第11回金融トラブル連絡調整協議会議事要旨

1. 日時:

平成14年3月27日(水)10時00分~12時10分

2. 場所:

中央合同庁舎4号館 金融庁特別会議室

3. 議題:

金融分野の業界団体・自主規制機関における苦情・紛争解決支援のモデル(案)に寄せられた意見について

4. 議事内容

  • 資料1~3を用いて、「金融分野の業界団体・自主規制機関における苦情・紛争解決支援のモデル(案)」に対する意見募集に寄せられた意見の内容について事務局より説明があった。

    • 対照表の27ページの「当事者の出頭と代理人の出席」の「出頭」を「出席」に改めるという意見に賛成である。弁護士会仲裁センターで規則の改定を行ったときも、ADRでは出頭という言葉をさけた方がいいという意見があった。

      • 異論がないので、この点は修正したいと思う。

    • 対照表の7ページ「ユーザーフレンドリー」の項目で、意見が「電話は、無料電話(フリーダイヤル)が望ましい。」を「電話は無料通話(フリーダイヤル)とする。」に修正することが妥当と思うので、この訂正に賛成したい。

    • 私どもは年間に相談も含めると4万件以上受けている。一律に無料電話となると、遠隔地からの電話も相当あるので、機関によって、件数や設置場所の状況が異なると思う。非常に多くの件数の苦情相談を、多くの地域から受けるので、一律無料化に当たっては様々な実情を踏まえる必要がある。

    • 私どもでは広報部4人で苦情相談を担当しているが、広報部本来の仕事もある。フリーダイヤルでは時間の制限がないので、先方は1~2時間でも話されることとなり、仕事に差し支える。実際には、20~30分で切らしていただいて、こちらからお電話する形で、先方の負担がないよう努力している。したがって、いきなりフリーダイヤルを義務付けられることには、若干抵抗があり、むしろ、代わりにこちらから後ほど電話をすることで十分対応できると思っている。

    • それであれば、フリーダイヤルの電話でも、後で機関からかけなおすこととし、フリーダイヤルでは要点だけ聞くだけとすれば、始めのフリーダイヤルが1時間にならずに対応できる。

    • 12ページだが、今の案では機関が日常的な問い合わせに忙殺されて、本来の紛争処理機能を果たさなくなることを心配している。機関自体が各個別の企業へのアクセスを前置とすれば、直接問い合わせが来ることがなくなり、本来の業務に専念できると思う。もうすこし議論を深めてはどうか。

    • お客様が相談や困ったことがあると、通常は営業店に持ち込まれるのが実情だと思う。金融サービスは、物理的な「もの」ではなくサービスなので、営業店で苦情や相談を処理することが通常であるため、その苦情や相談を銀行の本部に誘導する形には必ずしもなっていない。そうすると、お客様のパターンとして考えられるのは、営業店の説明で納得がいかないと業界団体の相談所の存在を知っていれば、私ども相談所へ相談に来るということがあると思う。その場合にお客様から私ども相談所を介して、銀行に事情を説明してもらう、又は状況を把握してもらうか、あるいは、お客様が直接銀行の本部に話をしたいという意思があれば、銀行の本部に行くというパターンになっている。そこは、一律に銀行の本部と話をした後でなければ我々が受けないとするのではなくて、実情はお客様の希望を尊重するかたちになっている。

    • 確かに無料通話でたくさん来ると大変だと思うが、そこでコスト負担が発生することが、逆にその業界団体の中で会員企業との話し合いができて、対応のまずさが問い合わせ件数の多い理由とわかるため、トラブルの改善に役立つと思う。酷なようではあるが、私は無料通話はできたら義務付けしてもらって、料金を負担をしてもらい、その負担をなくすための話し合いを各業界団体の中でして、会員企業に対してそうした苦情が発生しないように徹底していただくことが必要と考える。

    • お客様から電話が昨年4万件以上と申し上げたのは当然苦情だけではなく、一般の相談もある。電話でかかってくる瞬間には苦情か相談かはわからないので、苦情だからフリーダイヤルといった対応はできない。事実としてそういう数字があるということである。

    • 広報の方が兼務していると言われてしまうと、そういう対応では困りますと言わざるを得なくなってしまう。組織として苦情をどう受け付けるかをそれぞれの機関にお考えいただきたいと思う。苦情が多いところは、お客さんが苦情対応用の電話番号をわかるようにすればよいと思う。

