平成21年4月21日

証券取引等監視委員会

株式会社ゼンテック・テクノロジー・ジャパンに係る有価証券報告書等の虚偽記載に係る課徴金納付命令勧告について

  • 1.勧告の内容

    証券取引等監視委員会は、株式会社ゼンテック・テクノロジー・ジャパンに係る有価証券報告書等の虚偽記載について検査した結果、下記のとおり法令違反の事実が認められたので、本日、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、課徴金納付命令を発出するよう勧告を行った。

  • 2.法令違反の事実関係

    株式会社ゼンテック・テクノロジー・ジャパンは、関東財務局長に対し、

    • (1) 平成20年6月25日、売上の過大計上、貸倒損失の過少計上、売上債権及びのれんの過大計上等により、連結経常損益が761百万円(百万円未満切捨て。以下、連結経常利益額、連結当期純損益額及び連結純資産額について同じ。)の損失であったにもかかわらず、これを1,228百万円の利益と、連結当期純損益が3,421百万円の損失であったにもかかわらず、これを645百万円の利益と記載するなどした連結損益計算書、及び連結純資産額が6,396百万円であったにもかかわらず、連結純資産額に相当する「純資産合計」欄に10,435百万円と記載するなどした連結貸借対照表を掲載した平成20年3月期有価証券報告書を提出し、

    • (2) 平成20年8月14日、売上債権及びのれんの過大計上等により、連結純資産額が6,514百万円であったにもかかわらず、連結純資産額に相当する「純資産合計」欄に10,041百万円と記載するなどした連結四半期貸借対照表を掲載した平成20年6月第1四半期四半期報告書を提出し、

    • (3) 平成20年11月14日、売上債権及びのれんの過大計上等により、連結純資産額が3,569百万円であったにもかかわらず、連結純資産額に相当する「純資産合計」欄に6,137百万円と記載するなどした連結四半期貸借対照表を掲載した平成20年9月第2四半期四半期報告書を提出した。

      同社が行った上記の各行為は、金融商品取引法(平成20年法律第65号による改正前のもの。以下「旧金融商品取引法」という。)第172条の2第1項又は第2項に規定する「重要な事項につき虚偽の記載がある」有価証券報告書等を提出した行為に該当すると認められる。

  • 3.課徴金の額の計算

    上記の違法行為に対し金融商品取引法に基づき納付を命じられる課徴金の額は、600万円である。

  • (1) 旧金融商品取引法第172条の2第1項の規定により、平成20年3月期有価証券報告書に係る課徴金の額は、

    • マル1 当該法人が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の3を乗じて得た額(721,872円)

    • マル2 3,000,000円

    を超えないことから、3,000,000円となる。

  • (2) 旧金融商品取引法第172条の2第2項の規定により、平成20年6月第1四半期四半期報告書に係る課徴金の額は、

    • マル1 当該法人が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の3を乗じて得た額(122,534円)

    • マル2 3,000,000円

    を超えないことから、3,000,000円の2分の1に相当する額である1,500,000円となる。

  • (3) 旧金融商品取引法第172条の2第2項の規定により、平成20年9月第2四半期四半期報告書に係る課徴金の額は、

    • マル1 当該法人が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の3を乗じて得た額(122,534円)

    • マル2 3,000,000円

    を超えないことから、3,000,000円の2分の1に相当する額である1,500,000円となる。

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