○昭和46年法律第34号
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改正沿革(平成10年12月15日以降) |
平成 |
11年 |
7月 |
16日 |
法律第 |
87号 |
平成 | 11年 | 8月 | 13日 | 法律第 | 125号 | |
平成 | 11年 | 12月 | 22日 | 法律第 | 160号 | |
平成 | 12年 | 5月 | 31日 | 法律第 | 91号 | |
平成 | 12年 | 5月 | 31日 | 法律第 | 93号 |
(目的)
第 | 一条 この法律は、預金者等の保護を図るため、金融機関が預金等の払戻しを停止した場合に必要な保険金等の支払と預金等債権の買取りを行うほか、破綻金融機関に係る合併等に対し適切な資金援助を行う等の制度を確立し、もつて信用秩序の維持に資することを目的とする。 |
(金融機関の自主性の尊重)
第 | 一条の二 この法律の運用に当たつては、金融機関の自主性を尊重するよう配慮しなければならない。 |
(定義)
第 | 二条 この法律において「金融機関」とは、次に掲げる者(この法律の施行地外に本店を有するものを除く。)をいう。
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2 | この法律において「預金等」とは、次に掲げるものをいう。
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3 | この法律において「預金者等」とは、預金者その他の預金等に係る債権者をいう。
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4 | この法律において「破綻金融機関」とは、業務若しくは財産の状況に照らし預金等の払戻しを停止するおそれのある金融機関又は預金等の払戻しを停止した金融機関をいう。 |
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5 | この法律において「銀行持株会社等」とは、次に掲げる者をいう。
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第一節 総則
(法人格)
第 | 三条 預金保険機構(以下「機構」という。)は、法人とする。 |
(数)
第 | 四条 機構は、一を限り、設立されるものとする。 |
(資本金)
第 | 五条 機構の資本金は、その設立に際し、政府及び政府以外の者が出資する額の合計額とする。 |
2 | 機構は、必要があるときは、金融再生委員会及び大蔵大臣の認可を受けて、その資本金を増加することができる。 |
(名称)
第 | 六条 機構は、その名称中に預金保険機構という文字を用いなければならない。 |
2 | 機構でない者は、その名称中に預金保険機構という文字を用いてはならない。 |
(登記)
第 | 七条 機構は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。 |
2 | 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。 |
(民法の準用)
第 | 八条 民法(明治二十九年法律第八十九号)第四十四条及び第五十条の規定は、機構について準用する。 |
第二節 設立
(発起人)
第 | 九条 機構を設立するには、金融に関して専門的な知識と経験を有する者七人以上が発起人となることを必要とする。 |
(定款の作成等)
第 | 十条 発起人は、すみやかに、機構の定款を作成し、政府以外の者に対し機構に対する出資を募集しなければならない。 |
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2 | 前項の定款には、次の事項を記載しなければならない。
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(設立の認可)
第 | 十一条 発起人は、前条第一項の募集が終わつたときは、すみやかに、定款を金融再生委員会及び大蔵大臣に提出して、設立の認可を申請しなければならない。 |
(事務の引継ぎ)
第 | 十二条 発起人は、前条の認可を受けたときは、遅滞なく、その事務を機構の理事長となるべき者に引き継がなければならない。 |
2 | 機構の理事長となるべき者は、前項の規定による事務の引継ぎを受けたときは、遅滞なく、政府及び出資の募集に応じた政府以外の者に対し、出資金の払込みを求めなければならない。 |
(設立の登記)
第 | 十三条 機構の理事長となるべき者は、前条第二項の規定による出資金の払込みがあつたときは、遅滞なく、政令で定めるところにより、設立の登記をしなければならない。 |
2 | 機構は、設立の登記をすることにより成立する。 |
第三節 運営委員会
(設置)
第 | 十四条 機構に、運営委員会(以下「委員会」という。)を置く。 |
(権限)
第 | 十五条 次章及び第四章に規定するもののほか、次に掲げる事項は、委員会の議決を経なければならない。
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(組織)
第 | 十六条 委員会は、委員八人以内並びに機構の理事長及び理事をもつて組織する。 |
2 | 委員会に委員長一人を置き、機構の理事長をもつて充てる。 |
3 | 委員長は、委員会の会務を総理する。 |
4 | 委員会は、あらかじめ、委員及び機構の理事のうちから、委員長に事故がある場合に委員長の職務を代理する者を定めておかなければならない。 |
(委員の任命)
第 | 十七条 委員は、金融に関して専門的な知識と経験を有する者のうちから、機構の理事長が金融再生委員会及び大蔵大臣の認可を受けて任命する。 |
(委員の任期)
第 | 十八条 委員の任期は、一年とする。ただし、委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。 |
2 | 委員は、再任されることができる。 |
(委員の解任)
第 | 十九条 機構の理事長は、委員が次の各号の一に該当するに至つたときは、金融再生委員会及び大蔵大臣の認可を受けて、その委員を解任することができる。
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(委員の報酬)
第 | 二十条 委員は、報酬を受けない。ただし、旅費その他職務の遂行に伴う実費を受けるものとする。 |
(議決の方法)
第 | 二十一条 委員会は、委員長又は第十六条第四項に規定する委員長の職務を代理する者のほか、委員及び機構の理事のうち六人以上が出席しなければ、会議を開き、議決をすることができない。 |
2 | 委員会の議事は、出席した委員長、委員及び機構の理事の過半数をもつて決する。可否同数のときは、委員長が決する。 |
3 | 金融再生委員会及び大蔵大臣がそれぞれ指名するその職員は、第一項の会議に出席し、意見を述べることができる。 |
4 | 日本銀行政策委員会が指名する日本銀行の理事は、第一項の会議に出席し、意見を述べることができる。 |
(委員の秘密保持義務)
第 | 二十二条 委員は、その職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。委員がその職を退いた後も、同様とする。 |
(委員の公務員たる性質)
第 | 二十三条 委員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。 |
第四節 役員等
(役員)
第 | 二十四条 機構に、役員として理事長一人、理事四人以内及び監事一人を置く。 |
(役員の職務及び権限)
第 | 二十五条 理事長は、機構を代表し、その業務を総理する。 |
2 | 理事は、理事長の定めるところにより、機構を代表し、理事長を補佐して機構の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときはその職務を行う。 |
3 | 監事は、機構の業務を監査する。 |
4 | 監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長又は金融再生委員会及び大蔵大臣に意見を提出することができる。 |
(役員の任命)
第 | 二十六条 役員は、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。 |
2 | 役員の任期が満了し、又は欠員が生じた場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、前項の規定にかかわらず、役員を任命することができる。 |
