平成24年11月7日 愛知大学
公認会計士・監査審査会会長 友杉 芳正
平成24年11月7日(水)に、愛知大学において、友杉会長が「簿記・会計を学ぶ意義」をテーマに講演を行い、多数の学生の方にご出席をいただきました。
講演では、まず、われわれの経済生活が簿記・会計・監査に関係するという点について、それぞれの歴史を説明した後、3つの視点から簡単な取引事例を検証し、簿記・会計・監査の三位一体的な理解の必要性を説明しました。
また、会計における粉飾など、不正が無くならない現実において、会計の信頼性を保証するため、監査が必要とされている一方、訴訟リスクに対応して実施されている監査が、公正で厳格なものかどうかをチェックする外部監視力の必要性について説明しました。その上で、公認会計士・監査審査会やアメリカの公開会社会計監督審査会(PCAOB)の役割についても説明しました。
講演の後半では、会計と監査の不確実性が増す中で、大学教育の視点から、グローバルな人材の育成、柔軟なものの見方・考え方、重大な局面への対応力の育成が必要であると説明しました。
最後に、「会計なくして経済なし!」の経済社会の本質把握のため、簿記・会計・監査を積極的に学んでほしい旨を付言して、講演を締めくくりました。
【講演の主な内容】
テーマ:「簿記・会計を学ぶ意義」
- 市場経済と会計
- 簿記・会計との出会い
- 粉飾と訴訟
- 現行の公認会計士試験制度
- 不正予防と監査の必要性
- 21世紀の会計不正・粉飾の増加
- 最近の不正の巧妙化と監査
- 公的監視規制の形態
- 日本の会計基準
- 不確実性が増す会計と監査
- 大学教育の視点 ほか
(以上)