令和3年9月17日
証券取引等監視委員会

SKY PREMIUM INTERNATIONAL PTE. LTD.(スカイプレミアムインターナショナル社)及びその役員1名による金融商品取引法違反行為に係る裁判所への禁止及び停止命令発出の申立てについて

1.申立ての内容等
 証券取引等監視委員会が、会員制組織事業を主たる事業とするとしているSKY PREMIUM INTERNATIONAL PTE. LTD.(スカイプレミアムインターナショナル社、シンガポール共和国、金融商品取引業の登録等はない。以下「当社」という。)に対して金融商品取引法(以下「金商法」という。)第187条第1項に基づく調査を行った結果、下記2.の事実が認められたことから、本日、証券取引等監視委員会は、金商法第192条第1項に基づき、東京地方裁判所に対し、当社及び当社のCSO(最高営業責任者)であり日本における営業活動の統括責任者である水島忍(当社及び水島忍を併せて、以下「当社ら」という。)を被申立人として、金商法違反行為(無登録で、投資一任契約の締結の媒介を業として行うこと)の禁止及び停止を命ずるよう申立てを行った。
 
2.事実関係
 当社は、平成25年2月20日に、シンガポール共和国内において設立された、会員制組織事業を主たる事業とするとしている外国法人である。
 
 当社らは、金商法第29条所定の登録を受けずに、国内の一般投資家に対しエージェント約500人を介して、投資セミナーを開催するなどして、当社会員のみ契約可能な取扱商品である「LION PREMIUM※」(投資一任契約に基づく投資運用に該当する海外投資商品、以下「ライオンプレミアム」という。)について取得勧誘を行い、その後も申込書等の記載方法を助言・指示するなどして、当該商品につき顧客とThink Smart Trading社(当該商品に係る運用指示を行っているとされる主体。法人格の有無、実在性及び実態不明)との間の投資一任契約の締結の媒介を行っている。
 
 当社ら(当社の前身であるNSC PLANNING株式会社を含む。)は、ライオンプレミアムの前身の商品である「SAMURAI SYSTEM(サムライシステム)」や「Lion(ライオン)」の取得勧誘等を併せ、長期間にわたり投資一任契約の締結の媒介を行っている。
 当社らの説明によれば、これまでに約2万2,000人の一般投資家(会員)に対して当該商品(前身の商品を含む。)の契約締結をさせており(現時点で投資残高を保有している人数は不明)、当該契約に基づく一般投資家からの投資総額は、これまでに約1,200億円(これまでに約500億円は投資家に対して返金等したとしているが、預かり資産残高額は不明)であるとしている。
 
 当社らの上記行為は、いずれも金商法第28条第3項第2号に規定する「投資助言・代理業」に該当し、無登録でこれを行うことは、同法第29条に違反するものである。
 
 当社らは、上記金商法違反行為を今後も行う蓋然性が高いことから、これを可及的速やかに禁止・停止させる必要がある。
 
※ ライオンプレミアムという商品は、Think Smart Trading社の運用指示に基づき、GQ CAPITAL INC.(平成27年に、ベリーズ国において設立された外国為替証拠金取引取扱業者と説明されている。以下「GQ社」という。)において外国為替証拠金取引(FX取引)を実施するものであり顧客からの同商品への投資資金は、チェコスロバキア貿易銀行(以下「CSOB銀行」という。)に開設されたGQ社名義の口座において、分別管理される、と説明されている。
  しかし、当委員会の調査において、足下、①CSOB銀行にGQ社名義の口座は存在しない、②投資資金は、ライオンプレミアムとは関係のない名目で、かつGQ社とは別の複数の海外法人名義口座に送金されている、③GQ社でFX取引が行われていることの確認がとれないなど、顧客に対する説明とは異なる事実も判明しており、顧客の投資資金の運用・管理の実態が不明である。
 
 
【スカイプレミアム(ライオンプレミアム)の顧客の皆様へ】
 
〇 証券取引等監視委員会は、裁判所に対して、SKY PREMIUM INTERNATIONAL PTE. LTD.(以下「当社」という。)などが金融商品取引法違反行為(無登録営業)を行うことの禁止及び停止を命ずるよう申立てを行いました(令和3年9月17日)。
 
〇 当委員会の調査の結果によれば、当社が顧客から受け取った投資資金については、顧客に対する説明とは異なる事実も判明しており、その運用・管理の実態は不明です。
 
〇 当社は、金融商品取引業の登録を受けた業者ではありません。また、GQ社(「GQFX」とも呼称)も金融商品取引業の登録を受けた業者ではありません。
 
〇 当社らは、東京を含む全国各地及びオンライン上において、エージェントが講師となって「スカイプレミアムオフィシャルセミナー」等と称する投資セミナーを開催するほか、当該セミナー以外にもエージェントが個別に投資家に対し商品内容等の説明を行うなどの方法で、ライオンプレミアムの勧誘を行っていました。
 