3 | 前項の場合においては、任命後最初の国会において両議院の事後の承認を得なければならない。この場合において、両議院の事後の承認が得られないときは、内閣総理大臣は、直ちにその役員を解任しなければならない。 |
(役員の任期)
第 | 二十七条 役員の任期は、二年とする。 |
2 | 役員は、再任されることができる。 |
(役員の欠格条項)
第 | 二十八条 政府又は地方公共団体の職員(非常勤の者を除く。)は、役員となることができない。 |
(役員の解任)
第 | 二十九条 内閣総理大臣は、役員が前条の規定に該当するに至つたときは、その役員を解任しなければならない。 |
2 | 内閣総理大臣は、役員が第十九条各号の一に該当するに至つたとき、その他役員たるに適しないと認めるときは、その役員を解任することができる。 |
(役員の兼職禁止)
第 | 三十条 役員(監事を除く。)は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。ただし、内閣総理大臣の承認を受けたときは、この限りでない。 |
(代表権の制限)
第 | 三十一条 機構と理事長又は理事との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。この場合には、監事が機構を代表する。 |
(代理人の選任)
第 | 三十一条の二 理事長は、機構の職員のうちから、機構の業務の一部に関する一切の裁判上又は裁判外の行為を行う権限を有する代理人を選任することができる。 |
(職員の任命)
第 | 三十二条 機構の職員は、理事長が任命する。 |
(役員等の秘密保持義務等)
第 | 三十三条 第二十二条及び第二十三条の規定は、役員及び職員について準用する。 |
第五節 業務
(業務の範囲)
第 | 三十四条 機構は、第一条の目的を達成するため、次の業務を行う。
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(業務の委託)
第 | 三十五条 機構は、金融再生委員会及び大蔵大臣の認可を受けて、日本銀行又は金融機関に対し、その業務の一部を委託することができる。
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2 | 日本銀行及び金融機関は、他の法律の規定にかかわらず、前項の規定による委託を受け、当該業務を行うことができる。
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3 | 第二十三条の規定は、第一項の規定による委託を受けた金融機関の役員又は職員で、当該業務に従事するものについて準用する。 |
(業務方法書)
第 | 三十六条 機構は、業務開始の際、業務方法書を作成し、金融再生委員会及び大蔵大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。 |
2 | 前項の業務方法書には、保険料に関する事項その他総理府令・大蔵省令で定める事項を記載しなければならない。 |
(資料の提出の請求等)
第 | 三十七条 機構は、その業務を行うため必要があるときは、金融機関に対し、資料の提出を求めることができる。
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2 | 前項の規定により資料の提出を求められた金融機関は、遅滞なく、これを提出しなければならない。
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3 | 機構は、破綻たん金融機関の取締役(破綻金融機関が信用金庫若しくは信用金庫連合会、信用協同組合若しくは信用協同組合連合会又は労働金庫若しくは労働金庫連合会(以下「信用金庫等」という。)である場合にあつては、理事)、監査役(破綻金融機関が信用金庫等である場合にあつては、監事)及び支配人(破綻金融機関が信用協同組合若しくは信用協同組合連合会又は労働金庫若しくは労働金庫連合会である場合にあつては、参事)その他の使用人並びにこれらの者であつた者に対し、破綻金融機関の業務及び財産の状況(これらの者であつた者については、その者が当該破綻金融機関の業務に従事していた期間内に知ることのできた事項に係るものに限る。)につき報告を求め、又は破綻金融機関の帳簿、書類その他の物件を検査することができる。
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4 | 国、都道府県又は日本銀行は、機構がその業務を行うため特に必要があると認めて要請をしたときは、機構に対し、資料を交付し、又はこれを閲覧させることができる。 |
第六節 財務及び会計
(事業年度)
第 | 三十八条 機構の事業年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わる。 |
(予算等の認可)
第 | 三十九条 機構は、毎事業年度、予算及び資金計画を作成し、当該事業年度の開始前に、金融再生委員会及び大蔵大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。 |
(財務諸表等)
第 | 四十条 機構は、毎事業年度、財産目録、貸借対照表及び損益計算書(以下この条において「財務諸表」という。)を作成し、当額事業年度の終了後三月以内に金融再生委員会及び大蔵大臣に提出し、その承認を受けなければならない。 |
2 | 機構は、前項の規定により財務諸表を金融再生委員会及び大蔵大臣に提出するときは、これに当該事業年度の事業報告書及び予算の区分に従い作成した決算報告書並びに財務諸表及び決算報告書に関する監事の意見書を添付しなければならない。 |
3 | 機構は、第一項の規定による金融再生委員会及び大蔵大臣の承認を受けた財務諸表並びに前項の事業報告書及び決算報告書をその事務所に備えて置かなければならない。 |
(責任準備金の積立て)
第 | 四十一条 機構は、総理府令・大蔵省令で定めるところにより、毎事業年度末において、責任準備金を計算し、これを積み立てなければならない。 |
(借入金及び預金保険機構債券)
第 | 四十二条 機構は、第三十四条第二号から第五号までに掲げる業務を行うため必要があると認めるときは、政令で定める金額の範囲内において、金融再生委員会及び大蔵大臣の認可を受けて、日本銀行から資金の借入れをすることができる。 |
2 | 日本銀行は、日本銀行法(平成九年法律第八十九号)第四十三条第一項の規定にかかわらず、機構に対し、前項の資金の貸付けをすることができる。 |
3 | 機構は、第一項の資金の借入れをしたときは、その借入金を返済するため、金融再生委員会及び大蔵大臣の認可を受けて、金融機関その他の者から資金の借入れ(借換えを含む。)をし、又は預金保険機構債券(以下「債券」という。)の発行(債券の借換えのための発行を含む。)をすることができる。 |
4 | 前項の規定による債券の債権者は、機構の財産について他の債権者に先立つて自己の債権の弁済を受ける権利を有する。 |
5 | 前項の先取特権の順位は、民法の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。 |
6 | 機構は、金融再生委員会及び大蔵大臣の認可を受けて、債券の発行に関する事務の全部又は一部を銀行又は信託会社に委託することができる。 |
7 | 商法(明治三十二年法律第四十八号)第三百九条、第三百十条及び第三百十一条の規定は、前項の規定により委託を受けた銀行又は信託会社について準用する。 |
8 | 第三項から前項までに定めるもののほか、債券に関し必要な事項は、政令で定める。 |
(政府保証)
第 | 四十二条の二 政府は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律(昭和二十一年法律第二十四号)第三条の規定にかかわらず、国会の議決を経た金額の範囲内において、機構の前条第一項若しくは第三項の借入れ又は債券に係る債務の保証をすることができる。 |
(余裕金の運用)
第 | 四十三条 機構は、次の方法によるほか、業務上の余裕金を運用してはならない。
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(総理府令・大蔵省令への委任)
第 | 四十四条 この法律に規定するもののほか、機構の財務及び会計に関し必要な事項は、総理府令・大蔵省令で定める。 |
第七節 監督
(監督)
第 | 四十五条 機構は、金融再生委員会及び大蔵大臣が監督する。 |
2 | 金融再生委員会及び大蔵大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、機構に対し、その業務に関して監督上必要な命令をすることができる。 |
