令和3年6月11日
証券取引等監視委員会

ネットワンシステムズ株式会社における有価証券報告書等の虚偽記載に係る課徴金納付命令勧告について

 
1.勧告の内容
 
 証券取引等監視委員会は、ネットワンシステムズ株式会社(法人番号7010701007922)(以下「当社」という。)における金融商品取引法に基づく開示規制の違反について検査した結果、以下のとおり法令違反の事実が認められたので、本日、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、課徴金納付命令を発出するよう勧告を行った。
 
 
2.法令違反の事実関係 

 当社は、架空循環取引による売上の過大計上及び回収可能性の低い立替金に係る特別損失の不計上等、不適正な会計処理を行った。
 この結果、当社は、関東財務局長に対し、金融商品取引法第172条の4第1項及び第2項に規定する「重要な事項につき虚偽の記載」がある以下の有価証券報告書、四半期報告書及び有価証券報告書等の訂正報告書を提出した(「重要な事項につき虚偽の記載」の内容は別紙1のとおり)。

・平成28年3月期有価証券報告書(平成28年6月17日提出)
・平成28年3月期有価証券報告書の訂正報告書(令和2年3月13日提出)
・平成28年6月第1四半期四半期報告書(平成28年8月12日提出)
・平成28年9月第2四半期四半期報告書(平成28年11月11日提出)
・平成28年12月第3四半期四半期報告書(平成29年2月10日提出)
・平成29年3月期有価証券報告書(平成29年6月16日提出)
・平成29年3月期有価証券報告書の訂正報告書(令和2年3月13日提出)
・平成29年6月第1四半期四半期報告書(平成29年8月9日提出)
・平成29年6月第1四半期四半期報告書の訂正報告書(令和2年3月13日提出)
・平成29年9月第2四半期四半期報告書(平成29年11月8日提出)
・平成29年12月第3四半期四半期報告書(平成30年2月8日提出)
・平成30年6月第1四半期四半期報告書(平成30年8月9日提出)
・平成30年9月第2四半期四半期報告書(平成30年11月8日提出)
・平成30年9月第2四半期四半期報告書の訂正報告書(令和2年3月13日提出)
・平成30年12月第3四半期四半期報告書(平成31年2月7日提出)
・平成30年12月第3四半期四半期報告書の訂正報告書(令和2年3月13日提出)
・令和元年6月第1四半期四半期報告書(令和元年8月8日提出)
・令和元年6月第1四半期四半期報告書の訂正報告書(令和2年3月13日提出)
・令和元年9月第2四半期四半期報告書(令和元年11月7日提出)


