講演等

北九州市立大学 ~「公認会計士の使命」について~

平成23年10月26日

公認会計士・監査審査会常勤委員 廣本 敏郎

平成23年10月26日(水)に、北九州市立大学において、「公認会計士の使命」をテーマとして講演を行い、多数の学生の方にご出席いただきました。

講演では、はじめに、公認会計士試験の実施機関である公認会計士・監査審査会の役割について簡単に紹介した上で、公認会計士の使命や公認会計士に求められることについて公認会計士法の条文を引用しつつ解説し、公認会計士が国民経済にとって重要な役割を果たしていることを説明しました。

また、公認会計士試験合格者の状況について、これまでの合格者数の実績や待機合格者が発生している最近の状況について紹介しつつ、職業としての将来性に関して、監査業界はもちろん、監査業界以外でも公認会計士の活躍の場があり、地域の企業で貢献する道もあることを説明しました。

続いて、会計の必要性や重要性について、会計制度が生まれたそもそもの背景について市場経済の原理からわかりやすく解説したほか、収支計算と利益計算の概念の違いにも触れながら、「会計なくして経済なし」と言えるほど、会計が経済を動かす大事なインフラであることを説明しました。その上で、金融資本市場から資金調達が不可欠となっている経済実態から、企業の財務諸表の信頼性が確保される必要があることや、その信頼性を確保するために会計上の諸基準や職業監査人による監査が必要となることを説明しました。

その後、監査の信頼性確保、向上に向けた対応について、世界的な監査監督機関の設立に向けた動き、日本公認会計士協会による品質管理レビューの活動、公認会計士・監査審査会による審査・検査の活動について解説し、更には、IFRSを取り巻く問題を例に挙げつつ会計の分野においてもグローバル化が進展している点について説明しました。

最後に、ダイナミックに動いている会計・監査の分野において、様々な活躍の場があることを改めて強調しつつ、受講生に対し、これから社会に出て大いに活躍して欲しい旨を付言して、講演を締めくくりました。

(参考)公認会計士法

(公認会計士の使命)

第1条公認会計士は、監査及び会計の専門家として、独立した立場において、財務書類その他の財務に関する情報の信頼性を確保することにより、会社等の公正な事業活動、投資者及び債権者の保護等を図り、もつて国民経済の健全な発展に寄与することを使命とする。

(公認会計士の職責)

第1条の2公認会計士は、常に品位を保持し、その知識及び技能の修得に努め、独立した立場において公正かつ誠実にその業務を行わなければならない。

【講演での主な説明事項】

・公認会計士・審査会の概要、監査監督機関・試験実施機関としての審査会

・公認会計士の使命、公認会計士に求められること

・公認会計士試験の概要、合格者数、待機合格者問題、公認会計士の活躍の場

・市場経済の制度、会計なくして経済なし、会計による企業活動の見える化、など

・国民経済における資金の有効かつ効率的配分、企業内のキャッシュフロー、財務諸表の信頼性確保

・監査基準の意義、監査の信頼性確保と監査基準、会計監査のフレームワーク、監査の更なる信頼性向上に向けて

(以上)

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