平成22年4月28日
金融庁

「金融サービス利用者相談室」における相談等の受付状況等
(期間:平成22年1月1日〜3月31日)

【今期の特徴】

  • 預金・融資等に関する相談等は、個別取引・契約の結果に関する相談等が多く寄せられたため、過去最高を記録した前期に次ぐ件数となった。(3.(1))

  • 投資商品等に関する相談等は、未公開株取引に関する相談等が増加した。(3.(3)、5.(2))

  • 全体の件数は前期と同水準であった。(2.)

1. はじめに

  • (1)金融庁では、金融サービス利用者の利便性の向上を図るとともに、寄せられた情報を金融行政に有効活用するため、金融サービス等に関する利用者からの電話・ウェブサイト・ファックス等を通じた質問・相談・意見等に一元的に対応する金融サービス利用者相談室(以下「相談室」)を開設しています。

  • (2)利用者からの相談等については、専門の相談員が電話で対応しています。相談員からは、問題点を整理するためのアドバイスを行ったり、業界団体が開設している紛争処理機関等を紹介しています。なお、寄せられた相談等の内容や処理状況等については、金融庁内の関係部局に回付し、検査・監督等の参考として活用しています。

  • (3)相談室に寄せられた利用者からの相談件数や主な相談事例等のポイント等については、四半期毎に公表しています。。平成22年1月1日から3月31日までの間(以下「今期」)における相談等の受付状況及び特徴等は、以下のとおりです。

2. 受付状況

今期は、14,527件の相談等(詳細については、PDF別紙1(PDF:79K)をご参照ください。)が寄せられています。1日当たりの受付件数は平均242件となっており、21年10月1日から12月31日までの間(以下「前期」)の実績(250件)と同水準となっております。

相談等の内訳は、以下のとおりです。

  • (1)相談等の類型

    質問・相談として寄せられたものが12,151件(84%)、意見・要望として寄せられたものが1,378件(10%)、情報提供として寄せられたものが663件(5%)、その他が335件(2%)となっています。

  • (2)相談等の方法

    電話による相談等が12,706件(88%)、ウェブサイトによる相談等が919件(6%)、ファックスによる相談等が278件(2%)、手紙による相談等が452件(3%)、その他が172件(1%)となっています。

  • (3)相談等の分野

    預金・融資等に関するものが6,012件(41%)、保険商品等に関するものが2,949件(20%)、投資商品等に関するものが3,431件(24%)、貸金等に関するものが1,684件(12%)、金融行政一般・その他が451件(3%)となっています。

3. 分野別の特徴

  • (1)預金・融資等に関する相談等の受付件数6,012件のうち、個別取引・契約の結果に関するものが3,061件(51%)、一般的な照会・質問に関するものが1,562件(26%)等となっています。

    業態別では、銀行に関するものが2,681件(45%)、信用金庫・信用組合等の協同組織金融機関に関するものが831件(14%)、その他が2,500件(42%)となっています。

    業務別では、預金業務に関するものが881件(15%)、融資業務に関するものが4,171件(69%)、その他が960件(16%)となっています。

    今期の受付件数は、前期と同水準(6,162件→6,012件)となっており、昨年12月4日に中小企業金融円滑化法が施行されたこと、各種政府広報などにより大幅に増加した個別取引・契約の結果に関する相談等(2,221件→3,061件)のうち、条件変更に関する相談等は1,225件ありました。

    また、銀行協会等の業界団体を紹介した相談等は296件あります。

  • (2)保険商品等に関する相談等の受付件数2,949件のうち、個別取引・契約における顧客説明及び個別取引・契約の結果に関するものが合計1,674件(57%)(うち保険金の支払に関するもの1,239件)、金融機関の態勢・各種事務手続に関するものが458件(16%)(うち保険金請求時等における保険会社の対応に関するもの292件)等となっています。

    業態別では、損害保険会社に関するものが1,492件(51%)、生命保険会社に関するものが857件(29%)、その他が600件(20%)となっています。

    今期の受付件数は、前期に比べてやや減少(3,090件→2,949件)しています。

    また、保険協会等の業界団体を紹介した相談等は530件あります。

  • (3)投資商品等に関する相談等の受付件数3,431件のうち、一般的な照会・質問に関するものが1,708件(50%)、行政に対する要望等に関するものが404件(12%)等となっています。

    業態別では、証券会社(第一種業)に関するものが534件(16%)、個別法人・団体に関するものが704件(21%)、登録詐称・無登録業者に関するものが557件(16%)、その他が1,636件(48%)となっています。

    商品別では、未公開株に関するものが682件(20%)、上場株式に関するものが266件(8%)、債券等に関するものが263件(8%)、ファンドに関するものが223件(6%)等となっています。

