数。大半は個品割賦の利用者が対象。最後まできちんとお支払いを頂いた顧客が中心。この個品割賦の利用者は当社だけでも1,200万人いる。

  • 大手信販と地方信販で多少の違いはあるが、当社では大半が銀行の口座からの自動引落しを利用。引落しができない顧客には、全国4ヶ所のサービスセンターから連絡。さらに入金頂けない顧客に対しては管理センターから文書による督促、電話および面談によりお願いをする。一般の個品割賦の回収と一緒に行っている。この業務は主として年齢の高い嘱託社員や社員が担当。様々な職種の経験者でもあり、カウンセリング的な対応をするように指導。大手信販会社では各社とも、お客様相談窓口を設置。全国信販協会の中にもお客様相談窓口を設置。さらに関係業界と一緒に、日本クレジットカウンセリング協会を設立。

  • 現状の貸金業規制法に関連して、当業界の問題点としては、(1)貸金業規制法第17条、第18条の書面交付の問題と第43条のみなし弁済の適用要件の問題、(2)利息制限法と出資法のみなし利息の定義の違いと貸金業規制法における実質年率表示のあり方の問題、(3)貸金業規制法第17条、第18条書面に電子的書面の交付が認められていない問題、(4)貸金業には様々な業態があるにもかかわらず、一律的、硬直的な規制がなされており、各業態の顧客に不要な負担を生じさせたり、健全な事業者に過大な負荷をかけている問題がある。

  • 貸金業規制法第17条の書面は契約書・貸付明細書であるが、法定記載事項は個人の貸金業者の業務が念頭にあり、信販会社が行っていたクレジットカードのキャッシング機能を用いたATMによる貸付け、リボルビング払いでの返済の実態は反映されなかった。多数のカード会社等が同じ銀行のATMを利用しているが、利用された提携カード会社毎に貸付契約内容を毎回交付すべしという非現実的な取扱いも存在。

  • 18条書面はいわば領収書であるが、極めて細かい記載が必要。銀行振込の場合は、銀行の領収印があり確実であるため領収書の発行は不要とされていたが、第43条のみなし弁済の運用では不明確なままだった。最近では既に完済した貸付けの過払金請求が増加し、経営の安定性を阻害。裁判所もカード契約において返済期間や返済回数を一義的に定めることは不可能と認めており、貸金業規制法第17条、第18条をATM取引やリボルビング取引を踏まえた規定に見直すべき。

  • 確実な返済記録が通帳に記載される口座振替など貸金業規制法第18条第2項による対応についても、キャッシング等では返済前に、引落金額、充当予定内訳などの償還予定表を交付しており、みなし弁済を認めるべき。

  • 出資法はかつて109.5%という高い上限金利であり、抜け道をふさぐ趣旨から利息でない費用なども利息として換算。現在は、当時の金利の約4分の1、利息制限法の上限金利とあまり差のない状況で、出資法と利息制限法との間のみなし利息の定義が大きく違っていていいのか。

  • 利息制限法にも共通するが、ATMの使用料、融資金振込み費用、口座振替の手数料などは、契約締結・弁済のための費用に該当するかどうか不明確。これらは実費である限り、利息から除外しても問題ないのではないか。

  • 「みなし利息」は、実費が契約締結及び弁済のための費用であれば表示金利に含めなくていいが、この契約締結費用にはATMの使用料が、弁済のための費用には口座振替手数料が該当するか等が不明確。みなし利息として貸付金利の表示をすれば、銀行の貸付金利より高く表示される。

  • IT書面一括法においては、貸金業はトラブルが多いという理由により書面のIT化が認められなかった。一方、クレジットカードのカードショッピングの書面では、IT化が認められている。その結果、クレジットカードの請求書は、当該会員が、カードショッピングの利用のみの時は電子的書面交付を行えるが、キャッシングサービスを受けた時は書面を郵送。

  • 現在の貸金業規制法は、一律で硬直的な業務規制であり、実態と乖離。貸金業者は、消費者金融専業業者、事業者向け業者、信販会社、クレジットカード会社、銀行のファイナンス子会社、リース会社など多岐にわたり、また業者の企業規模も個人経営から専業の大手、大手企業の一部門、子会社など様々。業態、企業規模、業務実態にあった業法として、銀行等の金融機関が応えることのできない資金需要者のニーズに応えて成長してきた信販、ノンバンクの社会的な役割を果たせるような法制整備が必要。