    • フリーダイヤルについては、費用の問題のみならず、消費者にとってよいかも議論した。何本もフリーダイヤルを設置できればいいのだが、せいぜい2本ぐらいとするとフリーダイヤルが話中という場合が多くなるのではないか。さらに、フリーダイヤルになれば、5時以降や昼休みは受けないこととなると思う。ところが普通の電話だと、6時過ぎにかかってきた電話も受けているし、場合によっては長くなって7時ということもある。そういう意味で本当にフリーダイヤルは投資者にとっていいのかが議論になった。だから、実はさっき4名と言ったが、足りなければ、総務部門の者もでている。そもそも今かかってくる電話は、苦情ではなく、相談がほとんどである。私どもはペイオフは関係ないが、ほとんどがペイオフの相談である。投資信託はペイオフではどうなるのかとか、銀行で買ったのだがとか、非常に細かいところを聞いてくる。今はちょっと集中している時期ではあるが、今の状況だと、一般の職員もとれるので、フリーダイヤルになったらむしろサービスの低下ということになるのではないかとの議論があった。

    • 苦情かどうか分からないなら、一般通話で受け取って、フリーダイヤルでかけなおしてもらうこともできる。したがって、対応のあり方をどう考え、そのあり方に沿ったシステムをどう作るかということではないか。

    • 「ユーザーフレンドリー」の項目にあるから、フリーダイヤルのみにせよと言うつもりはない。金融機関以外のADRで見てみると、フリーダイヤルもあるし、そうでない電話もある。この二つを併記することが一番ユーザーフレンドリーな方法だと思う。フリーダイヤルが話し中、本当に必要であれば、お金を払ってかける番号を表示しておけば何ら問題はないと思うので、少なくとも一本はフリーダイヤルを設置したらどうか。

    • この問題については、今日出た意見を前提に次回までに事務当局のほうで案を考えてもらうことにする。

    • 3ページの、この注意書きなのだが、やはり必要ないのではないかと思われるし、よけいな混乱を招く。削除でよいのではないか。

      • 前段の文章とからむと思うので、どういう形にするのが一番適当か事務局のほうで考えてもらいたい。

    • 4ページの意見は「その場合に消費者に責任有りとの前提で、紛争解決にあたろうとする姿勢は誤りである。」とあるが、そういうつもりで書いていたわけではない。つまり、いろいろ誤解などがあっても、約款には書いてあることで意思推定説を採用されると、消費者は救われないという観点で話し合ったと思う。しかし、もし消費者に責任ありとの前提に読まれるのであれば、その部分を書き換える必要があるかもしれない。文章の書き換えの案があるわけではないが、誤解を招くのであれば少し違う書き方がある。

    • この議論に参加していないで、ぱっと「責任」という言葉を見るといわゆる法的な意味での責任と受け取られたと思う。そういう意味ではないが、そう受け取られるのであれば、言葉は少し考えたほうがいいと思う。

    • それでは、そういう誤解を与えない形でこの部分も見直す。事務局のほうで原案を考えてもらうこととする。

    • (対照表1ページのモデルの表題に関する意見について)ADRを運営する側から見れば「支援」が役割になる。ここを別の用語に置き換えると、機関としての主体的な役割がぼけてしまうので、「支援」という言葉が適切ではないか。

    • モデルの表題を変えると、全面的にかなり変えることになって、得られる効用と労力とのバランスがあまり取れないのではないか。

    • 特に、この頂いたご意見のような形にする必要があるということでなければ、基本的には現在の言葉でよいか。

    • 8ページの問題については原委員からのご意見を頂いている。「人材育成について、より具体的なことを書き込むべきだ。」とのご意見だが、これについてはどうか。

    • 人材育成の前に人材を育成するための教師の育成が必要な段階である。法科大学院、ロースクール構想が出ているが、そこのカリキュラムには明確にはADRに関するものは挙げられていない。そういう状況なのでむしろ教員養成のことをまず先行させるべき。

    • 人材育成について具体的に書けるのであれば、書いたほうがいい。

    • ワーキングで何か議論では人材育成が必要との議論はあったが、ここで書かれたように具体的な時間や科目までは至っていないはず。むしろそうしたトレーニングの場がないのが実態である。トレーニングする機関をまず立ち上げて、その上でカリキュラムを決めるほうが先であり、モデル案に盛り込むのは今の段階では無理と思う。具体化を見据えたほうがいいと思うが、現状でモデル案に入れろといっても中身がないわけだから。

