平成22年6月4日

証券取引等監視委員会

山崎製パン株式会社の従業者からの情報受領者による内部者取引に対する課徴金納付命令の勧告について

  • 1.勧告の内容

    証券取引等監視委員会は、山崎製パン株式会社の従業者からの情報受領者による内部者取引について検査した結果、下記のとおり法令違反の事実が認められたので、本日、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、課徴金納付命令を発出するよう勧告を行った。

  • 2.法令違反の事実関係

    • 課徴金納付命令対象者は、日糧製パン株式会社(以下「日糧製パン」という。)との業務資本提携契約の締結交渉先の山崎製パン株式会社(以下「山崎製パン」という。)の従業者(以下「山崎製パンの従業者」という。)から、同社の役員がその契約の締結の交渉に関し知り、山崎製パンの従業者がその職務に関し知った、日糧製パンが山崎製パンと業務上の提携を行うことを決定した事実の伝達を受け、この事実が公表された平成21年7月31日より前の同月30日に、日糧製パンの株式8,000株を買付価額72万円で買い付けたものである。

    • 課徴金納付命令対象者が行った上記の行為は、金融商品取引法第175条第1項に規定する「第166条・・・第3項の規定に違反して、同条第1項に規定する売買等をした」行為に該当すると認められる。

  • 3.課徴金の額の計算

    • 上記の違法行為に対し金融商品取引法に基づき納付を命じられる課徴金の額は、25万円である。

    計算方法の詳細については、別紙のとおり。


(別紙)

○ 課徴金の額の計算方法について

  • 金融商品取引法第175条第1項に基づき、課徴金の額は、

    • (重要事実が公表された後2週間における最も高い価格)×(買付株数)-(買付価格)×(買付株数)

    • となる。

      したがって、重要事実の公表後2週間における日糧製パン株式会社の最も高い株価は、平成21年8月3日の122円であることから、課徴金の額は下記の金額となる。

    • (122円×8,000株)- 買付価額720,000円(90円×8,000株)=256,000円

    • ⇒課徴金の額は1万円未満を切り捨てるため、25万円

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