第44回金融トラブル連絡調整協議会 議事録

1.日時:

平成24年11月22日(木曜日)15時30分~17時30分

2.場所:

中央合同庁舎第7号館13階 共用第1特別会議室

○山本座長

所定の時間になりましたので、ただいまから第44回金融トラブル連絡調整協議会を開催いたします。本日は、皆様、ご多忙のところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。

まず事務局から、人事異動等に伴う委員の交代のご紹介と、資料の確認をお願いいたします。

○橋本室長

金融庁総務企画局金融トラブル解決制度推進室長の橋本です。

今回は委員の交代も多く、時間も限られておりますので、交代があった委員の方の所属団体とお名前のみご紹介します。

まず消費者行政機関等といたしまして、消費者庁地方協力課長、村松様。次に、指定紛争解決機関といたしまして、日本少額短期保険協会少額短期ほけん相談室室長代行、大野様。次に、業界団体・自主規制機関といたしまして、農林中央金庫総合企画部企画開発室長、関口様。また金融当局といたしまして、国土交通省土地・建設産業局不動産市場整備課不動産投資市場整備室長、宮坂様。総務省情報流通行政局郵政行政部貯金保険課長、藤野様。最後に、金融庁ですが、金融庁総務企画局企画課長、長谷川、監督局総務課長、西田でございます。

人事異動に伴う委員のご紹介は以上でございます。

続けて、配付資料の確認をお願いいたします。これから配付資料のリストを読み上げますので、不足があればお願いいたします。

まず、お手元に議事次第、委員名簿、配席図があるかと思います。資料に移りまして、資料1-1「指定紛争解決機関の苦情処理手続実施状況」、A4横の1枚でございます。資料1-2「指定紛争解決機関の紛争解決手続実施状況」、A4横の1枚でございます。資料1-3はグラフでございます。指定紛争解決機関の業務実施状況で、表紙プラス7ページでございます。資料2-1といたしまして「苦情・紛争事案に係る分析の取組み状況および金融機関に対するフィードバックの取組み状況」、A3の横2枚でございます。資料2-2、資料2-1に関する各機関の提出資料といたしまして、各指定紛争解決機関から提出された資料です。74ページの冊子になっているかと思います。資料3「金融ADR制度のフォローアップに関する有識者会議の設置に関する公表文」、A4縦の3枚でございます。資料4「業界団体における相談・苦情・紛争の件数」、A3横で1枚でございます。

以上でございますが、特に不足等がございましたら、今おっしゃっていただければと思います。

○山本座長

ありがとうございました。

それでは、本日の議事ですけれども、お手元の議事次第で、大きくは3つのことがございます。第1に、平成24年度上半期における各金融ADR機関の業務実施状況等につきまして、事務局からご説明をいただきたいと思います。次に、前回のこの協議会で委員からご質問等がございました、金融ADR機関における苦情・紛争事案に係る分析、それからその業界へのフィードバックの状況につきまして、事務局から、そして各金融ADR機関からご報告をお願いしたいと思います。最後に、「金融ADR制度のフォローアップに関する有識者会議」の設置でございまして、この点は事務局からご紹介をお願いしたいと思います。なお、各委員の皆様からのご質問、ご意見等につきましては、それぞれ説明が行われた後に、まとめてお受けする形にしたいと思っております。

早速ですが、最初の議題である、平成24年度上半期の各金融ADR機関における業務実施状況につきまして、事務局からご説明をお願いします。

○橋本室長

平成24年度上半期の金融ADR機関の業務実施状況について、説明いたします。なお、本日お配りいたしました資料の計数につきましては、各機関のご苦労により算出していただきました速報値でございます。今後、計数の精査によりまして、修正があることをお含みおきいただきたいと思います。

平成24年度上半期における、各金融ADR機関の紛争解決等業務の実施状況について、説明いたします。お手元の資料1-1、1-2、1-3でございます。業務状況をわかりやすくお示しするためにグラフにしておりますので、最初に、資料1-3「指定紛争解決機関の紛争解決等業務実施状況」というA4判横のグラフをご覧いただきたいと思います。右隅にページ番号を付してありますので、それに沿いまして説明いたします。

まず1ページ目をお開きください。「苦情処理手続受付件数」でございます。半期ベースでの推移を載せております。右の棒グラフでございます。少し見にくくて恐縮でございますが、棒グラフに各機関の申立件数と、その右または下に括弧書きで、対前年度上半期と下半期からのそれぞれの増減率を記載しております。合計値で見ますと、24年度上半期の棒グラフの上に3,289件とありますが、これが上半期の苦情申立件数です。前年の同期であります23年度上半期と比較いたしますと、4%の減少、それから前期であります23年度下半期と比較いたしますと、9%の減少となっております。なお、増減率は%以下切捨てで表示しております。機関別の内訳では、損保協会と全銀協への申立ての割合が大きく、また23年度下半期との比較では、全銀協とFINMACの減少件数が大きくなっております。

2ページでございます。「紛争解決手続受付件数」です。これも右の棒グラフをご覧いただきますと、24年度上半期には、紛争申立てが895件ございまして、23年度上半期より7%の増加、下半期より21%の減少となっております。機関別では、全銀協への申立てが全体の半分を占めておりまして、また23年度下半期との比較では、苦情と同様に、全銀協とFINMACの件数の減少が大きくなっております。また、23年度下半期と比較いたしますと、総じて多くの機関において申立てが減少傾向となっている中で、損保協会と保険オンブズマンへの申立てが増加しております。苦情・紛争申立てが総じて減少傾向にありますのは、23年の後半から増加しておりましたデリバティブ案件に係る申立てが、24年度以降、落ち着いてきたことが要因のひとつと思われます。

苦情・紛争申立てについて、全般的に申し上げると、23年度までの苦情・紛争の申立件数は、いずれも増加傾向にありましたが、24年度上半期になってから、それが横ばい、または若干減少の傾向にあるようです。

続きまして、3ページでございます。「苦情処理手続における結果の比較-終了事由別」でございます。右のグラフが24年度上半期の状況です。苦情処理手続の終結件数は3,195件、そのうち解決したものが全体の63%、紛争解決手続への移行が24%、不調が6%となっております。左に23年度の状況を示しておりますが、比べますと、解決の割合が若干増加したものの、大きな変化はないようでございます。

次に4ページでございます。「紛争解決手続における結果の比較-終了事由別」です。右のグラフを見ますと、24年度上半期の紛争終結件数は、8機関、合計で1,040件、和解に特別調停による和解を加えた件数による、いわゆる和解成立割合が全体の47%、それに対して手続をいたしましたが、見込みなし、いわゆる不調の案件が47%でございます。これも左の23年度の状況と比較いたしますと、和解成立割合が若干増加しておりますが、大きな変化はありません。

続いて5ページでございます。「苦情処理手続における結果の比較-終結期間別」でございます。苦情処理に要した期間を示しておりますが、1カ月未満が38%、1カ月以上3カ月未満の33%を加えた7割を超える苦情案件が、申立後3カ月未満で終結しております。なお、24年度上半期におきましては、苦情の不応諾、金融機関が手続に応じなかったということですが、1件ございましたので、5ページのグラフではこれを差し引いて3,194件を分母にしております。

次に6ページでございます。「紛争解決手続における結果の比較-終結期間別」でございます。1カ月未満、1カ月以上3カ月未満、3カ月以上6カ月未満を合わせた78%の案件が、6カ月未満で終結しております。なお、紛争終結までに6カ月以上を要した案件の割合が、23年度の17%から22%に増加しております。

続いて7ページでございます。ここには各金融ADR機関別の和解状況を示しております。全体で47%ですが、機関ごとに対象業界で取り扱う金融商品やトラブルの内容が異なっていることもございまして、和解割合に高低が見られます。

続きまして、資料1-1に戻っていただきたいのですが、「指定紛争解決機関の苦情処理手続実施状況」をご覧ください。今、グラフでご説明したことを、機関別に件数ベースで表示しております。資料1-1ですが、表の一番左に前期の未済件数といたしまして、前期からの繰越案件数を表示しております。例えば一番上の全銀協であれば、前期の未済件数が391件、そこに当期の受付件数が1,087件、1つ飛ばしまして、これらを合計した受付件数が1,478件、そのうち当期の既済件数、終結したということですが、1,052件、その結果、当期の未済件数、来期への繰越しになりますけれども、426件とご覧いただきたいと思います。このうち当期の既済案件につきましては、8機関合計で3,195件になっております。苦情処理手続の終結件数は、23年度の上半期、下半期と比べまして、いずれも件数が減少しておりまして、その分、当期の未済件数が増加している状況が見られます。

次に、資料1-2の紛争解決手続でございます。これは8機関合計で、前期の未済件数が888件、当期の受付件数が895件、これを合計した受付件数が1,783件でございますが、そのうち当期の既済件数が1,040件で、その結果、未済件数が743件となっております。当期の既済件数につきまして、23年度の上半期、下半期と比べますと、相当に増加しておりまして、その分、未済件数が減少しております。これは各機関におきまして、紛争申立案件の増加に対応して、紛争解決委員の増員とか、地方展開の拡充等を図っている効果、あるいは紛争解決に関するノウハウの蓄積などによって、紛争解決がスピードアップしているものと思われます。

それから参考までに、資料4という最後に付いている大きな紙があるかと思います。A3判の紙でございますが、「業界団体における相談・苦情・紛争の件数」として、平成15年度から23年度までの件数を示しております。これは毎年、各業界団体にお願いして作成しているものを参考までに添付しております。金融ADR機関が業務を開始したのが22年10月ですので、その前後の年度の計数を比べていただきますと、紛争件数が大きく増加している状況がわかるかと思います。

説明は、以上でございます。

○山本座長

ありがとうございました。

事務局から、各金融ADR機関における平成24年度上半期の業務実施状況等につきまして、取りまとめてご説明がありましたけれども、各機関におきまして、もし追加的にご説明をいただけるお話がありましたら、ご発言をいただきたいと思います。

いかがでしょうか。特段ございませんか。

どうぞ、渡邉委員。

○渡邉委員

先ほど事務局からもご説明いただいたように、全銀協の紛争申立件数につきましては、為替デリバティブの件数が上半期に非常に落ち着いてきたこともあって、減少していることが伺えます。今後どうなるかはわかりませんが、引続き減少傾向にあることだけ、ご報告したいと思います。私からは以上です。