〇 当社らは、当社会員本人に日本語表記の申込書に必要事項を記入させる方法や、エージェントが会員の代わりに日本語表記の申込書に必要事項を記入した上で会員本人に署名させる方法等により、契約の締結の媒介を行っていました。
 
〇 当社らは、当社ウェブサイト上で、「ライオンプレミアム」以外にも、RL360社、Premier Trust社、Cornhill Management社の海外投資積立商品を案内していますが、いずれにしても当社らは、登録を受けた業者ではありません。

【一般投資家の皆様へ】
 
〇 無登録の業者が、実際には契約内容のとおりの取引を行っていなかったなどのトラブルが多発しています。無登録の業者には、金融庁の監督権限が及ばず、投資者保護規定に基づく命令・処分等が行えませんので、ご注意ください。
 
〇 仮に、海外当局の登録を受けた業者であったとしても、当該海外当局は、他国民との取引について監督・指導等を行わないことや、金融庁と同等の監督権限がないことなどがあります。海外当局の登録を受けたことは、日本と同等の投資者保護規制を担保するものではありませんので、ご注意ください。
 
〇 一般に、無登録業者は、実際には契約内容のとおりの取引を行っていない商品であったとしても、返金等を希望する顧客に対し、他の顧客の投資資金を交付することで、返金等に応じることがあります。これまで返金等を受けることができていたとしても、そのことをもって、当該商品が信頼できるとは言えませんので、ご注意ください。
 
〇 日本で登録を受けずに金融商品取引業を行うことは違法です。取引の相手方が登録を受けているか、こちらでご確認ください。
 また、無登録で金融商品取引業を行っているとして、金融庁(財務局)が警告を行った者の名称等は、こちらをご確認ください。
 
〇 外国為替証拠金取引(FX取引)についての注意点は、こちらをご確認ください。
 
〇 無登録の海外所在業者による勧誘についての注意点は、こちらをご確認ください。
 

 


本件事案の概要図
 

(クリックすると拡大されます。)
 

金融商品取引法違反に係る裁判所への申立てについて
 

(クリックすると拡大されます。)

参考条文

○投資助言・代理業

金融商品取引法(抄)

(定義)
第二条 (略)
2~7 (略)
 この法律において「金融商品取引業」とは、次に掲げる行為(略)のいずれかを業として行うことをいう。
一~十二 (略)
十三 投資顧問契約又は投資一任契約の締結の代理又は媒介
十四~十八 (略)
9~40(略)
第二十八条 (略)
 (略)
 この章において「投資助言・代理業」とは、金融商品取引業のうち、次に掲げる行為のいずれかを業として行うことをいう。
一 (略)
二 第二条第八項第十三号に掲げる行為
4~8(略)

(登録)
第二十九条 金融商品取引業は、内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ、行うことができない。
 
第百九十七条の二 次の各号のいずれかに該当する者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一~十の三 (略)
十の四 第二十九条の規定に違反して内閣総理大臣の登録を受けないで金融商品取引業を行つた者
十の五~十五 (略)

○緊急差止命令に係る申立て

金融商品取引法(抄)

(審問等に関する調査のための処分)
第百八十七条 内閣総理大臣又は内閣総理大臣及び財務大臣は、この法律の規定による審問、この法律の規定による処分に係る聴聞又は第百九十二条の規定による申立てについて、必要な調査をするため、当該職員に、次に掲げる処分をさせることができる。
一 関係人若しくは参考人に出頭を命じて意見を聴取し、又はこれらの者から意見書若しくは報告書を提出させること。
二 鑑定人に出頭を命じて鑑定させること。
三 関係人に対し帳簿書類その他の物件の提出を命じ、又は提出物件を留めて置くこと。
四 関係人の業務若しくは財産の状況又は帳簿書類その他の物件を検査すること。
(略)

(裁判所の禁止又は停止命令)
第百九十二条 裁判所は、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、内閣総理大臣又は内閣総理大臣及び財務大臣の申立てにより、当該各号に定める行為を行い、又は行おうとする者に対し、その行為の禁止又は停止を命ずることができる。
一 緊急の必要があり、かつ、公益及び投資者保護のため必要かつ適当であるとき この法律又はこの法律に基づく命令に違反する行為
二 (略)
2~4(略)
 
第百九十八条 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一~七(略)
八 第百九十二条第一項又は第二項の規定による裁判所の命令に違反した者
 
第二百七条 法人(略)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。
一・二(略)
三 第百九十八条(略)又は第百九十八条の三から第百九十八条の五まで 三億円以下の罰金刑
四~六(略)
2・3(略)

サイトマップ

ページの先頭に戻る