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令和元年6月20日
証券取引等監視委員会
「金融商品取引法における課徴金事例集~不公正取引編~」の公表について
証券取引等監視委員会では、「金融商品取引法における課徴金事例集~不公正取引編~」について、別紙(PDF:3,289KB)のとおり取りまとめましたので、公表します。
本書は、証券取引等監視委員会(以下、「証券監視委」という。)が、平成30年4月から平成31年3月までの間に、金融商品取引法違反となる不公正取引に関し課徴金納付命令の勧告を行った事案の概要を取りまとめ、事例として紹介するものです。
本年度の事例集においては、全ての市場利用者がルールを守るための参考としていただけるよう、①勧告事案を分析した上で、事案の概要に留まらず、事案の意義・特徴を出来るだけ記載するとともに、②市場利用者の関心が高いと思われるテーマについては、インサイダー取引関連として「インサイダー取引規制における『公表』とは」「社内規程による自社株売買許可」、相場操縦関連として「大型株やデリバティブ取引による相場操縦」、さらに偽計関連として「フル板情報とは」等を監視委コラムとして新設しました。また、③見やすさ、分かりやすさを重視し、1事案を見開きページで掲載したほか、相場操縦についてはグラフ、表及び株価チャート等を活用し、偽計については「偽計事例に関する用語の説明」を設けるなど、複雑化する取引手法の可視化に努め、内容の充実を図りました。
証券監視委としては、不公正取引の未然防止という観点から、本書を、
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(1)重要事実の発生源となる上場会社等におけるインサイダー取引管理態勢の一層の充実
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(2)公開買付け等企業再編の当事者からフィナンシャル・アドバイザリー業務等を受託する証券会社・投資銀行等における重要事実等の情報管理の徹底
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(3)証券市場のゲートキーパーとしての役割を担う証券会社における適正な売買審査の実施
のためにそれぞれ役立てていただくことを期待しています。
また、一般投資者におかれましても、不公正取引の疑いがある場合には、証券監視委による調査等の対象となり、法令違反が認められた場合には課徴金が課されることを十分にご理解いただければ幸いです。
本書が活用されることにより、全ての市場利用者による自己規律の強化、市場の公正性・透明性の確保及び投資者保護につながることを強く期待しています。