○山本座長

ありがとうございました。ほかにはいかがでしょうか。よろしゅうございますか。

それでは、ここまでのご説明につきまして、各委員の皆様からご意見、ご質問等をいただければと思います。よろしくお願いいたします。

それでは、私からですが、先ほどの事務局のご説明ですと、資料1-3の6ページの終結期間のところで、若干ですが、6月以上が割合にして17%だったのが22%に、長いものが増えているというお話がございましたが、金融ADR機関で何かその原因とか、この程度のことなので、そんなにかもしれませんけれども、もしご感想ないしお気付きになった点があれば、教えていただければと思いますが。

特段、実感として、少し長くなっているような印象はあまりないという感じですか。そういうことであれば、5ポイントぐらいのことなので。

高橋委員。

○高橋委員

関連しての質問ですけれども、この期間は、苦情でも紛争でも6カ月以上が増えている傾向があるので、理由を知りたいと思いました。それと関連して、既済件数と未済件数の関係でいいますと、銀行協会は受付そのものが増えていて、未済も増えている。損保協会などは、受付件数は減っているのに未済が増えており、やはりたまっているのかなと思うのですが、このあたりを少し教えてください。

○山本座長

全銀協からお願いできますか。

○渡邉委員

特に実感として何か大きな動きがあったということはないのですが、申立人の都合で事情聴取の日程が遅くなる、あるいは2回目の期日を設定するといったケースの紛争に関しては6カ月を超えるといったことはあるのですが、未済の件数が極端に多くなったということは、あまり感じてはおりません。

○山本座長

では、生命保険協会の酒巻委員、お願いします。

○酒巻委員

当協会につきましては、まず苦情については、引続き減少傾向にあります。さらにその中で、苦情処理手続に移行している件数、割合が減少している状況にあります。どういうことかといいますと、苦情の申し出をいただいて、生命保険相談所でご説明をして、納得いただいたケースと、一旦アドバイスをさせていただいて、会社とこういう視点でもう少し確認したり、交渉してみてくださいと投げるのですが、その段階で解決できたものが少し増えている。そのために、実際に苦情処理手続という形で会社に解決依頼をしたものが、少し減っている。結果として、未済の件数についても少し減少している状況にあります。

一方、紛争につきましては、若干申立件数が減少していることはありますが、我々は補佐弁護士と言っているのですが、事務局に若手の弁護士を加えまして、処理期間をできるだけ短くする努力をした結果、紛争についても未済件数は減少している状況にあります。

処理期間については、紛争について6月以上が一定件数ありますけれども、どうしても申立人側のご都合でなかなか事情聴取の日程が合わなかったり、あるいはキャンセルがあってまた先延ばしになってしまったりすることがございます。また審理の過程において、専門の医師のご意見等を踏まえて審議をしなければならない事案などでは、そのあたりに時間がかかったり、あるいは申立人の主治医から具体的な治療内容等を確認させていただくことなどがありまして、一定期間以上かかってしまうことが、なかなか避けられない部分もある状況でございます。

○山本座長

ありがとうございました。

それでは、森委員、どうでしょうか。

○森(栄)委員

損保協会です。

期間が少し長くなっていることに関しては、酒巻さんからもお話があったように、個別の事情が結構あります。月ごとに見ても、受付件数などに結構ばらつきがあったりするものですから、そういう点で苦情の件数が月ごとに違ったりするのも影響しているかなと。紛争に関しましては、わずかではありますが増えつつあるのが、損保協会の現状です。したがいまして、それに対応すべく、例えば紛争解決委員で構成している審査会を増やすことを10月から始めたりしていますので、そういった体制を整えていけば、また未済件数が減っていくのではないかと思っています。

○山本座長

どうぞ、高橋委員。

○高橋委員

生保、損保についてはわかりました。

全銀協に再度お伺いしたいのですけれども、為替デリバティブは減ってきているということですが、いまだ、かなりあるのではないかと思います。私が承知しているところでは、中小事業者とか、一般消費者ではない事業者からの紛争でも、そちらのADRが使われている状況だと思うのですが、その辺、一般消費者と事業者の利用の率といいますか、できれば少し経年変化を教えていただきたい。また、この未済件数がどちらも同じように進んでいるのか、あるいは事業者は結構、弁護士を付けていらっしゃるケースが多いとも承知していますので、それは早く進んでいるのか、逆に遅くなっているのか。早く進んでいるのだろうとは想像するのですが、消費者のトラブルが置いてきぼりになっているようなことがないか。そのあたりをお聞きしたいと思います。

○山本座長

渡邉委員、お願いします。

○渡邉委員

一般の消費者の方々の紛争に関しては、基本的には長くなっています。というのは、個々にどういったことを主張されたいのかをしっかり丁寧に聞く必要があって、申立書の提出から主張書面等のやりとりにかなり時間を割いてしまうため、基本的には6カ月ぐらいかかるのが実態でございます。

法人の為替デリバに関して言えば、どちらかというと先ほど委員からもお話があったように、わりと争点が明確化されているところもあり、こちらは最初の申立ての段階から、基本的には4カ月ぐらいで済んでいる。弁護士が付いていることによって長期化するのか、短期で解決となるかはケース・バイ・ケースで、一概には言えないところでございます。

○高橋委員

気にしているのは、消費者の苦情が後回しになっていることはないか。この点もお答えください。

○渡邉委員

はい。それは全くございません。一般事案と為替デリバの事案は別に委員を分けていまして、一般事案に関しては全国17合議、9カ所でやっていること、為替デリバに関しては別の専門小委員会で対応しておりますので、為替デリバの事案に引っ張られて一般の消費者の方々への対応が遅れることは、一切ございません。

○山本座長

よろしいですか。それでは、ほかに何かございますでしょうか。

どうぞ、唯根委員。

○唯根委員

紛争解決手続の、一方の離脱が55件見受けられますけれども、これが事業者側なのか、申立人側なのか、その辺は。理由まではわからないのかとは思いますが、どういったときに離脱されているのかが、もしわかれば教えていただきたいです。

○山本座長

これは、全銀協、損保協会が若干多いように見受けられますが、それぞれ、お答えいただけることがあれば。

渡邉委員。

○渡邉委員

例えば変額年金保険の申立てがあって、申立てはしたものの、もう少し様子を見たいとして、申立てを取り下げますといったケースなどがあります。

○山本座長

森委員。

○森(栄)委員

損保協会の場合、14件ですけれども、申立人から取り下げるケースも多いと思います。途中で訴訟に移行するなどの理由により、申立人から離脱することかと思っています。

○山本座長

いかがですか、唯根委員。どうぞ。

○唯根委員

前回のときには、高齢者のことを私も申し上げたと思うのですが、こういう取下げの方々が、申立人側で、高齢で続けられないというケースは、見受けられないのでしょうか。

○山本座長

もし何かあれば。渡邉委員。

○渡邉委員

多分、申立ての段階でそこは判断されていると思いますので、申立て後に離脱しますというのは、私の記憶ではそれほどございません。

○森(栄)委員

私どもも案件自体が単年度の商品が多いものですから、基本的に、契約を始められてからとか、申立てられてからということで、ご高齢になってという理由で取り下げることは、おそらくないのではないかと思っております。

○唯根委員

ありがとうございました。

○山本座長

よろしいですか。

どうぞ、高橋委員。

○高橋委員

高齢になってというのが、加齢ではなく、私などが経験しているもので言えば、高齢者のトラブルは結構、家族の方がお気付きになって、申立てるケースがあるのですが、契約者ご本人は、高齢者なのでいろいろな方にご迷惑が及ぶということで、事業者からいろいろなことを言われたりすると、これ以上もういいからと。生活にものすごく困っていれば別ですが、ケースとしては、それで家族が本当はこういう被害がほかの人にも広がらないためにもここでやりたいと思っても、ご高齢者本人がもういいですという形で取下げになっているケースが多いのではないかと思います。その点はいかがでしょうか。

○山本座長

いかがでしょうか。どの業界というのは、何かございますか。

○高橋委員

銀行ですかね。

○山本座長

恐縮ですけれども、渡邉委員、お答えいただければ。

○渡邉委員

正確な答えは持ち合わせていないのですけれども、確かに、今、高橋委員がおっしゃったような、高齢を理由に申立てを取り下げるということはあるのかなとは思うのですが、私が記憶するところでは、申立てた後にやはり取り下げますというのは、ケースとしてはあまりないと思っております。

○山本座長

よろしいですか。どうぞ。

○高橋委員

国民生活センターのようなところでは、そういったケースはあるのか、ないのか、少し補足していただけるとありがたいです。

○山本座長

それでは、鈴木委員、お答えください。

○鈴木委員

ご本人から、もういいですと言われるケースですよね。

○高橋委員

そうですね。

○鈴木委員

全くないとは言えませんけれども、消費生活相談の現場においては、それほど多くはないと思います。高齢者の相談の場合は3割近くが、包括支援センターの方やご家族の方であったりするのですが、その場合も国民生活センターでは、できるだけ契約者である高齢者ご自身のお言葉というか申し出もできるだけ聞くようにしておりまして、もういいですと言われることはあまりないと思います。

○山本座長

よろしいでしょうか。

それでは、ほかの点でいかがでしょうか。

○高橋委員

少し時間をつながせていただきます。

資料1-3の4ページ目、「紛争解決手続における結果の比較」があるのですが、依然として「見込みなし」という結果が約半数ですが、そもそもADRに持ち込まれるのが適当でないものも持ち込まれてしまっているからなのか。紛争解決機関としても、せっかく受け付けたのに「見込みなし」というのは、本意ではないと思われますので、これについてどこかコメントをいただけたらと思います。