3.課徴金の額の計算
 
 上記の違法行為について金融商品取引法に基づき算定される課徴金の額は、8,110万9,997円である(計算方法については別紙2のとおり。)。
 

【別紙1】有価証券報告書等の虚偽記載内容
番号 対象書類 虚偽記載
提出日 書類 会計期間 記載項目 主な内容(注) 主な事由
平成28年
6月17日
第29期(平成27年4月1日~平成28年3月31日)に係る有価証券報告書 平成27年4月1日~平成28年3月31日の連結会計期間
連結
損益計算書
親会社株主に帰属する当期純利益が▲124百万円であるところを1,508百万円と記載
・売上の過大計上
・特別損失の不計上
令和2年
3月13日
第29期(平成27年4月1日~平成28年3月31日)に係る有価証券報告書の訂正報告書 平成27年4月1日~平成28年3月31日の連結会計期間
連結
損益計算書
親会社株主に帰属する当期純利益が▲124百万円であるところを1,015百万円と記載 ・売上原価の過少計上
・特別損失の不計上
平成28年
8月12日
第30期第1四半期(平成28年4月1日~同年6月30日)に係る四半期報告書 平成28年4月1日~同年6月30日の第1四半期連結累計期間 四半期連結
損益計算書
営業利益が▲366百万円であるところを▲273百万円と記載 売上の過大計上
平成28年
11月11日
第30期第2四半期(平成28年7月1日~同年9月30日)に係る四半期報告書 平成28年4月1日~同年9月30日の第2四半期連結累計期間 四半期連結
損益計算書
経常利益が▲2百万円であるところを274百万円と記載 売上の過大計上
平成29年
2月10日
第30期第3四半期(平成28年10月1日~同年12月31日)に係る四半期報告書 平成28年4月1日~同年12月31日の第3四半期連結累計期間 四半期連結
損益計算書
親会社株主に帰属する四半期純利益が▲94百万円であるところを441百万円と記載 ・売上の過大計上
・特別損失の不計上
平成29年
6月16日
第30期(平成28年4月1日~平成29年3月31日)に係る有価証券報告書 平成28年4月1日~平成29年3月31日の連結会計期間 連結
損益計算書
親会社株主に帰属する当期純利益が1,075百万円であるところを3,822百万円と記載 ・売上の過大計上
・特別損失の不計上
令和2年
3月13日
第30期(平成28年4月1日~平成29年3月31日)に係る有価証券報告書の訂正報告書 平成28年4月1日~平成29年3月31日の連結会計期間 連結
損益計算書
親会社株主に帰属する当期純利益が1,075百万円であるところを3,584百万円と記載 ・売上原価の過少計上
・特別損失の不計上
平成29年
8月9日
第31期第1四半期(平成29年4月1日~同年6月30日)に係る四半期報告書 平成29年4月1日~同年6月30日の第1四半期連結累計期間 四半期連結
損益計算書
経常利益が▲147百万円であるところを400百万円と記載 売上の過大計上
令和2年
3月13日
第31期第1四半期(平成29年4月1日~同年6月30日)に係る四半期報告書の訂正報告書 平成29年4月1日~同年6月30日の第1四半期連結累計期間 四半期連結
損益計算書
営業利益が▲133百万円であるところを▲76百万円と記載 売上原価の過少計上
10 平成29年
11月8日
第31期第2四半期(平成29年7月1日~同年9月30日)に係る四半期報告書 平成29年4月1日~同年9月30日の第2四半期連結累計期間 四半期連結
損益計算書
営業利益が1,418百万円であるところを2,311百万円と記載 売上の過大計上
11 平成30年
2月8日
第31期第3四半期(平成29年10月1日~同年12月31日)に係る四半期報告書 平成29年4月1日~同年12月31日の第3四半期連結累計期間 四半期連結
損益計算書
親会社株主に帰属する四半期純利益が848百万円であるところを2,640百万円と記載 ・売上の過大計上
・特別損失の不計上
12 平成30年
8月9日
第32期第1四半期(平成30年4月1日~同年6月30日)に係る四半期報告書 平成30年4月1日~同年6月30日の第1四半期連結累計期間 四半期連結
損益計算書
営業利益が1,007百万円であるところを1,511百万円と記載 売上の過大計上
13 平成30年
11月8日
第32期第2四半期(平成30年7月1日~同年9月30日)に係る四半期報告書 平成30年4月1日~同年9月30日の第2四半期連結累計期間 四半期連結
損益計算書
親会社株主に帰属する四半期純利益が▲859百万円であるところを3,309百万円と記載 ・売上の過大計上
・特別損失の不計上
14 令和2年
3月13日
第32期第2四半期(平成30年7月1日~同年9月30日)に係る四半期報告書の訂正報告書 平成30年4月1日~同年9月30日の第2四半期連結累計期間 四半期連結
損益計算書
親会社株主に帰属する四半期純利益が▲859百万円であるところを241百万円と記載 ・売上原価の過少計上
・特別損失の過少計上
15 平成31年
2月7日
第32期第3四半期(平成30年10月1日~同年12月31日)に係る四半期報告書 平成30年4月1日~同年12月31日の第3四半期連結累計期間 四半期連結
損益計算書
親会社株主に帰属する四半期純利益が▲79百万円であるところを5,303百万円と記載 ・売上の過大計上
・特別損失の不計上
16 令和2年
3月13日
第32期第3四半期(平成30年10月1日~同年12月31日)に係る四半期報告書の訂正報告書 平成30年4月1日~同年12月31日の第3四半期連結累計期間 四半期連結
損益計算書
親会社株主に帰属する四半期純利益が▲79百万円であるところを942百万円と記載 ・売上原価の過少計上
・特別損失の過少計上
17 令和元年
8月8日
第33期第1四半期(平成31年4月1日~令和元年6月30日)に係る四半期報告書 平成31年4月1日~令和元年6月30日の第1四半期連結累計期間 四半期連結
損益計算書
親会社株主に帰属する四半期純利益が▲196百万円であるところを1,518百万円と記載 ・売上の過大計上
・特別損失の不計上
18 令和2年
3月13日
第33期第1四半期(平成31年4月1日~令和元年6月30日)に係る四半期報告書の訂正報告書 平成31年4月1日~令和元年6月30日の第1四半期連結累計期間 四半期連結
損益計算書
親会社株主に帰属する四半期純利益が▲196百万円であるところを2百万円と記載 ・売上原価の過少計上
・特別損失の過少計上
19 令和元年
11月7日
第33期第2四半期(令和元年7月1日~同年9月30日)に係る四半期報告書 平成31年4月1日~令和元年9月30日の第2四半期連結累計期間 四半期連結
損益計算書
親会社株主に帰属する四半期純利益が2,656百万円であるところを5,055百万円と記載 ・売上の過大計上
・特別損失の不計上









