アクセスFSA 第82号(2010年1月)


【法令解説等】

「金融分野における個人情報保護に関するガイドライン」の改正(案)に対するパブリックコメントの結果等について

金融庁では、「金融分野における個人情報保護に関するガイドライン」の改正(案)について、平成21年7月10日から8月10日にかけて広く意見の募集を行い、11月20日にパブリックコメントの結果を公表しました。改正ガイドラインは、同日に公布・施行されています。

改正内容の概要は以下のとおりです。

  • 1.リスクに応じた安全管理措置等

    個人情報取扱事業者が個人データの漏えい等の防止のために講ずべき安全管理措置、従業者の監督、委託先の監督について、漏えい等した場合の本人が被る権利利益の侵害の大きさを考慮して、事業の性質、個人データの取扱状況等に応じた適切な措置を講ずることを求めることとしました。

  • 2.消費者保護の観点からプライバシーポリシー等に盛り込む事項

    個人情報取扱事業者が策定・公表しているプライバシーポリシー等に、消費者保護の観点から、以下に掲げる点を考慮した記述をできるだけ盛り込むことが望ましいとしました。

    • 本人からの要請による個人情報の利用停止(例.ダイレクトメールの発送停止)
    • 個人情報の取扱いの委託状況の透明化の推進
    • 顧客の種類毎の利用目的の限定及び本人の選択による利用目的の限定
    • 個人情報の取得元又はその取得方法の明記
  • 3.主務大臣の権限行使の対象の明確化

    ガイドライン中の規定において義務規定と努力規定を明確にし、新たに、「「勧告」、「命令」及び「緊急命令」についての考え方」の規定を設け、個人情報保護法に基づく金融庁長官の権限行使の手続きを記載しました。

  • 4.ガイドラインを分かりやすくするための具体例等の追加

    ガイドラインをより分かりやすいものとするために具体例等の追加を行いました。例えば、利用目的の制限、第三者提供の制限の例外となる法令に基づく場合の例示として、証券取引等監視委員会の犯則調査、弁護士法に基づく弁護士会の照会を追加しました。


「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令」等の概要について[国際会計基準の任意適用関係]

金融庁では、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」について、平成21年6月30日から7月30日まで、広く意見の募集を行いました。いただいた意見等を踏まえて修正し、12月11日に改正内閣府令を公表しました。

この改正により、一定の要件を満たす国内会社(「特定会社」という。)は、平成22年3月31日以後に終了する連結会計年度から、指定国際会計基準に従って連結財務諸表を作成することが可能となります。

改正府令の概要は以下のとおりです。

  • 1.任意適用の対象会社

    指定国際会計基準を適用するためには、国際的な財務活動又は事業活動を行う国内会社として、次の(1)及び(2)の要件を満たすことが必要です。

    • (1) 次の要件のすべてを満たすこと

      • (a)発行する株式が、金融商品取引所に上場されていること

      • (b)有価証券報告書において、連結財務諸表の適正性を確保するための特段の取組みに係る記載を行っていること

      • (c)指定国際会計基準に関する十分な知識を有する役員又は使用人を置いており、指定国際会計基準に基づいて連結財務諸表を適正に作成することができる体制を整備していること

    • (b)に関しては、開示府令及びそのガイドラインにおいて具体的に記載することが求められています(開示府令第二号様式記載上の注意(59)e、同ガイドライン5-19-2)。

      (c)に関しては、開示府令において、体制の整備の具体的な内容を有価証券報告書に記載することが求められています(開示府令第二号様式記載上の注意(59)f)。

      なお、指定国際会計基準に関する十分な知識を有する役員又は使用人の育成に当たっては、研修への参加、自習、社内検討等を通じて、体制を整備していくことも考えられます。

    • (2)次の要件のいずれかを満たすこと

      会社、その親会社、その他の関係会社又はその他の関係会社の親会社が、

      • (a)外国の法令又は外国金融商品取引所の規則に基づき、法令又は規則の定める期間ごとに国際会計基準に従って作成した企業内容等に関する開示書類を開示していること

      • (b)外国に資本金20億円以上の子会社を有していること

    • (a)の国際会計基準について、各国における国際会計基準の受入れ(アドプション)の方法には、法制度等の違いにより様々な方法があると思われますが、受入れ方法の違いに関わらず、その内容が国際会計基準に合致していることが必要です。

