地域企業を巡る事業環境が厳しさを増す中で、活力ある地域経済の実現のためには、地域企業の経営改善・事業再生・事業転換等の取組みに対する事業者支援の推進が必要とされています。また、人手不足や後継者難、生産性向上や販路拡大等を始めとする地域企業の経営課題の解決には、多様な外部人材の活用が不可欠となっています。他方で、地域における経営人材のマーケットは未だ発展途上であり、経営を任せられる人材の確保や副業・兼業人材の活用も十分に進展していない状況にあります。
監督指針改正(2018年3月)により、地域金融機関等において取引先企業に対する人材紹介業務が可能である旨が明確化されたことで、現在、多くの地域金融機関等が、経営改善支援サービスの一環として取引先企業への人材マッチングに取組み、経営人材の確保や副業・兼業人材の活用が進められています。事業転換・事業拡大等を図りたい地域企業にとって、地域金融機関等による地域企業の抱える経営課題解決に資する人材の仲介のニーズがあり、結果として、多くの地域金融機関等は、経営課題の抽出・分析、提案から、人材紹介後のフォローアップ・継続支援までをワンストップで行っています。
政府においても、地域金融機関等による人材マッチングに関する取組みを後押しすべく、人材マッチングの担い手、人材の受入企業及び求職人材への支援や働きかけに取り組んでいます。
金融庁の「地域企業経営人材マッチング促進事業」では、地域企業での活躍を考える大企業の社員等と、経営人材の採用ニーズを有する中堅・中小企業を地域金融機関等がマッチングするための人材プラットフォームである「REVICareer(レビキャリ)」が地域経済活性化支援機構(REVIC)に整備され、2021年10月から稼働しています。地域における人材マッチングの取組みが拡大する中、地域金融機関等の人材仲介機能の強化や、大企業から中堅・中小企業への新しい人の流れの創出を後押ししています。
また、内閣府では、地域での人材マッチングのマーケットを創出し、地域企業の成長・生産性向上、地域経済の活性化を実現するため、「先導的人材マッチング事業」が実施されています。
金融庁 監督局総務課人材マッチング推進室
〒100-8967
東京都千代田区霞が関3-2-1 中央合同庁舎第7号館
電話番号:03-3506-6000(内線2206)