IV.企業活力向上のための資金調達手段等の充実(ABSの拡大)

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│  項          目  │       証取審報告書(平成9年6月13日)抜粋       │         措置に当たっての考え方         │          備        考          │
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│企業活力向上の為の│                                                    │                                        │                                │
│資金調達手段等の充│                                                    │                                        │                                │
│実                │                                                    │                                        │                                │
│・ABS          │(2) 多様な商品の提供の枠組み                        │本年6月の金融制度調査会報告等も踏まえ、│                                │
│                  │  このためには、基本的な取扱い規制を無くし、自由な商│下記の措置が検討されている。            │                                │
│                  │品開発を促していくことが基本である。商品の自由化とい│                                        │                                │
│                  │う点では、社債については、既に商品性規制の撤廃等によ│(1) 債権譲渡に関する第三者対抗要件具備の│                                │
│                  │り多様な社債商品が出現してきている。しかし、海外で普│  簡素化                                │                                │
│                  │及している商品でも、刑法・商法等の基本法との関係で問│  原債権者からSPCへの債権譲渡に係る第│                                │
│                  │題があり、依然として、国内においてその活用が制約され│三者対抗要件の具備について、手続の簡素化│                                │
│                  │ている例も見られる。                                │を図る観点から、民法の特例として登録制度│                                │
│                  │  例えば、                                          │を設ける。                              │                                │
│                  │イ.ABS(資産担保型証券)が機動的に活用されるため│                                        │                                │
│                  │には民商法等の特例が必要とされる。                  │(2) SPCの設立等に係る負担の軽減      │                                │
│                  │ロ.(略)                                          │  SPCの設立に係る負担を軽減する観点か│                                │
│                  │  今後とも、必要な法整備等を早急に進めることにより、│ら、SPCに係る新たな法人制度を設ける。│                                │
│                  │多様な投資・資金調達手段を提供し得る環境整備を図るべ│                                        │                                │
│                  │きである。                                          │(3) 仕組み段階における投資家保護措置    │                                │
│                  │                                                    │  投資家保護の観点から、SPCに対して、│                                │
│                  │                                                    │他業禁止や裏付資産の流用禁止等を義務づけ│                                │
│                  │                                                    │る。                                    │                                │
│                  │                                                    │                                        │                                │
│                  │                                                    │(4) 金銭債権信託受益権の流通性の改善    │                                │
│                  │                                                    │  信託方式による流動化に関しては、受益権│                                │
│                  │                                                    │の譲渡に指名債権譲渡の手続を要することか│                                │
│                  │                                                    │ら、金銭債権信託受益権について、有価証券│                                │
│                  │                                                    │を発行し、券面の移転により譲渡できるよう│                                │
│                  │                                                    │所要の法的手当てを行う。                │                                │
│                  │                                                    │                                        │                                │
│                  │                                                    │                                        │                                │
│                  │                                                    │                                        │                                │
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[続きがあります]