○山本座長

いかがでしょうか。

どうぞ、瀧下委員。

○瀧下委員

保険特有ですけれども、証券トラブルと違って、多くは保険金の支払いを求めるものですが、「見込みなし」のかなりの部分が、事業者側が不正請求を疑っている事例です。不正請求を疑っている事例について、不正請求だと言ってくる。お客さんはそうではないとやってくるのですが、調停委員が不正請求だという心証を得れば、もう見込みなしにしますし、そうでなければ、それなりの和解案を出す。実はどちらとも判断できないのがほとんどで、事業者が言うのももっともだが、お客さんが言うのももっともだし、明らかに不正請求の疑いが強いけれども、不正請求とも言えないとなったときに、ケースによって有効に反証されているかどうかとか、お客様の立証の程度がどうかによって、調停案が出たり、不調になってしまうということで、見込みなしのかなりの割合が不正請求に係る部分です。一部、約款解釈で絶対これは曲げられないというケースもありましたが、そういう保険特有の事情があるかと思います。

○山本座長

保険は同じような感じですか。酒巻委員。

○酒巻委員

当協会についていいますと、「見込みなし」というのは、内訳について概要で申し上げますと、いわゆる裁判でいう請求棄却になるものが8割ぐらいありまして、残り2割は、打切りや申立て不受理の事案です。これは事実関係をADRとして認定することが、なかなか困難な事案等です。例えば、自殺なのか事故死なのかという事案については、ぎりぎりのところで、なかなかADRでは判断がし切れない部分があり、そういうものについては審理の途中で打ち切らざるを得ない現状があります。

また、特別調停案という形で和解案の提案をいたしましても、一部ではございますが、申立人の方がお話にならないということで受け入れてくださらないケースもあります。

○山本座長

そうすると、この表の見方としては、特別調停の件数は、特別調停で両方が受けた、両方というか、申立人も受けたものであって、特別調停案を出した件数はこれよりも多くて、申立人が受けなかったものは「見込みなし」に入っているという理解でよろしいのですね。

○酒巻委員

そういったご理解で結構です。和解案については、基本的には特別調停案ですけれども、いわゆる裁定書によらない和解も一部ございまして、両方合わせたものが和解の総数になります。裁定書によらない和解とは、申立人の主張を保険会社がその後の事情等を考慮してそのまま受け入れる形のものでございます。そちらについては、不調になることは基本的にございません。

○山本座長

そういうことですね。わかりました。

あと、全銀協ないしFINMACのあたりで、「見込みなし」について。

○渡邉委員

「見込みなし」という言葉のニュアンスですが、最初に門前払いみたいなイメージがもしあるとすれば、基本的にはそれはあまりないということです。不受理となるケースでは、例えば100万円入金したのだけれども、実は99万円しかなかったといった事実認定が非常に難しいようなもの、あっせんになじまないようなものは、不受理とさせていただいているケースがありますが、それ以外は、例えば説明義務の部分で言った、言わないという争いのものも含めて、基本的にはあっせん委員会は受理するというのが大前提になります。ただ、あっせん委員会で受理した後に、どうしても申立人の主張が銀行に非常に高い負担割合を求めるというケースがあります。そういったものに対しては、なかなか互譲が進まないで和解に至らないケースがあるということで、打切りという結果にはなっております。

○山本座長

FINMACは何か。坂井委員、どうぞ。

○坂井委員

FINMACにおきましては、株式や債券、投資信託といった有価証券の売買に係る紛争が多いわけですけれども、類型別に申しますと、23年度では、勧誘に関する紛争が全体の82.1%、売買取引に関する紛争が15.4%で、大半が勧誘に関する紛争になっております。その内訳をさらに見ますと、説明義務に関する紛争が48.4%、適合性に関する紛争が18.7%、誤認勧誘に関するものが11.4%となっております。ここで申し上げたいのは、多くが説明を十分にしたか、していないかとか、適合性に関しては、現在認知症になっている高齢者の方が、勧誘を受けた当時はしっかりしていたようなケースが非常に多いものですから、事実確認が非常に難しい事案、言った、言わないとか、当時はしっかりしていたかどうかといったことを、話合いによる解決を目指しているわけでございまして、なかなか和解に至るのが難しい事案が多いのが現状でございます。したがいまして、そこで和解が約半数できるかどうかといった状況に現在あると言えると思います。

○山本座長

ありがとうございました。

ほかにいかがでしょうか。では、森委員、どうぞ。

○森(倫)委員

統計の取り方のお願いなのですけれども、今、山本座長からご指摘があったように、特別調停案を出したにもかかわらず成立しなかったというのが、統計上読めません。私の認識では、特別調停案を出してもまとまらないようなものは、むしろ特別調停案を出さないという形での運用がされていると理解をしておりましたので、不成立であるにもかかわらず特別調停案を出したのは、かなりレアなのかなと思っていました。先ほどのお話だと、むしろ事例があるやに聞こえましたので、そうすると、この統計上、特別調停案を出して成立したところしか見えなくて、金融ADRの特徴的な制度である特別調停案を出したにもかかわらず不成立になったというのが全く見えないので、特別調停案を出したにもかかわらず不成立になったのがどのぐらいあるのかが、統計上見える形にしていただきたいというのが、お願いでございます。

○山本座長

ありがとうございました。

これは、事務局から。

○橋本室長

次回から少し工夫してみたいと思います。

○山本座長

ありがとうございました。そのような形でお願いできればと思います。

ほかにいかがでしょうか。

石戸谷委員、どうぞ。

○石戸谷委員

1点だけ。事実認定がなかなか難しいのが、まとまらない、これまでも大きな原因といいますか、要因になっていると思うのですが、説明義務や適合性みたいなものは、事実認定が困難とはいえ、むしろADRで解決するのになじむのではないかという気がしております。というのは、私は家電PLセンターの裁定委員をやったことがあるのですけれども、あちらは、いろいろな電気製品から火が出て家が燃えてしまったなど、出火原因をどう考えるかを、技術者がいろいろなところから突きとめて、あっせん案を出すということをやっておりまして、なかなか出火原因を特定したりするのが困難な場合が結構多い。けれども、現実的にはいろいろな努力をして、まとまって解決してきているわけであります。そういうものに比べると、言った、言わないというのは、事実認定がそんなに難しいのかという気がします。適合性原則でも、今は老人性の認知症になっているけれども、当時どうだったかは、それに比べると評価的に判断しやすい要素があるのではないかと思いますので、意見としてですが、おっしゃっていることはわかりますが、何かしらそこは工夫をしながらまとめる方向の努力をお願いしたいということだけ、申し上げておきます。

○山本座長

どうぞ、渡邉委員。

○渡邉委員

おそらく、FINMACのケースはかなりレアケースだったと思うのですが、基本的には、言った、言わないを争うケースについても、そこはあっせん委員会としては対応します。言った、言わないを争うケースとしては、例えばどんな資料を使って、どのぐらいの時間をかけて、どんな状況で説明があったかを、逐一あっせん委員が聞き、確認しています。ADRで説明義務に関して、言った、言わないを争うケースについて、対応していないということはありません。FINMACは、おそらくかなりレアケースのことをおっしゃったのだと思います。

○山本座長

どうぞ、坂井委員。

○坂井委員

レアケースではありませんで、FINMACにおいては非常に多い事案です。先ほど全銀協は不受理のお話をされたのですが、当センターは不受理がありませんで、申立書が届きますと基本的に受理いたします。その後、期日を設けて双方が話し合った上で、あっせん委員が和解案を示して、それでもどちらかが応じないという形で不調、打切りになっているということでございます。ですから、石戸谷委員がおっしゃったように、あっせん委員としては和解を目指して和解を進めてはいるのですが、折合いがつかなくて、双方の主張に乖離があって、やむなく打ち切っている。その結果が、先ほど申し上げたような数字になっております。

○山本座長

どうぞ、高橋委員。

○高橋委員

全銀協にお伺いしたいのですけれども、そちらもFINMACと同じように、販売勧誘に関するトラブルがかなりあると思うのです。そのときに事実確認をしていらっしゃるということですが、ADRの場に実際に勧誘をした、募集をした、売った人が出てきますか。

○渡邉委員

基本的には銀行に任せてはいるのですが、あっせん委員がやはりこの販売員にぜひ聞きたい、ここは販売員がいないとなかなか先に進まない、というケースについては、あっせん委員から銀行に対して販売員に来てもらうように要請しております。

○山本座長

どうぞ、高橋委員。

○高橋委員

要請をして本人が出てくるかどうかも非常に大きなポイントだと思うのです。ADR機関の場合、販売した人が出てこないというのが、この言った、言わないの、問題の大きなポイントだと思うのです。実際に売った人ではない上司などの証言でいろいろなものが作られてくるのですが、国民生活センターで以前お聞きしたところでは、国民生活センターの場合には、その販売員が来たら、実際にどう説明したのか、この場でやってみてくださいと。そうしたら、やはり説明できていないケースが結構ある。ただそのように呼出しをやっていると、やはり行ったら損だから行かなくなる。これが実態ではないかと思うのですけれども、この辺に関しての解決は、やはりADR機関としてやっていく必要があるのではないかと、私は思います。

○山本座長

いかがでしょうか。もしコメントがあれば。

どうぞ、酒巻委員。

○酒巻委員

当協会については、募集時の説明が問題となるケースについては、基本的に申立人と実際に販売した募集人から直接、事情聴取をしており、募集時の説明がきちんと行われたかどうかについて事実認定をする場面では、委員の心証等を含めて解決を図ることは実際に行っております。先ほど申し上げました、自殺か事故死なのかという事例は、例えば普通死亡であれば保険金5,000万、事故死であれば1億円とか、高額の保険ですとこういうケースがあるのですが、さすがに、そのような事案についてはADR機関として事実関係の認定を行う手立てがなかなかないという例で申し上げたのであって、募集時等の「言った、言わない」、「聞いた、聞いていない」といった事実関係については、事情聴取をしながら、心証等も含めて解決に導くべき事案であれば、解決に導いている状況です。

○山本座長

渡邉委員、どうぞ。

○渡邉委員

確かに、おっしゃる部分はあると思いますが、あっせん委員会に販売員が出席しなかったとしたら、まず銀行に販売員に対するヒアリングを求めます。販売員にヒアリングした結果、銀行がしっかりとあっせん委員に対して説明できたかどうかがポイントになりますので、実際に販売員が出席しなかったとしても、例えば本部の方々がヒアリングした内容をしっかり説明できているのか、できていないのかということを、しっかり見ますので、そういった意味では、販売員が直接出席しなかったことによって、有利、不利は基本的にはないと思います。

