アイエヌジー・セキュリティーズ・ジャパン・リミテッドに対する
検査結果に基づく勧告について

平成14年12月19日
証券取引等監視委員会

1.勧告の内容

 証券取引等監視委員会は、アイエヌジー・セキュリティーズ・ジャパン・リミテッド(東京支店 東京都千代田区紀尾井町、役職員約200名、以下「ING証券」という。)を検査した結果、下記のとおり当該外国証券会社に係る法令違反の事実が認められたので、本日、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、行政処分を行うよう勧告した。


2.事実関係

○ 特別の利益を提供することを約して勧誘する行為

 ING証券は、平成10年1月、特定の法人顧客に対し、当該顧客の保有するほとんど無価値の償還期日直前の債券について、専ら顧客に生ずる損失を先送りすることを目的として、当該損失を転嫁する新たな債券を取得させるとともに、当該新たな債券の発行等に伴い発生する費用を別の債券を取得させることで負担させるスキームを提示し、当該顧客が損失を表面化させないことを可能にすることを約束して、有価証券の取引の勧誘を行った。

 当該外国証券会社が行った上記行為は、外国証券業者に関する法律(平成10年法律第107号(平成10年12月1日施行)施行前のもの)第17条第1項において準用する証券取引法(平成10年法律第107号(平成10年12月1日施行)施行前のもの)第50条第1項第6号に基づく外国証券業者に関する省令(平成10年総理府令・大蔵省令第37号(平成10年12月1日施行)施行前のもの)第21条第4項において準用する証券会社の健全性の準則等に関する省令(平成10年総理府令・大蔵省令第33号(平成10年12月1日施行)施行前のもの)第2条第2号に規定する「有価証券の売買その他の取引につき、顧客に対して特別の利益を提供することを約して勧誘する行為」に該当すると認められる。
   

資料等
(ファイル容量は7kbあります。)


 

 

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