  • 悪質、違法な業者は、刑法により毅然として排除すべき。健全な消費者信用について理解不足の消費者には、関係団体と協力して学校教育を支援。多重債務者の支援のため、日本クレジットカウンセリング協会を設立し、カウンセリングと債務整理を行っている。学校教育及び社会教育において、今まで以上に消費者の啓蒙を徹底するような対応が必要。多重債務者支援も、心理的なケアを含めたカウンセリング制度の充実が必要。

  • 多重債務問題は、金利を引き下げたら解決できるような議論があるが、諸外国の例、わが国の実態を見ても、それだけでは解決にならない。健全な消費者信用の利用には、トータルな利用者の利用管理、残高管理等が必要であり、それをどのように実現していくべきかが重要。現状は、業態別に信用情報機関が存在し、信用情報の相互交流が限定的。与信業者が顧客の信用力をトータルで把握できないため、図らずも過剰与信となり、無用な貸倒費用を生じ顧客への利益還元が困難。消費者の理解など必要な条件を整えた上で、信用情報の一層の相互交流を可能とすることも必要。

質疑応答の概要は以下のとおり。

(質問)

  • 1997年に始めた“債務者の大手消費者金融からの借入れは原則3社以内にする、あるいは借入限度額を170万円にする”といった与信制限は現在もルールとして残っているのか。

  • 貸金業規制法制定時、43条のみなし弁済規定は弱小業者への配慮があったと思う。与信管理がきちんとできて、調達金利の低い大手消費者金融については、みなし弁済規定の適用は必要ないのではないか。

  • 前回、上限金利を引き下げて以降、結果的に借入れができずにヤミ金融に向かう人が増えたと言うが、それを裏付けるデータはあるか。

  • 信用情報の相互交流を制約している要因は、例えば全国信用情報センター連合会の情報は一番タイムリーに更新されるが、信販の方ではそれほどできないというように、業界によってデータの質がかなり違っていることによるようだが、機能の向上が可能なのか、交流にとどまらずアメリカのように一元化というか完全なものにすることは可能か。

  • 消費者金融の利用者は20歳代、30歳代の男性が多くて年収が200~400万円の層が多いということだが、利用客の年代や年収、それから新規利用者と常連の顧客のそれぞれの具体的な情報を提供していただきたい。

  • 多重債務者が全体の利用者の中でどれぐらいの割合を占めるのか。またその理由について分析したものを教えていただきたい。

  • 無人契約機やインターネットから借入れが申込まれた場合に断る割合を教えてほしい。無人契約機を利用して申し込む場合、ほとんどが自己申告情報により融資判断を行っており、審査が非常に簡単になっていないか。年収がそれ程高くない若い層に安易に貸しているのではないか。

  • 無人契約機の導入は、経営の効率にどの程度貢献しているのか。契約件数が増えたと思うが、貸倒れ増加の原因になっていないか。

  • 家計収支を見て与信判断をしているとのことだが、どの程度の情報を取っているのか。自己申告で収入を多く申告すると、安易な貸付けになりやすいと思うがどうか。

  • キャッシングに求められているのは、資金需要者のニーズに迅速に応えることという話があったが、販売信用と違って4~7万円の金額の必要性がそんなにあるとは思わない。遊興費などに使われていると考えられるが、キャッシングによるお金はどのように使われているのか。

  • 銀行が消費者金融やクレジットの分野に進出しており、金利競争が激しくなり利息制限法の範囲内での競争になっていくと思われるが、今後、銀行の進出についてどう考えるか。

  • 平成10年4月にビジネス倫理室を設置するも、コンプライアンスに関する問題が起こっているが、どのようにして徹底を図っているのか。

  • 貸金業者の中には、延滞率が20%を超えているような非常に零細でコストの高い業者もいるようだが、そのような業者は大手の業者が提供できないサービスをどれぐらい提供しているのか。社会のニーズに応えるためにマーケットの中で必要とされているのか。

(回答)

  • 1997年に大手消費者金融会社5社による消費者金融連絡会が発足した時に、原則、貸付けは債務者1人に対し3社以内にするということを決めた。当社は現在も続けている。

  • 消費者のリスクに応じた金利設定が必要であるが、取引実績のない新規契約時には利息制限法を超える金利水準が必要である。

  • 平成14年11月5日から1ヶ月間に47都道府県で一斉にヤミ金融に対する苦情ダイヤルの相談受付を実施した時の1万1千件のデータはあるが、これ以外のデータは無い。

