平成23年10月12日

証券取引等監視委員会

株式会社ジャストシステムとの契約締結者による内部者取引に対する課徴金納付命令の勧告について

  • 1.勧告の内容

    証券取引等監視委員会は、株式会社ジャストシステムとの契約締結者による内部者取引について検査した結果、下記のとおり法令違反の事実が認められたので、本日、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、課徴金納付命令を発出するよう勧告を行った。

  • 2.法令違反の事実関係

    課徴金納付命令対象者は、株式会社ジャストシステム(以下「ジャストシステム」という。)との業務委託契約の締結先の役員であったが、平成21年2月上旬ころ、同契約の履行に関し、ジャストシステムの業務執行を決定する機関が、株式会社キーエンス(以下「キーエンス」という。)を割当先とする第三者割当増資を行うこと及びキーエンスとの業務提携を行うことについての決定をした旨の事実を知りながら、上記事実が公表された平成21年4月3日より前の同年2月5日及び同月6日、自己の計算において、ジャストシステムの株式合計1000株を買付価額合計15万円で買い付けたものである。

    課徴金納付命令対象者が行った上記の行為は、金融商品取引法第175条第1項に規定する「第166条第1項の規定に違反して、同条第1項に規定する売買等をした」行為に該当すると認められる。

  • 3.課徴金の額の計算

    上記の違法行為に対し、金融商品取引法に基づき納付を命じられる課徴金の額は、23万円である。

    計算方法の詳細については、別紙のとおり。


(別紙)

  • ○ 課徴金の額の計算方法について

    金融商品取引法第175条第1項に基づき、課徴金の額は、

    (重要事実が公表された後2週間における最も高い価格)×(買付株数)-(買付価格)×(買付株数)

    となる。

    したがって、重要事実の公表後2週間におけるジャストシステムの最も高い株価は、平成21年4月6日の380円であることから、課徴金の額は下記の金額となる。

    (380円×1,000株)-買付価額150,000円(注)=230,000円

    (注)買付価額は、「150円×1,000株」の合計額である。

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