英語版はこちら新しいウィンドウで開きます

麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣臨時閣議後記者会見の概要

(平成25年1月31日(木)17時52分~18時22分)

【冒頭発言】

平成24年度の補正予算につきましては、先日概算の決定をしたところですが、その後、予算書の印刷作業を完了しました。したがって、先ほど臨時閣議において決定させていただき国会に提出することにいたします。

平成24年度補正予算というのは、いわゆる経済再生の道筋を確かなものにできるようにということで、いろいろ緊急なことをやっておりますので、1日も早い成立というものに向けて頑張っていきたいと思っております。

【質疑応答】

問)

通常国会で予算関連では補正予算からの審議になると思うのですけれども、改めて審議に向けての大臣の意気込みをお聞かせください。

答)

補正予算については、これは当面の経済の底上げというのを、これは選挙があったから何となくになっていますけれども、これがなければ多分1-3月というのはかなり景気が落ち込んでいただろうという感じがするのは、その前の昨年12月末ぐらいまでは、この1-3月はきついなという感じがみんなあったと思います。その意味ではこの補正予算というのを1日も早く通るというイメージが出てこないという気がしていましたので、通らないと大変なことになるなという気がしていましたから、その意味では大型補正ということを、自由民主党が勝ったときには大型補正だということをずっと言っていましたので、そのとおりにさせていただきました。

そして事実いろいろな意味で、前倒しで計画する等というのを含めて、最初から地方にも補正予算が組まれるということを言ってありましたし、地方も仕事やら何やら、とにかくすぐ即効性のあるものをということをいろいろ言ってありましたので、そういった意味では早く出来上がるということを念頭に置いて、1-3月加えて予算が出来上がるのが通常と違って5月の連休前に予算ができ上がるかでき上がらないかわからないぐらいのところだと、本予算の話ですよ。したがって通常よりは一月は遅れる。そこはいわゆる本予算がまだ出来上がる前ですから、暫定予算で一月、二月というのをやらなければいけません。その分も考えて補正予算というのを組んでおかないと。4月、5月で予算が厳しいことになりますので、そこらのことを考えて大型に組んだということもあります。1日も早い成立というのが、補正予算についてはそういうことになります。

問)

通常国会の代表質問で野党から政権の経済政策について、公共事業の延長だとかそういった批判があると思うのですけれども、こういった批判に今後大臣はどういうふうに答えていくのかをお聞かせください。

答)

公共事業についてコンクリートから人へでしたか、笹子トンネルを見るまでもなく、いわゆるこの十数年間にわたって、公共工事というのは一番最高で小渕内閣だったと思いますが、そのとき14兆5,000億円ぐらい。それから一貫して減り続けて、私のときにちょっと上がったぐらいで、後は一貫して減り続けて4兆6,000億まで、約10兆円総額で減ったと思います。したがって、その間に何が起きたかと言えば新しい仕事が出ないという点もありましたけれども、橋とかトンネルとかそういったものの補修、メンテナンスという部分に関しては一番地味な仕事ですけれども、これはきちんとやっておかないと橋が落ちたり、トンネルが崩落したりということになりかねない。一番極端な例は、アメリカの1980年代だと思いますが荒れるアメリカとよく出て、あちこち橋が落ちたりした、ニューヨークのブルックリンの橋が渡れないとか、ああいった話になりましたけれども、あれはいずれもみんな1930年代、ルーズベルトの時代に作ったものが50年たってああいうことになってきたというのは、アメリカにおける歴史的事実ですけれども、日本もちょうど昭和35年ぐらいにできて今ちょうど50年、メンテナンスが悪ければ厳しいものになってくるというのははっきりしていますので、そういった意味では生命・財産というのを守るという点から言ったら、橋とかトンネルというので走っていたらいきなり落っこちたとか、上から降ってきたというような状況は断固避けなければいけないという意識はないのかと思います。少なくともそういった事態になる前にきちんと補修しておくというのは大事なことなのであって、そういったものに主たるものが使われているというのは事実だと思いますので、金額から言ってよくよく内容を分析していない。表面の数字しか分析していないからそんな話になるのであって、内容をよく見てもらえば4.6兆円だったものが補正やら何やらの部分を除いたところでも0.7兆円ですから5.3兆円ということになっているんですけれども、そういったものをよく分析してよく見ると、数字としては当初が全然だとそういう意味で大きく変わって、公共事業だけが伸びていることはない。何かよくメニューの大括り化して基本的に一括交付金でやっていたものを移していますから、その話がわかっていない。