    • それでは皆様のほうから、次回までに何か具体的な提案があれば、寄せていただくことにして、それを受けて事務局のほうで、もしくはご提案があれば文案を考えることとする。

    • 次に9ページ、機関間連携のところはいくつかご意見を頂いている。内容にかかわるところでは、一番最後の当局への通報も含めた文にしてはどうかというご指摘は、実質的な内容にかかわるがどうか。原委員も機関間連携についてはこの指摘の通りとのご意見である。関係者すべて同じテーブルにつき解決に協力するというご意見も頂いている。「同じテーブル」というのは新しい実質的なご意見である。

    • 実は前回この協議会でこれまでの議論の項目を整理したときに、機関間連携の議論が具体的に至っておらず、今後の一つの課題だと思う。ここはたらいまわしを防ぐというかなり具体的なことを書いるが、中身がまだはっきりしていない状況である。機関間連携の内容を今後の問題として皆さん認識されているから、今回は分離して考えたほうがよいのではないか。ここで機関間連携の趣旨の議論をしだすと、またこれもやや時間がかかるのではないか。

    • (意見の)二段目の、安易に弁護士会に紛争解決を委託するのが「当事者双方の納得」になるのか疑問と書いており、判例以上の解決が望めないとのことだが、銀行協会の紹介で解決した案件が4件あるが、その4件とも、いわゆる判例主義ではなく、当事者の合意による解決が中心になっている。通帳の盗難事件では、印鑑照合すれば無過失という扱いが判例だが、実際に解決したケースでは9割、46パーセント、あるいは25パーセントの過失を認めるている。過失の有無という発想ではなく、過失の割合で解決する傾向にある。判例の場合には過失の有無で100か0かという解決結果になる。弁護士会の仲裁センターでは、過失の割合で解決を図っている事実があるので、このあたり「安易に」と言われるのはいかがなものか。

    • それでは、頂いたご意見を踏まえて具体的に文案の修正が可能というご意見があれば、事後的にでも寄せていただくことにし、もしくはそういうご意見があるのであれば、事務局に文案の修正案を考えてもらうことにする。

    • 10ページ、苦情解決支援機関の組織及び中立性・専門性だが、機関の経済的負担の問題や、出向人事ではなく移籍が必要とのご意見を頂いているがどうか。後者は実質的にだいぶ議論をしてこういう形になっている。二つの提案、これを書くとなるとかなり議論しなければならないが。

    • 負担に関していえば、むしろ業界型ADRで当然企業が負担するという前提でこれがすべて成り立っていると思う。

    • 当然の前提なら費用負担のところは書いてもいいとことになるか。電話代等どこまでが費用なのか。特にこういう文案にしたらどうかという具体的な案あれば後で寄せていただくということにしたい。

    • 不動産の金融商品は非常に新しい分野で、会員が非常に増えてきており、会員でないところも、これらの商品を取り扱っているが、従来の金融業界でない方々が取り扱う商品が出てきており、金融商品の顧客に対応したことがなかった業者が個人の方と相対する局面が出てきている。先ほどの例えば12ページのご意見で苦情は当該企業自身がまず窓口になると書いてある。これはこの通りだが、一番懸念しているのは顧客からの相談も含めて、我々の機関はいろいろな問い合わせを受けるが、逆に本来問い合わせを受けなければならない会員企業が、逆にその話は団体があるからそこで受け付けると言う形で、当事者なのに自分たちが前面に立って解決する自覚がない形になったら困る。まだそういうことが起きてないので分からないが、こうした議論が我々の中でも出ている。だから先ほどの解決支援という言葉の意味も、会員企業自身が自助努力で自分たちで解決をするのであり団体は支援をするということを会員企業側に言わなくてはいけないと思っている。会員企業の責務・行為準則等には苦情解決機関から求められた苦情の解決に向けて誠実かつ迅速に対応しなければならないとあるが、例えば全体の前文、理念的事項、通則的事項、あるいはここの留意すべき点に書くかという、どこに表現するか議論があると思うが、会員企業がまず自助努力で顧客に相対する理念に関する表現が入らないかという話をよくしていた。

