平成28年6月7日

証券取引等監視委員会

公開買付者の社員による日本インター株式に係る内部者取引に対する課徴金納付命令の勧告について

  • 1.勧告の内容

    証券取引等監視委員会は、公開買付者の社員による日本インター株式に係る内部者取引について検査した結果、下記のとおり法令違反の事実が認められたので、本日、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、課徴金納付命令を発出するよう勧告を行った。

  • 2.法令違反の事実関係

    課徴金納付命令対象者は、京セラ株式会社(以下「京セラ」という。)の社員であったが、京セラの業務執行を決定する機関が、日本インター株式会社(以下「日本インター」という。)の株式の公開買付けを行うことについての決定をした旨の公開買付けの実施に関する事実を知りながら、上記事実の公表がされた平成27年7月30日午後4時頃より前の同年7月6日から同年7月30日午後2時13分頃までの間、自己の計算において、日本インター株式合計3300株を買付価額合計60万8300円で買い付けたものである。

    違反行為事実の概要については、別図のとおり。

    課徴金納付命令対象者が行った上記の行為は、金融商品取引法第175条第2項に規定する「第167条第1項又は第3項の規定に違反して、同条第1項に規定する売買等をした」行為に該当すると認められる。

  • 3.課徴金の額の計算

    上記の違法行為に対し金融商品取引法に基づき納付を命じられる課徴金の額は、13万円である。

    計算方法の詳細については、別紙のとおり。


(別図)

違反行為事実の概要について

違反行為事実の概要について
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(別紙)

課徴金の額の計算方法について

金融商品取引法第175条第2項に基づき、課徴金の額は、

(公開買付け等の実施に関する事実が公表された後2週間における最も高い価格)×(買付株数)

-(買付価格)×(買付株数)

となる。

したがって、公開買付け等の実施に関する事実の公表後2週間における日本インターの最も高い株価は、226円であることから、課徴金の額は下記の金額となる。

(226円×3,300株) - 買付価額608,300円(注)

=137,500円

⇒課徴金の額は1万円未満を切り捨てるため、13万円

(注)買付価額は、

「166円×400株+167円×200株+179円×600株+180円×200株+187円×300株+189円×400株+193円×300株+194円×300株+195円×300株+196円×300株」

の合計額である。

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