民主党のときには交付金というのを一括交付金というので、早い話が内閣府で取りまとめたのですよ。農水省の部分も国交省の部分も一括で取りまとめて、それでそれをまた割っていって二度手間かけて割っていた。またそれで集めておいて、例えば農業の補助金と道路の補助金と一緒にしていろいろやっていたのですけれども、結果的に手間がかかるというので市町村長にすごく評判が悪かったものを元に戻しています。その分が国交省に戻ってきた部分というのをみんな分析してよく勉強していないから、だからただ増えたという話をしているのだけれども、我々に言わせれば元々その分を農水省と国交省に割って戻して増えた分があるでしょうがというところがわかっていないと、今みたいな単純な話に単純化しようと思って、非難しようと思うときは大体そういう非難しか普通しないものですから、それは手口としては分かりますけれども、よく分析してもらうと今みたいなことが言えるのだと思います。

問)

企業再生支援機構法の改正案についてお伺いしたいんですが、今回の法律では支援対象企業名を非公表に出来るように、中小企業などでは非公表に出来るようになるわけですけれども、これは公的資金の使い道として今まで公表することを大前提でやったのに、今回非公表としていることに問題はないのかということと、あともう一つ自民党内でもJALを機構が支援したことに関しては、ライバル企業にとって不公平じゃないかという批判も結構強いわけですけれども、今後の新しい機構の運営において、そのあたりで何か留意するべき点はございますか。

答)

基本的には、抜本的に改組して、役所用語で言えば機能を拡充して、地域の経済活性化という形に作り替えるという話ですね。あれは、地域活性化に作り替えると、細かいことが出来るようにやりやすくなる。地方では分かりやすいんですが、問題は、名前を出すと途端に「えっ」という話になって、途端に他の銀行からの支援が止まっちゃうという、「あそこは支援機構に駆け込んだらしいよ。」と言った途端に銀行からの資金の流れが止まっちゃう。よくある話ですよ、うわさがうわさを呼ぶ。皆さん方がよく新聞で作る風評被害の最たる問題ですよ。だから、そういったものも含めて、うかつに名前を出されると、他の銀行からの支援、金融機関の支援が止まるからいけないという部分というのが、かなりの部分あるのが現実ですから、そういった意味では、今こういった非常事態でもあるのでということが、大きな背景だと思います。

JALと全日空の話については、これは意見の分かれるところですよ。他にも色々JALは借金を踏み倒しておいて今更配当かとか、それは言いたいことを言いたい人は随分いると思うね。僕がJALの株主だったら絶対言うけどね、と思いながら話を聞いたことはありますけれども、何だか知らないけれども踏み倒しておいて身軽になっておいて、最初に踏み倒した相手の人にまず何か然るべき挨拶があってもおかしくないんじゃないのという人はいっぱいいましたけどね。それは、言っている意味が分からないことはないなとは思いますね。ただ、これはちょっと民主党の時に決まった話で、よくそこのところの経緯が、どうしてああいう経緯になったんだか分かりません。

問)

春闘が29日に始まっていますけれども、最初の席で連合会長と経団連の米倉さんと話したときに、米倉さんの回答はしぶいというか基本的には連合は給料を上げるべきだと言うが、個々の企業が元気を出せる環境作りを重視していると。経団連の基本方針としてもベースアップについては余地がない、定昇をやるかどうかについてはそこを協議するというような形の話をしていて、ざっくり見てしぶい回答が一番最初に出てきたわけですけれども、大臣ご自身も経営者をやられていてそういったマインドもよく分かると思いますが、同時に今回税制で大臣が主導になられて、給与を増やしたら法人税を減らすということも制度として入れたわけで、そういった中で経団連米倉会長に対してそういう制度も使いながら、どういうことを望まれますか。