○山本座長

どうぞ、唯根委員。

○唯根委員

意見なのですけれども、説明については、言った、言わないというよりは、その方が理解できたか、理解できないかがとても重要で、専門用語で幾ら説明していただいても、聞いてはいても理解ができていなければ、説明しなかったのと同じというところまで、ADR機関の場合にはぜひご勘案いただいて、ご判断をお願いしたいと常に思います。

○渡邉委員

それはおっしゃるとおりで、説明の中で、ただ目論見書などを棒読みしているものについては、はっきりいってわかります。基本的には、どのパンフレットを使って、どういう説明の仕方をしているかを、根掘り葉掘り聞きます。その上で、出席者が説明した内容をうまく説明できなければ、やはり問題ありとして判断します。理解の共有化は説明義務の中で重要な要素ですので、そこはしっかり見させていただいています。

○山本座長

ありがとうございました。

ほかにはいかがでしょうか。どうぞ、坂井委員。

○坂井委員

補足になると思いますが、FINMACのあっせんでは、まさに説明をしたときのやりとりが通話録音等で残っている場合には、あっせんの前にその音声のデータを持ち込んでいただいて、関係者全員でその音声を再生して確認もしております。

○山本座長

それはかなりの割合で残っているものなのですか。

○坂井委員

残念ながら、通話録音をしている会社は全体の何割になるかわかりませんが、大手証券以下、準大手証券あたりは大半、通話録音を導入しているようですが、かなりコストがかかるシステムを導入しなければなりませんので、必ずしも多くの会社とは言えないかと思います。

○山本座長

わかりました。

では、瀧下委員。

○瀧下委員

私どもの会員の中に通販専門会社が数社ありまして、そこは苦情の電話に至るまでの全ての記録、保険金請求に至るまで全部録音しております。そういう会社について、言った、言わないという苦情は2件ほどあって、当然ログを取り寄せて再生して聞いていますが、お客様の誤解、どうも誤解を招くような表現もしていないし、お客様がなぜそういうご理解をされたのかというものが2件でした。

もうひとつは、私どもの場合、誰を呼ぶかは調停委員が決めますので、言った、言わないというと、では代理店を呼んでくださいということで、過去、何人来たか、2人、遠方からも来ていただいていますが、そのケースは、本来その保険では払われないものを払うと言ったとか、その保険では払われない事故が起きたにもかかわらず、払えるかもわからないからという説明をしたとか、という事例でして、その事例では、間違った説明はしていないが、十分な説明ができていなかったということで、幾つかの商品を説明している中でややこしい話があって、そこでお客様が誤解されたケースについては、説明不足ですので和解金を払ってくださいという結論は出させていただいています。

○山本座長

ありがとうございました。

それでは、おおむね、この点に関してはよろしゅうございますか。

よろしければ、次の議題に移らせていただきます。

前回のこの協議会において、複数の委員から、苦情・紛争事案を分析し、それを業界にフィードバックすることが重要であり、そうした体制ができているのかという、ご質問ないしご意見があったかと思います。そこで、金融ADR機関における苦情・紛争事案に係る分析、それから金融機関へのフィードバックの状況につきまして、まず事務局と金融ADR機関からご説明をお願いして、その後、まとめてご質問、ご意見をいただきたいと思います。

まず、事務局からお願いします。

○橋本室長

それでは資料2-1、A3判の2枚紙をご覧いただきたいと思います。「苦情・紛争事案に係る分析の取組み状況および金融機関に対するフィードバックの取組み状況」という表題の資料でございます。現状で各金融ADR機関がどのようなトラブルの分析や業界へのフィードバックを行っているかについて、ご報告いただきまして、それを取りまとめたものでございます。なお、本日はこの後、各機関から個別にご説明がありますので、概略のみ申し上げたいと思います。

まず資料の上半分の部分、「分析の取組み状況」についてです。金融ADR機関の多くは、苦情・紛争とも、商品別、原因別に区分いたしまして、それぞれ分析を行っております。商品別では、銀行であれば預金、貸出等、信託であれば金銭信託、年金信託等、保険であれば自動車保険、火災保険等、あるいは家財、賠償、ペット保険等、金商業者であれば株式、債券、投信等の区分ごとに、各業界の取扱商品に則して各機関は分析しております。原因別では、例えば説明態勢、事務ミスなど、保険においては募集、管理、保険金支払い、収納管理などの区分により分析しております。貸金業における取立行為や帳簿の開示、個人情報などの類型別の区分も、これに該当するものと思います。また申立人の属性は、男女別、年齢別、個人・法人別等による分析など、それぞれの機関が対象業界の業務状況等に則した分析を行っている状況が見られます。

各機関における個別の取組みといたしましては、例えば生命保険協会では、苦情件数の推移等を踏まえて重要テーマを選定の上、具体的な取組みや実務を踏まえた考え方について会員会社へアンケートを実施している、あるいは特定商品に係る事案が多い場合には、個別に当該会社に注意喚起、改善勧告を行う仕組みにしていることが報告されております。またFINMACでは、紛争案件において紛争解決委員による事例研究を行って、事案の性質等の分析も適宜行っているということでございます。なお保険オンブズマンの場合は、商品別の特徴が見られずに、苦情・紛争の原因が個社に起因しているものが多いため、格別の分析を行っていないという報告をいただいております。

続いて、表の下段、「フィードバックの取組み状況」についてですが、各機関においては、それぞれの取組みによりまして、分析結果等を業界または個別の金融機関に還元している様子が見られます。具体的には、分析結果をウェブサイトに公表していること、あるいは内部会合や会議等で報告していること、加入金融機関に対し定期的に分析結果を送付していること、それから苦情・紛争の分析結果等につきまして、加入金融機関向けの研修会や内部管理者等を対象としたセミナーを実施していることなどについては、多くの金融ADR機関が行っているように思います。

これらに加えまして、各機関における個別の取組みといたしましては、例えば全国銀行協会では、特に苦情・紛争が多い商品、デリバティブ商品等につきまして、関係会合において状況を報告して注意喚起している、生命保険協会では、最近の苦情状況を踏まえて、事務局においてテーマを設定して、当該テーマに関する各社の取組事例、今後の改善策の集約・分析を年1回実施しているほか、外部有識者等により構成される裁定諮問委員会を設置いたしまして、意見をいただいているなどの取組みも見られます。損害保険協会では、受け付けた苦情情報をもとに、業界としての業務改善に役立てるための検討スキームを構築し、今年度から実施しているということです。さらに日本少額短期保険協会では、苦情件数が増加した場合に、当該事業者の経営層に報告する、経営層に報告するところがポイントだと思いますが、報告するとともに、担当者を交えて情報交換を実施しているなどの取組みが見られております。

説明は以上でございます。

○山本座長

ありがとうございました。

それでは、次に各金融ADR機関からのご説明をお願いいたします。なお大変恐縮ですけれども、時間の関係がございますので、各機関数分程度でご説明をいただければと思います。委員の皆様には、今の資料2-1と、資料2-2がそれぞれの機関の個々の取組みをまとめたものでございますので、これらをご参照いただきながらお話を聞いていただければと思います。

まずは全国銀行協会、渡邉委員からお願いいたします。

○渡邉委員

私どもの資料は、資料2-2の1ページから14ページでございます。まず開いていただいて、2ページから3ページですが、業務分類別の分類が掲載されております。預金業務、貸出業務、デリバティブ、証券、チャネル業務といった業務別の件数を掲載しております。その業務ごとのトピック的な事案を5ページから9ページに掲載しております。戻っていただきまして、4ページは、苦情の発生原因別の統計となっております。例えば貸出業務でいきますと、取引方針が43.3%と最も多く、与信判断への不満等です。また証券とか保険の窓販に関して言えば、説明態勢が一番苦情の発生要因として挙がっているという、発生原因別の統計をとっております。こういった苦情については、解決依頼のあったものについては銀行の苦情窓口へ連絡し、速やかな解決依頼を行い、最終的には銀行から苦情対応報告が提出されることになっております。苦情段階で解決できないものについては、紛争解決に移行する形になっております。

紛争に関しては9ページ以降に掲載しておりますけれども、実は今回、資料が非常に大部だということで、ここには掲載していないのですが、四半期ごとに個別の紛争事案、250事案ぐらいあるので、250ページぐらいにわたってしまうものですが、全件の紛争事案を開示しております。個別事案につきましては、イメージ的には信託協会の25ページに掲載されているような内容のものを、全件掲載しております。あっせんの申立ての概要から、申立人の属性、申立ての経緯、内容、双方の主張、一番重要なのは、あっせん委員の指摘した事項と判断とその結果、こういったものを1事案ごとに全て開示して、加入銀行にも還元しております。

そのほか、加入銀行向け研修会では、全事案の中でトピック的なものを複数挙げまして、紛争になりやすい傾向や要因等をフィードバックして、販売体制の改善に向けた取組みの参考になるよう工夫しまして、取り組んでいるところでございます。

私からは以上です。

○山本座長

ありがとうございました。

続きまして、信託協会の岡本委員、よろしくお願いいたします。

○岡本委員

私どもの信託協会は、ほかの団体と違うところは、手続実施基本契約を締結している信託会社の中には、信託協会に加盟していない信託会社もあります。そこでこちらの資料では、当該加盟会社と当該非加盟会社、一般消費者と分けて、それぞれフィードバックの仕方を記載しております。フィードバックの仕方につきましては、基本的には「苦情処理手続および紛争解決手続等に係る業務規程」に則りまして、フィードバックをさせていただいております。

資料2-2の15ページ以下に、今、全銀協からもお話があったのですが、具体的な実例として資料を添付しております。私ども信託協会では、信託業法と「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」、いわゆる兼営法という法律に基づきまして、信託業務を対象業務としてADRの指定を受けておりますが、信託業務以外の業務につきましては任意業務という形で対応しております。フィードバックにつきましても、信託業務以外の業務も含めて還元しております。また信託業務は個別性が非常に強いことから、苦情や紛争につきましては、特定の業務に集中する傾向が見られないため、苦情につきましては主な事例として、紛争につきましては、あっせん申立ての事案を、先ほどご説明のあった資料のとおり概要として、主に事案の内容を整理してフィードバックすることで、注意喚起を図っているところです。