(報告及び検査)
第 | 四十六条 金融再生委員会及び大蔵大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、機構に対しその業務に関し報告をさせ、又はその職員に機構の事務所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。 |
2 | 前項の規定により職員が立入検査をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。 |
3 | 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。 |
第八節 補則
(定款の変更)
第 | 四十七条 定款の変更は、金融再生委員会及び大蔵大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。 |
(解散)
第 | 四十八条 機構は、解散した場合において、その債務を弁済してなお残余財産があるときは、これを各出資者に対し、その出資額を限度として分配するものとする。 |
2 | 前項に規定するもののほか、機構の解散については、別に法律で定める。 |
第一節 保険関係
(保険関係)
第 | 四十九条 金融機関関がその業務を営み又は事業を行うときは、当該金融機関が預金等に係る債務を負うことにより、各預金者等ごとに一定の金額の範囲内において、当額預金等の払戻しにつき、機構と当該金融機関及び預金者等との間に保険関係が成立するものとする。
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2 | 前項の保険関係においては、預金等の額を保険金額とし、次に掲げるものを保険事故とする。
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第二節 保険料の納付
(保険料の納付)
第 | 五十条 金融機関は、営業年度(信用金庫等にあつては、事業年度。以下同じ。)ごとに、当該営業年度の開始後三月以内に、機構に対し、総理府令・大蔵省令で定める書類を提出して、保険料を納付しなければならない。ただし、当該保険料の額の二分の一に相当する金額については、当該営業年度開始の日以後六月を経過した日から三月以内に納付することができる。
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2 | 機構は、次の各号に掲げる場合には、前項の規定にかかわらず、定款で定めるところにより、当該各号に定める金融機関の保険料を免除することができる。
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(保険料の額)
第 | 五十一条 保険料の額は、各金融機関につき、当該保険料を納付すべき日を含む営業年度の直前の営業年度の末日における預金等(外貨預金その他の政令で定める預金等を除く。)の額の合計額を十二で除し、これに当該保険料を納付すべき日を含む営業年度の月数を乗じて計算した金額に、機構が委員会の議決を経て定める率(以下この条において「保険料率」という。)を乗じて計算した金額とする。 |
2 | 保険料率は、保険金の支払、資金援助その他の機構の業務に要する費用の予想額に照らし、長期的に機構の財政が均衡するように、かつ、特定の金融機関に対し差別的取扱いをしないように定められなければならない。 |
3 | 機構は、第四十二条第一項若しくは第三項の資金の借入れ又は債券の発行をした場合において、その借入金を返済し、又はその債券を償還することが困難であると認められるときは、委員会の議決を経て、保険料率を変更するものとする。 |
4 | 機構は、保険料率を定め、又はこれらを変更しようとするときは、金融再生委員会及び大蔵大臣の認可を受けなければならない。 |
5 | 機構は、前項の認可を受けたときは、遅滞なく、その認可に係る保険料率を公告しなければならない。 |
(延滞金)
第 | 五十二条 金融機関は、保険料をその納期限までに納付しない場合には、機構に対し、延滞金を納付しなければならない。 |
2 | 延滞金の額は、未納の保険料の額に納期限の翌日からその納付の日までの日数に応じ年十四・五パーセントの割合を乗じて計算した金額とする。 |
第三節 保険金等の支払
(保険金等の支払)
第 | 五十三条 機構は、保険事故が発生したときは、当該保険事故に係る預金者等に対し、その請求に基づいて、保険金の支払をするものとする。ただし、第一種保険事故については、機構が第五十六条第一項の規定により保険金の支払をする旨の決定をすることを要件とする。 |
2 | 前項に規定する保険事故には、当該保険事故が発生した金融機関につき、その発生した後(同項ただし書の規定が適用される場合には、機構が同項ただし書の決定をした後)に当該保険事故に関連して他の保険事故が発生した場合における当該他の保険事故(第五十七条第一項第二号において「関連保険事故」という。)を含まないものとする。 |
3 | 保険金の支払は、機構が、保険事故に係る各預金者等ごとに当該保険事故に係る保険金に相当する金額を金融機関に預金として預入し、当該預金に係る債権を当該保険事故に係る預金者等に対して譲渡する方法により行うことができる。 |
4 | 機構は、保険事故が発生したときは、当該保険事故に係る預金者等に対し、その請求に基づいて、政令で定める金額の範囲内で政令で定めるところにより、仮払金の支払をすることができる。 |
5 | 第一項又は前項の請求は、第五十七条第一項、第二項又は第四項の規定により公告した支払期間内でなければ、することができない。ただし、その支払期間内に請求しなかつたことにつき災害その他やむを得ない事情があると機構が認めるときは、この限りでない。 |
(保険金の額等)
第 | 五十四条 保険金の額は、一の保険事故が発生した金融機関の各預金者等につき、その発生した日において現にその者が当該金融機関に対して有する預金等(外貨預金その他の政令で定める預金等を除く。第五十八条において同じ。)に係る債権(その者が前条第一項の請求をした時において現に有するものに限る。)のうち元本の額(その額が同一人について二以上ある場合には、その合計額)で、同項の請求があつたものに相当する金額とする。 |
2 | 前項の規定による保険金の額が政令で定める金額を超えるときは、その金額を当該保険金の額とする。 |
3 | 保険事故に係る預金者等が当該保険事故について前条第四項の仮払金の支払を受けている場合におけるその者の保険金の額は、前二項の規定にかかわらず、これらの規定による金額から当該仮払金の支払を受けた額を控除した金額に相当する金額とする。 |
4 | 保険事故について保険金の支払が行われる場合に、当該保険事故に係る預金者等について支払われた前条第四項の仮払金の額が、第一項及び第二項の規定により支払われるべき保険金の額を超えるときは、その者は、その超える金額を機構に払い戻さなければならない。 |
(保険事故の通知)
第 | 五十五条 金融機関は、当該金融機関に係る保険事故が発生したときは、直ちに、その旨を機構に通知しなければならない。
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2 | 金融再生委員会又は労働大臣は、次に掲げる場合には、直ちに、その旨を機構に通知しなければならない。
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3 | 機構は、第一項の規定による通知を受けたとき又は前項の規定により労働大臣から通知を受けたときは、直ちに、その旨を金融再生委員会及び大蔵大臣に報告しなければならない。
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4 | 機構は、第二項の規定により金融再生委員会から通知を受けたときは、直ちに、その旨を大蔵大臣に報告しなければならない。 |
(支払の決定)
第 | 五十六条 機構は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に掲げる日から一月以内に、委員会の議決を経て、当該各号の保険事故につき保険金の支払をするかどうかを決定しなければならない。
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2 | 金融再生委員会及び大蔵大臣は、機構が、委員会の議決を経て、前項の期限の延長を申請した場合には、一月を超えない期間を限り、同項の期限を延長することができる。