    今期の受付件数は、未公開株に関する相談等が増加(603件→682件)したものの、全体では前期と同水準(3,463件→3,431件)となっております。

    未公開株取引に関する相談等については、テレビ及び新聞で未公開株取引について報道されたことなどから、件数が増加したと考えられます。

  • また、証券業協会等の業界団体を紹介した相談等は111件あります。

  • (4)貸金等に関する相談等の受付件数1,684件のうち、一般的な照会・質問に関するものが899件(53%)、個別取引・契約の結果に関するものが351件(21%)、業者の態勢・各種事務手続に関するものが60件(4%)等となっています。

    今期の受付件数は、貸金業法の改正内容等が、新聞で報道されたことなどから、一般的な照会・質問に関する相談等がやや増加 (815件→899件)し、全体では前期に比べてやや増加(1,568件→1,684件)しています。

    また、貸金業協会等の業界団体を紹介した相談等は75件あります。

  • (5)金融行政一般・その他に対する意見・要望等の受付件数451件のうち、一般的な照会・質問に関するものが77件(17%)、行政に対する要望等に関するものが56件(12%)等となっています。

  • (6)預金口座の不正利用に関する情報提供は、22件寄せられています。(金融庁及び全国の財務局等より金融機関及び警察当局への情報提供については、同日公表の「預金口座の不正利用に係る情報提供件数等について」をご参照ください。)

  • (7)貸し渋り・貸し剥がしに関する情報提供は、50件寄せられています。(「貸し渋り・貸し剥がしに関する情報の受付・活用状況について」は、PDF別紙2(PDF:36K)をご参照ください。)

  • (8)金融円滑化ホットラインに寄せられた金融の円滑化に関する情報提供は、50件となっています。(「金融円滑化ホットラインに寄せられた情報の受付・活用状況について」は、PDF別紙3(PDF:65K)をご参照ください。)

  • (9)(7)の貸し渋り・貸し剥がしに関する情報及び(8)の金融円滑化ホットラインに寄せられた情報の受付件数の推移(再掲)については、PDF別紙4(PDF:34K)をご参照ください。

4. 利用者から寄せられた相談等の活用状況

利用者の皆様から寄せられた相談等は、利用者全体の保護や利便性向上の観点から検査・監督上の参考として活用しています。

今期に受け付けた情報提供のうち、以下のものなどについて、金融機関に対する検査における検証や監督におけるヒアリング等、金融行政を行う上での貴重な情報として活用しています。

  • (1)預金取扱金融機関によるリスク性商品等の販売時における顧客への説明態勢に関するもの

  • (2)預金取扱金融機関における不適切な顧客対応に関するもの

  • (3)預金取扱金融機関が借り手に対する優越的な地位を利用して行った金融商品の販売に関するもの

  • (4)預金取扱金融機関の個人情報の取扱いに関するもの

  • (5)いわゆる貸し渋り・貸し剥がしや貸出条件変更に関するもの

  • (6)保険会社等の不払い等(付随的な保険金の支払漏れ、第三分野商品に係る保険金の不払い等)に関するもの

  • (7)保険募集人等の不適正な行為(重要事項の不十分な説明、手続に関する不適切な案内・対応、不告知の教唆、無断契約、名義借り、保険料の立替等)に関するもの

  • (8)損害保険会社の火災保険の保険料過徴収に関するもの

  • (9)貸金業者による法令違反のおそれのある行為(取立行為規制違反、債権証書の不返還等)に関するもの

  • (10)貸金業者による顧客への不適切な説明に関するもの

  • (11)システム障害に関するもの

  • (12)外国為替証拠金取引業者の不適正な行為に関するもの

  • (13)無登録営業に関するもの

  • (14)金融商品取引業者の不適正な行為(ホームページを閉鎖し電話に出ない、無断売買等)に関するもの

  • (15)金融商品取引業者によるリスク性商品等の販売時における顧客への説明態勢に関するもの。

  • さらに、前期における情報の活用状況は以下のとおりです

  • (1)監督において行った337金融機関等に対するヒアリング等に際して、相談 室に寄せられた情報を参考としています。

  • (2)金融庁が着手した19金融機関の検査等に際して、相談室に寄せられた情 報を参考としています。

また、預金口座の不正利用に関する情報については、金融機関及び警察当局へ13口座の情報提供を行っています。

5. 利用者からの相談事例等と相談室からのアドバイス等

寄せられた相談等のうち利用者の皆様に注意喚起する必要がある事例等について、「利用者からの相談事例等と相談室からのアドバイス等」として周知しています。

今回、新たに追加又は改訂する「利用者からの相談事例等と相談室からのアドバイス等」は、以下のとおりです。

  • (1)保険商品等に関する利用者からの相談事例等と相談室からのアドバイス等

    • 告知義務に関する相談等

      • 【相談事例等(事実の不告知、保険契約の引受条件)】<修正>

        • 入院歴があることを伝えないで契約しましたが、保険金請求時になって告知義務違反を理由として保険金が支払われませんでした。
        • 既往症を告知して保険契約をしましたが、保険金請求時になって支払えないと言われました。
      • 【アドバイス等】