答)

給与というのは一番最後に回ってきますから、企業というのは設備投資をして売上げを伸ばして利益が出て、その配当が株主に回り従業員に回りというので、そこのところが一番最後に回ってくるのは常にどこでもそうなのです。したがって、春闘の最初から余り甘い話ができないのは経団連、経営者側の言い分としては分かる。同時にいわゆる雇用される側からいけばちょっと待ってください、こんないろいろというので、それは今から交渉よ、これは僕はそう思う。だけど去年までの話と米倉さんの話も全く余地がないという感じじゃなくなってきたね、ある意味ではこの間の話を聞いて。全く余地もないという感じではなくなっていたので、ああ、少しは違っているのだなと思ったのと、円・ドル交換レートが10円、円が安くなったというのは大きかったかなという感じはしますけれども、そういった意味で多くは経団連があそこに出てこられなかったら輸出関連の企業が多いものですから、そういった意味では発言が為替レートなんかに禁止されながらしゃべっている方も多いのかなと思わないでもありませんが、いずれにしても最初から甘い口は絶対に言わないと思うね。

問)

本予算についてちょっと改めてなんですけれども、本予算の中で地方公務員の人件費の削減が今回盛り込まれました。これまでなかなかできなかったことが今回盛り込まれたことの意義について改めて伺いたいのと、来年度以降、地方公務員の給与についてどのようなスタンスで取り組まれますか。

答)

もともとこれは去年の4月からスタートしていなければおかしかった話を、やっぱり民主党内閣のときではそれは仕切らなかった。国家公務員は元々去年もう既に実施していますから、その意味ではラスパイレス指数が100対106.幾つになったりしていますし、現実問題、たしか福岡県なんかは110ぐらいになっていると思うのだけど、そういったところではきちんとしたものをしなくてはいけないと言っていても、なかなか支援団体としてそういうのを抱えている民主党としては極めて厳しかったんだろうなと、しにくかったんだろうなとは思います。ただ現実問題として地方公務員の給与は国家公務員より6高いとか10高いという話になってくると、その差額を誰が埋めているかといったら税金で埋めているのだから、それはなかなか納税者としては何でそんなことになるのだと納得しがたいところもあるんだと思います。事実、昨日、福岡市長の市政報告会で、彼は断固下げますということを市政報告会で明言して、国がやっているときにこっちもやらないとどうするという話を市政報告会で堂々とやっている人もおられます。少なくとも福岡市民は140万人ぐらいいますからね、あそこは。だからそういった意味では大きなところだと思いますが、そういったところもあるので、きちんとこれができるかできないかというのは来年の総務省にとってはもちろんですけれども、国家予算全体を考えると非常に大きな意味になりますので、4月から即できなくても4、5、6終わって7月からという話にはしていただきますという話で、これが総務省とお互いに話を双方で納得したというところです。これは数字としても、意義としても大きいと思います。

問)

来年度以降。

答)

来年度以降はまだちょっと詰めていません、そこのところは。今、国家公務員と地方公務員ともう一回やらなければいけないところだと思います。

問)

総合取引所の実現について伺いたいんですけれども、監督官庁の制度整備は、民主党政権時代に法案改正が済んでいまして、自民党政権としての先日の緊急経済対策の方に盛り込まれているんですけれども、なかなか取引所同士の議論というのが進捗しているようには見えないんですけれども、これはもう一押しするための追加の制度整備が必要だと考えているんでしょうか。もう一つは、実現には経営判断ということになっているんですけれども、なかなか進まない場合に、麻生大臣は金融担当大臣もしくは副総理として、政治主導として早期実現を目指す考え等はあるのでしょうか。

答)