    • 業界団体の窓口を取材している立場から言うと、苦情とか紛争として業界団体に持ち込まれるものには、新規参入業者や、中小業者で、会費もわずかしか払わないところが自分では解決しないで投げてくる問題があったと聞いている。多分これは日本だけの問題ではなくて、イギリスでもあったので、オンブズマンを作ったときには、苦情とか紛争が消費者から持ち込まれる件数に応じて費用負担をすることとし、個別の企業が自分で解決しないで持ち込んだ場合には当然お金はもらう組織にしていると思うが、そういうことを各組織で考えてもらう必要があると思う。これを誘導する文言をここの中に盛り込まれるとよいのではないか。

    • 趣旨を盛り込むとすると、やはり3-4の項目だろうか。具体的内容にいれるのか、留意すべき点にいれるのか、趣旨にいれるのか。そのような趣旨を可能ならば入れたほうがよいということには異論はないか。

    • このモデルは、業界型ADRの規則というところからスタートして、いわばモデル規則よりも、もう少し幅広くしているが、団体と個別企業の関係あるいは個別企業における紛争処理との関係まで広げていくのかどうか。ADRにきた事案がきちんと処理されることが一番期待されるることであり、線引きの問題はあるが、これもいいことだから入れよう、となると少し広がる心配はある。事後的な評価を念頭に置けば、ある程度業界ADRとしての求められていることをかなりかちっとしておいたほうが、評価がしやすい気はする。そこは少し全体の作り方の発想に関わることではあるが。

    • 確かにこのモデルでは、基本的には各業態のADRがどういう規則のもとで解決支援を行うか書いてあるが、確かにこの項目3-4というのはADRと会員企業との間の関係について規定した規定でもあるわけで、その意味ではその部分、立ち入っていることは立ち入っているわけで、どこまで立ち入るかということである。

    • この3-4に書かなくても、例えば前文のところの、処理という用語を使わずに今回あえて解決支援という用語を使ったということがここにあるわけだが、そのあたりに少し追加するような形ででも、その会員企業の自助努力でまずは解決することが本筋だということが少し入ればいいかなという気がする。

    • だが、ADRとしても、企業がそもそもしっかりやるべきであって、ADRはこのくらいでいいのだということにはならないことが大事だと思う。そもそも企業として、やるべきことをやっていない部分までADRのほうでかぶっていく必要はないのだというようなニュアンスが出るのも、これはこれで少しどうかと思う。

    • 次の12ページもそういう問題になってくる。両面あって、12ページの当該企業自身への苦情申立を前置するかどうかである。確かにまず当該会員企業自身がきちんとやってほしいということは当然あるのだろうが、一方でこれを前置ということにしてしまうと、苦情を申し立てる消費者側のほうも先にそういう手続きをしないとADRを利用できないということを意味する。そういうことをモデルの中で書くことがいいのかどうか、それは両面あるような感じがするがどうか。

    • 前置を義務付けると相談所に来たお客様に「銀行と話し合いましたか」と、「話し合っていないならば銀行に行ってください」となると、お客様のほうとしては、たらいまわし、あるいは業界団体の機関でありながら、当事者能力が著しく欠けると感じられる可能性があると思う。だから、実際にお客様からの電話等を受け取っている担当者としては、なかなか「まず銀行へ行ってください」とは言いがたくて、「銀行に相談されますか」、あるいは「私どもがお役にたちましょうか」としか担当者は言えないと思うが。実務としては。

    • 確かに諸刃の刃みたいなところがあって、前置主義は形式的にすると、今おっしゃった通りのことが起きるし、ADRとしても言いにくいだろうし、ADR自身の意義を、下手をすると低める可能性もある。ただ、逆に会員企業にあまりに頼られすぎても困るというのはもその通りだと思う。それをモデルの中に書くことの是非だが、モデルの中に書いて前置主義になってしまうとそれが一つのルールみたいな形で動き出してしまうので、ADRとしてはそういう相談を受けたときには、まず形式的に当該企業に話をしましたか、それがなければ受け付けられませんという対応をすることになる可能性があると思うが、それでいいのかという話があると思うが。

    • イギリスの2000年の金融市場サービス法の中では、金融オンブズマンへの申立が、必ず個別企業への苦情申立が前置になっている。多分あちらは、かなり経験を積んで、そうでないと実際にADRそのものを機能させることが難しいということだと思う。相談・苦情・紛争の線引きのところから始まったのだが、相談は当然ながら受けるのだと思うが、今までの議論の中でも消費者側からの不満として、苦情相談窓口にいっても、相対でやってくださいといわれ、取次ぎだけしかしないのが問題だということがかなり前から指摘されている。苦情は苦情としてきちんと業界ADRが間に立ってやるのだという認識に立てば、線引きできるのではないかと思う。だから、相対は先にやっていただくことが効率的ではないかと考える。

