平成24年7月30日

証券取引等監視委員会

AIJ投資顧問株式会社による投資一任契約の締結に係る偽計事件の告発について(2)

証券取引等監視委員会は、本日(7月30日)、金融商品取引法違反(投資一任契約の締結に係る偽計)の嫌疑で、嫌疑法人AIJ投資顧問株式会社及び嫌疑者3名を東京地方検察庁に告発した。

  • 1.告発の対象となった犯則事実

    犯則嫌疑法人AIJ投資顧問株式会社は、東京都中央区に本店を置き、内外の有価証券等に係る投資顧問業務等を目的とする株式会社、犯則嫌疑者Aは犯則嫌疑法人の代表取締役として同社の業務全般を統括していたもの、犯則嫌疑者Bは犯則嫌疑法人の取締役として同社の経理事務全般を担当していたもの、犯則嫌疑者Cは犯則嫌疑法人が実質的に支配する証券会社の代表取締役として同社の業務全般を担当していたものであるが、犯則嫌疑者3名は、共謀の上、犯則嫌疑法人の業務に関し、真実は、犯則嫌疑法人が実質的に運用する「AIMグローバルファンド」の純資産額が過小となっていたにもかかわらず、その情を秘し、あたかも同ファンドの運用実績は好調であり、一口当たり純資産額は順調に増加している旨の虚偽の運用実績等を記載した資料を年金基金の運用担当者らに提示するなどし、当該年金基金をして犯則嫌疑法人との間で年金投資一任契約を締結させようと企て

    • 第1平成22年9月頃、犯則嫌疑者Aらが、D年金基金常務理事らに対し、前記虚偽の運用実績及び一口当たり純資産額等を記載した資料を示すなどし、同年10月頃、同基金をして犯則嫌疑法人との間で年金投資一任契約を締結させ、もって投資一任契約の締結に関し偽計を用い

    • 第2平成23年5月頃、犯則嫌疑者Cらが、E年金基金事務長に対し、前記第1同様に虚偽を記載した資料を示すなどし、同年6月頃、同基金をして犯則嫌疑法人との間で年金投資一任契約を締結させ、もって投資一任契約の締結に関し偽計を用い

    • 第3平成23年6月頃、犯則嫌疑者Aらが、F年金基金常務理事らに対し、前記第1同様に虚偽を記載した資料を示すなどし、同年10月頃、同基金をして犯則嫌疑法人との間で年金投資一任契約を締結させ、もって投資一任契約の締結に関し偽計を用い

    • 第4平成23年6月頃及び9月頃、犯則嫌疑者Cらが、G年金基金常務理事らに対し、前記第1同様に虚偽を記載した資料を示すなどし、同年10月頃、同基金をして犯則嫌疑法人との間で年金投資一任契約を締結させ、もって投資一任契約の締結に関し偽計を用い

    たものである。

  • 〔関連条文〕

    • 金融商品取引法第198条の3、第207条第1項第3号、第38条の2第1号

      刑法第60条

      法定刑:法人につき 3億円以下の罰金

      個人につき 3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、又は併科

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