令和4年4月26日
証券取引等監視委員会

株式会社ジー・スリーホールディングスにおける有価証券報告書等の虚偽記載に係る課徴金納付命令勧告について

1.勧告の内容
 
 証券取引等監視委員会は、株式会社ジー・スリーホールディングス(法人番号7010401094468)(以下「当社」という。)における金融商品取引法に基づく開示規制の違反について検査した結果、以下のとおり法令違反の事実が認められたので、本日、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、課徴金納付命令を発出するよう勧告を行った。
 
 
2.法令違反の事実関係
 
(1)継続開示書類
 

 ア 当社は、売上の前倒し計上及び売上の架空計上等の不適正な会計処理を行った。

   この結果、当社は、関東財務局長に対し、金融商品取引法第172 条の4第1項及び第2項に規定する「重要な事項につき虚偽の記載」がある以下の有価証券報告書及び四半期報告書を提出した(「重要な事項につき虚偽の記載」の内容は別紙1の表の番号1から番号11のとおり)。

  ・平成29年5月第3四半期四半期報告書(平成29年7月14日提出)
・平成29年8月期有価証券報告書(平成29年11月30日提出)
・平成29年11月第1四半期四半期報告書(平成30年1月12日提出)
・平成30年2月第2四半期四半期報告書(平成30年4月13日提出)
・平成30年5月第3四半期四半期報告書(平成30年7月13日提出)
・平成30年8月期有価証券報告書(平成30年11月30日提出)
・平成30年11月第1四半期四半期報告書(平成31年1月15日提出)
・平成31年2月第2四半期四半期報告書(平成31年4月12日提出)
・令和元年5月第3四半期四半期報告書(令和元年7月12日提出)
・令和元年8月期有価証券報告書(令和元年11月29日提出)
・令和元年11月第1四半期四半期報告書(令和2年1月14日提出)

 イ 当社は、当社の実質的な主要株主であり役員に準ずる者が議決権の過半数を所有している会社との取引を、「関連当事者との取引」(連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則第15条の4の2第1項)として、連結財務諸表への注記を行わなかった。
 当社は、これにより、記載すべき重要な事項の記載が欠けている有価証券報告書を提出した。
 この結果、当社は、関東財務局長に対し、金融商品取引法第172条の4第1項に規定する「記載すべき重要な事項の記載が欠けている」以下の有価証券報告書を提出したものである(「記載すべき重要な事項が欠けている」の内容は別紙1の表の番号13のとおり)。

  ・令和2年8月期有価証券報告書(令和2年11月30日提出)
 

(2)発行開示書類
 
 当社は、関東財務局長に対し、令和2年1月28日、上記(1)アの重要な事項につき虚偽の記載がある令和元年8月期有価証券報告書及び令和元年11月第1四半期四半期報告書を組込情報とする金融商品取引法第172条の2第1項に規定する「重要な事項につき虚偽の記載」がある有価証券届出書(株券の募集)を提出し、当該有価証券届出書に基づく募集により、令和2年2月13日、2,450,000株の株券を490,000,000円で取得させた(「重要な事項につき虚偽の記載」の内容は別紙1の表の番号12のとおり)。

3.課徴金の額の計算
 
 上記の違法行為について金融商品取引法に基づき算定される課徴金の額は、4,605万円である(計算方法については別紙2のとおり。)。
 
 
【別紙1】有価証券報告書等の虚偽記載内容  

 

