テラ株式会社株式に係る偽計事件の告発について
証券取引等監視委員会は、本日、金融商品取引法違反(偽計)の嫌疑で、嫌疑者1名を東京地方検察庁に告発した。告発の対象となった犯則事実については下記のとおり。
1.告発の対象となった犯則事実
犯則嫌疑者Aは、東京証券取引所に上場していたテラ株式会社(以下「テラ社」という。)が実施する第三者割当増資の割当予定先であるCENEGENICS JAPAN株式会社(以下「セネジャパン社」という。)の取締役であったものであるが、前記第三者割当増資に関し、セネジャパン社がその払込資金を確保している旨の虚偽の事実を公表させるなどしてテラ社の株式の株価を上昇させるとともに、公表から払込期日までの間に、当該割当予定のテラ社の株式の一部譲渡、あるいは担保に供することを約束するなどして調達した資金を払込みに充ててテラ社の株式を取得しようと企て、テラ社が、同社取締役会において、令和2年11月13日を払込期日、セネジャパン社を割当先として、発行価額総額約35億円の普通株式585万株を発行することを決議した旨公表するに際し、真実は、同年9月中旬時点における株式会社トレド(以下「トレド社」という。)名義の普通預金口座の預金残高が約50万円であり、弁護士が前記普通預金口座の預金通帳の原本を確認した事実もなく、セネジャパン社が払込みに要する資金を調達できる具体的な見込みがないにもかかわらず、同時点での前記預金残高が約75億円であり、そのことを弁護士が前記預金通帳の原本で確認したとして、セネジャパン社がトレド社からの借入金により払込みに要する資金を調達できる具体的な見込みがあるかのように装った上、これを信じたテラ社役職員をして、同年10月28日、TDnetにより、セネジャパン社がトレド社からの借入金による資金調達が可能である旨の虚偽の内容を含む公表を行わせ、もって、有価証券の取引のため、及び有価証券の相場の変動を図る目的をもって、偽計を用いたものである。2.関連条文
金融商品取引法
第197条第1項第5号、第158条
法定刑:10年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金又はこれを併科