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3 | 機構は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に掲げる日から一週間以内に、委員会の議決を経て、当該各号の保険事故につき第五十三条第四項の仮払金の支払をするかどうかを決定しなければならない。
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4 | 機構は、第一項又は前項の規定による決定をしたときは、直ちに、その決定に係る事項を金融再生委員会及び大蔵大臣(当該決定が労働金庫又は労働金庫連合会に関するものである場合には、金融再生委員会及び大蔵大臣並びに労働大臣)に報告しなければならない。 |
(支払の公告等)
第 | 五十七条 機構は、次に掲げる場合には、速やかに、委員会の議決を経て保険金の支払期間、支払場所、支払方法その他政令で定める事項を定め、これを公告しなければならない。
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2 | 機構は、前条第三項の規定により第五十三条第四項の仮払金の支払をする旨の決定をしたときは、速やかに、委員会の議決を経て当該仮払金の支払期間、支払場所その他政令で定める事項を定め、これを公告しなければならない。 |
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3 | 機構は、前二項の公告をした後に当該金融機関について破産法第二百六十条の規定による公告その他の政令で定める事由があつたときは、政令で定めるところにより、前二項の規定により公告した支払期間を変更することができる。 |
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4 | 機構は、前項の規定により支払期間を変更したときは、遅滞なく、その変更に係る事項を公告しなければならない。 |
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5 | 前条第四項の規定は、第一項又は第二項に規定する事項を定めた場合及び第三項の規定により支払期間を変更した場合について準用する。 |
(債権の取得等)
第 | 五十八条 機構は、第五十三条第一項に規定する保険金の支払の請求があつたときは、当該請求に係る預金者等に対して第五十四条第一項から第三項までの規定により支払われるべき保険金の額に応じ、当該預金者等が金融機関に対して有する預金等に係る債権(利息、収益の分配その他これらに準ずるもので政令で定めるものを除く。以下この条において同じ。)を取得する。 |
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2 | 前項に規定する預金者等に対して支払われるべき保険金の額が第五十四条第一項に規定する元本の額に満たないときは、機構は、次に定めるところにより、当該預金者等が金融機関に対して有する預金等に係る債権を取得する。
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3 | 機構は、前二項の規定により取得した預金等に係る債権のうちに担保権の目的となつているものがあるときは、当該担保権に係る被担保債権が消滅するまでを限り、当該担保権の目的となつている預金等に係る債権(機構が取得した部分に限る。)の額に相当する金額を限度として、政令で定めるところにより、保険金の支払を保留することができる。 |
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4 | 機構は、預金者等に対し第五十三条第四項の仮払金の支払をしたときは、その支払金額(第五十四条第四項の規定により機構に払い戻されるべき金額を除く。)に応じ、当該預金者等が金融機関に対して有する預金等に係る債権を取得する。 |
第四節 資金援助
第一款 資金援助
(資金援助の申込み)
第 | 五十九条 合併等を行う金融機関で破綻金融機関でない者(以下「救済金融機関」という。)又は合併等を行う銀行持株会社等(以下「救済銀行持株会社等」という。)は、機構が、合併等を援助するため、金銭の贈与、資金の貸付け若しくは預入れ、資産の買取り又は債務の保証若しくは引受け(以下「資金援助」という。)を行うことを、機構に申し込むことができる。
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2 | 前項の「合併等」とは、次に掲げるものをいう。
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3 | 第一項に規定する資金援助のうち前項第二号に掲げる合併を援助するために行うものは、救済金融機関又は当該合併により設立される金融機関に対して行うものとし、当該合併を行う金融機関のうちに二以上の救済金融機関がある場合には、第一項の規定による申込みは、当該二以上の救済金融機関の連名で行うものとする。
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4 | 第一項に規定する資産の買取りは、合併等(第二項に規定する合併等をいう。以下同じ。)に係る破綻金融機関の資産又は次の各号に掲げる合併等の区分に応じ当該各号に定める資産について行うものとし、第一項の規定による申込みに係る資金援助のうちに合併等に係る破綻金融機関の資産の買取りが含まれているときは、当該合併等に係る救済金融機関又は救済銀行持株会社等は、当該破綻金融機関と連名で、機構が当該資産の買取りを行うことを機構に申し込むものとする。
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5 | 第一項又は前項の規定による申込みを行つた金融機関及び銀行持株会社等は、速やかに、その旨を金融再生委員会(労働金庫又は労働金庫連合会にあつては、金融再生委員会及び労働大臣)に報告しなければならない。
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6 | 機構は、第一項又は第四項の規定による申込みを受けたときは、速やかに、その旨を大蔵大臣に報告しなければならない。 |
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第 | 六十条 金融再生委員会の指定する金融機関で合併等を援助するため当該合併等に係る金融機関(破綻金融機関を除く。)又は当該合併等に係る銀行持株会社等に対し資金の貸付けその他の政令で定める行為を行うものは、機構が資金援助(金銭の贈与、資産の買取り及び債務の引受けを除く。)を行うことを、機構に申し込むことができる。
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2 | 前項の規定による申込みを行つた金融機関は、速やかに、その旨を金融再生委員会(労働金庫又は労働金庫連合会にあつては、金融再生委員会及び労働大臣)に報告しなければならない。
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3 | 機構は、第一項の規定による申込みを受けたときは、速やかに、その旨を大蔵大臣に報告しなければならない。 |
(適格性の認定)
第 | 六十一条 第五十九条第一項又は前条第一項の規定による申込みに係る合併等については、当該合併等に係る破綻金融機関及び救済金融機関又は破綻金融機関及び救済銀行持株会社等は、これらの規定による申込みが行われる時までに、当該合併等について、金融再生委員会の認定を受けなければならない。
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2 | 前項の認定の申請は、同項の破綻金融機関及び救済金融機関又は破綻金融機関及び救済銀行持株会社等の連名で行わなければならない。
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3 | 金融再生委員会は、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、第一項の認定を行うことができる。
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4 | 金融再生委員会は、労働金庫又は労働金庫連合会に対し第一項の認定を行うときは、労働大臣の同意を得なければならない。
