令和4年3月25日
証券取引等監視委員会

川田テクノロジーズ株式に係る相場操縦に対する課徴金納付命令の勧告について

1.勧告の内容


 証券取引等監視委員会は、川田テクノロジーズ株式に係る相場操縦について検査した結果、下記のとおり法令違反の事実が認められたので、本日、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、課徴金納付命令を発出するよう勧告を行った。

2.法令違反の事実関係


 課徴金納付命令対象者は、川田テクノロジーズ株式会社の株式につき、同株式の売買を誘引する目的をもって、別表1記載のとおり、令和元年8月14日午前8時50分頃から同月22日午前9時9分頃までの間、7取引日にわたり、自己及び親族名義で、最良売り気配付近に複数の売り注文を発注して売り板を厚くした上で、同株式を下値で買い付けた後、最良売り気配付近に発注していた複数の売り注文を取り消して売り板を薄くするとともに最良買い気配付近に複数の買い注文を発注して買い板を厚くしたり、最良売り気配に発注していた自身の売り注文に対し買い注文を発注して対当させたりして、同株式を上値で売り付けるなどの方法により、同株式合計2万6500株の買付けの委託を行うとともに、同株式合計4万5700株を買い付ける一方、同株式合計9万6600株の売付けの委託を行うとともに、同株式合計4万5700株を売り付け、もって、自己の計算において、同株式の売買が繁盛であると誤解させ、かつ、同株式の相場を変動させるべき一連の売買及び委託をしたものである。

 違反行為事実の概要については、別図のとおり。
 
 課徴金納付命令対象者が行った上記の行為は、金融商品取引法第174条の2第1項に規定する「第159条第2項第1号の規定に違反する一連の有価証券売買等」に該当すると認められる。

3.課徴金の額の計算


 上記の違反行為に対し金融商品取引法に基づき納付を命じられる課徴金の額は、58万5000円である(金融商品取引法第185条の7第15項の規定により、金融商品取引法第174条の2第1項の規定による額に代えて、当該額の1.5倍に相当する額となる)。

 計算方法の詳細については、別紙のとおり。

4.その他


 本件については、日本取引所自主規制法人より提供された情報等を参考として、実態解明を行ったものである。
 なお、平成30年3月23日、当委員会は、課徴金納付命令対象者が相場操縦を行ったことについて、内閣総理大臣及び金融庁長官に対し、課徴金納付命令発出の勧告を行い、同年4月23日、金融庁長官は、課徴金納付命令対象者に対し、課徴金納付命令決定を行っている(課徴金納付命令対象者は、本件違反行為開始日から遡り5年以内に課徴金納付命令を受けたことがある者となるため、同人に対する課徴金の額は、上記3.のとおり「1.5倍」に相当する額となる)。


(別表1)

○違反行為状況

違反行為状況
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(別図)

○違反行為事実の概要について

違反行為事実の概要について
(クリックすると拡大されます)

(別紙)

○課徴金の額の計算方法について

1.別表1の違反行為に係る課徴金の額の計算の基礎は以下のとおりである。

(1) 金融商品取引法第174条の2第1項第1号の規定により、当該違反行為に係る課徴金の額は、当該違反行為に係る有価証券の売買対当数量に係るものについて、自己の計算による当該有価証券の売付け等の価額から、自己の計算による当該有価証券の買付け等の価額を控除した額として算定。
(注)違反行為期間中の売買株数が同数のため、金商法第174条の2第1項第2号の規定(当該違反行為に係る自己の計算による有価証券の売付け等又は買付け等の数量が当該違反行為に係る自己の計算による有価証券の買付け等又は売付け等の数量を超える場合)には該当しない。

(2) 上記(1)で算定された課徴金の額につき、金融商品取引法第176条第2項の規定により1万円未満の端数を切り捨てて算定。

(3) 上記(2)で算定された課徴金の額につき、金融商品取引法第185条の7第15項の規定により当該額の1.5倍として算定。

2.別表1に掲げる川田テクノロジーズ株式に係る取引

当該違反行為に係る自己の計算による有価証券の売付け等の数量は、45,700株であり、当該違反行為に係る自己の計算による有価証券の買付け等の数量は45,700株であることから、

(1) 当該違反行為に係る有価証券の売買対当数量(45,700株)に係るものについて、 自己の計算による当該有価証券の売付け等の価額から、自己の計算による当該有価証券の買付け等の価額を控除した額

(有価証券の売付け等の価額:298,135,000円)
-(有価証券の買付け等の価額:297,743,000円)
=392,000円

(2) 金融商品取引法第176条第2項の規定により、上記(1)で計算した額の1万円未満の端数を切捨て、390,000円となる。

(3) 金融商品取引法第185条の7第15項の規定により、上記(2)で計算した額を1.5倍し、585,000円となる。

※ 違反行為期間における売付け等の価額及び買付け等の価額の詳細については、別表2を参照。



  別表2(PDF)

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