講演等

関西大学、関西学院大学 ~「公認会計士の使命と役割期待」について~

平成23年11月16日 関西大学

17日 関西学院大学

公認会計士・監査審査会常勤委員 廣本 敏郎

平成23年11月16日(火)に関西大学、17日(水)に関西学院大学において、「公認会計士の使命と役割期待」というテーマで講演を行い、両大学ともに学生はじめ多数の方にご出席を頂きました。

講演では、まず、公認会計士・監査審査会の業務内容など、金融・資本市場におけるガバナンス構造として審査会の役割を説明した後、公認会計士試験の実施機関として、24年試験のスケジュールにも触れながら試験の概要について説明しました。また、直近では減少傾向となっている合格者数も、中・長期的には増加基調にある旨を説明するとともに、最近では、いわゆる「待機合格者」という問題も出現してきているということにも触れました。

続いて、公認会計士の使命、役割等について、公認会計士は国民経済の健全な発展に必要不可欠なものとして、使命感や倫理観が大切であるということを強調された上で、長い人類の歴史の中で市場経済が発生した原理などを説明し、市場経済の中の企業活動に対する公正なルール、規範としての会計の重要性や役割、更にはそうした枠組みの中での会計専門家の関わり、重要性について説明しました。また、収支計算と利益計算の違いに関し、簡単な計算問題も示しつつ収支と利益を比較し、更に支出計算と費用計算について説明した上で、そうした技術(すなわち会計)が市場経済に必要不可欠なものであり、加えて企業経営者や会計専門家の高い倫理観も重要であると説明しました。

更に、実体経済を支える金融・資本市場に対して、円滑に資本供給がなされるために必要な要素として、まず、財務諸表の信頼性確保が重要であるとして、財務諸表作成のための会計基準や、財務諸表に対する公認会計士監査の役割や必要性を述べた上で、財務諸表に対する会計監査のフレームワークにも触れつつ、監査基準の意義と監査の信頼性確保という点について説明しました。

その後、監査の信頼性確保、向上に関しては、海外における会計関連の不正事案も紹介しながら、海外諸国でも監査監督機関が設立され、相互に連携を図っているなど、市場経済、企業経営のグローバル化の進展と同様に、国際会計基準など各種基準も含め監査の世界もグローバル化が進んでいるなど、監査や会計の専門家が活躍する場は世界中に広がっていることや、公認会計士の活動領域の拡大に向けた金融庁・審査会など関係機関の取り組みについても説明し、公認会計士試験が会計を学ぶきっかけにもなって欲しい旨を付言して、講演を締めくくりました。

なお、講演後には、複数の熱心な学生と委員との間で、意見交換、議論が交わされました。

【講演での主な説明事項】

・公認会計士・監査審査会の概要、監査監視機関・試験実施機関としての審査会

・公認会計士試験の概要(合格者数、待機合格者問題、など)

・公認会計士の使命(倫理規則、市場経済の制度、会計なくして経済なし、など)

・収支計算と利益計算(支出と費用、収支と利益、市場経済と高い倫理観、など)

・実体経済を支える金融・資本市場(監査の信頼性確保、監査基準の意義、など)

・公認会計士の活躍の場

(以上)

写真・関西大学での講演

関西大学での講演

写真・関西学院大学での講演

関西学院大学での講演

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