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5 | 金融再生委員会は、第一項の認定を行うときは、当該認定に係る金融機関のうち、いずれが破綻金融機関であるかを明らかにしなければならない。
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6 | 金融再生委員会は、第一項の認定を行つたときは、その旨を機構に通知しなければならない。
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7 | 機構は、前項の規定による通知を受けたときは、速やかに、その旨を大蔵大臣に報告しなければならない。
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8 | 破綻金融機関の株式を取得しようとする会社が、当該株式の取得により銀行を子会社とする持株会社又は長期信用銀行を子会社とする持株会社になることについて、銀行法第五十二条の二第一項又は長期信用銀行法第十六条の二第一項の認可(以下この項において「持株会社認可」という。)の申請をしている場合には、第一項の認定の申請は、第二項の規定にかかわらず、当該会社及び当該破綻金融機関の連名で行うことができる。ただし、金融再生委員会は、当該会社について持株会社認可をした後でなければ、第一項の規定による認定を行うことができない。 |
(合併等のあつせん)
第 | 六十二条 金融再生委員会は、前条第二項の申請が行われない場合においても、金融機関が破綻金融機関に該当し、かつ、当該破綻金融機関が同条第三項第三号に掲げる要件に該当すると認めるときは、当該破綻金融機関及び他の金融機関又は当該破綻金融機関及び銀行持株会社等に対し、書面により、合併等(第五十九条第二項第二号に掲げる合併を除くものとし、当該合併等が行われることが預金者等の保護に資するものであり、かつ、機構による資金援助が行われることが当該合併等を行うために不可欠であるものに限る。)のあつせんを行うことができる。
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2 | 前項のあつせんを受けた同項の他の金融機関又は銀行持株会社等は、前条第一項の規定にかかわらず、第五十九条第一項の規定による申込みを行うことができる。
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3 | 第六十条第一項に規定する金融再生委員会の指定する金融機関で、第一項のあつせんを受けた同項の他の金融機関又は銀行持株会社等に対し当該あつせんに係る合併等を援助するため同条第一項に規定する資金の貸付けその他の政令で定める行為を行うものは、前条第一項の規定にかかわらず、第六十条第一項の規定による申込みを行うことができる。
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4 | 前条第四項から第七項までの規定は、第一項のあつせんを行う場合について準用する。
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第 | 六十三条 削除 |
(資金援助)
第 | 六十四条 機構は、第五十九条第一項若しくは第四項又は第六十条第一項の規定による申込みがあつたときは、遅滞なく、委員会の議決を経て、当該申込みに係る資金援助を行うかどうかを決定しなければならない。
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2 | 委員会は、前項の議決を行う場合には、機構の財務の状況並びに当該議決に係る資金援助に要すると見込まれる費用及び当該資金援助に係る破綻金融機関の保険事故につき保険金の支払を行うときに要すると見込まれる費用を考慮し、機構の資産の効率的な利用に配意しなければならない。
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3 | 機構は、第一項の規定による決定をしたときは、直ちに、その決定に係る事項を金融再生委員会及び大蔵大臣(当該決定が労働金庫又は労働金庫連合会を当事者とする合併等に係るものである場合には、金融再生委員会及び大蔵大臣並びに労働大臣)に報告しなければならない。
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4 | 機構は、第一項の規定による資金援助を行う旨の決定をしたときは、当該資金援助の申込みに係る金融機関又は銀行持株会社等との間で当該資金援助に関する契約を締結するものとする。 |
(合併等の契約の報告等)
第 | 六十五条 第六十一条第一項の認定又は第六十二条第一項のあつせん(以下「適格性の認定等」という。)を受けた金融機関又は銀行持株会社等は、当該適格性の認定等に係る合併等の契約を締結したときは、直ちに、金融再生委員会(労働金庫又は労働金庫連合会にあつては、金融再生委員会及び労働大臣。次条第一項、第六十七条第二項、第六十八条、第六十九条第一項及び第六項、第七十条第一項、第七十三条第六項、第七十四条第四項及び第十一項並びに第七十九条第一項及び第三項において同じ。)に、その旨を報告し、かつ、当該合併等の契約書(機構と前条第四項の契約を締結した金融機関又は銀行持株会社等にあつては、当該合併等の契約書及び同項の契約の内容を記載した書面)を提出しなければならない。 |
(株主総会等の決議の報告等)
第 | 六十六条 適格性の認定等を受けた金融機関は、この法律若しくは商法その他の法律の規定又は定款の定めに基づき合併、営業譲渡等、株式交換又は株式移転について株主総会等の決議を必要とする場合において、当該適格性の認定等に係る合併、営業譲渡等、株式交換又は株式移転についての決議を得たとき又は得られなかつたときは、直ちに、金融再生委員会に、その旨を報告し、かつ、当該株主総会等の議事録を提出し、あわせて、機構にその旨を通知しなければならない。
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2 | 前項の「株主総会等」とは、第二条第一項第一号及び第二号に掲げる金融機関(以下「銀行等」という。)にあつては株主総会(金融機関の合併及び転換に関する法律(昭和四十三年法律第八十六号)第七条第四項に規定する場合にあつては、株主総会及び同項の特定株主総会)を、信用金庫等にあつては総会又は総代会をいう。
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3 | 第一項の適格性の認定等を受けた者が銀行等又は銀行持株会社等であつて、商法第四百十三条ノ三第一項(金融機関の合併及び転換に関する法律第七条第二項において準用する場合を含む。)の規定により株主総会の承認を得ないで合併を行おうとしたものである場合又は商法第三百五十八条第一項の規程により株主総会の承認を得ないで株式交換を行おうとしたものである場合において、当該銀行等又は銀行持株会社等が商法第四百十三条ノ三第八項(金融機関の合併及び転換に関する法律第十二条の二第一項において準用する場合を含む。)又は商法第三百五十八条第八項に規定する場合に該当することとなつたときは、当該銀行等又は銀行持株会社等は、直ちに、金融再生委員会にその旨を報告し、あわせて、機構にその旨を通知しなければならない。
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4 | 機構は、第一項又は前項の規定による通知を受けたときは、直ちに、その旨を大蔵大臣に報告しなければならない。 |
(業務の継続の特例)
第 | 六十七条 適格性の認定等を受けた救済金融機関は、その営業に関する法令により行うことができない業務に属する契約又は制限されている契約に係る権利義務を当該適格性の認定等に係る営業の全部又は一部の譲受けにより承継した場合には、これらの契約のうち、期限の定めのあるものについては期限満了まで、期限の定めのないものについては承継の日から一年以内の期間に限り、これらの契約に関する業務を継続することができる。 |
2 | 適格性の認定等を受けた救済金融機関は、前項に規定する契約に関する業務の利用者の利便等に照らし特別の事情がある場合において、期間を定めて当該業務を整理することを内容とする計画を作成し、当該計画につき金融再生委員会の承認を受けたときは、営業の全部又は一部の譲受けの日における当該契約の総額を超えない範囲内において、かつ、当該契約に従い、同項の期限が満了した契約を更新して、又は同項の期間を超えて、当該業務を継続することができる。 |
(大蔵大臣への協議)
第 | 六十七条の二 金融再生委員会は、その行おうとする適格性の認定等に係る合併等のために機構による資金援助が行われたならば、機構の財務の状況が著しく悪化し信用秩序の維持に重大な影響を与えるおそれがあると認めるときは、あらかじめ、信用秩序の維持を図るために必要な措置に関し、大蔵大臣に協議しなければならない。 |