番号 対象書類 虚偽記載
提出日 書類 会計期間 記載項目 主な内容(注) 主な事由
平成29年7月14日 第7期第3四半期(平成29年3月1日~同年5月31日)に係る四半期報告書 平成28年9月1日~平成29年5月31日の第3四半期連結累計期間 四半期連結
損益計算書
親会社株主に帰属する四半期純利益が
▲78,574千円であるところを166,273千円と記載
売上の前倒し計上、売上の架空計上
平成29年3月1日~同年5月31日の第3四半期連結会計期間 四半期連結
貸借対照表
連結純資産額が909,527千円であるところを1,154,952千円と記載
平成29年11月30日 第7期(平成28年9月1日~平成29年8月31日)に係る有価証券報告書 平成28年9月1日~平成29年8月31日の連結会計期間 連結
損益計算書
親会社株主に帰属する当期純利益が
▲20,435千円であるところを493,465千円と記載
売上の前倒し計上、売上の架空計上
連結
貸借対照表
連結純資産額が966,454千円であるところを1,482,143千円と記載
平成30年1月12日 第8期第1四半期(平成29年9月1日~同年11月30日)に係る四半期報告書 平成29年9月1日~同年11月30日の第1四半期連結会計期間 四半期連結
貸借対照表
連結純資産額が840,640千円であるところを1,300,677千円と記載 当四半期前の売上の過大計上
平成30年4月13日 第8期第2四半期(平成29年12月1日~平成30年2月28日)に係る四半期報告書 平成29年12月1日~平成30年2月28日の第2四半期連結会計期間 四半期連結
貸借対照表
連結純資産額が1,083,693千円であるところを1,574,592千円と記載 売上の前倒し計上、当四半期前の売上の過大計上
平成30年7月13日 第8期第3四半期(平成30年3月1日~同年5月31日)に係る四半期報告書 平成30年3月1日~同年5月31日の第3四半期連結会計期間 四半期連結
貸借対照表
連結純資産額が1,041,084千円であるところを1,533,625千円と記載 当四半期前の売上の過大計上
平成30年11月30日 第8期(平成29年9月1日~平成30年8月31日)に係る有価証券報告書 平成29年9月1日~平成30年8月31日の連結会計期間 連結
損益計算書
親会社株主に帰属する当期純利益が
▲197,162千円であるところを439,029千円と記載
売上の前倒し計上、売上の架空計上
連結
貸借対照表
連結純資産額が764,305千円であるところを1,881,095千円と記載
平成31年1月15日 第9期第1四半期(平成30年9月1日~同年11月30日)に係る四半期報告書 平成30年9月1日~同年11月30日の第1四半期連結会計期間 四半期連結
貸借対照表
連結純資産額が425,284千円であるところを1,517,468千円と記載 当四半期前の売上の過大計上
平成31年4月12日 第9期第2四半期(平成30年12月1日~平成31年2月28日)に係る四半期報告書 平成30年12月1日~平成31年2月28日の第2四半期連結会計期間 四半期連結
貸借対照表
連結純資産額が651,586千円であるところを1,545,173千円と記載 当四半期前の売上の過大計上
令和元年7月12日 第9期第3四半期(平成31年3月1日~令和元年5月31日)に係る四半期報告書 平成31年3月1日~令和元年5月31日の第3四半期連結会計期間 四半期連結
貸借対照表
連結純資産額が612,355千円であるところを1,576,765千円と記載 当四半期前の売上の過大計上
10 令和元年11月29日 第9期(平成30年9月1日~令和元年8月31日)に係る有価証券報告書 平成30年9月1日~令和元年8月31日の連結会計期間 連結
貸借対照表
連結純資産額が1,244,932千円であるところを1,960,282千円と記載 当期前の売上の過大計上
11 令和2年1月14日 第10期第1四半期(令和元年9月1日~同年11月30日)に係る四半期報告書 令和元年9月1日~同年11月30日の第1四半期連結会計期間 四半期連結
貸借対照表
連結純資産額が993,019千円であるところを1,726,454千円と記載 当四半期前の売上の過大計上
12 令和2年1月28日 有価証券届出書(株券の募集)   「第四部
組込情報」
番号10、11に掲げる第9期に係る有価証券報告書及び第10期第1四半期に係る四半期報告書を組み込み 番号10、11参照


(注)金額は千円未満切捨てである。
 
番号 対象書類 記載すべき重要な事項の欠缺
提出日 書類 内容
13 令和2年11月30日 第10期(令和元年9月1日~令和2年8月31日)に係る有価証券報告書 ・第5【経理の状況】1【連結財務諸表等】(1)【連結財務諸表】【注記事項】【関連当事者情報】において、当社と関連当事者に該当する法人との重要な取引を「関連当事者との取引」として記載しなかった。
 

 
 
【別紙2】課徴金の計算方法
 
(1) 金融商品取引法第172条の4第1項及び第2項の規定により、平成29年5月第3四半期四半期報告書及び平成29年8月期有価証券報告書ごとに算出した額(以下(1)において「個別決定ごとの算出額」という。)は、
ア 当社が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の6を乗じて得た額
・平成29年5月第3四半期四半期報告書に係る額   2,780,656円 
・平成29年8月期有価証券報告書に係る額        3,333,996円 
が、いずれも
イ 6,000,000円
を超えないことから、
・平成29年5月第3四半期四半期報告書については、6,000,000円の2分の1に相当する額である3,000,000円
・平成29年8月期有価証券報告書については、6,000,000円
となる。
ここで、これらの開示書類が同一の事業年度に係るものであることから、金融商品取引法第185条の7第6項の規定により、6,000,000円を個別決定ごとの算出額に応じて按分した下記の金額が、これらの開示書類に係る課徴金の額となる。
・平成29年5月第3四半期四半期報告書に係る課徴金の額は、2,000,000円
・平成29年8月期有価証券報告書に係る課徴金の額は、4,000,000円
 