以上でございます。

○山本座長

ありがとうございました。

引続き、生命保険協会、酒巻委員、お願いします。

○酒巻委員

当協会の資料につきましては、資料2-2の28ページ以下にございますので、ご覧いただきたいと思います。当協会では、基本的に苦情を商品別に分類する形の分析は行っておりません。少し理由についてお話しさせていただきますと、生命保険につきましては、例えば生命保険文化センターが作っている資料によりますと、主要な主契約だけでも16種類ございまして、これに限定告知型、無選択型、あるいは解約返戻金がないもの、低解約返戻金型のもの、外貨建てのもの、MVAを利用したものなど、さまざまなバリエーションが加わってまいります。さらに特約がこの主契約にのってくるわけですけれども、特約についても26種類ほどございまして、生命保険商品は、それらが複雑に結びついて1つの商品を形成しております。そういったことから、苦情分析の前提となる適切な商品分類を行うことがなかなか難しいということがございます。

一方で、生命保険に関する苦情につきましては、基本的にはいずれの保険商品についても同様の原因で括ることができます。例えば、当方に寄せられている苦情事例で多いものに、「入院等給付金不支払決定」と分類しているものがあり、具体的には告知義務違反の解除が問題となっているケースですとか、入院や手術の約款該当・非該当が問題となっているケース等があるのですが、これを取りあげてみましても、基本的には特定の保険種類、商品に関する問題ではなく、関連する全ての保険商品にかかわる共通する問題であることがわかります。そういったことから、基本的には当方におきましては商品別の分析を行っておりません。

そういう点を踏まえまして、先ほどの資料にございますように、どのような場面、手続における苦情かということで、新契約、収納、保全、保険金・給付金支払等の区分によって、それから、どのような内容の苦情かということで、説明不十分、失効・復活、解約手続、入院等給付金不支払決定等の区分によって、また、どこから苦情が発生しているのかということで、営業職員、代理店、制度・事務等の区分によって原因分析を行っております。

ただ、そうは申しましても、苦情の原因分析を行っていく過程におきましては、苦情となっている商品の傾向も当然確認しているわけでございまして、最近の例でいいますと、変額個人年金保険や一時払終身保険等については、常に注視しております。また先ほど事務局からご紹介をいただきましたが、さまざまなご意見や苦情の状況等を踏まえまして、重要テーマを選定し、具体的な取組み等について会員会社にアンケートを実施し、結果をフィードバックする等、再発防止を図るための取組みをしております。例えば最近の例でいいますと、説明不十分というテーマに関連して、高齢者向けの商品等についての分析も行いましたし、また手術給付金にかかわる苦情が多いということで、手術給付金が支払われるタイプの商品全般について分析を行いました。さらに、特定商品に係る苦情が多い場合には、個別に当該会社に注意喚起、改善勧告を行う仕組みがあります。

次に紛争の分析でございますが、紛争事案については、当然、審理の過程において商品の内容が明確にわかってまいりますので、特定商品に係る事案が多ければ、個別に注意喚起、改善勧告を行うことができることになっております。ただ紛争につきましても、基本的には苦情段階での保険会社の対応、ADR機関での苦情処理手続において解決できなかったものが紛争として上がってくるわけですから、前段の苦情段階での分析をしっかりと行って、分析結果を保険会社に適切にフィードバックしていくことが第一義的には重要であると考えております。

最後に、苦情のフィードバックにつきましては、分析結果を四半期ごとに「ボイス・リポート」の全社版と、各社ごとに作成する個社版として取りまとめ、全社版については、協会における関係の委員会や理事会等の場で報告・説明をし、個社版については、各社の担当役員宛てに送付をしております。加えて年1回、「相談所リポート」を取りまとめ、同じように報告・説明をしております。また紛争につきましても、「ボイス・リポート」あるいは「相談所リポート」の中に分析結果を掲載し、同様に報告・説明をしております。さらに当協会におきましては、各社の相談部門、法務部門の担当者等を対象にして、裁定審査会の理解促進や、苦情・紛争の再発防止等を目的とし、裁定手続の説明や紛争事例の紹介などを行う研修会を年2回実施しております。

私からの補足は、以上でございます。

○山本座長

ありがとうございました。

続きまして、日本損害保険協会の森委員、よろしくお願いします。

○森(栄)委員

A3の資料2-1をご覧いただけますでしょうか。一番右側が日本損害保険協会の欄でございます。まず「分析の取組み状況」の苦情の部分ですが、苦情の商品別につきましては、自動車保険、火災保険など、保険種類別に分類しまして、苦情発生の傾向を見ています。またその下の原因別では、契約募集、保険金支払いなどの苦情の局面別に、そして契約引受け、説明不足など、申し出内容別に分類して傾向を把握しております。紛争につきましても、同様に保険種類別や紛争局面別に発生傾向を見ております。

資料2-2については、38ページからが損保協会の部分になってございます。38ページに表紙がありますのは、「そんぽADRセンター統計号」という資料でして、四半期ごとに作成しております。損保協会のホームページで公開しているものです。44ページに、今申し上げた苦情解決手続の実施状況が載っておりまして、内訳として、保険種類別や苦情の局面別の推移が載っています。それから、50ページに、今度は紛争解決手続の実施状況が載っておりまして、これも保険種類別、紛争局面別に掲載しております。またこの資料は抜粋でございまして、事例もあわせて載せている資料となっています。

A3の資料に戻りまして、「フィードバックの取組み状況」です。苦情の1つ目の丸ですが、ウェブサイトで公表の分析結果と書いてありますが、これは今ご説明しました「そんぽADRセンター統計号」になります。これを四半期ごとに損保会社にもフィードバックしております。また会社別の苦情解決手続の件数につきまして、毎月3回、損保会社に情報提供をしています。これらは紛争解決手続においても同様のことをやっています。一番下の紛争のところの黒丸でございます。苦情の2番目の丸でございますが、受け付けた苦情のうち業務改善のため情報共有が必要と考えられる事案について、その概要を取りまとめて、毎月、損保会社にフィードバックしていることが書かれてございます。最後に、苦情の3つ目の丸ですが、苦情情報をもとに、業界としての業務改善に結びつけるスキームを構築しております。個別の事例から、各社において業務改善が必要と思われるものを抽出しまして、分析、検討し、例えば協会で作成しますガイドライン等もございますが、そういったものを修正するなど、各社の業務品質の向上に役立てているという趣旨でございます。

損保協会は以上でございます。

○山本座長

ありがとうございました。

それでは、保険オンブズマン、瀧下委員、お願いします。

○瀧下委員

保険オンブズマンと大層な名前を名乗っておりますけれども、私どもは外資系損保27社、保険仲立人36社を対象とした団体でございます。そのうち保険仲立人に関しては、過去2年間、1件の苦情も1件の紛争も申し立てられたことがございません。27の損害保険会社のうち、過去苦情が発生したのは8社、紛争が発生しているのは5社ということで、非常に固有名詞の世界でございます。したがいまして、商品とか原因とか、いわゆる計数的な統計は一切とっておりません。大体、固有名詞でどこの会社、また発生する場所も、会社によってあそこが多いとか、この会社のこの商品のこの査定の部門がというように、非常に固有名詞的なところが我々の見ている特徴でございます。

では、どうフィードバックするかというと、またそこで我々の特徴がございまして、外資系でございますので、巨大なコングロマリットの一番枝葉の部分でございます。経営自体はニューヨークやどこか外国にいて、そこが最終的な経営判断をしているわけでございまして、日本でも多くの会社は本社から派遣された外国人が経営しておりまして、要はそこに伝わらないと改善が図れないのが特徴でございます。したがいまして、苦情に関しても、一応、保険金関係とか契約関係という分類をして公表しておりますが、それの英語版を作って、まず外国人へ回しているのがひとつと、紛争についても終結した事案をウェブ上で公表しておりますけれども、さらにまだ終了していない案件も含めて適宜概要を英語にして経営層に流しているところです。本当はもっと立ち入りたいのですが、私どもがどこまで言えるのか、あの部長はおかしいから代えろと言えるのかどうか、その辺がよくわかりません。実はそういう原因ではないかと思われるものがあって、この会社は5件しかないのに3回あそこだということになっていまして、やはりあそこはおかしいということを、我々はひそひそと話しているのですが、それを大きい声で話していいのかどうかが、よくわからないところが悩みでございます。

以上でございます。

○山本座長

ありがとうございました。

続きまして、日本少額短期保険協会、大野委員、よろしくお願いします。

○大野委員

日本少額短期保険協会でございます。

私どもの業界は、その名のとおり少額でかつ短期の保険を取り扱っておりまして、もともと苦情等の件数は保険、銀行業界に比べて少ないのが特徴でございます。ただ生保系、損保系、両方の商品を扱えますので、私どもの場合は、分析につきましては商品別に注力を置いております。具体的に申し上げますと、家財・賠償や生保・医療、ペット、費用・その他という、大きく4つで苦情を分類しておりまして、紛争の場合は、それをさらに細かく見ていくことで分析しております。フィードバックの方法でございますが、上半期で受付件数が120件ほど、加盟業者数が70社ですので、割算していきますと非常に件数自体は少ないのですが、そのわずかの件数でも、短期間で少し増えたりしますと、これは何か一定の原因なり傾向があるかとも考えまして、先ほど事務局からご報告がありましたとおりに、その業者の経営層に伝えるとともに、私どもが場合によっては現地に行きまして、担当者と情報交換をすることに、最近は取り組むようになっております。

それから、私どもは発足しましてちょうど2年ぐらい経ちまして、ある程度、経験、知識等も増えてきたこともありますし、そろそろ時期かと思いまして、セミナーを10月に開催いたしました。事業者の内部管理者の方をお呼びいたしまして、これまでの蓄積の状況等をフィードバックするという試みを初めていたしました。非常にためになったという声を事業者からいただきまして、これを今後、半年に1回程度、報告会という形で続けていこうと考えております。