    • (3)(1)の(b)及び(c)の要件を満たしていれば、翌年度以降も引き続き、指定国際会計基準を適用することができます。

  • 2.国際会計基準の指定

    特定会社は、指定国際会計基準に従って連結財務諸表を作成することができますが、指定国際会計基準は、国際会計基準審議会(IASB)が公表した国際財務報告基準(IFRSs)のうち、公正かつ適正な手続の下に作成及び公表が行われたものと認められ、公正妥当な企業会計の基準として認められることが見込まれるものとして金融庁長官が定めたもので、金融庁告示において示すこととしています。

    改正府令に併せて、金融庁告示も公表しましたが、告示案をパブリックコメントに付した時点である6月30日までに公表されたIFRSsについては、すべて指定国際会計基準と定めています。

    7月1日以後定められたIFRSsについては、IASBによる公表から一年以内に指定国際会計基準として定めるかどうかの判断を行った上で告示するかどうかを決定します。

    なお、告示の手続は、少なくとも年に2回程度行うことが考えられます。

    国際会計基準を指定する際には、以下の点を確認する必要があります(連結財務諸表規則ガイドライン93)。

    企業会計の基準案について

    • (1)内容が明確なものとして予め広く周知されていること

    • (2)関係者間で適切な議論がなされていること

    • (3)多数の関係者が当該基準案を経済実態に適合した合理的な内容と評価していること

    • (4)公正妥当な企業会計の基準として受け入れられる程度にまで至るような手続を経て作成及び公表が行われたこと

    なお、国際財務報告解釈指針委員会(IFRIC)による解釈指針については、連結財務諸表規則のガイドライン(新設)において規定しています。

  • 3.並行開示

    特定会社が指定国際会計基準に移行した場合、日本基準による財務情報についてどの程度の開示を求めるかに関して、日本基準を適用する企業の財務諸表との比較可能性、作成者の負担等を考慮し、指定国際会計基準の適用初年度において、

    • (1)(a)日本基準による要約連結財務諸表の作成(2期分)

      • (b)連結財務諸表を作成するための基本となる重要な事項の変更に関する事項(2期分)の記載

    • (2)日本基準による連結財務諸表の主要な項目と指定国際会計基準による連結財務諸表の主要な項目との差異に関する事項(2期分)について概算額での記載

    を求めることとしました。

    (1)及び(2)については、有価証券報告書の【経理の状況】ではなく、【事業の状況】において記載することし、監査の対象外となります。

    なお、(2)については、翌期以降も求めることとしていますが、日本基準と国際会計基準との差異が小さくなることに伴い、記載事項が減少していくことが考えられます。

    (注) 米国基準適用会社が、指定国際会計基準を適用する場合には、上記(1)に相当する、米国基準による要約連結財務諸表の作成(2期分)及び連結財務諸表を作成するための基本となる重要な事項の変更に関する事項(2期分)の記載のみを求めることとしました。

  • 4.指定国際会計基準適用の開始時期

    指定国際会計基準の適用は、期末から適用するケースと期首から適用するケースがありますが、期末から適用するケースについては、特例の取扱いを定めました。

    例えば、2010年3月期について、日本基準による連結財務諸表を記載した有価証券報告書を提出した場合において、2011年3月期の第1四半期に係る四半期報告書に、2010年3月期に係る指定国際会計基準による連結財務諸表を記載した場合には、2010年3月期から指定国際会計基準を適用したと認められます。この制度は、国際会計基準の適用初年度において、国際会計基準による連結財務諸表が公表されていることは必要ですが、有価証券報告書に記載されている必要はなく、提出期限の定めもないこと、また、旧基準との並行開示も禁止されていないことから導入したものです。

    なお、この制度は、指定国際会計基準の適用初年度のみに認められ、翌期以降には認められないことにご留意ください。(開示府令第四号の三様式記載上の注意(21)g・hを参照)


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