農中証券(株)に対する検査結果に基づく勧告について

平成15年3月14日
証券取引等監視委員会

1.勧告の内容

 証券取引等監視委員会は、農中証券株式会社(東京都千代田区大手町、資本金300億円、役職員120名)を検査した結果、下記のとおり当該証券会社に係る法令違反の事実が認められたので、本日、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、行政処分を行うよう勧告した。


2.事実関係

○ 有価証券の発行による調達資金が親法人等への弁済に充てられることの不告知

 農中証券株式会社は、平成12年11月から同14年12月にかけて、同社の親法人に借入金を有している者が発行する有価証券の引受人となる際、当該有価証券の発行に係る手取金が当該借入金の返済に充てられる蓋然性が極めて高いことを知りながら、その事情を顧客に告げることなく当該有価証券の売却を行った。

 当該証券会社が行った上記行為は、証券取引法第45条第3号に基づく証券会社の行為規制等に関する内閣府令第12条第1項第1号に規定する「証券会社が、その親法人等に対して借入金に係る債務を有する者が発行する有価証券の引受人となる場合において、当該有価証券に係る手取金が当該借入金に係る債務の弁済に充てられることを知りながら、その事情を顧客に告げることなく当該有価証券を売却する行為」に該当すると認められる。
   

資料等
(ファイル容量は7kbあります。)


 

 

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