XI. 監督上の評価項目と諸手続(金融商品仲介業者)

XI-1 業務の適切性(金融商品仲介業者)

金融商品仲介業者の業務の適切性については、III-2(III-2-5-2、III-2-5-3及びIII-2-6を除く。)、IV-3-1(IV―3-1-2(2)、IV-3-1-3(1)及び(2)並びに IV-3-1-6を除く。)、 IV-3-3-2(3)及び(6)(店頭デリバティブ取引に類する複雑な仕組債・投資信託の販売に係る部分に限る。)並びにIV-3-4-2並びにIV-3-6-2に準ずるほか、金商法第66条の18に規定する説明書類については、以下の点に留意して検証することとする。

なお、IV-3-1-2(6)マル3イ及びロの理論価格、並びにマル3ロ及びニの社内ルールについては、委託金融商品取引業者等において算出又は策定したものを使用することができるものとする。

  • (1)常に、顧客の求めに応じ閲覧できる状態にあるよう金融商品仲介業者に指示するものとする。

  • (2)必要に応じ、各金融商品仲介業者が店舗に備え置いた日を確認するものとする。

XI-2 諸手続(金融商品仲介業者)

XI-2-1 登録

金商法第66条の2の規定に基づく登録申請書の取扱い等にあたっては、III-3-1((1)、(3)及び(9)マル3を除く。)に準ずるほか、以下の点に留意するものとする。なお、別紙様式については、字句を適宜読み替えるものとする。

  • (1)登録手続

    • マル1登録番号の取扱い

      金融商品仲介業者登録簿に記載する登録番号は次のとおりとする。

      • 例)○○財務局長(金仲)第○○号

    • マル2登録申請に係る代理申請について

      金融商品仲介業者に係る登録申請については、申請者及び所属金融商品取引業者等の利便性、所属金融商品取引業者等の申請事務の効率化、更に、登録申請書記載内容の精度の確保、事務処理の迅速化等を目的として、所属金融商品取引業者等が申請書の内容を精査した上で代理申請を行うことなどが可能であることに留意するものとする。

      また、代理により申請が行われた際には、委任状等により代理権の有無及び代理権の範囲について確認するものとし、代理権の範囲が申請書の補正依頼、登録済通知の送付等に及んでいる場合、当該依頼又は通知等は、代理人に対して行うことができることに留意するものとする。

  • (2)審査事項

    • マル1金商業等府令第258条第3号に規定する、所属金融商品取引業者等が2以上あるときに、登録申請者の事故につき、当該事故による損失の補てんを行う所属金融商品取引業者等の商号又は名称が適切に記載されているか否かの審査にあたっては、以下の事項が満たされていることを確認するものとする。

      • イ. 事故の発生状況等を類型化し、当該類型の全てについて、当該損失の補てんを行う所属金融商品取引業者等の商号又は名称が明確に特定されているか。

      • ロ. いずれの類型にも該当しない場合、又はいずれの類型に該当するかが明確でない場合についても、当該事故による損失の補てんを行う所属金融商品取引業者等の商号又は名称が特定されているか。

    • マル2金商業等府令第259条に規定する、業務の内容及び方法には、次の事項が記載されているか否かを確認するものとする。

      • イ. 業務区域

      • ロ. 業務の形態(対面、電気通信回線に接続した電子計算機利用、申請者が個人である場合の金融商品仲介業務を行う使用人の有無等)

      • ハ. 営業所の形態(有人の営業所、無人の営業所)

      • ニ. 取り扱う有価証券の種類

      • ホ. 市場デリバティブ取引又は外国市場デリバティブ取引のうち、媒介を行う取引の種類(金商法第2条第21項各号に掲げる取引、同条第23項に規定する取引の区分に応じて)

      • ヘ. 投資顧問契約又は投資一任契約の締結の媒介を業務として行おうとする場合その旨

  • (3)その他

    金商法第66条の4第4号に規定する金融商品仲介業を適確に遂行することができる知識及び経験を有しない者であるか否かの審査にあたっては、登録申請書及び同添付書類等を参考としつつ、次の点を確認するものとする。なお、申請者が外国法人である場合は、下記マル1については国内に駐在する役職員の状況を、下記マル2及びマル3については国内における状況を確認するものとする。

    • マル1金融商品仲介業務を行う者(金融商品仲介業務を行う役員、内部管理等の責任者等)が、その行う業務に関する金融商品取引業協会が実施する外務員資格試験に合格した者であり、法令、諸規則等につき一定以上の知識を有しているか。

    • マル2申請者が法人又は金融商品仲介業務を行う使用人のある個人である場合、その行う業務の内容及び規模に応じて、行おうとする業務の適確な遂行に必要な人員が配置され、内部管理等の責任者が適正に配置される組織体制、人員構成となっているか。

    • マル3申請者が法人又は金融商品仲介業務を行う使用人のある個人である場合、その行う業務の内容及び規模に応じて、次に掲げる体制整備が図られているか(下記イ及びロについては、所属金融商品取引業者等に帳票作成事務等を依頼し、仲介業者が管理することも可能とする。また、下記ハからホまでに掲げる項目のうち、所属金融商品取引業者等により適切に実施される体制が確保されている項目は除く。)。

      • イ. 帳簿書類・報告書等の作成、管理

      • ロ. 顧客管理

      • ハ. 電算システム管理

      • ニ. 苦情・トラブル処理

      • ホ. 内部監査

XI-2-2 届出

金融商品仲介業者の届出については、III-3-2(1)に準ずるほか、廃業等の届出については金融商品仲介業者から金商法第66条の19第1項の規定に基づく届出書を受理する際、当該金融商品仲介業者に対して必要に応じてヒアリングを行うなどにより、金商法第66条の20第1項の規定による登録取消しの事由の存しないことについて確認を行うことに留意するものとする。

XI-2-3 業務に関する帳簿書類関係

業務に関する帳簿書類の作成・保存に関する取扱いについては、III-3-3( III-3-3(4)及び(5)を除く。)に準ずるほか、金商業等府令第282条に掲げる金融商品仲介業務に関する帳簿書類については、所属金融商品取引業者等のシステムやフォーマットを利用して作成すること又は所属金融商品取引業者等にその作成に係るシステムやフォーマットの構築を委託することができるが、金融商品仲介業者が作成及び保存の義務を負うことに留意するものとする。

XI-2-4 外務員登録

IV-4-3及び V-3-2に準ずるものとする。

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