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ミューズニッチ・アンド・カンパニー・ジャパン・ピーティーイー・リミテッド インタビュー(2024年6月)

在日代表
聞き手:金融庁(2024年2月)
会社概要
会社名:ミューズニッチ・アンド・カンパニー・ジャパン・ピーティーイー・リミテッド
設立:2023年5月4日
主要業務:金融商品取引業(投資助言・代理業)
金融商品取引業者:関東財務局長(金商)第3403号
ウェブサイト:www.muzinich.com

1. このたびは投資助言・代理業ライセンスの取得、おめでとうございます。あらためて貴社の事業内容について教えてください。
Muzinich & Co.,Inc.は1988年に米国ニューヨークで創業しました。当社は非公開企業であり、主として機関投資家向けにパブリック・クレジットおよびプライベート・クレジット市場における投資ソリューションをグローバルに提供しています。ニューヨークとロンドンに本社を置き、ダブリン、パームビーチ、フランクフルト、ジュネーブ、香港、シドニー、マドリッド、マンチェスター、ミラノ、パリ、シンガポール、チューリヒ、そして今回東京にも拠点を開設しました。
当社は、1990年9月にハイイールド社債のポートフォリオ運用を開始しました。当初より、お客さまとの信頼関係・相互理解に基づく長期的な関係構築に注力し、一貫して規律ある投資アプローチと厳格なクレジット分析に裏打ちされたリスク調整後リターンの提供を目指しています。投資家との定期的な面談やコミュニケーションを通じて、ニーズを把握し、投資家と協働して独自のソリューションを開発するなど、さまざまな取り組みを行っています。
当社の日本法人は、シンガポールに新設されたMuzinich & Co. Japan Pte. Limited(以下、「ミューズニッチ・ジャパン」) の東京支店として設立されました。
今回の投資助言・代理業の登録により、ミューズニッチ・ジャパンは、ミューズニッチのグループ運用会社に対して、投資運用および投資助言を積極的に実施していきたいと考えています。
なぜ今、日本への進出を決めたのでしょうか?
当社のコーポレート・クレジットに対するアプローチや強みは、関係者との長期的な信頼関係の構築に重点を置いている日本の投資家や販売会社と非常に相性が良いと感じています。
日本での存在感を高めたいという当社の希望を伝えると、いくつかの日本の金融業者が親切にも有力な金融機関を紹介してくれました。これらの紹介が日本におけるミューズニッチの日本市場への最初の入り口となり、その後も他の日本の大手金融機関との関係を構築することができました。このような背景から、日本市場に対する当社のコミットメントをさらに示すために、今回ミューズニッチ・ジャパンを設立しました。今後は、既存の投資家との関係を更に強化し、機関投資家や販売会社に対して当社の知名度とネットワークを拡大していきたいと考えています。

2. 金融庁・財務局の拠点開設サポートオフィス(FMEO)を利用した英語での業登録のプロセスの印象について、感想を聞かせて下さい。
数年前に当社が日本の金融商品取引法の業登録を初めて検討し始めた時と比べて、近年、業登録プロセスをより分かりやすく効率的にするための大幅な改善が行われてきたと感じました。
特に日本語と英語で公開されている登録手続ガイドブックは、業登録プロセスを理解するための貴重な情報源となりました。オンラインでの事前相談面談では、規制当局が当社の日本参入を全面的にサポートしていただいていると確信しました。当社グループと拠点開設サポートオフィスと代理人弁護士が一体となって、業登録のプロセスを進めることができました。
特にFMEOの支援には感謝しており、英語での業登録プロセスにより、すべての当事者間のスムーズで明確かつ効果的なコミュニケーションをすることができました。
FMEOは、外国の資産運用会社の誘致のためにこれまで工夫を重ねてきていると感じます。これは大変ありがたいことです。当社は、長年の夢であった、地に足を付けた日本でのビジネスをスタートすることができてとても嬉しく思っています。

3. ミューズニッチ・ジャパンの将来のビジョンを教えてください。
ミューズニッチ・ジャパンと海外本社やグループ会社とはどのように連携していくのでしょうか?
すべてのチームが常にコミュニケーションが取れているということが、当社の成功に不可欠な要素となっています。当社では、毎週金曜日にグローバル・セールス・ミーティングを開催し、別途全従業員を対象としたミーティングも毎週開催しています。風通しの良いコミュニケーションは当社の企業文化の一部であり、すべての従業員は今何が起こっているかを知るべきだと思っています。
ミューズニッチ・ジャパンの将来のビジョンを教えてください。
ミューズニッチ・グループは、30年以上にわたりコーポレート・クレジット投資の分野で能力を構築してきており、この資産クラスにおける世界有数のプレーヤーであることを誇りと思っています。
前述のように、当社の長期的なアプローチは日本人に良く合っていると確信しています。また、厳格な投資プロセスとクレジット調査に基づく当社の幅広い投資運用戦略は、日本の投資家の関心を引くと確信しています。
投資助言・代理業のライセンスは、当社の日本でのプレゼンスを構築するための重要な第一歩です。この業登録により、ミューズニッチ・ジャパンは投資運用会社に対して、投資助言と媒介の両方のアプローチが可能となります。また、機関投資家や販売会社との間で、当社の日本での知名度とネットワークを拡大していきたいと考えています。
日本はすでに世界有数の資産運用立国・国際金融センターとなっており、今こそ日本でビジネスを始める絶好の機会であると感じています。ミューズニッチは、日本のサクセスストーリーの一翼を担えることを光栄に思います。

林 晃裕
ミューズニッチ・アンド・カンパニー・ジャパン・ピーティーイー・リミテッド
在日代表
25年以上の業界経験を有し、年金基金および金融機関向けのサービス、プランニング、事業開発に注力。直近ではベアリングス・ジャパンのディレクターとして機関投資家営業の一員として、同社で8年間にわたり様々な大手年金基金および金融機関からマンデートを獲得。その前は、UBSグローバル・アセット・マネジメント、マニュライフ・アセット・マネジメント、ブラックロック・ジャパン、住友信託銀行(現三井住友信託銀行)などの内外大手金融機関に勤務していました。日本での経験豊富な専門家として、日本の様々な金融規制を幅広く理解しているだけでなく、日本の金融サービス業界で成功を収めています。また、関西学院大学で経済学の学士号を取得しています。