以上が、資料2-1でございます。

続きまして、資料2-2を簡単にご説明させていただきますと、54ページから59ページまでが私どものページになりますが、「少額短期ほけん相談室レポート」を、半年に1度、ウェブサイトに公表して事業者に通知しております。こういった形で受付状況を公表しておりまして、この中でかいつまんでポイントだけ申し上げますと、56ページを見ていただくとグラフがございますが、苦情の内容としましては、圧倒的に支払関係が多いこと、それから申立人は契約者が圧倒的に多い、商品別には、家財・賠償とペットが大体その大半を占めているのが特徴的なところでございます。以降57ページから59ページにわたりましては、苦情の事例や、まだ数は少ないのですが紛争の事例も概要を載せさせていただきまして、事業者の方や一般の方がお読みいただける内容にしているという状況でございます。

以上です。

○山本座長

ありがとうございました。

次に、FINMACの坂井委員、よろしくお願いします。

○坂井委員

FINMACにつきましては、固有の状況としまして、金融商品取引法上の5つの自主規制機関から、その紛争解決業務について業務委託を受けて、金融商品取引法の範囲における紛争を一元的に解決しようという取組みを行っております。したがいまして、先にフィードバックの話になってしまうのですが、業務委託をしている5つの各自主規制機関に対してフィードバックを行うということがございます。同時に、全体の自主規制機関に属していない、第二種金融商品取引業者における苦情あるいは紛争解決業務の実績につきましても、全体をFINMACとして公表する形で、公表あるいはフィードバックを行っております。

資料2-2から先にご紹介させていただきたいのですが、60ページから68ページまでにある部分は、日本証券業協会が当センターからフィードバックを受けた情報をもとに、日本証券業協会の協会員宛てに周知をしている姿でございます。したがいまして、このもととなるデータを、私どもからフィードバックをしていることになります。5つの協会それぞれにフィードバックをして、各協会がそれぞれの協会員に対してフィードバックをするという形でございます。ご覧のとおり、あっせん、あるいは苦情処理、相談業務それぞれについて、さまざまな分類を行いまして、分析を行った結果としてフィードバックを行い、それぞれの機関が協会員宛てにフィードバックをするという流れをつくっているところが特徴になります。

特に私どもの場合は、5つの協会の中でも日本証券業協会における取組みを紹介させていただきますと、資料の70ページをご覧いただきますと、あっせん事例がございますが、この事例につきましては毎月月末に私どもから日証協にフィードバックを行いまして、協会員宛てにこういった詳細な典型的な事例、特に紹介すべき事例を取りあげまして、詳細なものをお知らせしています。日証協においては、さらにこの紙の追加部分で「留意事項」として、特にこの事案について再発防止のためにはこういった点に留意する必要があるという部分も付けて、フィードバックをしております。そこは日証協の部分でございまして、会員に限って通知している部分でございますので、本日は付けておりません。省略しております。

資料2-1に書いてございます、フィードバックの、苦情のところでいいますと、上から3つ目の黒ポツでございますが、日証協の場合ですと、協会員の内部管理統括責任者向けに四半期に1回程度、研修を実施しておりまして、これが日証協の自主規制規則の義務研修という形になっておりますが、講師の派遣を依頼されまして、そこに職員が出向いて講師をする形で、具体的な紛争・苦情の状況について説明を行い、また留意すべき点についても講師として解説を行うなどの取組みをしております。あとは資料に苦情の内容を紹介しておりますが、時間の関係がありますので、後ほどご覧いただければと思います。

簡単でございますが、以上でございます。

○山本座長

ありがとうございました。

最後になりましたが、日本貸金業協会、八木委員、よろしくお願いします。

○八木委員

資料2-1に沿ってご説明させていただきたいと思います。まず「分析の取組み状況」でございますが、当ADRにおきましては、商品別の分析は行っておりませんが、原因別の分析に重点を置いております。事案の内容につきまして、契約内容や取立て行為、あるいは帳簿の開示など、類型別に分類いたしまして、月次、四半期、半期、年次のタイミングで、事案の件数と苦情・紛争の傾向について分析しております。

次に「フィードバックの取組み状況」でございますが、苦情につきましては、ウェブサイトにおきまして毎月、類型別に分類した事案の件数を公表するほかに、先ほど申し上げたように、四半期と半期、年次のタイミングで、典型的な事例について処理状況等を公表しております。それから紛争につきましても、ウェブサイトにおきまして、毎月新規の受付件数を公表するほか、先ほどと同じように、四半期、半期、年次のタイミングで、類型別の件数、それから紛争終結事案につきましては全件の概要を公表しております。また業者向けの直接的なフィードバックといたしまして、9月末現在で、全国に2,280社、事業者がございますが、こちらの登録貸金業者に対しまして、資料2-2の71ページから、4ページものになりますが、「センターだより」という名前の小冊子を3カ月に1回の割合で郵送で直接送付いたしまして、ADRからの情報提供をしております。

なお、補足になりますけれども、私どもの協会は自主規制機関でございますので、その取組みの中で、年に1回、全国を10の地区に分けまして、業務研修会を実施しておりまして、対象は全登録貸金業者となります。その研修の目的でございますが、協会のADRに寄せられた苦情や紛争の原因に、業者側の法令違反、あるいは法令違反でなくても不適切な対応の場合がございますので、協会の監査から見た業務指導や、ADRから見た顧客対応の指導を取り込んだ研修内容としておりまして、これをフィードバックの一環といたしております。

以上でございます。

○山本座長

ありがとうございました。

それでは、これまでの事務局のご説明と各機関からのご報告につきまして、ご意見、ご質問等がございましたら、ご自由にお出しいただければと思います。

いかがでしょうか。これは高橋委員のご発言が、前回、確かあったのではないかと記憶していますが。

○高橋委員

はい。ご報告をありがとうございました。かなり状況が見えてきた感じがしています。

まず、銀行協会にお伺いしたいのですけれども、かなりシンプルにまとめてくださっていまして、生保や損保の詳しさと比べると、少し状況が見えませんので、教えていただきたい。大ざっぱに言うと、苦情とか紛争に関して把握して、そして分析・整理をして、それを原因別にして、注意喚起や研修を行っている。ここがフィードバックという理解だと思うのですが、その原因別に分析されたものが具体的にどのようにフィードバックされているのかを、教えていただきたいと思うのです。

例えば原因別のところに、説明義務とか申立人の属性、投資意向に対する適合性という記述があるのですが、これがトラブルになった場合に、具体的にどう改善するように情報発信をしているのか。注意喚起という言葉だと、トラブルを起こさないようにということしか見えてこなくて、その原因に対してどういうアプローチをしているのかが見えないので、少し、2、3の事例ででも教えていただけたらと思います。

○渡邉委員

はい。この資料以外に全件の申立て事案についてディスクローズしているので、その内容を見ると割とわかりやすかったかという気はするのですが、まず、あっせん委員会の場で、どういったところが問題になったかについて整理をし、それを各銀行に対して、しっかり説明します。また、問題のあった銀行に対しては、個別に改善措置を図るように注意喚起をしております。

それ以外に、あっせん委員会で導き出した指摘や課題について、しっかり銀行で受けとめて、それがどうやって銀行の中で浸透されているのかについて、関係会合等でヒアリングをしております。具体的な例としては、ある銀行は、営業店に対して、私どものあっせん委員が判断した全件の事案の中から具体的な事案を示して、そこから得られる留意事項などの徹底を図っていますといった回答を得ています。さらに、あっせんの状況を踏まえて、販売ルールや高齢者対応ルールを見直すという回答も得ております。このように、フィードバックしたものが、どのように改善が図られているのかということを、関係会合において、いろいろ回答を得ているという状況でございます。

○高橋委員

では、少し具体的にご質問をしたいのですけれども、銀行は今回、件数を見ても、窓販のところ、保険や投資商品のところがトラブルとしてかなりあるということなので、販売員の理解を超える、つまり販売員の能力を超えるような複雑な商品を売っているケースがかなり見られると、私は理解しているのです。だとすると、適合性もですが、そもそも銀行で代理店として販売するのに適当でない商品が売られていたり、あるいはそれを売るのに、もちろん資格がある人が売っているのは十分承知しているのですが、資格があっても十分に説明できないような人たちが、今月のキャンペーン商品みたいな形で投資信託や複雑な保険を売っているケースなどの場合は、こういうものを改善していただかないと、トラブルはなくならないと思うのです。そういう営業体制や、あるいは取扱商品の商品性にまで踏み込んだ議論、フィードバックが得られているのかどうか。私はぜひやっていただきたいと思っていますが、その辺が見えなかったのが少し残念なので、お伺いしているということです。よろしくお願いいたします。

○山本座長

どうぞ、渡邉委員、もし可能なら。

○渡邉委員

おっしゃられているところは理解しておりまして、例えば2007年当時に販売された投信のケースで言うと、苦情や紛争は、正直、実際ありました。それに対して、銀行がどういう改善を図ったかということは、私どもとしても注意深く見ているところでございます。現在、寄せられている苦情・紛争に関して言えば、2007年当時、リーマンショック前に販売された商品に関するものがほとんどです。それに対して、各銀行が営業店に対して徹底的に指導してモニタリングを強化したり、相場の急変時のアフターフォローを義務化させたりなどの指導を行った結果として、リーマンショック後に販売した商品について、苦情や紛争があったという件数は、極めて少ないと認識しております。投信に関しては、そのようなことが言えるかと思います。

○山本座長

ありがとうございました。

よろしいですか。

○高橋委員

まだいいのですか。(笑)

○山本座長

どうぞ。

○高橋委員

ほかの方からあるかもしれないので。

投信について言えば、リーマンショックで相場が急落したから消費者が気が付いて、調べてみたら、そもそも商品が理解できていなかった、適合していないような商品を売られていたというケースかとは思うのですが、今のご説明を伺っていますと、もうひとつは、金商法の改正があって、販売に関してかなり厳し目のルールが適用になったので、各銀行がそこに対してもしっかり対応していると理解してよろしいのでしょうか。

○渡邉委員

そういうことでございます。監督指針等の改正もありましたので、そこら辺はしっかりやっているということだと思います。

○山本座長

よろしいでしょうか。それでは、ほかにいかがでしょうか。

どうぞ、石戸谷委員。

○石戸谷委員

銀行に集中してしまって恐縮ですけれども、為替デリバティブの関係については何か具体例があったほうがいいと思いますので、挙げているわけで、意見という扱いでも結構です。

