English新しいウィンドウで開きます

令和7年1月8日

金融庁

FSA Analytical Notes(2025.1)vol.1

「FSA Analytical Notes(2025.1)vol.1」を公表しました。 全文

金融機関の経営環境や収益構造が変化していく中で、データに基づき、経済・市場動向を理解し、個別金融機関の経営状況や金融システム全体の強靭性・脆弱性を的確に把握することが重要です。金融庁では、こうした観点から、貸出データや企業の個社データ等の粒度の細かいデータ(高粒度データ)等を活用した分析に取り組んでおり、その一部は『FSA Analytical Notes ―金融庁データ分析事例集―』として公表する方針としています。

今回のレポートでは、『2024年8月上旬の日本株市場の急激な相場変動に関する分析』を掲載しています。マーケット関係者からのヒアリング情報やマクロ経済・金融統計をもとにした考察も踏まえつつ、より粒度の高い個々の注文・取引明細を用いて分析を行った点に特徴があります。

2024年8月上旬の日本株市場の急激な相場変動に関する分析

 2024年8月5日に起こった日本株市場の急激な相場変動の背景にある、市場の需給・流動性の動向について、日経225先物の注文・取引明細データを用いて詳細な分析を試みた。粒度の高い個々の注文・取引明細を用いて、既存の需給・流動性指標及びそれらを発展させて開発した複数の指標を算出し、その推移を分析した結果、流動性の枯渇が急激な相場変動の一因となった可能性が示唆された。
 引き続き分析手法の改善や分析対象の拡大等を通じて、急激な相場変動が起こるメカニズムの分析や金融システムの安定への影響評価を進めていく。

金融行政におけるデータ活用の高度化は、中長期的な課題です。金融庁としては、今後とも、金融行政を不断に改善していく観点から、組織としてのデータ分析力の向上及びデータ整備への取組みを鋭意進めていきます。

※なお、特段の注記がない限り、本レポートにおける図・表は金融庁作成です。

目次へ戻る

お問い合わせ先

金融庁 Tel 03-3506-6000(代表)

総合政策局リスク分析総括課マクロ・データ分析参事官室(内線3330、2797)
E-mail datastrategyoffice[at]fsa.go.jp

サイトマップ

ページの先頭に戻る