    • この12ページのところと15ページのところは関連していて、一体として見る必要があり、今の話は内容の大きな変更に関わってくると思う。今の話でもイギリスの話が出てきているが、黒木弁護士の意見もイギリスのオンブズマンを見て、これはいいという発想で作っていると思うが、この資料2の19ページの意見を見てもらうと、相対交渉を前置して、受け付けた以上は相対交渉はやらず、紛争処理プロセスに移行せよというものである。イギリスはまさにそうで、ある程度こなれていて、相対交渉は一定期間で解決しない場合にはオンブズマンに申し出て、オンブズマンがそこから先は処理するとなっている。他方、PL関係のPLセンター、また別に金融に限らないと思うが、業界型ADRの運用の実情を見ていると、やはり苦情申立よりも件数的には相談と分類されているものが圧倒的に多い。そこは業界ADRとしてはやらないとするのがいいのかということがある。相対交渉をかなりの期間やるというのが、紛争解決に資するよりかえって事態をこじらせたり、相談で当事者が言っていることだと納得しないのだが、ADRがこうだと言えば、そんなものかと納得する局面もある。前置にするなら、この資料3のほうの12ページの意見のように最低10回ぐらい交渉してからとなるが、これは少し、今までの議論から離れすぎて無理ではないかという気がする。このモデルは、受け付けておいて、相対交渉に入ることもあるとして、その場合の標準処理期間を設けたり、あるいは期間途中でも打ち切りが可能で紛争処理に入れるという形で、比較的業界型ADRの実情に合わせた作り方になっていると思うが、これを相対交渉前置となってくると、かなり大きな変更なので、そのほうがいいのであれば、議論をやってほしいと思う。

    • ADR機関の基本的な性格や実態がイギリスと日本で少し違うのではないか。イギリスの場合、オンブズマンとして、業態横断的なものであり、ある意味でかなり公的なものになっている。それに対して、現状の日本のADRはそれぞれの業界団体で設けられたものであって、公的な性格は比較的低いし、相談業務の割合は大きくて、その一環として苦情も受け付けている実態がある。ここで頂いたご意見は、日本のADR機関を純粋に紛争処理をするやや公的なものに持っていくことを前提にすると、相対交渉前置という発想につながるし、そのほうが純粋に公的なオンブズマン的なものとして、機能しやすくなると思う。しかし、現在の日本の現状のADRを考えて、公的な性格のものを前提にモデルとすることには問題がある感じがする。かなりこれはADRの性格付け、役割の認識の問題に関わってくる。私はむしろ逆に消費者側の人の方があまりバリアを設けないでほしいと思っていたら、必ずしもそうでもない、逆の議論になっているような感じがする。日本の現状を前提に考えるのか、イギリス型みたいなものに持っていくのかという認識の違いもあるので、一度には答えが出ないという感じである。

    • 苦情と紛争解決支援機関をひとまとめにしているが、紛争解決機関については相談前置というのは必要ない。むしろ有害である。仲裁申立したいと窓口に来て、法律相談を受けてきなさいと確認をとることは弁護士会は絶対やってはいけない。とにかくいきなり申し立てがあっても受理するというのが原則だと思う。苦情と紛争をまとめて書いているが、それぞれ分けて書いていただきたいというのが、私の意見である。

    • この協議会の場を設けた理由は、一つが単一の横断的な機関がすぐには作れないという前提のもとに現実的に今あるものを少しでも機能させていくことと、それと同時に金融イノベーションのほうが進んでいるので、次の形も考えるということだと認識をしている。もともと機関間連携で何とかなるならしたいと業界から金融審の時にも要望があったものだから、このモデルの目的は、あまり現状によるのではなく、実効性があって、中立公正が保たれるものに近づけるためのものを作ることだったと思う。それでどうしても無理なのであれば、もう一つの道を、このモデルの議論と平行してやっていかなければいけないと思っている。今回頂いたパブリックコメントの中には、機関間連携の問題や会員企業へのいろいろな義務付けの問題、片面的仲裁がいいのかといった意見があるが、それは機関間連携でいけるのかという大きな問題にあたると思うが、座長は今後のある程度6月ぐらいまでに一つの結論をとおっしゃっているが、協議会の回し方を含め、ご示唆を頂けたらと思う。