国会の議事録などを見ていましたら、たびたび取り上げられていて、22年4月の監督指針が施行されてからは、ほとんどない、1件あるとか何とかという答弁がありまして、そうしますと、あの監督指針は合理的データに基づく最悪シナリオの提示という説明、そういう説明があった場合にトラブルがなくなっているということは、逆に言えば、その前にそういった説明がされていないことが紛争の起因になっているのではないかと、うかがわれるわけです。

中身の話をしているのではなくて、例えばそういう例でいきますと、同時多発の紛争が起こってくる場合に、監督指針、ひとつは紛争の原因と防止という点から考えると、金融庁のガイドラインで予防という面が果たされたことになるわけですが、一方、ADRに出てくる苦情は真っ先にわかるわけでして、当局が動く前に業界として、私はかねがね自主規制機関がいいと言っているわけですが、そういうもので、新規の商品についてはどういう説明があるべきかを、いち早く出すべきなのではないか。姿として。説明義務という漠とした形ではなくて、何を説明すべきであったかが、まさに問題になっているわけですので、事実認定の問題でも何でもないわけです。何を説明すべきか。最悪のシミュレーションなんか口頭でやれるわけではなく、ペーパーは必ず、説明していればあるわけなので、言った、言わないという話でもないし、非常に明確ではないか。それが防止の役割。

他方、起こってしまったものをどう解決するかという観点から見ますと、そうであれば、そういうものをADRに申し立てられたときに、解決のときにどのように考えるべきかが、解決の中身にも斟酌されるべきものではないか。同時多発にある場合に、ある程度の考え方の基準を立てることが必要になってくると思うのですが、その場合のADRの役割というか機能の中に、そのことが重要な意味を持ってくるのではないかと思われるのですが、どうも別な基準でやっているのではないかという、ヘッジニーズだとかいうところを重視してやっているのではないかというので、そのようなことだけではなくて、監督指針は22年に突如として出てきたのではなくて、同種のものは、そうはっきりはしていなかったかもしれませんが、前からあるものなので、そうであるとすると、そういうものを解決の中にも役立てるという意味で、個々のあっせんをどう解決するかという個別のマターだけではなくて、全体的解決をどう図るかという意味でも、ADR機関として果たすべき役割は非常に大きいのではないか。

これは少し理念的な問題でありますし、意見的なことがかなり多いので、必ずしも何か発言を求めているのではないですけれども、言っていただければ大変うれしいです。

○山本座長

もしコメントがございましたら、お願いします。

○渡邉委員

非常に難しいご質問で、まず先ほどの最悪のシナリオというところは、では従前はそういう説明がなかったのかというと、多分説明はしているのだと思います。ただ、要は実感を持って理解の共有化が図られていたかというところだと思うのです。例えば、今、日経平均株価が9,000円台であるとして、それが5,000円台ぐらいに下落したらという説明を、当時お互いに共有できるほどの実感を持って理解していたかという問題だと思います。したがって、あっせん委員会においては、為替デリバに関しても、適合性のみならず、こういった説明義務についても、しっかりと判断しているということはご理解いただければと思います。

それから、最新の金融商品等のいろいろな苦情や紛争に関しては、ご指摘のとおりでして、今現在ほとんどがリーマンショック前に販売された商品の申立て事案が多いのですが、確かに最新の事案についても数件、かなり少ないのですが、ございます。そういったものについてウオッチして、的確にいろいろな分析をやっていくのは非常に重要なことであり、今後、検討課題として考えたいと思います。

○山本座長

ありがとうございました。

それでは、井上委員。

○井上委員

今の件に関して、損保協会の先ほどのお話に関連して質問ですが、非常に興味深いと思ったのですが、苦情に関する「フィードバックの取組み状況」のところで、業界としての業務改善に役立てるための検討スキームというお話があって、先ほどのお話ですと、苦情がいろいろたまってくる中で、傾向のようなものを抽出なさった上で、分析して、検討して、その後、それから得られるものをベースにガイドラインなどを修正するというご説明をいただきました。これはまだ本年度からということですので、それほど時間が経っていないわけですが、もし具体的に、ガイドラインの修正まで行き着いたものがあれば、簡潔にご紹介していただけると、フィードバックを今後やっていかなければいけないという、ひとつの参考になると思いますが。

○森(栄)委員

この4月から始めているスキームですので、そのスキームにおいては、まだ結論が出ているところがございません。6カ月間まとめて、それを検討していくことにしていますので、今まさにやっている最中であります。そういった改定をしていきたいということですが、基本的には個別の事案を見まして、どうしてこういうことになっているのだろうとかいうことが、例えばほかにもあるか、共通項があるのではないかとか、会社を越えて共通になるのではないかなどを見まして、ここを変えれば、ここを修正していけば、改善とか未然の防止につながるのではないかということを個別に見ていきまして、それを実際に担当している部門にさらに検討してもらい、直していく。そのときに、募集の文書・パンフレットが悪いのか、募集人の説明が悪いのかが、出てくると思うのです。そのときに、ガイドラインやパンフレットなどがあった場合に、こういう表現をこのように直したらいいのではないかということに持っていきたいという趣旨で、今やっています。

○山本座長

どうぞ。

○井上委員

今のような検討は、商品別でも原因別でも両方やっておられるということですか。

○森(栄)委員

今のフィードバックのところでしょうか。

○井上委員

はい。

○森(栄)委員

もちろん個別の事案ごとにも見ていますので、それが案件に共通の項目であるということが出てくれば、それはそれで検討の材料にしていくということです。

○山本座長

よろしいですか。

どうぞ。

○井上委員

現状、ガイドラインの改正まで行っていないということであれば、現在検討中の具体的な話を聞きたいと思ったのですが、今のお話は、原因別や商品別などの苦情・紛争の分析を通じて、ある程度、傾向のようなものが抽出され、検討されて、その分析の結果として、もし、ここをこう直せばいいというものがあれば、それを反映していくように検討されているということでしょうか。

○森(栄)委員

そうですね。その材料を今探していて、それを確定して、具体的にどこを変えていくか、どの部分がそれに該当するのだろうということをやって、その上で改善すべき内容が出てくるという順序になっております。

○井上委員

今検討中ということですので、あまりそれ以上、具体的なことを紹介いただけないのかもしれないのですが、今後具体化したところで、ぜひ紹介していただきたいと思います。

○森(栄)委員

はい、わかりました。

○山本座長

その点は、今後よろしくお願いいたします。ほかにいかがでしょうか。

どうぞ、お願いします。

○鈴木委員

国民生活センターでは、今年の7月に、年々増加する投資信託のトラブルを公表したところですが、確かにおっしゃられるように、苦情事例を見ますと、数年前に契約した投資信託についてが多いのですが、それとともに、昨年度2011年度や2012年、今年度になっても、数日前に、定期預金をする予定で銀行に行ったところ、利率のよい商品があると投資信託を勧められたとか、最近の事例もあるのです。全くないというわけではなくて、しかも非常に複雑な仕組みのものを売られている。本当に投資経験のないような消費者に売られているケースが見られていまして、そもそも一般の消費者に理解できないような非常に複雑な難しい商品を売られることがどうなのかと、私どもでは思っておりますので、その辺もご考慮いただければと思います。

○山本座長

よろしいですか。

渡邉委員、どうぞ。

○渡邉委員

おっしゃられることは、十分理解しました。確かに投資経験のない人に、いきなり理解ができないような複雑な商品を売るというのは、あっせん委員会では、問題点として指摘し、あっせん案等を提示しています。今おっしゃったようなご指摘の内容については、私どもも十分分析して改善を図れるような形で対応していきたいと思っております。

○山本座長

どうぞ、高橋委員。

○高橋委員

その点については、先ほどの私の話の続きになるのですが、全銀協が問題のある銀行、あるいは複数かもしれませんが、そういうところにフィードバックしていくというのはわかるのですが、銀行は、そこで売る商品、例えば投信の場合には、銀行が売りやすい商品として、組成のところにまで踏み込んで要求を出していることがあるのではないかと思うのです。そういう意味では、営業体制といいますか、そのあたりにまできちんと届くような、何らかの手立てをしていただきたいと思うのですが、そのあたりはどのようにお感じでしょうか。

○山本座長

いかがでしょうか。関連して。

○唯根委員

関連して。

○山本座長

では、唯根委員。

○唯根委員

関連して伺いたいのは、生保協会はフィードバックの箇所を結構細かく書かれていらっしゃるのですが、ほかの団体に関しましては、どういう部門にこの情報提供をなさっているのか。経営陣まで行っているところも見受けられるのですが、基本的には資料を送付されている部署は、どういう部門へなさって、情報提供とおっしゃっているのか、その辺もあわせて伺えればと思います。

○山本座長

それでは、順次お願いしましょうか。

渡邉委員から。

○渡邉委員

送付先に関しては、本部の業務部門や企画部門、コンプライアンス室などですけれども、ただ私どものあっせん事例は、今後の業務改善に非常に役立つものでございますので、当然のことながら経営者層には行きますし、例えば各支店長に配付するほか、こういった私どもの資料に関して、全店規模でフィードバックがされているということも聞いております。

○山本座長

岡本委員。

○岡本委員

私どもの送付先については、非加盟の信託会社が4社で、窓口が決まっていますので、そこにお送りしています。組織的には小さな組織ですので、上のほうまで報告は行っているのだと思います。会議での報告については、経営サイドの部長級の会議があるのですが、そこは毎月報告はしております。常・専務級の会議は3カ月に1回、報告をさせていただいております。

以上です。

○山本座長

ありがとうございました。

生保は一応ここに書かれてあるということでしょうか。

では、森委員、お願いします。

○森(栄)委員

ウェブサイトで公開している先ほどの資料等は、それを会員が見れば見られるということですが、一応経営層で構成している会議がありますので、そこには配るようにしています。したがって、役員である経営層の委員がそれを見るというスタイルにしております。

○山本座長

瀧下委員。

○瀧下委員

英語にした資料は、先ほど申し上げたように、本当の経営層で日本における代表者クラス、コングロマリットなので、保険会社ではなく、そのホールディングのほうに送る例もあります。日常的な指導はお客様相談室長等ですが、会社によってどんな権限を持っているかよくわからないので、どこまで伝わっているかは承知しておりません。