第二款 緊急手続
(緊急性の認定)
第 | 六十八条 金融再生委員会は、第六十五条の規定による報告を受けた場合において、当該報告に係る合併(第五十九条第二項第二号に掲げるもの及び金融機関の合併及び転換に関する法律第三条第一項第二号から第六号までの規定によるものを除く。)、営業譲渡等又は株式交換を緊急に行わなければ機構の資金援助による預金者等の保護に重大な悪影響を及ぼし、国民経済の健全な発展に支障を及ぼすおそれがあると認めるときは、当該合併、営業譲渡等又は株式交換を緊急に行う必要がある旨の認定(以下「緊急性の認定」という。)を行うとともに、当該合併、営業譲渡等又は株式交換を行うべき期限を定めるものとする。
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2 | 金融再生委員会は、緊急性の認定を行つた場合には、その旨及び当該緊急性の認定に係る合併、営業譲渡等又は株式交換を行うべき期限を、当該合併、営業譲渡等又は株式交換の当事者となる全部の金融機関又は銀行持株会社に対し、通知するものとする。 |
(株主等の異議の申出等)
第 | 六十九条 金融再生委員会は、緊急性の認定を行おうとするときは、あらかじめ、当該緊急性の認定に係る合併、営業譲渡等又は株式交換の当事者となる金融機関(営業の一部を譲り受ける銀行等で定款に当該営業の一部の譲受けにつき株主総会の決議を要する旨の定めがないものを除く。)又は株式交換の当事者となる銀行持株会社等の株主(信用金庫若しくは信用金庫連合会、信用協同組合連合会又は労働金庫連合会にあつては会員とし、信用協同組合にあつては組合員とし、労働金庫にあつては労働金庫法(昭和二十八年法律第二百二十七号)第十三条第一項に規定する個人会員(第六項において「個人会員」という。)を除く会員とする。)は一定の期間内に当該合併、営業譲渡等又は株式交換について異議を申し出ることができる旨を公告し、当該公告をした旨を当該金融機関又は当該銀行持株会社等に通知しなければならない。
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2 | 前項の期間は、一週間を下つてはならない。
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3 | 金融再生委員会は、銀行等又は銀行持株会社等の株主に対し第一項の規定による公告をするときは、法務大臣の同意を得なければならない。
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4 | 第一項の規定による通知を受けた金融機関又は銀行持株会社等の取締役又は理事は、当該通知に係る合併、営業譲渡等又は株式交換の当事者となる全部の金融機関又は銀行持株会社等の貸借対照表(救済金融機関又は救済銀行持株会社等にあつては、当該金融機関又は銀行持株会社等の貸借対照表及び当該合併、営業譲渡等又は株式交換に係る資金援助に関する契約の内容を記載した書面)及び当該合併、営業譲渡等又は株式交換の契約書を本店又は主たる事務所に備えて置かなければならない。
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5 | 商法第四百八条ノ二第二項の規定は、前項の場合について準用する。
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6 | 金融再生委員会は、第一項の規定による公告に係る金融機関又は銀行持株会社等の発行済株式の総数の百分の二十以上に当たる株式の数を保有する株主又は総会員(信用協同組合にあつては総組合員とし、労働金庫にあつては個人会員を除く。)の百分の二十以上の会員(信用協同組合にあつては組合員とし、労働金庫にあつては個人会員を除く。)が、異議の申出をしたときは、緊急性の認定を行うことができない。
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7 | 金融再生委員会は、第一項の規定による公告に係る金融機関又は銀行持株会社等について、前項の規定により緊急性の認定を行うことができなくなつた場合には、その旨を当該金融機関又は銀行持株会社等に通知しなければならない。
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8 | 第一項の通知を受けた者が商法第三百五十八条又は第四百十三条ノ三の規定による手続を行おうとする銀行等又は銀行持株会社等である場合においては、当該銀行等又は銀行持株会社等は、同項の通知を受けた後は、当該手続を行うことができない。ただし、当該銀行等又は銀行持株会社等が前項の規定による通知を受けた場合においては、この限りでない。
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9 | 前項ただし書に規定する場合における当該銀行等又は銀行持株会社等についての商法第三百五十八条又は第四百十三条ノ三の規定の適用については、同法第三百五十八条第四項中「株式交換契約書ヲ作リタル日」とあり、並びに同法第四百十三条ノ三第四項及び第九項中「合併契約書ヲ作リタル日」とあるのは、「預金保険法(昭和四十六年法律第三十四号)第六十九条第七項ノ規定ニ依ル通知ヲ受ケタル日」とする。 |
(合併、営業譲渡等又は株式交換の実施)
第 | 七十条 緊急性の認定に係る合併、営業譲渡等又は株式交換の当事者である金融機関(以下「緊急性の認定に係る金融機関」という。)又は緊急性の認定に係る株式交換の当事者である銀行持株会社等(以下、「緊急性の認定に係る銀行持株会社等」という。)は、第六十八条第一項の規定により金融再生委員会が定める期限までに、当該合併、営業譲渡等又は株式交換を行わなければならない。 |
2 | 緊急性の認定に係る金融機関が合併を行うときは、合併後存続する金融機関(以下「存続金融機関」という。)については変更の登記を、合併により消滅する金融機関(以下「消滅金融機関」という。)については解散の登記をしなければならない。 |
3 | 商法第四百十四条第二項の規定は、前項の場合について準用する。 |
4 | 第二項の登記の申請書に添付すべき書類については、政令で定める。 |
(合併の効力発生及び効果等)
第 | 七十一条 緊急性の認定に係る金融機関の合併は、存続金融機関が、その本店又は主たる事務所の所在地において、合併による変更の登記をすることによつてその効力を生ずる。ただし、第七十四条及び第七十六条の規定に係る手続を行うために必要な範囲内において、存続金融機関はいまだ合併を行つていないものとみなし、消滅金融機関はなお存続しているものとみなす。この場合において、当該手続に必要な費用は、存続金融機関が負担しなければならない。 |
2 | 存続金融機関は、消滅金融機関の権利義務を承継する。 |
3 | 緊急性の認定に係る金融機関である銀行等及び緊急性の認定に係る銀行持株会社等の株式交換が行われた場合には、第七十四条及び第七十六条の二の規程に係る手続を行うために必要な範囲内において、いまだ株式交換の効力が生じていないものとみなす。 |
(信用金庫等の特例)
第 | 七十二条 緊急性の認定に係る信用金庫等の合併が行われた場合には、消滅金融機関の地区、会員若しくは組合員又は事務所は、当該信用金庫等の定款の定めにかかわらず、政令で定める期間に限り、当該信用金庫等の地区、会員若しくは組合員又は事務所とみなす。 |
2 | 信用金庫等は、当該信用金庫等の定款の定めにより行うことができない業務を緊急性の認定に係る営業の全部又は一部の譲受けにより承継した場合には、当該定款の定めにかかわらず、政令で定める期間に限り、当該業務を継続することができる。 |
3 | 緊急性の認定に係る信用金庫等の合併が行われた場合には、当該合併後存続する信用金庫等の会員又は組合員は、政令で定める期間に限り、その持分を譲渡することができない。 |
(債権者の異議)
第 | 七十三条 存続金融機関又は緊急性の認定に係る営業の全部若しくは一部の譲受けを行つた金融機関は、合併又は営業の全部若しくは一部の譲受けを行つたときは、直ちに、合併又は営業譲渡等に異議のある債権者は一定の期間内に異議を述べるべき旨を公告し、かつ、預金者等その他政令で定める債権者以外の知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。 |
2 | 前項の期間は、一月以上四十五日以内としなければならない。 |
3 | 債権者が第一項の期間内に異議を述べなかつたときは、当該債権者は、当該合併又は営業譲渡等を承認したものとみなす。 |