  • 個人情報の相互交流については、かねてから議論があるがなかなか実現しない。個人情報保護法が施行されており、個人情報の同意取得の問題も関係するが、多重債務防止のためにどのように情報の交流を活用すれば消費者金融市場の健全な発展に繋がるのか、議論していく時期と考える。

  • 利用者は男性が約7割、女性が約3割。新規契約者には20歳代、30歳代が多いが、既存顧客は年代別に平均化。20歳代は与信額も小額で可処分所得も高いため小口で短期間の利用で、新規で借りる者が多いが返済が早く行われる。30歳以上になると、ある程度安定収入があるため、比較的与信額も高額で取引期間も20歳代と比べて長くなる。そのため、既存の顧客層は20歳代、30歳代、40歳代で大体平均化される。利用者を年収別でみると、500万円未満の方が80%相当を占めており、年収の低い者が利用。有人店舗に比べて自動契約機を利用するのは若年層が多い。

  • 多重債務を判断するのは難しいが、不良債権の状況でいうと、2005年3月期において、残高比で不良債権が5%となっている。11日以上3ヶ月未満の延滞債権の残高は1.07%。それと無担保ローンの貸倒率は、2005年3月では6.23%。2001年3月、2002年3月は3%前後だが、2003年、2004年にかけて不良債権が増加。失業率が5%を超えるとともに自己破産が増加してきたことによると思われる。現状の失業率は4.7%となっており、2005年3月期は、貸倒率は減少。

  • 新規の申込み時の成約率は約60%、自動契約機の場合は68%、有人店舗の場合は51%。有人店舗には、高額の融資の申込みに来られる方が多いことによる。自動契約機には、内臓カメラ、内臓マイク、監視カメラ等が設置されており、通信回線を使い受付センターで全てお客様の状況等がわかるような状況。店頭と全く同じであり、自動契約機の方が簡単に契約できることはない。また、若い人には、新規与信を50万円以上するようなことはなく、与信枠をある程度低く抑えており、適性与信に心がけているので、20歳代の方が貸倒率は低い。

  • 無人契約機により、土日祝日も営業できるようになり、利便性や選択肢が増加し、お客様のある程度のニーズを掴んだと思われる。無人契約機の場合貸倒れが多いということはなく有人店舗とほとんど同じ。

  • 家計収支に関する申告に対しては、勤務先と年齢別で、どれぐらいの収入があるかという家計統計があり、それとマッチングさせることにより、自己申告が正しいかがわかる。また、与信についても家族構成などを見ることによって支払可能額を計算している。

  • キャッシング資金が何に使われているのかという調査はしたことがないが、4~7万円という金額、ほとんどが1回払いで返済されているということから考えて、いわゆるサラリーマンが給料前にちょっと小遣いが足らず、キャッシングを利用していると思われる。

  • 銀行と消費者金融が提携しているが、その理由は、銀行が、消費者無担保ローンに進出するにあたり、我々が今まで培ったノウハウが必要であるから。銀行系の場合、利息制限法内の金利で貸付けを行うが、今後競争が激化して金利選好の高い者も出てきて、消費者信用市場の発展に伴い金利は低下していくと考える。しかし上限金利が利息制限法のレベルになってしまった場合、リスクのある客に融資できなくなり、ヤミ金融等々が跋扈してくる可能性。

  • 平成10年からコンプライアンスの徹底に努めているが、平成12年に問題が起きた時は、事態判明時、調査の中間時点、最終調査終了時の3回にその経過を公表した。今は再発防止策ができているので、再発の可能性は無いと考えている。コンプライアンスについては常に考えており、こういった事態が起こったということは社会的な信頼を失墜したということで非常に遺憾で、深く反省している。

  • 消費者に対してアンケート調査を行ったところ、1回あたりの借入額は20歳代、30歳代で3万円未満、40歳代、50歳代になると3~5万円未満の比率が高い。また、男女共5万円未満の少額借入れの割合が53.9%。このような少額の借入れが多いため、上限金利の引下げにより採算が取れなくなり廃業する小規模業者が増えている。貸金業者の中には大小の格差が大きく、全体として少額の利用者が多いことを理解してほしい。

以上

問い合わせ先

金融庁 TEL 03-3506-6000(代表)
総務企画局企画課信用制度参事官室(内線3567、3553)
本議事要旨は、暫定版であるため、今後修正があり得ます。

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