令和7年9月2日
証券取引等監視委員会

株式会社アルファクス・フード・システムにおける有価証券報告書等の虚偽記載等に係る課徴金納付命令及び訂正報告書等の提出命令勧告について

1.勧告の内容

 証券取引等監視委員会は、株式会社アルファクス・フード・システム(法人番号1250001002936)(以下「当社」という。)における金融商品取引法に基づく開示規制の違反について検査した結果、以下のとおり法令違反の事実が認められたので、本日、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、ア 課徴金納付命令、イ 訂正報告書等の提出命令を発出するよう勧告を行った。

2.法令違反の事実関係

 (1)継続開示書類
 
 当社は、固定資産売却益等の過大計上、売上の架空計上、売上の前倒し計上、売上原価の不計上、買戻し特約付き売買契約に係る売上の過大計上、棚卸評価損の不計上の不適正な会計処理を行った。
   ※主な不適正な会計処理の概要については、 別図へジャンプ別図のとおり。
 この結果、当社は、中国財務局長に対し、金融商品取引法第172条の4第1項及び令和5年法律第79号による改正前の金融商品取引法(以下「旧金融商品取引法」という。)第172条の4第2項に規定する「重要な事項につき虚偽の記載」及び「記載すべき重要な事項の記載が欠けている」以下の有価証券報告書及び四半期報告書を提出した(「重要な事項につき虚偽の記載」及び「記載すべき重要な事項の記載が欠けている」の内容は別紙1の表の番号1から番号7のとおり)。
 
・令和4年12月第1四半期四半期報告書(令和5年2月13日提出)
・令和5年3月第2四半期四半期報告書(令和5年5月12日提出)
・令和5年6月第3四半期四半期報告書(令和5年8月10日提出)
・令和5年9月期有価証券報告書(令和5年12月25日提出)
・令和5年12月第1四半期四半期報告書(令和6年2月13日提出)
・令和6年3月第2四半期四半期報告書(令和6年5月14日提出)
・令和6年9月期有価証券報告書(令和6年12月26日提出)

(2)発行開示書類

 当社は、中国財務局長に対し、令和5年6月30日、重要な事項につき虚偽の記載がある令和5年3月第2四半期四半期報告書を組込情報とする金融商品取引法第172条の2第1項に規定する「重要な事項につき虚偽の記載」及び「記載すべき重要な事項の記載が欠けている」有価証券届出書(株式の募集)を提出した(「重要な事項につき虚偽の記載」及び「記載すべき重要な事項の記載が欠けている」の内容は別紙1の表の番号8のとおり)。
 当該有価証券届出書に基づく募集により、令和5年7月18日、478,000株の株式を249,946,200円で取得させた。

3.課徴金の額の計算

 上記の違法行為について金融商品取引法に基づき算定される課徴金の額は、3486万円である(計算方法については別紙2のとおり)。
 
【別紙1】有価証券報告書等の虚偽記載等の内容

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【別紙2】課徴金の計算方法
 

(1) 金融商品取引法第172条の4第1項及び旧金融商品取引法第172条の4第2項の規定により、当社
         の令和4年12月第1四半期四半期報告書、令和5年3月第2四半期四半期報告書、令和5年6月第
         3四半期四半期報告書及び令和5年9月期有価証券報告書(以下(1)において「令和5年9月期
         有価証券報告書等」という。)ごとに算出した額(以下(1)において「個別決定ごとの算出額」
         という。)は、
 