4 | 債権者が第一項の期間内に異議を述べたときは、当該金融機関は、弁済し、又は相当の担保を提供し、若しくは当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託業務を営む他の金融機関若しくは信託会社に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該合併又は営業譲渡等をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。 |
5 | 第一項の規定により行う公告は、官報及び時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載してしなければならない。 |
6 | 第一項の金融機関は、同項及び第四項の手続を終了したときは、政令で定めるところにより、速やかに、その旨を金融再生委員会に報告しなければならない。 |
(株主総会等の承認)
第 | 七十四条 緊急性の認定に係る金融機関(営業の一部を譲り受けた銀行等で定款に当該営業の譲受けにつき株主総会の決議を要する旨の定めがないものを除く。以下この条において同じ。)又は緊急性の認定に係る銀行持株会社等は、合併、営業譲渡等又は株式交換を行つた日から四十五日以内に合併、営業譲渡等又は株式交換について第六十六条第二項に規定する株主総会等の承認の決議を得なければならない。 |
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2 | 銀行等における前項の承認の決議については、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める決議の場合の例による。
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3 | 信用金庫等における第一項の承認の決議については、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める決議の場合の例による。
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4 | 金融再生委員会は、災害その他やむを得ない理由により、金融機関又は銀行持株会社等が第一項に規定する期限までに同項の承認の決議を得ることができないと認めるときは、政令で定めるところにより、その理由のやんだ日から四十五日以内に限り、当該期限を延長することができる。 |
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5 | 銀行等又は銀行持株会社等は、第一項の承認の決議を行う場合には、商法第二百三十二条の規定による通知において、合併、営業譲渡等又は株式交換の契約書(存続金融機関、営業の全部若しくは一部を譲り受けた銀行等又は株式交換による完全親会社となつた銀行若しくは銀行持株会社等にあつては、合併、営業譲渡等又は株式交換の契約書及び資金援助に関する契約書)の要領をも示さなければならない。 |
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6 | 商法第三百五十条の規定は第二項第二号又は第二号に二ロに定める決議(同号ロに定める決議については、完全親会社となつた銀行等又は銀行持株会社等におけるものに限る。)があつた場合について、同法第三百五十三条第七項の規定は第二項第二号の二イに規定する場合について、同法第四百八条第六項の規定は第二項第二号イに規定する場合について、それぞれ準用する。 |
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7 | 信用金庫等が第一項の承認の決議を行う場合には、同項の総会又は総代会の招集は、合併又は営業譲渡等の契約書(存続金融機関又は営業の全部若しくは一部を譲り受けた信用金庫等にあつては、合併又は営業譲渡等の契約書及び資金援助に関する契約書)の要領をも示してしなければならない。 |
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8 | 合併後存続する信用金庫等は、当該合併について第一項の承認の決議を得たときは、併せて、総会又は総代会において当該合併に必要な事項に関し定款を変更することができる。 |
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9 | 緊急性の認定に係る金融機関の取締役又は理事は、緊急性の認定が銀行等の合併に係るものであるときは、第一項の株主総会等の会日の二週間前から同項に規定する期限(当該期限が第四項の規定により延長された場合には、その延長後の期限)の到来した日以後六月を経過する日まで、当該各銀行等の商法第四百八条ノ二第一項各号に掲げる書類(存続金融機関たる銀行等にあつては、当該各銀行等の同項各号に掲げる書類及び資金援助に関する契約の内容を記載した書面)を、緊急性の認定が信用金庫等の合併又は金融機関の営業譲渡等に係るものであるときは、第一項の株主総会等の会日の二週間前から、当該各信用金庫等又は当該各金融機関の貸借対照表(存続金融機関たる信用金庫等又は営業の全部若しくは一部を譲り受けた金融機関にあつては、当該各信用金庫又は当該各金融機関の貸借対照表及び資金援助に関する契約の内容を記載した書面)を、緊急性の認定に係る銀行持株会社等の取締役は、緊急性の認定が株式交換に係るものであるときは、第一項の株主総会等の会日の二週間前から同項に規定する期限(当該期限が第四項の規定により延長された場合には、その延長後の期限)到来した以後六月を経過する日まで、当該株式交換の当事者である全部の銀行等又は銀行持株会社等の同法第三百五十四条第一項各号に掲げる書類(株式交換により完全親会社となつた銀行等又は銀行持株会社等にあたつては、当該株式交換の当事者である全部の銀行又は銀行持株会社等の同項各号に掲げる書類及び資金援助に関する契約の内容を記載した書面)を本店又は主たる事務所に備えて置かなければならない。 |
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1 | 0 商法第四百八条ノ二第二項の規定は、前項の場合について準用する。 |
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1 | 1 緊急性の認定に係る金融機関又は緊急性の認定に係る銀行持株会社等は、第一項に規定する期限(当該期限が第四項の規定により延長された場合には、その延長後の期限)までに、第一項の承認の決議を得られなかつたときは、直ちに、その旨を金融再生委員会に報告し、かつ、機構に通知しなければならない。 |
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1 | 2 機構は、前項の規定による通知を受けたときは、直ちに、その旨を大蔵大臣に報告しなければならない。 |
(事業の全部の譲渡を行つた信用金庫又は労働金庫等の解散)
第 | 七十五条 緊急性の認定に係る事業の全部の譲渡を行つた信用金庫若しくは信用金庫連合会又は労働金庫若しくは労働金庫連合会は、第七十三条の手続が終了し、かつ、当該事業の全部の譲渡に係る当事者である金融機関の全部の前条第一項の承認の決議が得られることにより解散する。 |
(株券の提出等)
第 | 七十六条 緊急性の認定に係る合併で当該合併により株式の併合があつたものを行つた銀行等は、当該合併の当事者である銀行等の全部の第七十四条第一項の承認の決議が得られたときは、直ちに、株式の併合があつた旨、一定の期間内に株券及び端株券を当該銀行等に提出すべき旨並びに第三項において準用する商法第二百十四条第二項の規定による定めがあるときはその内容を公告し、かつ、株主及び株主名簿に記載のある質権者には各別にこれを通知しなければならない。 |
2 | 前項の期間は、一月を下つてはならない。 |
3 | 商法第二百十四条第二項の規定は、第一項の手続について準用する。 |
第 | 七十六条の二 緊急性の認定に係る株式交換により完全子会社となつた銀行等は、当該株式交換の当事者である銀行等又は銀行持株会社等の全部の第七十四条第一項の承認決議が得られたときは、直ちに、株式交換があつた旨、一定の期間内に株券及び端株券を当該銀行等に提出すべき旨並びに株式交換の日において株券及び端株券は無効となつた旨を告知し、かつ、株主及び株主名簿に記載のある質権者には各別にこれを通知しなければならない。 |
2 | 前項の期間は、一月を下つてはならない。 |
3 | 商法第二百十六条の規定は、第一項の手続について準用する |