    • ここの仕事の性格をどう考えるかという難しい問題だが、確かに少しでもよりよいものにしていくことと、橋渡しをしていくことも、この作業の中に含まれていることは確かである。問題はスムーズにより望ましい方向にいけるようにしなければいけないわけで、ADRは今、現に動いているわけだから、それがうまく機能しながら動いていくのが一番望ましい。モデルは示したが現在のADRがそれに従ってやったら動かなくなっても困るから、その兼ね合いがこの作業の一番難しいところである。まあ、どの辺りで、現在のモデルとして書くかという感触を皆様から伺っているところでなので、皆さんのご意見を頂いて、それをもとに事務局に何らかの現在のモデル案をよりよくする案があるかないか、次回までに考えていただきたいと思う。多分、簡単に両方を両立させるような案は見つからない気はするが。

    • 確かにイギリスとか、非常に成熟した仕組みになっているが、金融サービス法で導入された金融サービスオンブズマンはそれまで個別業界ごとのルールと自主規制機関があって、ただ、似たような商品が出てくる中で、どこが売ったかにより補償の具合が違うということで5、6個あったものを統一的な機関にした経緯がある。日本はそれ以前の段階の、かなり前の段階に残念ながらある。もちろんビッグバンみたいな話も10数年遅れになっているのだが、そこを急速にキャッチアップしなければいけない中でどういう過程でいくのが一番いいかという議論になっている。もともと前提がないところにいきなりパーフェクトなものがつくれない一方で、今あるADRをレベルアップして、世の中のいろいろな金融サービスの融合ぶりも踏まえながら、セットで考えていくのではないのか。現実的な改善改良の目標を掲げていければいいと思っているが。

    • (13ページ)ご意見の指摘されている傾向は確かにあるが、苦情のレベルでは制限はとくに設けていなくて、このモデルの案でよいのではないかと思う。

    • (17ページ)民事訴訟の際に提出されない資料を除外するというのを止めるべきだというご意見について何か意見はあるか。なかなか難しい問題だと思うので、何か可能であれば無論、ご意見をお寄せいただいて、考えることとしたい。

    • もともと2-7の当局への通報を含めた内容云々というのは、確か、明らかに違法とか、そういった場合についてはといった趣旨で書き込んであったので、要はそういう趣旨であれば、ある意味ではそこの前段の方で項目2-7、9ページのところではいっていることではある。

    • (23ページ)「紛争の再発防止」を加える、とこれはどうか。未然防止の中に再発防止も含んでいるということなんだろうが、ドラフティングの問題なので、事務局に少しその辺り考えてもらう。

    • (24ページ)「大型融資事件も含まれること」という意見だが、モデルは別に小口のみが対象とはしていないから、これは必要ないと思う。それから、会員企業に限らない形にということだが、ADR機関の性格上、非会員企業に何かやらせるわけにはいかないので難しいのではないか。

    • (29ページ)裁判所に審理記録を持っていくという意見は、弁護士会ではむしろ非公開原則にして腹蔵なく話して合意形成を行っており、裁判所にそのまま記録が連動するのは圧倒的に消極意見が強い状況にある。

    • (30ページ)片面的強制を入れるかどうか、これはもう、相当議論した問題なので、難しい。

    • (31ページ)多分、抽象的に集計項目を書くことは難しい気がする。ここでも、個人情報の保護に配慮した上で再発防止のために可能な限り明らかにすることが必要と、要は発想は意見を出された方と変わってない。

  • 今回の議論を踏まえ、事務局の強力も得て、モデルの修正案を岩原座長と山本座長代理が作成し、次回協議会でその修正案を諮ることとなった。

  • 資料の公表について了承された。

  • 裁判外紛争処理制度の改善に向けた取り組みについて、全国銀行協会及び日本証券投資顧問業協会から報告があった。

  • 次回協議会においては苦情・紛争解決支援のモデルの修正案を議題とすることとし、時間が許せば、今後の取組みの原案についても議題とすることとなった。

問い合わせ先

総務企画局企画課
電話03-3506-6000(内線3517)
本議事要旨は暫定版であるため、今後修正がありえます。

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