本日は皆様に、会計監査の重要性や、現在、世界各国において会計監査を巡る環境変化がどのように進行しているかについてお話をさせていただきます。 公認会計士が行う監査は、企業の財務情報の公正性及び透明性を確保しています。公認会計士・監査審査会(以下「審査会」)は、公認会計士が行う監査の質の向上を支援することが役割です。このように公認会計士及び審査会は、投資市場の透明性を高め、投資者など企業の経済活動に関係する人々の利益を守るという非常に重要な役割を担っています。 2001年に米国でエンロンが不正な会計により破綻し、その会計処理に監査事務所が関与するという事件が起きました。その後も米国だけではなく、世界各国において同じような事態が生じたことにより、監査の信頼性や、企業の会計処理の信頼性が大きく揺らぐことになりました。これは投資市場にとっても、経済全体にとっても非常に大きな問題であり、米国を始めとして各国において、緊急かつ重要な課題として、監査の信頼性を確保していこうという動きが急速に広まりました。 |