今般の措置の概要

1.金融検査マニュアル

  • (1)特例措置

    本社や主な生産拠点が被災地に所在する債務者など、震災により連絡が一時的に取れないこと等から、金融機関が実態把握を行うことが一時的に困難となっている債務者を対象として、以下の措置を講じる。

    • 震災の影響について、金融機関は、金融機関及び債務者の被害状況並びに担保物件・保証人の状況等の実態を、合理的に判断できる範囲内で、可能な限り自己査定に反映させる。その上で、これが困難な資産は以下の方法によることも妨げないこととする。
      • マル1実態把握が困難な債務者への貸出金等はそれまでに把握している情報により査定し、その旨を「注記」。

      • マル2再評価・実査が困難な担保物件はそれまでに把握している担保評価で査定し、その旨を「注記」。

  • (2)運用の明確化措置

    被災地に限らず、震災の影響を受けている債務者を対象として、以下の措置を講じる。

    • マル1震災の影響による計画停電や原材料の調達難などから財務状況等が一時的に悪化している債務者

      • 震災による赤字・延滞を「一過性」のものと判断できる場合には債務者区分の引き下げを行わなくてもよいことを明確化。
    • マル2その他

      • 貸倒引当金の貸倒実績率等の算定に当たっては、今般の震災の影響による貸倒等の実績は異常値として、震災の影響がない貸出金の貸倒実績率等に算入しなくてもよいことを明確化。

2.監督指針の特例措置

被災地に限らず、震災の影響により、直ちに経営再建計画を策定することが困難な債務者

  • マル1現行、中小企業に限って貸出条件変更時の経営再建計画の策定を最長1年間猶予しているが、この取扱を中小企業以外にも適用。併せて、既に貸出条件変更に応じた中小企業の経営再建計画の策定猶予期間の再延長可。

  • マル2現行、中小企業以外は経営再建計画の計画期間を概ね3年、中小企業は原則5年としているが、合理的な期間の延長可(金融検査マニュアルも併せて措置)。

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