○山本座長

大野委員。

○大野委員

少短協会の場合は事業者宛てに通達を出していまして、紙ではなく電子媒体ですけれども、電子メール形式で全事業者の代表者と、それ以外に窓口を各事業者から申告いただいていまして、その2者宛てに通達を流しています。その通達の中で、「相談室レポート」をアップしましたというご連絡をしております。あと理事会で、「相談室レポート」をアップしましたという報告をしておりますので、その2点で事業者に伝わっておると理解しております。

○山本座長

坂井委員。

○坂井委員

私どもが直接ということではなくて、各協会からフィードバックをする際には、内部管理統括責任者という役職宛てにフィードバックを行います。大概、コンプライアンス部門の担当役員ということで、会社経営の中ではナンバー2、ナンバー3のあたりの役員の方に送ることになります。

○山本座長

わかりました。

八木委員。

○八木委員

事業者との間で手続実施基本契約を結んでおりますけれども、その際にADRの担当窓口の責任者を決めていただいておりまして、基本的にはその方宛てに送っておりますが、中小零細の業者が多いものですから、ほとんど経営層に届いていると思っております。

○山本座長

わかりました。よろしいですか。ほかにいかがでしょうか。

どうぞ、高橋委員。

○高橋委員

まだ時間があるようですので。

生命保険協会は、裁定制度の歴史が非常に長いので、その経験を生かしていろいろなことをやっていらして、まさに担当役員である経営層、マネジメント層に届くような動きをしていらっしゃるのは非常にいいと思うのですが、それでもトラブルがなかなかなくならないという状況を見ている中で、最初の説明に、商品分類が難しい、特約の数が多いというお話があったのですが、やはりトラブルが多いもの、あるいは多い会社、多い商品に関しては、商品性に踏み込まざるを得ないこともあるのではないかと思うのです。例えば損保の場合には、不払い問題が起きたときに、商品のシンプルさへの回帰みたいなようなことを業界としてなさったと思うのですが、生命保険の場合は、そこは個社の自由だというところで、協会あるいはADRとして、フィードバックして踏み込んでいくことはされていないのかどうか、ちょっとお伺いしたいと思います。

○酒巻委員

商品分類に関しましては、少し補足をさせていただきますと、先ほどもご説明したとおり、当協会では「ボイス・リポート」の個社版を作成しております。これは四半期ごとにそれぞれの会社の苦情を取りまとめ、当該会社のどういう苦情が協会に寄せられているかを取りまとめて、当該会社にフィードバックしているものですが、当該個社版の中では、おのずと、それぞれの会社に特有の商品に関する問題があれば、その点もある程度浮き彫りになってまいります。それぞれの会社に特有のものについては、個社版という形で苦情をフィードバックすることによって、ある程度そういう分析もできているのかと思っております。

次に、商品の簡素化等を促進するというところは、協会としては、そこまではやっておりません。その点は、個別会社の経営判断の問題であると整理しております。

○高橋委員

ありがとうございます。

「ボイス・リポート」を拝見して、例えば「ボイス・リポート」の4枚目、総合で31ページ目になりますが、そこで、銀行で購入した一時払変額個人年金保険のことなども例として出ているのですが、この問題は、生保に持ち込まれたからここで処理されていると思うのですが、また銀行に戻って申し訳ないのですが、銀行で販売したものに関して、銀行がこういう分析をしているかどうか、非常に気になるところでございまして、そもそもお互いに契約をして、生保の商品を銀行が販売するということであれば、両方の中でどういう協議が行われているのかが、非常に関心事となるわけです。

金融ADRをつくるときに、私はあくまでも横断的なADRにしてくださいとずっと主張し続けたわけですが、縦割りになっていることで、販売の問題は銀行、商品性の問題は生保ですとなりがちです。でも消費者から見たら、生保の商品を銀行窓口で買ったけれども、どちらがどのように責任をとってくれるのか、非常にわかりにくいわけです。銀行に損害賠償をしてもらったとしても、生保が何もしないわけではないでしょうという、この辺の責任分担がどうなっているのかは、消費者からは見えないのですが、現実にどのようにしていらっしゃるのか、できましたら教えていただきたいと思います。

それから、生保の「ボイス・リポート」の中の2ページ目、総合29ページで、分類が「新契約関係」のところで「不適切な募集行為」という表現になっているものが結構、件数として、それと「説明不十分」が多いのですが、ここの分類に少し納得がいかないところがありまして、例えば適合性に合わないような商品を売ったと生保が認めれば、「不適切な募集行為」に入ってきて、そうでなければ「説明不十分」に入っていくのかと思ったのですが、まず、そうかどうかということ。「不適切な募集行為」はいろいろな類型があるので、「不適合な募集行為」と「不適切な募集行為」を分けていただいたほうがいいような気もしますが、その辺はいかがでしょうか。

○山本座長

まず銀行との関係で、渡邉委員は何かありますか。

○渡邉委員

ADRに対しての申立てに関しては、どちらを訴えたいのか、銀行なのか、保険会社なのかというところから出発します。基本的には、銀行の窓口で販売した保険商品については、銀行を相手方として申し立てるというのが、ほとんどのケースだと思います。先ほどの、保険会社との負担割合については、はっきり言って私どもとしてはわかりません。私どもで理解しなければいけないことは、申立人が主張された内容について、銀行との間で、どのような争点があって、どのような問題があって、銀行に負担を求めるかというところに着眼点を置いて対応していますので、その先の話については、各銀行と保険会社との契約の問題ですので、私どもとしては承知していない状況です。

○山本座長

それでは、酒巻委員から、「不適切な募集行為」について。

○酒巻委員

お手元にお配りしている資料2-2の35ページをご覧ください。「苦情分類表」を載せております。一番上に「不適切な募集行為」として概要を載せてございます。ここに分類しておりますのは、「募集行為が保険業法に抵触する話法で募集したもの等」と分類しておりますので、現状の分類でいいますと、適合性に問題があるものであっても、保険業法に抵触するようなことがなければ「説明不十分」という形での分類になります。

○高橋委員

「その他」に入ってしまうということはないのですね。

○酒巻委員

ええ、それはありません。

○高橋委員

もうちょっと明確にしていただけると、ありがたいなと思います。

○酒巻委員

ご指摘の点は持ち帰らせていただきます。

○高橋委員

それと先ほどの全銀協からのご回答ですが、契約内容に関しては承知していないと。承知していないかもしれないけれども、そこに原因があるかもしれないということも重々あるわけでございまして、これはADR全体の問題になってくるかと思うのです。投信協会はいらしていませんが、投信にしても、代理店契約みたいな行為、委託・受託関係がどうなっているのか、手数料がどうなっているのかということにも起因して、トラブルが発生するわけでございますので、これはこの場での課題として、座長にテークノートしていただきたいと思います。

○山本座長

はい。わかりました。それは私と事務局で決めさせていただきます。

それでは、よろしゅうございますか。ありがとうございました。大変活発に貴重なご意見を頂戴できたと思います。

本日の最後の議題ですけれども、「金融ADR制度のフォローアップに関する有識者会議」の設置について、事務局からご説明をお願いします。

○長谷川委員

企画課長の長谷川でございます。

資料3をご覧ください。もう時間もありませんので、簡単にご説明したいと思いますけれども、最初のパラにありますように、ご案内のとおり、金融ADR制度は平成21年6月の法改正で制度化されまして、22年4月に施行されておるわけですが、その際、同法、改正法の附則におきまして、法施行後3年以内、すなわち来年3月末となるわけですが、それまでに指定紛争解決機関の業務の遂行状況等を踏まえて、金融ADR制度の在り方などについて検討を行うべきということが、規定されております。

3つ目のパラグラフですが、現状、8つの機関が指定を受けまして、その状況は、今日も説明がありましたが、申立件数も相当伸びておりまして、活用実績が順調に伸びているということで、利用者のトラブル解決に一定の役割を果たしていると評価しておるわけです。他方、種々、今日もご議論がありましたけれども、いろいろ改善すべき点があると考えております。そういうことで、金融ADR制度をより一層、利用者利便の向上に資するという観点から、今の附則の規定も踏まえまして、各指定紛争解決機関の業務の遂行状況の検証や、金融ADR制度の在り方などについて、検討を行いたいと考えております。

そういうことから、今般、金融庁の総務企画局長のもとに「金融ADR制度のフォローアップに関する有識者会議」を設置して、議論を開始しているところでございます。今後、月1ペースで議論をしまして、年度内を目途に取りまとめを行うと考えております。その結果については公表する予定ですので、またこの会議の場でもご報告したいと思っております。3枚目にはメンバーが列記されておりますが、本協議会の山本座長に有識者会議の座長になっていただくほか、一部の委員にも参加していただくようにしております。

簡単ではございますが、以上でございます。

○山本座長

ありがとうございました。

今ご紹介がありましたように、私のほか、当協議会のメンバーである石戸谷委員、井上委員、犬飼委員、丹野委員がメンバーに入っておりますので、当協議会の議論、本日の議論も含めまして、この有識者会議での検討に際しては、それを反映させていただきたいと思っております。

それでは、本日予定された議題は以上でございますが、何か特にご発言がございましたら。

どうぞ、森委員。

○森(倫)委員

1点、フォローアップについてお願いですが、指定紛争解決機関については、オブザーバーでもお入りになっていますし、活用状況としても件数を上げているのは事実ですが、まさに指定紛争解決機関ではない部分の紛争解決措置は、弁護士会で一部契約はしていますが、利用があまりされていない実情もございますので、ぜひフォローアップに際して、そういった部分についてもご検討いただきたいと思います。

○山本座長

ありがとうございました。

どうぞ、長谷川委員。

○長谷川委員

代替措置の件も含めて、フォローアップはしたいと考えております。

○山本座長

ありがとうございました。

ほかに何かございますか。よろしいでしょうか。

それでは、本日はこれまでとさせていただきたいと思います。次回の協議会につきましては、本年度のADRの実績が出てくるであろうと思われる、来年6月ごろを予定しておりますが、詳細は追って事務局からご連絡をさせていただきたいと思います。

それでは、本日はこれで終了したいと思います。大変活発なご議論、ありがとうございました。

(以上)

お問い合わせ先

金融庁Tel 03-3506-6000(代表)
総務企画局企画課金融トラブル解決制度推進室(内線3528)

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