(2) 金融商品取引法第172条の4第1項及び第2項の規定により、平成29年11月第1四半期四半期報告書、平成30年2月第2四半期四半期報告書、平成30年5月第3四半期四半期報告書及び平成30年8月期有価証券報告書ごとに算出した額(以下(2)において「個別決定ごとの算出額」という。)は、
ア 当社が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の6を乗じて得た額
・平成29年11月第1四半期四半期報告書に係る額      4,180,176円
・平成30年2月第2四半期四半期報告書に係る額       3,162,478円
・平成30年5月第3四半期四半期報告書に係る額       3,114,132円
・平成30年8月期有価証券報告書に係る額              3,291,591円
が、いずれも
イ 6,000,000円
を超えないことから、
・平成29年11月第1四半期四半期報告書については、6,000,000円の2分の1に相当する額である3,000,000円
・平成30年2月第2四半期四半期報告書については、6,000,000円の2分の1に相当する額である3,000,000円
・平成30年5月第3四半期四半期報告書については、6,000,000円の2分の1に相当する額である3,000,000円
・平成30年8月期有価証券報告書については、6,000,000円
となる。
ここで、これらの開示書類が同一の事業年度に係るものであることから、金融商品取引法第185条の7第6項の規定により、6,000,000円を個別決定ごとの算出額に応じて按分した下記の金額が、これらの開示書類に係る課徴金の額となる。
・平成29年11月第1四半期四半期報告書に係る課徴金の額は、1,200,000円
・平成30年2月第2四半期四半期報告書に係る課徴金の額は、1,200,000円
・平成30年5月第3四半期四半期報告書に係る課徴金の額は、1,200,000円
・平成30年8月期有価証券報告書に係る課徴金の額は、2,400,000円
 
(3) 金融商品取引法第172条の4第1項及び第2項の規定により、平成30年11月第1四半期四半期報告書、平成31年2月第2四半期四半期報告書、令和元年5月第3四半期四半期報告書及び令和元年8月期有価証券報告書ごとに算出した額(以下(3)において「個別決定ごとの算出額」という。)は、
ア 当社が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の6を乗じて得た額
・平成30年11月第1四半期四半期報告書に係る額      2,141,060円
・平成31年2月第2四半期四半期報告書に係る額       1,691,832円
・令和元年5月第3四半期四半期報告書に係る額         285,656円
・令和元年8月期有価証券報告書に係る額               1,103,378円
が、いずれも
イ 6,000,000円
を超えないことから、
・平成30年11月第1四半期四半期報告書については、6,000,000円の2分の1に相当する額である3,000,000円
・平成31年2月第2四半期四半期報告書については、6,000,000円の2分の1に相当する額である3,000,000円
・令和元年5月第3四半期四半期報告書については、6,000,000円の2分の1に相当する額である3,000,000円
・令和元年8月期有価証券報告書については、6,000,000円
となる。
ここで、これらの開示書類が同一の事業年度に係るものであることから、金融商品取引法第185条の7第6項の規定により、6,000,000円を個別決定ごとの算出額に応じて按分した下記の金額が、これらの開示書類に係る課徴金の額となる。
・平成30年11月第1四半期四半期報告書に係る課徴金の額は、1,200,000円
・平成31年2月第2四半期四半期報告書に係る課徴金の額は、1,200,000円
・令和元年5月第3四半期四半期報告書に係る課徴金の額は、1,200,000円
・令和元年8月期有価証券報告書に係る課徴金の額は、2,400,000円
 
(4) 金融商品取引法第172条の4第1項及び第2項の規定により、令和元年11月第1四半期四半期報告書及び令和2年8月期有価証券報告書ごとに算出した額(以下(4)において「個別決定ごとの算出額」という。)は、
ア 当社が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の6を乗じて得た額
・令和元年11月第1四半期四半期報告書に係る額     266,872円
・令和2年8月期有価証券報告書に係る額           226,075円
が、いずれも
イ 6,000,000円
を超えないことから、
・令和元年11月第1四半期四半期報告書については、6,000,000円の2分の1に相当する額である3,000,000円
・令和2年8月期有価証券報告書については、6,000,000円
となる。
ここで、これらの開示書類が同一の事業年度に係るものであることから、金融商品取引法第185条の7第6項の規定により、6,000,000円を個別決定ごとの算出額に応じて按分した下記の金額が、これらの開示書類に係る課徴金の額となる。
・令和元年11月第1四半期四半期報告書に係る課徴金の額は、2,000,000円
・令和2年8月期有価証券報告書に係る課徴金の額は、4,000,000円
 
(5) 金融商品取引法第172条の2第1項第1号の規定により、当社の令和2年1月28日提出の有価証券届出書(株券の募集)に係る課徴金の額は、
重要な事項につき虚偽の記載がある発行開示書類に基づく募集により取得させた株券の発行価額の総額490,000,000円の100分の4.5に相当する額である22,050,000 円
となる。
 

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