        • 保険加入時における告知書には正確に回答する必要があります。事実と相違した告知をすると告知義務違反となり、保険金が支払われないことがあります。ただ、納得できない場合は、告知の内容と保険金請求に至った病気の関係について保険会社に確認してください。
        • 病歴等を告知した上で保険会社が保険契約の引受を承諾したのであれば、支払われない理由を保険会社に詳しく確認してください。なお、病歴等を告知した上で保険契約する場合、特別な契約条件(免責事由の追加、保険料の割増等)が付される場合がありますので、その点も確認してください。
          • * なお、保険法の施行により、契約締結時の告知に関するルールが改正され、平成22年4月1日以降に締結した契約については、保険契約者または被保険者は、保険会社が告知を求めたものについて、事実を告知すれば足りることになっています。

  • (2)投資商品等に関する利用者からの相談事例等と相談室からのアドバイス等

    • 社債に関する相談等

      • 【相談事例等】<新規追加>

        • 以前、未公開株を購入した業者から、「社債の購入申込書が届いていないか」執拗に電話があった。申込書が届くと、当該業者から「限られた人のみしか購入できない私募債である」と説明を受け、10口200万円分を購入した。指定された口座に振込みを行った後、連絡が取れなくなってしまいました。
      • 【アドバイス等】

        • 自社の社債の販売は、金融商品取引業者(証券会社)のほか当該社債の発行会社でも可能ですが、一般的に発行体自らが不特定の者に対して電話勧誘等を通じて社債を販売することは考えられません。
        • また、勧誘を受けた後に、タイミングよく別の業者から電話が入ることも不自然な印象を受けます。
        • 業として、他社の社債等の販売・勧誘を行うことができるのは、金融商品取引業者(証券会社)に限られます。
          • また、幅広く投資家に「私募債」の販売・勧誘が行われることは考えられません。

          • 未公開株詐欺の被害者を狙った二次的被害も多く見られますので、あやしい業者には、絶対関わらないようにして下さい。

          • * 免許・登録を受けている業者を確認したい方は、「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」をご覧ください。

          • 新たに有価証券を発行する場合、または、既発行の有価証券の売出しをする場合、発行(売出)価額や募集の規模に応じて、有価証券届出書等の提出が必要となる場合があります。

          • 転換社債の場合、未公開自社株に転換されたとしても換金性が低く、非常にリスクが高いということを十分に認識した上で取引を行っていただく必要があります。

          • また、詐欺的な事例も多発していますので、少しでも不審な点が見受けられた場合には、投資を見合わせることをお勧めします。

          • 社債に投資をした後に騙されたとお考えになるのであれば、警察に相談してください。返金等を求めるのであれば、消費生活センターや各地の弁護士会に相談して下さい。

  • 金融庁及び証券取引等監視委員会では、金融庁や証券取引等監視委員会又はこれらを連想させる組織を騙った業者等の情報収集をしています。

    もし、そのような業者から連絡等があった場合には、金融庁金融サービス利用者相談室又は証券取引等監視委員会の情報受付窓口新しいウィンドウで開きますに情報提供をお願いいたします。

    • (3)貸金等に関する利用者からの相談事例等と相談室からのアドバイス等

      • 総量規制に関する相談等

        • 【相談事例等】<新規追加>

          • クレジットカードを利用していますが、ショッピング部分についても貸金業法の総量規制の対象となりますか。
        • 【アドバイス等】

          • 借り手の年収を基準にその3分の1を超える貸付けを原則禁止する、いわゆる総量規制については、クレジットカードによるショッピング部分は対象となりません。
            ただし、クレジットカードでキャッシングを利用した場合、原則、総量規制の対象となります。

今回、新たに追加するものを加えた以下の項目について、「利用者からの相談事例等と相談室からのアドバイス等」を公表していますので、こちらもご参照ください。


* その他、金融庁のウェブサイト(「一般のみなさんへ」)では、金融サービスを利用する皆様にご注意いただきたい情報を掲載しています。

お問い合わせ先

金融庁 Tel 03-3506-6000(代表)
総務企画局政策課金融サービス利用者相談室(内線9541)
(別紙2)
総務企画局政策課(内線3168)
検査局総務課(内線2530)
監督局総務課(内線3314)
(別紙3)
検査局総務課(内線2530)
監督局総務課(内線3314)
(別紙4)
総務企画局政策課(内線3168)
監督局総務課(内線3314)

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