これは金商法の改正だったかな、整理した時の経緯というのは知らないわけじゃないので、両方偉い人が色々したんですけれども、大阪と東京の証券取引所ぐらいまでと違って、その他先物取引から何から何まで全部ということになってくると、これはなかなか文化が違う。意味、分かるでしょう、文化が違うんですよ。両方とも知らないわけじゃないから、だからそういった意味では、大阪と東京の証券取引所が一緒にするという時みたいな簡単な話じゃなくて、結構話が込み入ったことになっておる。なかなか波長が合わない、文化が合わない、何とかが合わないということになっているのが事実なので。そういった意味で、四、五年ぐらい前からやっているのではないかな、これは。僕の記憶だけど。やっていたんだと思いますけれども、その頃からやっているんだけど、なかなかそこがうまくいかないんだと思います。ただ、これはやった方が合理的だと、僕は思っていますから、ぜひやったほうがいいなと思っています、僕自身は。だから、どうするとなると、今、具体的にどうしよう、こうしようというところまでいっているわけではありません。

問)

日銀法の件でお伺いします。今日、自民党で日銀法改正を目指す議連というものが初会合を開きまして、3月中にも議員立法で提出したいという考えのようです。首相も昨日の本会議で将来の選択肢の1つと改めて言及しておられましたけれども、海外からはそうした政府の姿勢について懸念を示す声も上がっていますが、大臣の今のお考えをお願いできますか。

答)

日銀法を今当面即改正するつもりはありません。その必要も特に感じていませんので、そのつもりはありません。それから日銀と政府が常に対立しているみたいな感じでどんどん煽られている記事をマスコミも一生懸命作っていたけれども、結果的には日銀と政府とはすんなり2%、ザ・アーリエスト・ポッシブルタイムというところで徹底していますから、アズ・スーン・アズ・ポッシブルじゃなかったのか、あの英語は。だからあそこが一番大事なところで、ザ・アーリエスト・ポッシブルタイムというところで決定したでしょう。ちゃんとそのときに記事どおり打っていればそうなっているはず、そういう英訳になっているはずだから、そういうところできちんとしたものができていますから、今すぐ日銀法を改正してどうのこうのというような状況にあるわけではないとそう思っています。

問)

国債と格付リスクというか格付との関係についてお伺いできればと思うんですけれども、財務省としては国債を出していて格付会社から評価される立場にあるんですけれども、一方で大臣の場合は金融担当大臣もされていますので、格付会社を監督する立場にもあると思います。そもそも格付会社は信頼性というか、そういう問題点を指摘される向きもあるんですけれども、大臣としましては、格付もしくは格付会社について何かご認識やお考え等あればお願いします。

答)

スタンダード・アンド・プアーズかプアスタンダーズか知らないけれども、この意味が分かる人は、かなり英語がそこそこ分かっている人だと思うけれども、ボツワナなんかより低いと作って出したのが、確かスタンダード・アンド・プアーズとかだったですかね。それで、あの前後何か挨拶があったかと言えば、あの時は、たしか財務省から珍しくまともな英語で抗議文を送ったんだよね。読んで久しぶりに、「へえ、こんな上等な英語があるのか。」と思うぐらい感心した英語で反論を書いた。あんなに簡単に財務省ごときに反論されて黙っちゃうようなものだったら、最初から出さないほうがいいよと、僕はその時そう思ったんですが、あれは何年前でしたか。ですから、僕はこの格付会社というのは、企業の格付をやる時には、それは非常に商売になるから一生懸命優秀な人を送っているんだろうけど、国のあれをやる時には全然やったって儲からないから、あまり優秀な人を送っていないんじゃないかなと思う、というような感じはするんだけどね。時々、こんな立場になかった頃、色々よくしゃべりに来て馴れ馴れしくしゃべっている怪しげな人というのは、大体そういう人たちでしたから、よく話を聞きにきましたから、その時によくしゃべってはいましたよ。だけど、少なくとも企業の方の「AAA」だ「AA」だと出す人たちと違って、何か全然本当にスタンダード・アンド・プアーズにいるのかって、その時、間違えてプアスタンダーズが本社じゃないのなんて言っておちょくるぐらいの人だった記憶もあるので、色々いるんだと思いますよ。だから、僕はちょっと正直、格付されて迷惑する側の国債というものをやっている方ですけれども、少なくともリーマンブラザーズが出てくる前まで、やたら「AAA」を付けていたよね。それが全部すっ飛んだんだよ。その責任は誰がとってくれるんだと思うけどね、僕から言わせると。その反省の弁はないね。騙された方が悪いというけれども、そんな格付会社なんていうものは、もうちょっときちんとしたものにしてもらわないと、一般の人たちが大いに迷惑、あれを信じて買っている人がいるとすれば、ものすごく迷惑するということになるので、きちんとした責任を持ってやってもらわないといけないというのが、金融庁を監督する方の立場から言うと、そういうことなのかもしれませんね。ちょっとあの前後は、少なくともサブプライムローンなんていうのは怪しげだなと思わないセンスがおかしいんだと僕は思うんですけどね。だけど軒並みごっそりヨーロッパの銀行なんて、あれに全部引っかかったみたいな形で、結果として銀行を国家が保証して、国家が破産するみたいな形に追い込まれたアイルランドとか、アイスランドなんていう国がありますから。だって、みんな彼らの国債なんていうのは、極めて健全な国家経営だったんだけれども、銀行が欲かいて失敗した分の失敗を全部国家が被った形になったわけでしょう。国ベースで見るとそういうことになりますから、それはちょっとそこまで騙された方が悪いという世界ですかね。一概にはそう言えないんじゃないのと言いたくなるようなところが僕にはあるね。個人的なことで言えというのであれば、そうです。