    ア 当社が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の6を乗じて得た額
 ・令和4年12月第1四半期報告書に係る額                70,936円
・令和5年3月第2四半期報告書に係る額                     69,504円
・令和5年6月第3四半期報告書に係る額               111,122円
・令和5年9月期有価証券報告書に係る額                 107,068円
         が、いずれも
            イ 6,000,000円
         を超えないことから、
・令和4年12月第1四半期報告書については、6,000,000円の2分の1に相当する額である 
   3,000,000円
・令和5年3月第2四半期報告書については、6,000,000円の2分の1に相当する額である
   3,000,000円
・令和5年6月第3四半期報告書については、6,000,000円の2分の1に相当する額である
   3,000,000円
・令和5年9月期有価証券報告書については、6,000,000円
となる。
 ここで、これらの開示書類が同一の事業年度に係るものであることから、旧金融商品取引法第185条の7第6項の規定により、6,000,000円を個別決定ごとの算出額に応じて按分することとなり、
・令和4年12月第1四半期報告書については、1,200,000円
・令和5年3月第2四半期報告書については、1,200,000円
・令和5年6月第3四半期報告書については、1,200,000円
・令和5年9月期有価証券報告書については、2,400,000円
となる。
 さらに、当社が、令和5年9月期有価証券報告書等をそれぞれ提出した日から遡り5年以内に、金融商品取引法第185条の15第1項に規定する課徴金納付命令を受けたことがあることから、同法第185条の7第15項及び旧金融商品取引法第185条の7第15項の規定により、
・令和4年12月第1四半期報告書に係る課徴金の額は、1,200,000円の1.5倍に相当する1,800,000円
・令和5年3月第2四半期報告書に係る課徴金の額は、1,200,000円の1.5倍に相当する1,800,000円
・令和5年6月第3四半期報告書に係る課徴金の額は、1,200,000円の1.5倍に相当する1,800,000円
・令和5年9月期有価証券報告書に係る課徴金の額は、2,400,000円の1.5倍に相当する額である3,600,000円
となる。
 
(2)  金融商品取引法第172条の4第1項及び旧金融商品取引法第172条の4第2項の規定により、当社の
   令和5年12月第1四半期四半期報告書、令和6年3月第2四半期四半期報告書及び令和6年9月期有
   価証券報告書(以下(2)において「令和6年9月期有価証券報告書等」という。)ごとに算出した
         額(以下(2)において「個別決定ごとの算出額」という。)は、
 ア 当社が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に 10万分の6を乗じて得た額
  ・令和5年12月第1四半期報告書に係る額  137,789円
  ・令和6年3月第2四半期報告書に係る額   112,478円
  ・令和6年9月期有価証券報告書に係る額   114,488円
が、いずれも
 イ 6,000,000円
を超えないことから、
・令和5年12月第1四半期報告書については、6,000,000円の2分の1に相当する額である
 3,000,000円
・令和6年3月第2四半期報告書については、6,000,000円の2分の1に相当する額である
 3,000,000円
・令和6年9月期有価証券報告書については、6,000,000円
となる。
 ここで、これらの開示書類が同一の事業年度に係るものであることから、旧金融商品取引法第185条の7第6項の規定により、6,000,000円を個別決定ごとの算出額に応じて按分することとなり、
・令和5年12月第1四半期報告書については、1,500,000円
・令和6年3月第2四半期報告書については、1,500,000円
・令和6年9月期有価証券報告書については、3,000,000円
となる。
 さらに、当社が、令和6年9月期有価証券報告書等をそれぞれ提出した日から遡り5年以内に、金融商品取引法第185条の15第1項に規定する課徴金納付命令を受けたことがあることから、同法第185条の7第15項及び旧金融商品取引法第185条の7第15項の規定により、
・令和5年12月第1四半期報告書に係る課徴金の額は、1,500,000円の1.5倍に相当する2,250,000円
・令和6年3月第2四半期報告書に係る課徴金の額は、1,500,000円の1.5倍に相当する2,250,000円
・令和6年9月期有価証券報告書に係る課徴金の額は、3,000,000円の1.5倍に相当する額である4,500,000円
となる。
 
(3) 金融商品取引法第172条の2第1項第1号の規定により、令和5年6月30日提出の有価証券届出書
   (株式の募集)に係る課徴金の額は、重要な事項につき虚偽の記載及び記載すべき重要な事項の記載
   が欠けている発行開示書類に基づく募集により取得させた株式249,946,200円の100分の4.5に相当
   する額である11,247,579円
   に、金融商品取引法第176条第2項の規定により1万円未満の端数を切り捨てて、11,240,000円
    となるが、当社が、令和5年6月30日提出の有価証券届出書を提出した日から遡り5年以内に、金
         融商品取引法第185条の15第1項に規定する課徴金納付命令を受けたことがあることから、同法第
         185条の7第15項の規定により、11,240,000円の1.5倍に相当する額である16,860,000円となる。

 
【別図】主な不適正な会計処理の概要  
【別図】主な不適正な会計処理の概要



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