(注)金額は百万円未満切捨てである。


【別紙2】課徴金の計算方法
 
(1) 金融商品取引法第172条の4第1項の規定により、平成28年3月期有価証券報告書について算出した課徴金の額は、当社が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の6を乗じて得た額3,882,499円が、6,000,000円を超えないことから、6,000,000円となる。

(2) 金融商品取引法第172条の4第1項の規定により、平成28年3月期有価証券報告書に係る令和2年3月13日提出の訂正報告書について算出した課徴金の額は、当社が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の6を乗じて得た額3,882,499円が、6,000,000円を超えないことから、6,000,000円となる。

(3) 金融商品取引法第172条の4第1項及び第2項の規定により、平成28年6月第1四半期四半期報告書、平成28年9月第2四半期四半期報告書、平成28年12月第3四半期四半期報告書及び平成29年3月期有価証券報告書ごとに算出した額(以下(3)において「個別決定ごとの算出額」という。)は、
ア 当社が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の6を乗じて得た額
・平成28年6月第1四半期四半期報告書に係る額    3,093,232円
・平成28年9月第2四半期四半期報告書に係る額    3,487,681円
・平成28年12月第3四半期四半期報告書に係る額         3,816,741円
・平成29年3月期有価証券報告書に係る額           3,701,402円
が、いずれも
イ 6,000,000円
を超えないことから、
・平成28年6月第1四半期四半期報告書については、6,000,000円の2分の1に相当する額である3,000,000円
・平成28年9月第2四半期四半期報告書については、6,000,000円の2分の1に相当する額である3,000,000円
・平成28年12月第3四半期四半期報告書については、6,000,000円の2分の1に相当する額である3,000,000円
・平成29年3月期有価証券報告書については、6,000,000円
となる。
 ここで、これらの開示書類が同一の事業年度に係るものであることから、金融商品取引法第185条の7第6項の規定により、6,000,000円を個別決定ごとの算出額に応じて按分した下記の金額が、これらの開示書類に係る課徴金の額となる。
・平成28年6月第1四半期四半期報告書に係る課徴金の額は、1,200,000円
・平成28年9月第2四半期四半期報告書に係る課徴金の額は、1,200,000円
・平成28年12月第3四半期四半期報告書に係る課徴金の額は、1,200,000円
・平成29年3月期有価証券報告書に係る課徴金の額は、2,400,000円

(4) 金融商品取引法第172条の4第1項の規定により、平成29年3月期有価証券報告書に係る令和2年3月13日提出の訂正報告書について算出した課徴金の額は、当社が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の6を乗じて得た額3,701,402円が、6,000,000円を超えないことから、6,000,000円となる。

(5) 金融商品取引法第172条の4第2項の規定により、平成29年6月第1四半期四半期報告書、平成29年9月第2四半期四半期報告書及び平成29年12月第3四半期四半期報告書ごとに算出した額(以下(5)において「個別決定ごとの算出額」という。)は、
ア 当社が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の6を乗じて得た額
・平成29年6月第1四半期四半期報告書に係る額    5,207,920円
・平成29年9月第2四半期四半期報告書に係る額    5,842,867円
・平成29年12月第3四半期四半期報告書に係る額         7,750,384円
が、
平成29年6月第1四半期四半期報告書及び平成29年9月第2四半期四半期報告書については、
イ 6,000,000円
を超えないことから、
・平成29年6月第1四半期四半期報告書については、6,000,000円の2分の1に相当する額である3,000,000円
・平成29年9月第2四半期四半期報告書については、6,000,000円の2分の1に相当する額である3,000,000円
平成29年12月第3四半期四半期報告書については、
イ 6,000,000円
を超えることから、
・平成29年12月第3四半期四半期報告書については、7,750,384円の2分の1に相当する額である3,870,000円(金融商品取引法第176条第2項の規定により1万円未満の端数を切り捨て。)
となる。
 ここで、これらの開示書類が、同一の事業年度に係るものであることから、金融商品取引法第185条の7第6項の規定により、7,740,000円を個別決定ごとの算出額に応じて按分(同第30項の規定により1円未満の端数を切り捨て)した下記の金額が、これらの開示書類に係る課徴金の額となる。
・平成29年6月第1四半期四半期報告書に係る課徴金の額は、2,352,583円
・平成29年9月第2四半期四半期報告書に係る課徴金の額は、2,352,583円
・平成29年12月第3四半期四半期報告書に係る課徴金の額は、3,034,832円

