平成14年1月23日
金融庁

特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令等の改正案に対するパブリックコメントの結果について

金融庁では、標記改正案について、平成13年12月19日(水)から平成14年1月11日(金)にかけて公表し、広く意見の募集を行いました。ご意見をご提出いただいた皆様には、改正案の検討にご協力いただきありがとうございました。

本件に関してお寄せいただいた主なコメントの概要及びそれに対する金融庁の考え方は以下のとおりです。

【内容についての照会先】

金融庁 Tel:03-3506-6000(代表)
総務企画局市場課企業開示参事官室 谷口(内線3653)


コメントの概要とコメントに対する金融庁の考え方

コメントの概要 コメントに対する考え方
 有価証券届出書等の記載内容の「分かりやすさ」は「消費者に理解できる分かりやすさ」であるべきである。  有価証券届出書等の様式における「記載上の注意」の「一般的事項」において、有価証券届出書等の記載に当たり、「投資者が容易に理解できるよう、分かりやすく記載すること」を求めるとともに、「投資者が容易に理解できるよう、図表等による表示をすることができる」ことを明示します。
 委託会社についての情報は投資判断にとって重要であるため、財務諸表等の委託会社に係る詳細な情報についても目論見書の記載項目とすべきではないか。  金融審議会において取りまとめられた「投資信託目論見書の記載内容の改善についての考え方」(以下「考え方」といいます。)にあるように、ファンドに関連する多数の情報が目論見書に盛り込まれることにより、かえってどの情報が投資判断にとって重要なものなのか分かりづらくなるという指摘が多く、この観点から、委託会社に係る財務情報のような「ファンドの運用に直接的に関係のない事項」については有価証券届出書への記載にとどめることが適当であると考えております。
 なお、有価証券届出書は公衆縦覧されていますので、委託会社に係る詳細な情報は有価証券届出書により入手することができます。
 また、既に有価証券報告書等については電子開示システム(EDINET)を通じた提出・縦覧等が利用されていますが、平成14年6月までには有価証券届出書等についても利用することができるようになり、平成16年6月までには原則義務化されますので、現在に比べ、投資者の有価証券届出書情報へのアクセスは相当容易になるものと考えております。
 「投資リスク」が有価証券届出書等の記載項目とされるが、どのような内容を記載するのか明確にすべきではないか。  「投資リスク」の記載に当たっては、有価証券届出書等の様式における「記載上の注意」において、「ファンドのもつリスクの特性」、「投資リスクに対する投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項」、「投資リスクに対する管理体制」等について、具体的に、かつ、分かりやすく記載する旨を規定します。
 有価証券届出書等の記載される「手数料等」について、その徴収時期についても記載すべきではないか。  貴見のとおり、有価証券届出書等の様式における「記載上の注意」において、「手数料等の徴収時期」についても記載するよう明示します。
 有価証券届出書等に記載される「運用状況」における「設定及び解約の実績」について、金額ではなく数量による記載も可能とすべきではないか。  貴見のとおり、有価証券届出書等の様式における「記載上の注意」において、「設定及び解約の実績」を数量による記載が可能となるよう明示します。
 有価証券届出書等に記載される「投資有価証券の主要銘柄」等について、投資有価証券に関する詳細な情報を記載すべきではないか。  投資信託はファンドを構成する資産それぞれの市場価格の直接的な影響をより受けやすい金融商品であるという特徴・性格を持っており、「投資方針」、「投資リスク」等の情報は投資者の投資判断にとって重要な情報であると考えられます。
 また、ファンドを構成する個々の投資資産についての情報も重要であることから、投資資産が有価証券である場合には、「投資状況」、財務諸表の附属明細表である「有価証券明細表」及び「投資有価証券の主要銘柄」において、投資有価証券の情報(銘柄名、数量、価格、利率、償還期間等)を記載することとしております。
 また、銘柄名のみでは当該投資有価証券の内容を把握することができないものがあることから、有価証券届出書等の様式における「投資有価証券の主要銘柄」に係る「記載上の注意」において、「投資有価証券に関し、投資判断に重要な影響を及ぼすと判断される会社等がある場合には、当該会社等の名称及び当該会社等の名称の開示を必要とする理由」を記載すべき旨を明示します。
 なお、すべての投資有価証券について詳細な情報を記載すると、有価証券届出書等の記載内容は膨大なものとなり、かえって投資者にとって何が重要な情報なのかが分かりづらくなるものと考えております。
 有価証券届出書等に記載される「投資有価証券の主要銘柄」等に記載する銘柄名は省略しないで記載すべきではないか。  貴見のとおり、有価証券届出書等の様式における「投資有価証券の主要銘柄」等に係る「記載上の注意」において、「有価証券の銘柄名を記載する場合には、当該銘柄名を明瞭に記載すべき」旨を明示します。

その他、投資信託の開示制度のあり方等に関して、多数のご意見をいただいております。これらのご意見は、今後の開示制度の企画・立案等の参考にさせていただきます。ご協力ありがとうございました。

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