講演等

長崎大学~「公認会計士の使命と役割期待」について~

平成25年6月18日 長崎大学

公認会計士・監査審査会常勤委員 廣本 敏郎

平成25年6月18日(火)に長崎大学において、「公認会計士の使命と役割期待」というテーマで講演を行い、多数の学生の皆さんにご出席を頂きました。

講演では、まず、公認会計士・監査審査会発足の背景や、試験実施機関及び監査監督機関としての公認会計士・監査審査会の業務について、概要図等を用いて紹介しました。また、公認会計士法の条文を示しながら、公認会計士の使命について説明しました。

次に、市場参加者の自由競争によって成り立つ市場経済は、「収益最大、コスト最小」という企業の行動原理を実践に移す会計によって支えられていること(会計なくして経済なし)について説明し、社会的存在としての個人の利己心に基づいた経済行動が社会全体の利益をもたらすと論じたアダム・スミス、利潤追求をめざす経済行為の中にも道徳が必要だという道徳経済合一論を唱えた日本資本市場の父・渋沢栄一、市場経済の利他性を唱えたマーシャル、松下幸之助の経営哲学などを取り上げながら、市場経済における会計の意義について分かりやすく説明しました。

講演の後半では、実体経済を支える金融・資本市場の円滑な運営のためには、財務諸表が不可欠であり、その財務諸表の信頼性を確保するためには監査が必要であることを説明し、監査の目的や会計監査のフレームワークを示しながら、金融・資本市場と財務諸表監査の関係について述べました。

さらに、世界的な会計不信を背景として設立された各国の監査監督機関を紹介し、監査を巡る近年の動向について国際的な視点から説明しました。

最後に、公認会計士が監査の専門家としての使命を果たすために必要となる態度や心構えについて説明し、組織内会計士の現状や声に触れながら、公認会計士が幅広い領域で活躍することを期待している旨を付言して、講演を締めくくりました。

【講演の主な内容】

テーマ「公認会計士の使命と役割期待」

  • はじめに:公認会計士・監査審査会の紹介
  • 公認会計士の使命
  • 市場経済における会計の意義
  • 金融・資本市場と財務諸表監査
  • 金融・資本市場の信頼性向上と監査監督機関
  • むすび:公認会計士の活躍の場
長崎大学~「公認会計士の使命と役割期待」について~

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