平成23年3月29日
証券取引等監視委員会
株式会社塩見ホールディングスが実施した第三者割当増資の引受人による内部者取引に対する課徴金納付命令の勧告について
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1.勧告の内容
証券取引等監視委員会は、株式会社塩見ホールディングスが実施した第三者割当増資の引受人による内部者取引について検査した結果、下記のとおり法令違反の事実が認められたので、本日、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、課徴金納付命令を発出するよう勧告を行った。
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2.法令違反の事実関係
課徴金納付命令対象者は、株式会社塩見ホールディングス(以下「塩見HD」という。)が平成21年9月15日に公表した新株式発行による第三者割当増資について、新株式の引受人になることを予定していた者として、塩見HDとの間で、第三者割当による新株式の引受けに係る契約の締結の交渉をしていた者であるが、同契約の締結の交渉に関し、塩見HDが、その発行する株式を引き受ける者の募集を行うことを決定した事実を知りながら、この事実が公表された同月15日より前の同月2日に、塩見HDの株式3万株を、自己の計算において買付価額57万円で買い付けたほか、同月9日及び同月10日に、塩見HDの株式合計8万株を、自己の計算において売付価額263万円で売り付けたものである。
課徴金納付命令対象者が行った上記の行為は、金融商品取引法第175条第1項に規定する「第166条第1項・・・の規定に違反して、同条第1項に規定する売買等をした」行為に該当すると認められる。
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3.課徴金の額の計算
上記の違法行為に対し、金融商品取引法に基づき納付を命じられる課徴金の額は、157万円である。
計算方法の詳細については、別紙のとおり。
(別紙)
○ 課徴金の額の計算方法について
金融商品取引法第175条第1項に基づき、課徴金の額は、
(重要事実が公表された後2週間における最も高い価格)×(買付株数)
-(買付価格)×(買付株数)
及び
(売付価額)×(売付株数)
-(重要事実が公表された後2週間における最も低い価格)×(売付株数)
となる。
したがって、塩見HDの株価について、重要事実公表後2週間における最も高い価格は61円(平成21年9月29日)であり、最も低い価格は29円(平成21年9月18日)であることから、課徴金の額は下記の金額となる。
(61円×30,000株)
-買付価額570,000円(19円×30,000株)=1,260,000円
売付価額2,630,000円(注1)
-(29円×80,000株)=310,000円
1,260,000円 + 310,000円 = 1,570,000円
(注1)売付価額は、 | ┌ │ │ │ │ │ └ |
29円×30,000株 34円×20,000株 35円×10,000株 36円×10,000株 37円×10,000株 |
┐ │ │ │ │ │ ┘ |
の合計額である。 |