ディスカッションペーパー

ディスカッションペーパーとは

金融研究センターにおける「ディスカッションペーパー(DP)」とは、当センター所属の研究官等が、研究成果を取りまとめたものです。随時掲載しますので、ご高覧いただき、幅広くコメントを歓迎します。電子メールでのコメントは、frtc_comments★fsa.go.jp宛(注:★を@記号に置き換えて下さい)にお寄せ下さい。

なお、DPの内容はすべて執筆者の個人的見解であり、金融庁あるいは金融研究センターの公式見解を示すものではありません。

令和4年度ディスカッションペーパー

(「ファイル」をクリックして本文を、「題名」をクリックして要旨を閲覧することができます。)

ファイル 題名 執筆者 年月
PDFDP2022-3
(PDF:602MB)
地域金融機関の外部環境の分析に係る研究と
手法の標準化
浅井 義裕 2022年4月
PDFDP2022-2
(PDF:666MB)
鶴田 大輔 2022年4月
PDFDP2022-1
(PDF:993MB)
証券会社の行動と投資家効用及び経済成長 山口 智弘
山下 美咲
吉野 直行
2022年4月

ディスカッションペーパー要旨

DP2022-3
「地域金融機関の外部環境の分析に係る研究と手法の標準化」

   浅井 義裕   金融庁金融研究センター専門研究員
         
 日本では、人口減少が進んでいて、大都市圏以外の地域金融機関では、融資先がなくなっていくことが懸念されている。一方で、中小企業の資金繰りは、大企業の資金繰りよりも一貫して厳しい状況にある。つまり、地域金融機関が、資金ニーズのある中小企業に十分な融資を行うことができれば、地域金融機関と中小企業が抱える問題を同時に緩和できる可能性がある。そこで、本研究では、一定地域の融資データと企業の財務データを用いて分析を行った。その結果、地域金融機関は、特に、小規模企業の資金需要に応える形で、融資を開始し、融資額も増やしていることが明らかになった。一方で、小規模企業の資金需要は満たされていないという指摘がされることもあり、小規模企業の資金ニーズと地域金融機関の役割については、都道府県ごとに、見解が異なる可能性がある。今後の研究では、企業の資金需要に応える形で地域金融機関が融資を進められているかどうか、また、どのような地域金融機関が企業の資金需要に応えて融資できているのかを、都道府県ごとに明らかにしていく必要があるだろう。
 
キーワード:地域金融機関(Regional Banks)、中小企業金融(SMEs Financing)

DP2022-2
「金融機関と借り手企業のマッチデータを用いた地域貸出市場の実証分析」

   鶴田 大輔   金融庁金融研究センター専門研究員
            
 近年、我が国では地方において高齢化や人口減少に伴い、資金需要が構造的に減少する傾向にある。このような状況の中、創業や事業承継の促進による資金需要の掘り起しの必要性が増している。また、近年は、金融機関の収益性の低迷から、県外の金融機関からの越境融資が増加しており、地域貸出市場の競争は活発化する傾向にある。本論文では、このような状況を踏まえ、ある都道府県の金融機関と企業のマッチデータを利用し、地域貸出市場に関する分析を行った。企業×金融機関レベルのデータを用いることで、企業固有の観察できない要因や金融機関固有の資金供給能力をコントロールでき、金融機関の融資姿勢を数量的に表すことが可能になる。本論文では、利益率、企業の信用度を表す評点、負債比率といった企業属性や、業態、県外の立地、といった金融機関属性に注目し、どのような地域金融機関がどのような属性の企業に対して積極的に融資を行っているのかを明らかにした。
 
キーワード:地域貸出市場、金融機関・企業マッチデータ、金融機関行動、越境融資

DP2022-1
「証券会社の行動と投資家効用及び経済成長」

   山口 智弘   東京国際大学データサイエンス教育研究所教授
         山下 美咲   金融庁企画市場局市場課市場企画第三係長

   吉野 直行   金融研究センター長、慶應義塾大学名誉教授
         
 本稿では、まず投資家の効用最大化行動の観点から、どのような資産配分となっていたかを実証的に導出する。次に、証券会社の行動を財務データ分析により明らかにする。データ分析から得られる特徴を前提として、株式売買に関連する手数料収入に着目し、理論モデルでは、より安全な投資対象への売買とリスクの高い投資対象への売買の二つに分類し、コスト面でも両者が異なる点を明示的に含めて、証券会社の利潤を最大化させる売買配分を導出する。更に、マクロの観点から安全な投資対象企業と、リスクは高いが成長の期待できる投資対象企業への、経済成長を最も高める資本の配分点を導出する。日本の投資家は、証券市場においても安全性の思考が強いことが導かれる。高い経済成長を目指すという観点からも、こうした日本の投資家行動が、低成長に導いてしまうことにつき、マクロ生産関数を用いて説明する。これまで、証券市場での資金配分と経済成長への貢献については、殆ど分析がなされて来なかったことにつき補完する実証分析を行っている。
 
キーワード:安全企業とリスク企業への投資配分、証券会社の行動、証券市場を通したマクロの資金配分

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