(合併に反対する株主の株式買取請求権)
第 | 七十七条 緊急性の認定に係る合併で当該合併の当事者である銀行等の全部の第七十四条第一項の承認の決議が得られたものを行つた銀行等の株主で、同項の株主総会に先だつて当該銀行等に対し書面をもつて合併に反対の意思を通知し、かつ、当該株主総会において合併の承認に反対したものは、存続金融機関に対し、その者の所有する株式を、合併がなかつたならばその株式又はその者の所有していた消滅金融機関の株式の有していたであろう公正な価格で買い取るべき旨の請求をすることができる。 |
2 | 商法第二百四十五条ノ三及び第二百四十五条ノ四後段並びに非訟事件手続法(明治三十一年法律第十四号)第百二十六条第一項及び第百三十二条ノ六の規定は、前項の請求について準用する。 |
3 | 第一項の規定による株式の買取りは、商法第二百十条第四号の買取りとみなす。 |
(営業譲渡等に反対する株主の株式買取請求権)
第 | 七十八条 緊急性の認定に係る営業譲渡等で当該営業譲渡等の当事者である銀行等の全部の第七十四条第一項の承認の決議が得られたものを行つた銀行等(営業の一部を譲り受けたものを除く。)の株主で、同項の株主総会に先だつて当該銀行等に対し書面をもつて営業譲渡等に反対の意思を通知し、かつ、当該株主総会において営業譲渡等の承認に反対したものは、当該銀行等に対し、その者の所有する株式を、営業譲渡等がなかつたならばその株式の有していたであろう公正な価格で買い取るべき旨の請求をすることができる。 |
2 | 前条第二項及び第三項の規定は、前項の場合について準用する。 |
(株主交換に反対する株主の株式買取請求権)
第 | 七十八条の二 緊急性の認定に係る株式交換で当該株式交換の当事者である銀行等又は銀行持株会社等の全部の第七十四条第一項の承認の決議が得られたものを行つた銀行等又は銀行持株会社の株主で、同項の株主総会に先立つて当該銀行等又は銀行持株会社に対し書面をもつて株主交換に反対の意思を通知し、かつ、当該株主総会において株主交換の承認に反対したものは、当該銀行又は銀行持株会社に対し、その者の所有する株式を、株式交換がなかつたならばその株式の有していたであろう公正な価格で買い取るべき旨の請求をすることができる。 |
2 | 第七十七条第二項及び第三項の規定は、前項の場合について準用する。 |
(承認の決議を得られなかつた場合の合併、営業譲渡等又は株式交換の効力等)
第 | 七十九条 金融再生委員会は、緊急性の認定に係る金融機関又は緊急性の認定に係る銀行持株会社等から第六十六条第一項の決議が得られなかつた旨の同項若しくは第七十四条第十一項の規定による報告があつたとき又は同項に規定する期限までに同条第一項の承認の決議が得られなかつたことを知つたときは、当該決議が得られなかつた旨を公告しなければならない。
|
2 | 合併についての前項の規定による公告がされたときは、当該合併は合併の時にさかのぼつて効力を失う。ただし、存続金融機関、その株主(信用金庫若しくは信用金庫連合会、信用協同組合連合会又は労働金庫若しくは労働金庫連合会にあつては会員とし、信用協同組合にあつては組合員とする。)及び第三者の間に生じた権利義務に影響を及ぼさない。
|
3 | 金融再生委員会は、合併についての第一項の規定による公告をしたときは、存続金融機関については変更の登記を、消滅金融機関については回復の登記を各金融機関の本店又は主たる事務所及び支店又は従たる事務所の所在地の登記所に嘱託するものとする。
|
4 | 営業譲渡等についての第一項の規定による公告がされたときは、当該営業譲渡等は営業譲渡等の時にさかのぼつて効力を失う。ただし、営業の全部又は一部を譲り受けた金融機関及び第三者の間に生じた権利義務に影響を及ぼさない。
|
5 | 第二項又は前項の規定により合併又は営業譲渡等が効力を失つたときは、破綻金融機関の債務及び財産については、当該合併又は営業譲渡等が行われた時における当該破綻金融機関の債務及び財産の状況に回復するものとする。ただし、合併又は営業譲渡等の時において破綻金融機関が負担していた債務の額が第一項の規定による公告がされるまでの間に減少したときは、その減少した額について、救済金融機関は破綻金融機関に対し債権を取得する。
|
6 | 株式交換について第一項の規定による告知がされたときは、当該株式交換の時にさかのぼつて効力を失う。ただし、完全親会社となつた銀行等若しくは銀行持株会社等、その株主及び第三者の間に生じた権利関係並びに完全子会社となつた銀行等、その株主及び第三者の間に生じた権利関係に影響を及ぼさない。
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7 | 機構は、第二項、第四項又は前項の規定により合併、営業譲渡等又は株式交換が効力を失つたときは、これにより救済金融機関又は救済持株会社等が被つた損失を補てんするものとする。 |
8 | 機構は、第二項、第四項又は第六項の規定により合併、営業譲渡等又は株式交換が効力を失つたときは、これにより救済金融機関又は救済銀行持ち株会社等が被つた損害を補てんするものとする。 |
(商法等の準用)
第 | 八十条 緊急性の認定に係る合併については、商法第四百十四条ノ二(銀行等の場合に限る。)及び第四百十五条(銀行等の場合にあつては、第三項に限る。)並びに非訟事件手続法第百二十六条第一項、第百三十五条ノ七、第百三十五条ノ八及び第百四十条の規定を準用する。この場合において、商法第四百十四条ノ二中「第四百十二条」とあるのは「預金保険法第七十三条」と、「合併ノ日ヨリ」とあるのは「同法第七十四条第一項ニ規定スル期限(当該期限ガ同条第四項ノ規定ニ依リ延長セラレタル場合ニハ其ノ延長後ノ期限)ノ到来セル日ヨリ」と、同法第四百十五条第三項において準用する同法第百五条第一項中「合併ノ日」とあるのは「預金保険法第七十四条第一項ニ規定スル期限(当該期限ガ同条第四項ノ規定ニ依リ延長セラレタル場合ニハ其ノ延長後ノ期限)ノ到来セル日」と読み替えるものとする。 |
2 | 緊急性の認定に係る合併で存続金融機関が銀行等であるものについては、商法第二百十五条第三項及び第四項、第二百十六条並びに第二百十七条並びに非訟事件手続法第百三十二条ノ三の規定を準用する。 |
3 | 緊急性の認定に係る合併又は営業譲渡等で信用金庫等を当事者とするものについては、信用金庫法第五十八条第三項、中小企業等協同組合法第五十七条の三第三項又は労働金庫法第六十二条第三項の規定を準用する。 |
4 | 緊急性の認定に係る株式交換については、商法第三百六十条及び第三百六十三条第一項並びに非訟事件手続法第百二十六条第一項、第百三十二条ノ三、第百三十五条ノ三、及び第百四十条の規定を準用する。この場合において、商法第三百六十条第一項及び第三百六十三条第一項中「株式交換ノ日ヨリ」とあるのは、「預金保険法第七十四条第一項ニ規定スル期限(当該期限ガ同条第四項ノ規定ニ依リ延長セラレタル場合ニハ其ノ延長後ノ期限)ノ到来セル日ヨリ」と読み替えるものとする。 |
(商法等の適用除外)
第 | 八十一条 緊急性の認定に係る合併、営業譲渡等又は株式交換については、緊急性の認定を受けた後は、商法第二百四十五条から第二百四十五条ノ三まで、第二百四十五条ノ四後段、第三百五十三条第一項及び第三項から第七項まで、第三百五十四条、第三百五十五条、第三百五十九条、第三百六十条、第三百六十二条第一項及び第三項、第三百六十三条第一項、第四百八条から第四百八条ノ三まで、第四百十二条、第四百十四条、第四百十四条ノ二、第四百十五条第三項並びに第四百十六条第一項から第三項まで及び第五項、商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第九十条、銀行法第三十三条、第三十四条(長期信用銀行法第十七条、信用金庫法第八十九条、協同組合による金融事業に関する法律第六条及び労働金庫法第九十四条において準用する場合を含む。)及び第三十五条(長期信用銀行法第十七条、信用金庫法第八十九条、協同組合による金融事業に関する法律第六条及び労働金庫法第九十四条において準用する場合を含む。)、長期信用銀行法第十四条、信用金庫法第五十条第六項、第五十条の二、第五十八条第一項から第三項まで、第五項及び第六項、第六十条、第六十一条、第六十三条(第五号に係る部分に限る。)、第七十一条、第七十七条第二項及び第三項並びに第八十三条、中小企業等協同組合法第五十五条の二第二項から第四項まで、第五十七条の三、第六十三条第一項及び第二項、第六十五条、第六十六条、第八十九条、第九十五条第二項及び第三項並びに第百一条並びに労働金庫法第六十二条第一項から第三項まで、第五項及び第六項、第六十四条、第六十五条、第六十七条(第五号に係る部分に限る。)、第七十五条、第八十一条第二項及び第三項並びに第八十七条の規定は、適用しない。 |