(6) 金融商品取引法第172条の4第2項の規定により、平成29年6月第1四半期四半期報告書に係る令和2年3月13日提出の訂正報告書について算出した課徴金の額は、当社が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の6を乗じて得た額5,207,920円が、6,000,000円を超えないことから、6,000,000円の2分の1に相当する額である3,000,000円となる。

(7) 金融商品取引法第172条の4第2項の規定により、平成30年6月第1四半期四半期報告書、平成30年9月第2四半期四半期報告書及び平成30年12月第3四半期四半期報告書ごとに算出した額(以下(7)において「個別決定ごとの算出額」という。)は、
ア 当社が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の6を乗じて得た額
・平成30年6月第1四半期四半期報告書に係る額      9,123,777円
・平成30年9月第2四半期四半期報告書に係る額      11,920,949円
・平成30年12月第3四半期四半期報告書に係る額         11,813,854円
が、いずれも
イ 6,000,000円
を超えることから、
・平成30年6月第1四半期四半期報告書については、9,123,777円の2分の1に相当する額である4,560,000円(金融商品取引法第176条第2項の規定により1万円未満の端数を切り捨て。以下、この項において同じ。)
・平成30年9月第2四半期四半期報告書については、11,920,949円の2分の1に相当する額である5,960,000円
・平成30年12月第3四半期四半期報告書については、11,813,854円の2分の1に相当する額である5,900,000円
となる。
 ここで、これらの開示書類が同一の事業年度に係るものであることから、金融商品取引法第185条の7第6項の規定により、11,920,000円を個別決定ごとの算出額に応じて按分(同第30項の規定により1円未満の端数を切り捨て)した下記の金額が、これらの開示書類に係る課徴金の額となる。
・平成30年6月第1四半期四半期報告書に係る課徴金の額は、3,310,304円
・平成30年9月第2四半期四半期報告書に係る課徴金の額は、4,326,626円
・平成30年12月第3四半期四半期報告書に係る課徴金の額は、4,283,069円

(8) 金融商品取引法第172条の4第2項の規定により、平成30年9月第2四半期四半期報告書及び平成30年12月第3四半期四半期報告書に係る令和2年3月13日提出の訂正報告書について算出した額は、
ア 当社が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の6を乗じて得た額
・平成30年9月第2四半期四半期報告書の訂正報告書に係る額      11,920,949円
・平成30年12月第3四半期四半期報告書の訂正報告書に係る額     11,813,854円
が、いずれも
イ 6,000,000円
を超えることから、
・平成30年9月第2四半期四半期報告書の訂正報告書に係る課徴金の額は、11,920,949円の2分の1に相当する額である5,960,000円(金融商品取引法第176条第2項の規定により1万円未満の端数を切り捨て。以下、この項において同じ。)
・平成30年12月第3四半期四半期報告書の訂正報告書に係る課徴金の額は、11,813,854円の2分の1に相当する額である5,900,000円
となる。

(9) 金融商品取引法第172条の4第2項の規定により、令和元年6月第1四半期四半期報告書及び令和元年9月第2四半期四半期報告書ごとに算出した額は、
ア 当社が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の6を乗じて得た額
・令和元年6月第1四半期四半期報告書に係る額    15,098,669円
・令和元年9月第2四半期四半期報告書に係る額    15,022,275円
が、いずれも
イ 6,000,000円
を超えることから、
・令和元年6月第1四半期四半期報告書については、15,098,669円の2分の1に相当する額である7,540,000円(金融商品取引法第176条第2項の規定により1万円未満の端数を切り捨て。以下、この項において同じ。)
・令和元年9月第2四半期四半期報告書については、15,022,275円の2分の1に相当する額である7,510,000円
となる。

(10) 金融商品取引法第172条の4第2項の規定により、令和元年6月第1四半期四半期報告書に係る令和2年3月13日提出の訂正報告書について算出した課徴金の額は、当社が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の6を乗じて得た額15,098,669円が、6,000,000円を超えることから、15,098,669円の2分の1に相当する額である7,540,000円(金融商品取引法第176条第2項の規定により1万円未満の端数を切り捨て。)となる。
 

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