問)

先程の労働分配率の話ですけれども、確かにトリクルダウンの一番最後は労働分配であるというのはそのとおりで、ただ一方で鶏が先か卵が先かという議論もあるわけですよね。そういった意味で今回の税制なんだと思うのですが、世間の受け止めは安倍政権はすごく経済を動かそうとしているけれども、春闘の場に行ってみたら経営側はしぶかったですね、なかなかそう簡単にいかないですねという受け止めが大勢だと思うのですが、確かにここから協議スタートということだと思いますけれども、仕上がりの姿としてもうちょっと経営側が少しは労働分配に意欲的なほうがいいのか、それともやっぱりそこは企業の経営だからそこまでは言えないのか、最後の姿をどういうふうに望みますか。

答)

僕は労働分配率を上げたほうがいいと最終的に経営者が思うような状況になるだろうなと思っているのは、何となく今から2カ月ぐらいかけてやっていくのですけれども、それまでの間やっぱり今回の景気回復というものは一番遅れてくると思っていたのが一番最初に来た、気分から最初に入ってきたものですから、何となく円安だ株高だというのになった状態ですけれども、これが予算、税制等々できちんとしたものが2月にまずは補正が通って、次に4月にうまくいって本予算が通ってというような形になってくると、これは本当に気分でいっただけじゃなくて、実際、実も税制も予算もついてきたなという形になって、これはいけるなという感じになっていくと、さっき言ったところでちょっとという、どこまでかはなかなか言いにくいところよ。ただ企業によって横一律でやるというのじゃなくて、うちは払いますというところなんかが幾つか出るのは北九州辺りで知らないわけではないから、1ドル1円になったのでうちは3億出ます、4億出ますというところが約10円になりまして40億、今回これは長いこと苦労された従業員の給与に回したいと思いますと堂々と言い切った大きな会社の社長がおられたので、ああ、こういう人もいるんだなと思ったんです。いろいろ給与を正規の社員で採用した結果、いろいろな意味で給料が上がるということの与える影響というのは各企業でいろいろ地域も事情もあるとは思いますけれども、そういったものでいいときは払う、悪かったときはまた下げてもらうよりしようがないところを、経営者の経営姿勢というのがやっぱり大きいと思いますけれども、したがって今回は長い間デフレ不況からやっと出られそうとなれば、今言ったような判断をしてもらう人が出てくれば、今言った心配のところが払ってもいいという気にちょっとでも一部なると、あそこをやるならうちもやるんですよ。これが日本の会社の情けないところで、みんなヒラメの目みたいになっていますから、同業他社の動向を見ながらということになりますから、そういった意味ではいろいろな影響が出てくる。最初どこかそういった企業が出てくれるのは、確実なのは1社か2社か知りませんけれども、そういったところはないわけじゃないので、ちょっと今からの期待を。

(以上)

サイトマップ

ページの先頭に戻る