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平成30年8月31日
証券取引等監視委員会

日本金属株式会社の役員から情報を受領した者による内部者取引に対する課徴金納付命令の勧告について

 

1.勧告の内容
 

証券取引等監視委員会は、日本金属株式会社の役員から情報を受領した者による内部者取引について検査した結果、下記のとおり法令違反の事実が認められたので、本日、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、課徴金納付命令を発出するよう勧告を行った。

  • 2.法令違反の事実関係

    課徴金納付命令対象者は、日本金属株式会社(以下「日本金属」という。)の役員から、同人がその職務に関し知った、同社の平成29年4月1日から平成30年3月31日までの事業年度(以下「平成30年3月期」という。)の個別当期純利益について、平成29年5月12日に公表された直近の予想値(個別当期純利益10億円)に比較して、同社が新たに算出した予想値において、投資者の投資判断に及ぼす影響が重要なものとなる差異が生じた旨の重要事実の伝達を受けながら、同社において新たに算出した平成30年3月期の予想値(個別当期純利益15億円)の公表がされた平成29年7月31日より前の同月26日から同月28日、自己の計算において、日本金属株式合計3600株を買付価額合計646万7200円で買い付けたものである。

     違反行為事実の概要については、別図のとおり。

     課徴金納付命令対象者が行った上記の行為は、金融商品取引法第175条第1項に規定する「第166条第1項又は第3項の規定に違反して、同条第1項に規定する売買等」をした行為に該当すると認められる。

  • 3.課徴金の額の計算

      上記の違法行為に対し金融商品取引法に基づき納付を命じられる課徴金の額は、252万円である。

     計算方法の詳細については、別紙のとおり。

  • 4.その他

      本件については、日本取引所自主規制法人より提供された情報も参考として、実態解明を行ったものである。


(別図)

○違反行為事実の概要について

違反行為事実の概要について
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(別紙)

  • 〇課徴金の額の計算について

    (1) 金融商品取引法第175条第1項第2号の規定により、当該有価証券の買付けについて、業務等に関する重要事実の公表がされた後2週間における最も高い価格(2,499円)に当該有価証券の買付けの数量を乗じて得た額から当該有価証券の買付けをした価格にその数量を乗じて得た額を控除した額。

    (2,499円×3,600株)
    -(1,766円×400株+1,780円×1,200株+1,805円×500株+1,806円×100株
    +1,807円×100株+1,808円×100株+1,809円×100株+1,810円×100株
    +1,812円×500株+1,824円×200株+1,825円×300株)
    =2,529,200円

    (2) 金融商品取引法第176条第2項の規定により、上記(1)で計算した額の1万円未満の端数を切捨て。
     

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