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投資信託財産及び投資一任契約運用資産相互間において取引を指図等する行為 |
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メリルリンチ・インベストメント・マネジャーズ株式会社は、 平成15年4月14日から平成17年8月31日までの間、6回にわたり、投資信託財産の運用において、組入株式の組入比率の調整等を行う際に、他の投資信託財産との相互間において、取引を行うことを受託会社に指図した。 また、当社は、 平成15年4月14日から平成18年1月19日までの間、38回にわたり、投資信託財産又は投資一任契約運用資産の運用において、組入株式の組入比率の調整等を行う際に、顧客に対する開示及び文書による顧客の同意を得ることなく、投資一任契約運用資産相互間又は投資信託財産と投資一任契約運用資産相互間において相互間取引を実行した。 |
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当社が行った上記 の行為は、投資信託及び投資法人に関する法律第15条第1項第2号に該当し、上記 の行為のうち、投資一任契約運用資産相互間において、顧客に対する開示及び文書による顧客の同意を得ないまま相互間取引を行った行為は、日本証券投資顧問業協会理事会決議「業務運営にあたり留意すべき基準について」5.イに、投資信託財産と投資一任契約運用資産相互間において、顧客に対する開示及び文書による顧客の同意を得ないまま相互間取引を行った行為は、同理事会決議5.ロに違反する。 また、上記 及び のような行為が発生している当社の業務の状況は、投資信託及び投資法人に関する法律第40条第1項に定める業務改善命令の要件となる「投資信託委託業者の業務の健全かつ適切な運営を確保し、投資者の保護を図るため必要がある」に該当するものと認められる。 |
(2) |
善管注意義務違反 |
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メリルリンチ・インベストメント・マネジャーズ株式会社は、平成16年3月25日、投資一任契約を締結している投資一任契約運用資産の運用において、組入れ株式の売却注文を他の投資一任契約運用資産との相互間取引によって執行し約定を成立させたと認識していたが、同月29日、誤発注により当該投資一任契約運用資産の運用口座ではなく、全く別の投資信託財産の口座で売却していたことに気付き、翌30日、当該投資一任契約運用資産の売付けと、誤発注により売却していた投資信託財産での買付けを対当させることにより、誤発注に係る訂正処理を実行した。 上記の誤発注取引は、売却を行うべき口座の確認を十分に行わないまま発注していたことから発生していたが、当社においては、当該取引による投資信託財産に与えた影響の分析等も十分に行われないまま、対当売買によって訂正処理を完結させており、本来自らが負担すべきと考えられる当該取引により発生した損失を当該投資信託の受益者に負担させているばかりでなく、当該誤発注取引の発生及び訂正処理の内容について受益者に対し何ら説明していなかった。 当社における上記のような状況は、投資信託及び投資法人に関する法律第14条第2項に違反する。 |
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